格闘漫画の金字塔、『バキシリーズ』。数々の規格外なキャラクターが登場する中でも、読者に特に強烈なインパクトを与えたエピソードの一つに、『範馬刃牙』で描かれた「ピクル編」があります!
舞台は現代ながら、1億9000万年前の地層から蘇った超古代の原人、ピクル。恐竜をも喰らっていたというその圧倒的な「野生」と、現代格闘技が激突するこの物語は、『バキ』世界の「強さ」の概念そのものを揺るがしました。
「ピクルって何がすごいの?」「あの地上最強の生物・範馬勇次郎も認めた強さって?」「地下闘技場の戦士たちはどう戦ったの?」と気になっている方も多いはずです。
この記事では、僕がこれまでに集めた知識を総動員して、『範馬刃牙』の「ピクル編」のストーリー、登場人物たちの激闘、そして「最強の原人」ピクルの強さの秘密と、この編が見どころとされる理由を徹底的に解説します!
太古と現代が交錯する、熱すぎる「ピクル編」の世界へ、一緒に飛び込みましょう!
ピクル編・範馬刃牙とは?
まずは、「ピクル編」が『バキ』シリーズの中でどのような位置づけにあるのか、その概要を見ていきましょう。
『範馬刃牙』という作品、そしてシリーズ全体を知ることで、「ピクル編」の衝撃がより深く理解できますよ。
範馬刃牙のピクル編の概要
「ピクル編」は、もともと『範馬刃牙』の連載中に、一旦本編を中断して描かれた短期集中連載作品『ピクル』が元になっています。この短期連載は後に『範馬刃牙10.5巻 外伝 ピクル』として単行本化され、ピクルの発見から現代に蘇るまでが詳細に描かれました。
その後、物語は『範馬刃牙』本編(11巻以降)に合流し、「ピクル編」として本格的に展開されます。
この編の最大のテーマは、太古の地球で恐竜と渡り合って生き残った「野生」の極致であるピクルと、現代社会で進化を遂げた「現代格闘技」との、常識を超えた衝突です。「野生VS現代格闘技」という構図が、物語の核となります。
『グラップラー刃牙』シリーズとは
『グラップラー刃牙』シリーズは、板垣恵介先生が『週刊少年チャンピオン』で1991年から連載を開始した、長期にわたる人気格闘漫画シリーズの総称です。
「地上最強の生物」範馬勇次郎の息子である主人公・範馬刃牙が、父を超える「地上最強」を目指して成長していく物語が主軸となっています。
現実の格闘技や格闘家、歴史上の人物などをモデルにした個性的なキャラクターが多数登場し、異種格闘技戦やファン垂涎の「夢の対決」が次々と描かれるのが魅力です。
シリーズは『グラップラー刃牙』、『バキ』、『範馬刃牙』、『刃牙道』、『バキ道』と続き、2025年現在も『刃牙らへん』として連載が続けられています。
累計発行部数は8500万部を超える(2024年時点)など、その人気は衰えを知りません。何度もテレビアニメ化され、スピンオフ作品も多数生まれています。
原作者・板垣恵介
『バキ』シリーズという唯一無二の世界を生み出したのが、漫画家・板垣恵介先生です。
1989年にデビュー後、1991年から『グラップラー刃牙』の連載を開始し、一躍人気作家となりました。
陸上自衛隊に所属していた経験や、豊富な格闘技の知識、そして国内外の格闘家との幅広い交流などを活かし、「格闘」をテーマにした作品を数多く手掛けています。
代表作はもちろん『グラップラー刃牙』シリーズ、そして小説家・夢枕獏の原作による『餓狼伝』などがあります。
「不自然主義」という座右の銘があるように、現実のルールや物理法則にとらわれない、漫画ならではの自由でダイナミックな格闘描写が板垣先生の作品の大きな特徴です。
本名 | 板垣博之 |
