『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、これまでのガンダムシリーズの常識を覆すような斬新な設定と、引き込まれるストーリー展開で、放送開始から大きな話題を呼びました。
主人公スレッタ・マーキュリーとヒロインのミオリネ・レンブランを中心に描かれる学園生活と、その裏でうごめく巨大な陰謀が多くの視聴者を釘付けにしました。
「ガンダムをよく知らない」という人でも楽しめる間口の広さも、本作が幅広い層に支持された理由の一つと言えるでしょう。
この記事では、『水星の魔女』の物語を、第1期と第2期に分けて全話あらすじを徹底的に解説します。
各話で何が起こったのかを振り返りながら、本作がなぜこれほどまでに多くの人を魅了したのか、その作品の魅力や世間の評判についても深く掘り下げていきます。
『水星の魔女』第1期:希望と陰謀が交錯する学園編あらすじ
『水星の魔女』の第1期は、主人公スレッタ・マーキュリーがアスティカシア高等専門学園に編入するところから始まります。
学園を舞台に、決闘や仲間との出会い、そして不穏な影が忍び寄る序盤の物語を振り返っていきましょう。
PROLOGUE:ガンダムの「呪い」の始まり
物語の始まりは、本編よりも前の出来事を描いた「PROLOGUE」です。
ヴァナディース機関で行われていたガンダム・ルブリスの稼働実験は、パイロットへの過大な負荷が問題視され、評議会で全面否定されてしまいます。
その後、ガンダム殲滅作戦が実行され、この出来事をきっかけにガンダムの運用が宇宙世紀におけるタブーとなるという、後の物語に繋がる重要な背景が描かれました。
第1話「魔女と花嫁」:スレッタ、学園に立つ!
本編の幕開けとなる第1話では、主人公スレッタ・マーキュリーがアスティカシア高等専門学園に編入してきます。
そこで衝撃的な出会いを果たし、グエル・ジェタークとの決闘に挑みます。そして、見事勝利を収め、学園での波乱の生活が幕を開けるのでした。
第2話「呪いのモビルスーツ」:ガンダムの疑念
第2話では、グエルとの決闘で使用したモビルスーツがガンダムではないかという疑いをかけられ、スレッタは拘束されます。
しかし、婚約者となったミオリネ・レンブランは、スレッタを救うために審問会に踏み込みます。
ミオリネ自身も父親デリング・レンブランが原因で退学の危機にあり、二人の関係性が深まるきっかけとなるエピソードでした。
第3話「グエルのプライド」:再戦とプロポーズ
ミオリネのおかげで退学を免れたスレッタは、再度グエルと決闘することになります。
一度負けた相手に二度も負けるわけにはいかないというグエルのプライドがぶつかり合うものの、またしてもスレッタに敗北してしまいます。
彼女の圧倒的な強さに打ちのめされたグエルは、その場でまさかのプロポーズをして、視聴者を驚かせました。
第4話「みえない地雷」:地球寮との絆
編入早々、学園の話題の中心となったスレッタは、周囲から孤立し、誰からもサポートを得られない状況にありました。
さらには同級生からの嫌がらせにも遭い、苦しい日々を送ります。
しかし、その姿を見て激怒したのが、パイロットのチュチュでした。
この出来事をきっかけに、スレッタは地球寮の生徒たちと仲を深め、学園生活に少しずつ光が差し始めます。
第5話「氷の瞳に映るのは」:エランの影
スレッタの生活がようやく落ち着いた矢先、ペイル・テクノロジーズが彼女のモビルスーツの秘密に迫ろうと動き出します。
情報を得るため、パイロットのエラン・ケレスを利用し、スレッタを巧みに誘い出します。
エランとの外出を通じて、スレッタは新たな関係性を築き始めるかのように見えました。
第6話「鬱陶しい歌」:偽りの優しさの終わり
スレッタに優しかったエランでしたが、突如豹変して決闘を申し込みます。
序盤はエランが優勢に進めるものの、最終的にはスレッタが逆転勝利を果たします。
二人はデートのやり直しを約束しますが、この決闘後、エランはペイル社から「処分」されてしまうという衝撃の展開が待ち受けていました。
第7話「シャル・ウィ・ガンダム?」:株式会社ガンダム設立!
