【うなぎ鬼】あらすじ!社会の闇を描いたサイコホラー作品!高額報酬の裏に隠された恐怖

漫画

unagi 【うなぎ鬼】あらすじ!社会の闇を描いたサイコホラー作品!高額報酬の裏に隠された恐怖  

「うなぎ鬼」は、サイコホラーとミステリーが完全に融合した作品で、作者の巧みな筆致に見惚れる逸品です。

やるのか?やらないのか?ハッキリしませんが、不気味な社会の闇を見せてくれる今作の見所をネタバレを避けつつ紹介します。

 

スポンサーリンク

あらすじ

unagi-1 【うなぎ鬼】あらすじ!社会の闇を描いたサイコホラー作品!高額報酬の裏に隠された恐怖

知ってるかい?うなぎってのはタンパク質ならなんでも喰っちまうんだそうだ・・・なんでもだぜ

という意味深なメッセージから始まる今作の主人公、倉見勝(くらみまさる)は「1日で2千万稼ぐこともできる」などと言ってギャンブルに明け暮れ、取り立て先の社長千脇公一(ちわきこういち)に借金苦で追い込まれていたところを救われ千脇の元で働くことになりました。

千脇はなにやら怪しげな内容の仕事をしている人物。

主人公の倉見は192cm、112キロの巨体(小説での設定)で強面な男ということで千脇から取り立ての才能があると見込まれています。

作中で本業として倉見(くらみ)は取り立て同僚の富田は怪しげな仕事の斡旋をしているんですが、ある日、二人は黒牟(くろむ)という場所にある「マルヨシ水産」に連れて行かれ、臨時便で50〜60kgのコンテナをマルヨシ水産まで運ぶという仕事を紹介されます。

その給料はなんと一往復で15万円。報酬の高額さに倉見は驚きます。

何を運ぶのか気にする富田に対し社長は

「荷台の中身がなんであろうとおめえ達には関係のないことだ 知らなくていい 見なくていい 仕事は単純明快」

「おめえら達が運ぶものは他へ持ち出しても 間違っても金にはならねえぞ スケベ根性出して持ち逃げしたところで浦島太郎の玉手箱だ」

「煙で白髪頭になる程度じゃ済まねえからな それだけはよく頭にいれておけ」

と答えます。

冒頭の「タンパク質ならなんでも…」というメッセージとあまりにも高額な給料に「なにかヤバいものを運ばされているのではないか?」と読んでいて想像を掻き立てられます。

黒牟(くろむ)という街も不気味でマルヨシ水産の従業員も不気味な雰囲気を出していて「うなぎの餌」という50~60キロのコンテナが人間と同じぐらいの重量ではないのか?と思わせられますが、”ヤバい仕事じゃない”といいます。

この作品の面白いところは、黒牟(くろむ)は恐ろしい街なんですが、ハッキリとコンテナの中身も分からず、黒牟の人も倉見の夢の中だけで恐ろしい姿を見せたり、読者の想像の余地が多い所です。

 

unagi-2 【うなぎ鬼】あらすじ!社会の闇を描いたサイコホラー作品!高額報酬の裏に隠された恐怖

ある日、倉見がマルヨシ水産の人たちに声を掛けられ黒牟でホルモンを御馳走になった時

会社での不気味な雰囲気とは一転、優しく振舞うマルヨシの人たちを誤解していたのではないかと思い始めた倉見でしたが、食べたホルモンから「人間の歯」みたいなものが出てきます。

「それは背骨の欠片だよ」という義道の言葉とは裏腹に、周りにいた黒牟のお客さんの表情と一口も箸を付かなかったという事実

一体なんの肉を食べさせられたのか?(‘Д’)

 

登場人物一覧

倉見勝(くらみ まさる)

主人公で、借金に苦しむ男性。千脇社長に拾われて取り立て屋として働くことになります。大柄で真顔の怖さが特徴です。彼の運命は、黒牟の闇に巻き込まれていくことになります。

 

千脇公一(ちわきこういち)

「千脇エンタープライズ」の社長で、借金で苦しむ者を拾って会社で働かせています。彼の裏の仕事や真の目的は謎に包まれています。どこか得体の知れない雰囲気を持っており、読者を惹きつけます。

 

富田(とみた)

「千脇エンタープライズ」の従業員で、天性のコマシとして売掛金の回収をしています。チャラい見た目とは裏腹に、意外な一面を持っているキャラクターです。
千脇義道(ちわきよしみち):
千脇社長の弟で、黒牟でマルヨシ水産を営んでいます。彼もまた不気味な雰囲気を持っており、物語の鍵を握る人物の一人です。

 

信吉(しんきち)

マルヨシ水産の従業員で、社長が頭を下げるほどの偉い人物。表情が非常に怖いですが、その正体は謎に包まれています。

 

秀(ひで)

マルヨシ水産の従業員で、火傷を負った過去を持つ人物。心は優しいがおっかない顔をしています。彼の過去と人間性が物語に影響を与えます。

 

山木(やまき)

マルヨシ水産の従業員で、陰気な性格だがサイコパス的な一面を持っています。彼の存在は物語の緊張感を高めています。

 

ミキ

富田が管理するデリヘル「マハロ」の女性。美しく優しい印象を持っているが、豹変することもあります。

 

倉見朋子(くらみ ともこ)

倉見勝の奥さんで、借金に追われる日々を送っています。彼女の存在は倉見の心情や物語の展開に影響を与えます。

 

まとめ

「うなぎ鬼」は話のテンポよく、恐怖とドキドキ感で読み進めれます。

貧困など、現代の問題をリアルに描いてあり人を処理しなければならない環境がどのようにできたのか?

主人公は社長みたいに裏社会にドップリというわけでもありません。

ヘタレで巨漢というだけでどこにでもいそうな「普通」の暮らしをしていたけどちょっと落っこちてしまいます。

誰でもあり得なくもないシュチュエ―ションだから読者もすんなり世界に入っていけると思います。

そこに生きる人はどういった感情なのかその迫真さには何かハッとさせられます。

本当に単なるホラーやグロテスクではなくて、抜けられるようで抜けられない悪の連鎖を上手く表現できている漫画でそれとは逆に底辺でも支え合って、みんなで面倒見て生活してるのも作品から感じ取れて感動する作品です。是非読んでみてはいかがでしょうか?

コメント