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ペンネーム | 板垣恵介 |
生誕 | 1957年4月4日(2025年現在68歳) |
出身地 | 北海道釧路市 |
活動期間 | 1989年 – |
ジャンル | 格闘漫画 |
代表作 | 『グラップラー刃牙』シリーズ、『餓狼伝』(原作 夢枕獏) |
ピクル編のストーリー
「ピクル編」の物語は、太古の存在であるピクルが現代に蘇り、日本のトップ格闘家たちと次々と激突するという、非常にシンプルな、だからこそ熱い展開が続きます。
ここでは、物語の主要な流れを追っていきましょう。
ストーリー①ピクル登場
物語は、アメリカ・コロラド州の地下深く、1億9000万年前(※後に白亜紀、約6600万年前頃のK-T境界の出来事と修正されます)の岩塩層から、塩漬けのティラノサウルスの死体と共に、仮死状態で眠っていた一体の原人が発見されるところから始まります。
岩塩漬けになっていたことから、彼は「ピクル」と名付けられました。
長らく目覚めなかったピクルですが、ある研究者(アレン)が面白半分で、一緒に発見されたティラノサウルスの肉を焼いたところ、その匂いに誘われて、なんと1億9000万年の眠りから目を覚ますのです。
目覚めたピクルは、その圧倒的な肉体と格闘センスで、研究員や警備隊を容易く制圧。そのニュースは瞬く間に世界中に広がり、特に日本の格闘家たちの闘争心に火をつけることになります。ピクルは在日米軍基地を経て、地下闘技場へ運ばれます。
ストーリー②範馬勇次郎とピクルの戦い
ピクルが日本にやってきたという情報を受け、地下闘技場や関連施設には、彼との戦いを求める数々の猛者たちが集結します。
愚地克巳、鎬昂昇、ジャック・ハンマー、愚地独歩、寂海王、渋川剛気、ガイアといった、現代格闘技のトップファイターたちがピクルを注視する中、そこに突如、「地上最強の生物」範馬勇次郎が現れます。
勇次郎は、強化アクリル板で囲まれたピクルのいる場所へ、何の説明も無く、扉を開けるでもなく、悠然と侵入します。
そして、言葉が通じないピクルに、ただ「拳」を向け、力比べを促します。
ピクルは勇次郎が自分と同等、あるいはそれ以上の「強者」であることを見抜き、全力で拳を合わせます。ピクルの恐竜に対抗できるほどの怪力は、あの勇次郎をして、自身の「合気」の技術を使わせるほどでした。
純粋な力のぶつかり合いの中で、ピクルは勇次郎の強さを、勇次郎はピクルの「野生」の力と強靭な肉体を肌で感じ取ります。
勇次郎は、自身に技術を使わせたピクルに対し、喜びの表情を浮かべ、「ナニモ アエテ ヤワナ息子ヲ相手ニスルコトハナイ」と、この「野生」こそが自分が求めていた相手だと悟るのです。
ストーリー③猛者との戦い
勇次郎との遭遇後、施設への侵入が露見し、集まっていた猛者たちは一旦解散となります。しかし、勇次郎すら認めざるを得なかったピクルの圧倒的な野生の力は、彼らの闘争心にさらに火をつけました。
中でも、実際にピクルに戦いを挑んだのは、烈海王、愚地克巳、ジャック・ハンマーといった、新世代のトップファイターたちでした。
最初に名乗りを挙げたのは、中国拳法の達人・烈海王です。烈は、自身の持つ中国拳法の技術、そして哲学のすべてを駆使してピクルと闘いますが、ピクルの純粋なパワーと、現代格闘技では測れない「野生」の前に、中国武術は通用しません。
烈は、ピクルにとっての戦いが「相手を倒す」ではなく「獲物を喰らう」ことにあると理解します。そして、戦士としての尊厳を守るため、「こんな強敵を殺さねばならないとは」とピクルに語りかけ、自らの身体を「ごちそう」として差し出すことを決めます。