エランの行方を心配するスレッタの元に、パーティの招待状が届きます。
エランがいると期待して向かったスレッタでしたが、そこで再会したエランは、以前とは全くの別人になっていました。
スレッタにピンチが襲いかかりますが、その窮地を救ったのがミオリネです。
ミオリネは「ガンダムの呪い」を解き放つため、株式会社ガンダムの設立を提案し、新たな道を切り開きます。
第8話「彼らの採択」:ガンダムの真実へ
始動した株式会社ガンダムでしたが、事業内容が何も決まっていない状態でした。
地球寮のメンバーも巻き込み、人数は増えていくものの、ミオリネは「ガンダムの呪い」についてさらに深く調べるため、プロスペラ・マーキュリーの元へ足を運びます。
ガンダムにまつわる闇が少しずつ明らかになっていくエピソードでした。
第9話「あと一歩、キミに踏み出せたなら」:勝利の先に
ミオリネは株式会社ガンダムの設立を懸けて、シャディク・ゼネリに決闘を申し込みます。
6対6の集団戦という大規模な決闘でしたが、ミオリネたちは見事勝利を収めます。
この決闘中継が大きな注目を集めたことで、株式会社ガンダムは好スタートを切ることができました。
第10話「巡る思い」:迫り来る暗殺計画
第1期も終盤に差し掛かり、話題となった株式会社ガンダムは順調に軌道に乗り始めます。
スレッタも忙しいながらも充実した学園生活を送っていましたが、その裏では、デリングの暗殺計画が静かに進められていました。
平和な日常の裏に潜む不穏な空気が描かれました。
第11話「地球の魔女」:戦火の予感
スレッタたちは、修理に出していたエアリアルを引き取るため、巨大な開発施設であるプラント・クエタに足を運んでいました。
しかし、その場所こそが、デリング暗殺計画の舞台となる場所だったのです。
不穏な空気が最高潮に達し、緊迫感が高まるエピソードでした。
第12話「逃げ出すよりも進むことを」:衝撃の第1期最終回
第1期の最終回では、フォルドの夜明けの襲撃により、スレッタとミオリネの関係に亀裂が生じてしまいます。
ミオリネを探して施設内を駆け回るスレッタと、負傷した父親デリングを必死に運ぶミオリネ。
そして、スレッタのエアリアルが放った一撃が、あまりにも衝撃的な結末を迎え、多くの視聴者に大きな動揺を与えました。
『水星の魔女』第2期:試練と決断、そして未来へ繋がる物語あらすじ
第1期の衝撃的なラストから2週間後、学園には表面上の平穏が戻っていました。
しかし、その裏では多くの真実が隠され、キャラクターたちはそれぞれの苦悩と向き合うことになります。
第2期で描かれた、激動の物語を追っていきましょう。
第13話「大地からの使者」:新たな学園生活
第2期は、第1期最終話の事件から2週間後の学園を描いています。
学園には平穏な日常が戻ったかのように見えましたが、事件については箝口令が敷かれ、真相は闇に葬られていました。
そんな中、オープンキャンパスの準備中に、スレッタの前にソフィ・プラトンとノレア・デュノクという2人の編入生が現れます。
第14話「彼女たちのネガイ」:混迷する学園
第14話では、シャディクから送り込まれたソフィとノレアが、突如学園にガンダムで乱入し、混乱を巻き起こします。
一方、ミオリネはクワイエット・ゼロと呼ばれる計画に誘われ、その行く末が不穏な展開を見せ始めました。
第15話「父と子と」:グエルの決意
フォルドの夜明けに拉致され、地球に囚われていたグエルは、深い絶望の中にいました。
しかし、父であるヴィム・ジェタークとの絆、そしてジェターク社の未来を守るため、彼は再び宇宙へ戻ることを決意します。
グエルの成長と決断が描かれた重要なエピソードです。
第16話「罪過の輪」:すれ違う二人
エキシビションマッチで学園が混乱する中、ミオリネが学園に帰還し、スレッタと二人で話す機会を得ます。
しかし、プロスペラの言うことを何でも聞いているスレッタの様子に、ミオリネは苛立ちを隠せませんでした。
二人の間に深い溝が生まれていく様子が描かれました。
第17話「大切なもの」:ミオリネの決断
ミオリネはスレッタを解放するための条件として、プロスペラが進めるクワイエット・ゼロ計画を引き継ぐことを決意します。
ミオリネの17歳の誕生日が近づき、花婿を決める決闘が再び話題を呼び、物語は大きな転換点を迎えます。
第18話「空っぽな私たち」:失意のスレッタ
グエルとの決闘に敗れたスレッタは、ミオリネとエアリアルを失い、深い喪失感に包まれます。
しかし、その様子は表面上は変わらず、周囲を心配させます。
見かねたチュチュは、スレッタを連れてミオリネに会いに行かせようとします。
第19話「一番じゃないやり方」:地球での交渉
ミオリネとグエル、そしてプロスペラは交渉のため、地球へ向かうことになります。
地球での混乱と、それぞれの思惑が交錯する中で、グエルは以前の襲撃の犯人がシャディクであることを知るという衝撃の事実が明らかになります。
第20話「望みの果て」:因縁の対決