ピクルは烈海王の片足を食い、戦いはピクルの「捕食」という形で決着しました。この展開は読者に大きな衝撃を与えました。
ストーリー④愚地克己の新必殺技
烈海王の壮絶な敗北、そして「食われる」という結末を目の当たりにした「空手界の最終兵器」愚地克巳は、自らも食われる覚悟を決めてピクルとの戦いに臨むことを決意します。
そのためには、烈海王や、中国拳法の最高峰・郭海皇の協力が必要だと考えた克巳は、彼らの助けを借りて、自身の必殺技「マッハ突き」をさらに進化させようとします。
郭海皇の「イメージ次第で関節は無限に増やせる」という助言からヒントを得た克巳は、全身の骨格を無数にイメージすることで、マッハ突きを極限まで高速化させた「真マッハ突き」を完成させます。
さらに、その究極系として、攻撃を当てる直前に拳を引き戻すことで衝撃波を発生させる「当てない打撃」をも編み出しました。
「究極の武」と称される郭海皇をして、「武術の歴史を50年は進歩させた」と言わしめたこれらの新必殺技を引っ提げ、愚地克巳は東京ドームでピクルに挑みました。
克巳は真マッハ突きと当てない打撃を駆使し、鋼鉄のような肉体を持つピクルからダウンを奪うことに成功。ピクルを驚かせ、善戦しました。
しかし、これらの技はあまりにも超常的だったため、その代償として攻撃した克巳の腕や足の骨は粉々になり、肉が削ぎ落ちるほどの重傷を負ってしまいます。
最後には、完全に破壊された右腕をピクルに噛み千切られて敗北しましたが、ピクルは克巳の壮絶な闘いぶりと、武を極めようとするその精神に敬意を払い、彼を食うことはありませんでした。克巳は肉体的な大きな代償を払いましたが、精神的には大きく成長した戦いとなりました。
ストーリー⑤ピクルと刃牙の対決
烈海王や愚地克巳といった強者たちが次々とピクルに敗れる様を見ていた主人公・範馬刃牙は、ついに自らがピクルと戦うことを決意します。
徳川光成にその意思を伝えた際、刃牙は図らずもジャック・ハンマーが今まさにピクルと戦おうとしていることを知ります。ジャックもまた、独自の強化(骨延長手術やドーピング)を経てピクルに挑んでいました。
ジャックとピクルの戦いは、互いの得意とする「噛み技」の応酬という、常識を超えたものとなりました。ジャックは皮膚や耳を噛み千切られながらもドーピングの力で立ち向かいますが、ピクルの圧倒的な肉体にはダメージを与えられず、最後は敗北。そしてピクルに「保存食」として捕獲されるという屈辱的な結末を迎えます。
ジャックの屈辱的な敗北を知った刃牙は、満を持してピクルとの最終対決に臨みます。
刃牙は、恐竜と闘って生き残ったピクルの圧倒的な野生を前に、「現代人が手に入れた武器」である『格闘技』の真髄を見せつけると豪語します。
刃牙は、鞭打や象形拳、合気といった様々な格闘技術を駆使し、ピクルの常識外れのパワーとスピードに対応。
相手に触れることなく脳震盪を引き起こす攻撃や、トリケラトプスのような恐竜の動きを模倣してピクルを翻弄するなど、天才的な格闘センスでピクルを追い詰めていきます。
圧倒的な体格差をものともせず、格闘技で互角以上の戦いを演じた刃牙ですが、戦いの熱狂の中で「単純な殴り合い」という誘惑に負けてしまいます。
殴り合いではピクルと互角以上に渡り合いますが、土壇場でピクルが範馬勇次郎との戦いからラーニングした「合気」のような技術を使い、刃牙を失神させて勝利を収めました。
ピクル編のストーリーの結末
刃牙を打ち破ったピクルは、克巳の時と同様にとどめを刺すことなく、その場を去りました。
ピクルに敗北した刃牙でしたが、この戦いを通じてピクルの「強さ」や「野生」を深く理解し、ある意味でピクルの最大の理解者となります。
物語の最後、傷ついたピクルは治療も受けずに姿を消しますが、刃牙はビルの上で街を見下ろすピクルを見つけ、そのそばに立ちます。言葉は通じずとも、戦い終えた戦士の心情を分かち合うかのような瞬間が描かれます。
ストーリー結末①ビルからの景色
激闘を終え、傷ついたピクルは一人、高層ビルの屋上から東京の夜景を見下ろしていました。そこに範馬刃牙がやってきます。
刃牙は、戦いで傷つき、孤独な時間を持つのは、太古の戦士も現代の戦士も変わらない行動なのだと理解していました。
ピクルと並び立った刃牙は、ピクルの目に映る景色は、現代の東京の街並みではなく、彼がかつて生きていた白亜紀の広大な自然なのではないかと、その心情に思いを馳せます。言葉はなくても、二人の間に通じ合うものがあることを示唆する感動的なシーンです。
ストーリー結末②戦いの結果
範馬刃牙対ピクルの戦いは、その結末が非常に多角的な解釈が可能なものとして描かれました。誰が「勝った」のかは、見る者によって意見が分かれるポイントです。
烈海王は、「最後まで立っていたピクルの勝ち」と、純粋な戦闘での結果を重視しました。
花山薫は、「技術というのは弱いものが強いものに対して使うものだ。ピクルのような恵まれた肉体を持つ者に技術を使わせた刃牙の勝ちだ」と、強者と弱者の関係性や技術の価値を基準に刃牙の勝利と見ました。
そして、「地上最強の生物」範馬勇次郎は、この戦いの結果を聞き、「弱者(刃牙)が強者(ピクル)に格闘技(技術)を使わせた」という、まさにバキシリーズの根幹に関わる論理をもって、弱者である刃牙の「勝ち」という結論を下しました。
この範馬勇次郎の結論は、『バキ』シリーズにおける「勝利」の概念を大きく塗り替えるものとなりました。
単に相手を戦闘不能にしたか、最後に立っていたかだけでなく、格闘技という技術が、生まれ持った「強さ」をどのように乗り越え、あるいは引き出すか、という点が勝利の基準となりうることを示したのです。
「ピクル編」は、最強として生まれた者の「矜持」、そして弱者として生まれた刃牙が「手に入れた強さ」の価値を際立たせた、シリーズの中でも特別な意味を持つエピソードとなりました。
ピクル編の見どころ
「ピクル編」は、その衝撃的な設定と展開だけでなく、バキシリーズならではのユニークな見どころが満載です。
範馬刃牙とピクルの最終決戦を中心に、特に注目してほしいポイントを紹介します!
見どころ①挑発
範馬刃牙とピクルの戦いが始まった時、最初に刃牙が取った行動は、多くの読者を驚かせました。
闘技場に現れても動かないピクルに対し、刃牙はなんとピクルの頬にそっと触れたのです。
この一見穏やかな、あるいは無防備に見える行為こそが、自身の体に触れるものを敵と認識し、即座に排除しようとするピクルにとって、この上ない「挑発」となりました。
刃牙はピクルの「野生」の習性を理解した上で、あえてこの行動を取り、戦闘を開始させたのです。バキシリーズらしい、心理戦と常識外れの行動が詰まった一撃でした。
見どころ②格闘技地獄
圧倒的な体格差と原始的な野生の力を持つピクルに対し、範馬刃牙が採った戦略は、現代人が培ってきた「格闘技」の技術で対応することでした。
刃牙は、打撃、関節技、投げ技、そして「皮一枚」を狙って脳震盪を引き起こすような精密な攻撃まで、天才的な格闘センスを駆使してピクルを翻弄します。