第20話では、シャディクとグエルが宇宙で因縁の衝突を果たすことになります。
激しい戦いの末、グエルが勝利を収め、シャディクを拘束する展開となりました。
長年の因縁に決着がつく重要なエピソードです。
第21話「今、できることを」:それぞれの戦い
アスティカシア高等専門学園が破壊され、地球寮のメンバーは今できることを懸命に行っていました。
一方でミオリネは、地球から戻ってきて、自らの行動に対する罪悪感に苛まれていました。
それぞれの立場で、残された者たちが葛藤する姿が描かれます。
第22話「紡がれる道」:再び手を取り合って
プロスペラとエリクト・サマヤに立ち向かうことを決めたスレッタは、ミオリネの元へ向かいます。
自分を責め続けていたミオリネでしたが、スレッタとともに立ち上がることを決意します。
二人の絆が再び強まる感動的なエピソードでした。
第23話「譲れない優しさ」:激化する戦場
エリクトと想いをぶつけ合うスレッタ、ラウダ・ニールと対峙するグエル、そして激しい乱闘の中でミオリネたちが乗るロケットはクワイエット・ゼロに向かいます。
物語はクライマックスに向けて、さらに激しさを増していきます。
最終話「目一杯の祝福を君に」:そして3年後へ
『水星の魔女』の最終話では、スレッタたちが壮絶な戦いを繰り広げます。
それぞれのキャラクターが自分の信じる道を進み、最終的に3年後の姿を見ることができました。
多くの謎が解き明かされ、未来への希望を感じさせる、感動的な結末となりました。
『水星の魔女』が愛される理由:その魅力と世間の評判
『水星の魔女』は、なぜこれほどまでに多くのファンを惹きつけ、社会現象を巻き起こしたのでしょうか?
ここでは、本作が持つ特筆すべき魅力と、それに対する世間の評判を深掘りします。
魅力①:ガンダムの新たな扉を開いた「学園もの」と「女性主人公」
これまでのガンダムシリーズにはあまり見られなかった「学園もの」という舞台設定は、本作の大きな魅力の一つです。
学園という日常の中で繰り広げられる人間模様や、決闘といった要素が、ガンダム初心者でも物語に入り込みやすい間口の広さを生み出しました。
また、シリーズ初の女性がメインの主人公であるスレッタ・マーキュリーが、その純粋さと成長を通じて多くの視聴者の共感を呼びました。
ミオリネとの関係性も、単なる恋愛だけでなく、互いを支え合う「パートナー」としての絆が深く描かれており、従来のガンダムファンだけでなく、新たな層の開拓にも成功したと言えるでしょう。
魅力②:豪華声優陣が織りなすキャラクターの息吹
アニメ作品において、キャラクターに命を吹き込む声優のキャスティングは非常に重要です。
『水星の魔女』では、主人公スレッタ・マーキュリーを市ノ瀬加那、ヒロインのミオリネ・レンブランをLynnが演じるなど、若い世代からも絶大な人気を誇る声優陣が多数起用されました。
彼らの圧倒的な演技力は、キャラクターの複雑な感情や葛藤を見事に表現し、物語にさらなる深みを与えました。
声優ファンからも高く評価されており、本作が単なるロボットアニメに留まらない、人間ドラマとしての魅力を高める一因となったのは間違いありません。
魅力③:示唆に富んだ「呪い」と「祝福」のテーマ
『水星の魔女』は、ガンダムにまつわる「呪い」と、スレッタとミオリネが目指す「祝福」という対照的なテーマを深く掘り下げています。
兵器としてのガンダムがもたらす悲劇や、親世代から子世代へと受け継がれる因習、そしてその中で子供たちがどのように未来を切り開いていくのか、といった重厚なテーマが描かれています。
特に、エアリアルの真の姿やプロスペラの目的など、物語が進むにつれて明らかになる真実の数々は、視聴者に大きな衝撃と深い考察の余地を与えました。
単なるロボットアクションだけでなく、社会や家族、そして個人のあり方について深く考えさせる内容が、多くの視聴者の心を捉えたと言えるでしょう。
『水星の魔女』は、ガンダムの「新しい扉」を開いた傑作!
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は、これまでのガンダムシリーズの歴史に新たな1ページを刻んだ作品と言えるでしょう。
学園という舞台で描かれる若者たちの成長と葛藤、そしてその裏でうごめく巨大な陰謀が、視聴者を強く惹きつけました。
スレッタとミオリネの関係性、個性豊かなキャラクターたち、そして「呪い」と「祝福」というテーマが、ガンダムファンだけでなく、幅広い層に支持された大きな要因です。
衝撃的な展開の数々や、最終話で描かれた3年後の姿は、多くの視聴者の心に深く刻まれたはずです。
まだ『水星の魔女』を視聴していない方は、ぜひこの機会に、ガンダムの「新しい扉」を開いた傑作を体験してみてはいかがでしょうか。
きっと、その深い物語とキャラクターたちの魅力に、あなたも引き込まれること間違いなしです!
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