ジャック・ハンマーの強打にも耐えたピクルの強靭な肉体に対し、刃牙の「格闘技」は、単純なパワーではなく、相手の構造や弱点を突くことでダメージを与えていきます。これはまさに、現代格闘技が野生の力にどう立ち向かうか、という「格闘技地獄」を見せつける展開でした。
見どころ③恐竜トリケラトプス
範馬刃牙が見せたユニークな技術の中でも特に印象的なのが、恐竜「トリケラトプス」に擬態するという「トリケラトプス拳」です。
中国武術の象形拳(動物の動きを模倣する技)の要領で、刃牙はピクルが生きていた時代に実在したトリケラトプスの動きや気配を模倣します。
これは単なる物真似ではなく、合気道などの技術も組み合わせることで、ピクルに本当に「恐竜が現れた」と錯覚させるほどのリアリティを持たせていました。
ピクルの「野生」に、同じく「野生」の記憶(恐竜)を呼び起こさせるという、刃牙の常識を超えた格闘センスと発想には、解説を務めた烈海王も脱帽していました。
見どころ④烈海王の解説
範馬刃牙対ピクルの戦いは、リング上の攻防だけでなく、試合を見守る烈海王の「解説」も見逃せない大きな見どころです。
自身もピクルと戦い、その強さを肌で知る烈海王は、時に冷静に、時に感情的に、二人の戦いの凄まじさや、格闘技の奥深さについて解説します。
刃牙の奇想天外な戦法や、ピクルの規格外の力に対して、驚愕したり、感嘆したり、激高したりと、コロコロ変わる烈海王の豊かな表情と、的確ながらも熱のこもった解説は、読者の共感を呼び、「烈海王の解説拳」としてファンの間で語り草となっています。
ピクル編の最強の原人・ピクルの強さ
「ピクル編」を通じて圧倒的な存在感を見せつけたピクルは、その登場以来、「バキシリーズ」の中で「最強」の一角として常に議論の的となっています。
彼の強さとは、一体どれほどのものだったのでしょうか?
ピクルの強さは最強?
ファンの中には、今なお「ピクル最強説」を唱える人も少なくありません。
その根拠としては、現代人とは全く異なる太古の骨格構造と、恐竜と闘って生き抜いてきたことで培われた圧倒的な肉体強度、そして現代格闘技の常識が通用しない純粋な「野生の強さ」が挙げられます。
実際に、烈海王や愚地克巳、ジャック・ハンマーといった現代のトップファイターたちを容易く圧倒し、範馬勇次郎に力を使わせ、範馬刃牙をもってしても明確に打ち破ることができなかった(※勝敗の解釈は分かれますが、刃牙が失神した事実をもってピクルの勝利と見る声も多い)ことなどから、その強さが「地上最強の生物」に匹敵、あるいは純粋な肉体的な強さでは凌駕していたと考えるファンもいます。
「最強とは何か」という議論において、ピクルが体現する「野生」「肉体」「生存本能」といった要素は、非常に説得力のある「強さ」の形として提示されたと言えるでしょう。
ピクルの戦績
「ピクル編」におけるピクルの戦績は、その圧倒的な強さを物語っています。
烈海王、愚地克巳、ジャック・ハンマーといった、他のシリーズであれば主役級の扱いを受けるであろう強者たちを相手に、ほとんどダメージを受けることなく一方的な勝利を収めました。烈海王は片足を失い、克巳は片腕を失うという壮絶な結果となっています。
範馬勇次郎との短い遭遇でも、勇次郎に「合気」を使わせるほどの怪力を見せつけました。
そして範馬刃牙との戦いでも、刃牙の高度な格闘技に翻弄されはしたものの、最終的には刃牙を失神させて勝利を収めました。
このように、「ピクル編」の物語の中で、ピクルは誰にも明確な「敗北」を経験させられることなく、その圧倒的な強さを見せつけ続けました。彼の戦績こそが、彼がこの編で「最強」の存在として描かれた何よりの証拠と言えるでしょう。
ピクル編に関する感想や評価は?
「ピクル編」は、そのあまりにも規格外な設定と展開から、読者の間で様々な感想や評価が生まれ、大きな話題となりました。
特に印象的な反応をいくつか紹介します。
「刃牙対ピクル、どちらが勝ったか」という勝敗論争は、最も多くの意見が交わされたポイントです。
範馬勇次郎の「弱者が強者に格闘技を使わせたゆえに弱者の勝ち」という結論が公式の見解の一つとして提示されましたが、「最後に立っていたのはピクルだからピクルの勝ち」「刃牙が失神したんだからピクルの勝ち」と、純粋な戦闘結果を重視する声も根強く、今なおファンの間で議論が続いています。
この議論そのものが、ピクル編の魅力の一つと言えるでしょう。
「敗者が餌になる衝撃の展開」も、多くの読者が驚愕した点です。烈海王が片足を食いちぎられ、ジャック・ハンマーが「保存食」として捕獲されるなど、現代の格闘技の常識をはるかに超えるピクルの「野生」と「生存本能」が露わになった展開は、『バキ』ワールドの価値観に大きな衝撃を与えました。
「烈が食われたのは衝撃的すぎる」といった声が多く聞かれました。
「腕まで犠牲にした克巳が不憫」という声も多く挙がりました。空手界の最終兵器としてピクルに挑んだ愚地克巳は、マッハ突きを極限まで進化させ、武術の歴史を進歩させたほどの活躍を見せましたが、結果として片腕を失うという壮絶な代償を払いながらも、ピクルには決定的なダメージを与えられませんでした。
「あれだけのダメージ負ってピクルはほぼ無傷って」「克己が不憫すぎる」といった同情の声が見られた一方で、その壮絶な戦いぶりから克巳を再評価する声も多く上がりました。
また、ピクル編序盤での短い力比べに留まった「勇次郎対ピクルの本気の戦いを見てみたい」という要望も、ピクル編の登場以降、ファンの間で根強く存在しています。
「勇次郎とピクル闘ってほしい」「勇次郎ならどう戦うか」といった声は、この二人の常識を超えた「強者」同士の対決がいかに多くのファンに見たいと思われているかを示しています。
そして、「ピクルは最強?最強じゃない?」という「最強論争」そのものも、ピクル編が生んだ大きな反響の一つです。
「結局、ピクルが最強ってことか」という声や、「ピクルの提唱する最強(理屈や技術ではなく純粋な野生と肉体)は最強ではなくなった」といった勇次郎の論理を受けた意見など、ピクル編は読者に「強さとは何か」という根源的な問いを投げかけ、様々な議論を巻き起こしました。
ピクル編のストーリーまとめ
今回は、『範馬刃牙』に登場した、1億9000万年前(※後述の白亜紀に修正)から蘇った「最強の原人」ピクルと、彼が登場する「ピクル編」について詳しく見てきました。
ピクルは、恐竜と闘って生き残ったという規格外の設定と、現代格闘技の常識を覆す「野生」の力で、烈海王、愚地克巳、ジャック・ハンマーといった現代のトップファイターたちを圧倒。
範馬勇次郎に力を使わせ、範馬刃牙との激闘の末に勝利を収めるなど、その圧倒的な強さを読者にまざまざと見せつけました。
「敗者は食われる」という衝撃的な展開や、刃牙対ピクル戦における「勝利」の概念を巡る議論など、「ピクル編」は単なる強敵が登場するエピソードに留まらず、『バキ』シリーズの「強さとは何か」というテーマに新たな視点をもたらし、その後の物語にも大きな影響を与えました。
今もなおファンの間で語り継がれる「ピクル編」は、『バキ』シリーズの中でも特に印象深く、必見のエピソードと言えるでしょう。
まだ「ピクル編」を読んだりアニメで見たりしたことがないという方は、ぜひ一度、『範馬刃牙』のピクル編を体験して、太古の「野生」と現代格闘技の激突、そしてピクルという存在が投げかけた「強さ」への問いに触れてみてくださいね!
きっと、『バキ』の世界がさらに面白く感じられるはずです。
当ブログでは、他にも刃牙ネタ記事を多数取り揃えております。ここでは一部の刃牙ネタ記事を紹介します。是非他の記事もご覧ください!
刃牙コラ画像まとめ

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