
枢やな原作の大人気漫画「黒執事」は、その美しい絵と、登場するキャラクターたちの個性的な魅力で多くの読者を惹きつけています。
アニメ化もされ、原作ファンだけでなく幅広い層から支持を得る本作は、19世紀末のイギリスを舞台にしたパラレルワールドで、完璧な執事と幼き伯爵が裏社会の難事件を解決していく物語です。
この記事では、読者が特に注目するであろう主要なキャラクターたちに焦点を当て、それぞれの個性や物語における役割を深掘りしてご紹介します。
知られざるエピソードや読者の考察なども交えながら、彼らがどのように物語を彩っているのかを詳しく見ていきましょう。
原作もアニメも大人気!【黒執事】とは?
「黒執事」は、月刊Gファンタジーで2006年10月号から連載されている枢やなによる人気漫画作品です。
物語は、悪魔であるセバスチャンと、ファントムハイヴ家当主であるシエルが、英国裏社会で「女王の番犬」として数々の難事件に立ち向かう姿を描きます。
セバスチャンがシエルに仕えるのは、シエルの魂を最終的に食らうためという契約によるもので、この特異な主従関係が物語に独特の面白さをもたらしていると考える読者が多いでしょう。
「あくまで(悪魔で)執事ですから」というセバスチャンの決めゼリフは、彼の本質と、シエルとの関係性を端的に示していると言えます。
【黒執事】主要人物の魅力に迫る!
「黒執事」の物語を支えるのは、何と言っても個性豊かな主要キャラクターたちです。
彼らの背景や能力、そして人間関係が複雑に絡み合い、読者を飽きさせません。
セバスチャン・ミカエリス:完璧なる執事の裏側
ファントムハイヴ家の執事、セバスチャン・ミカエリスは、まさに完璧を絵に描いたような存在です。
その身長は186cm、容姿端麗、頭脳明晰、万事万能な執事でありながら、柔らかい物腰の下には鋭い毒舌と皮肉を隠し持っています。
主人であるシエルに対しても容赦ない言葉を投げかける姿は、悪魔である彼の本性を垣間見せていると捉えることもできます。
身長186cm瞳の色紅茶色髪の色黒
セバスチャンの正体は悪魔であり、シエルが復讐を果たすまで裏切らず、命令に絶対服従するという契約を交わしています。
しかし、時に命令に反しない程度に情報を隠したり、シエルの身の危険を見過ごしたりする点には、悪魔らしい一面が強く現れていると感じる読者も多いでしょう。
人間離れした能力を持つセバスチャンですが、猫や猫科の動物をこよなく愛し、特に肉球を触ることに至福を感じるという人間的な一面も持ち合わせています。
これは、完璧な彼の中に隠された親しみやすさとして、読者からの人気を集める要素の一つではないでしょうか。

シエル・ファントムハイヴ:幼き当主の背負う闇
ファントムハイヴ伯爵家の幼き当主、シエル・ファントムハイヴは、物語開始時12歳から13歳とされています。
生年月日1875年12月14日瞳の色青碧色(右目のみアメジスト色)
小柄で華奢な体つきながら、広大な領地と製菓メーカー「ファントム社」を数年で国内最大規模にまで成長させた天才実業家です。
わがままで傲慢、そして冷静沈着な性格ですが、時折ペースを乱されると困惑する様子も見せます。
午後のティータイムに甘いものを欠かさないなど、年相応の可愛らしい一面も持ち合わせていますが、その背後には両親を惨殺され、悪魔召喚の生贄にされたという壮絶な過去が隠されています。
セバスチャンとの契約は、この地獄から脱し、復讐を果たすための手段であり、彼の右目には契約の証である逆ペンタクルが刻まれています。
ファントムハイヴ家は代々、女王の依頼を受けて裏社会の事件を解決する「女王の番犬」としての役割を担っており、シエルもまたその重責を背負っています。
「切り裂きジャック事件」で素性を隠すために女装した際の可憐さは、彼の美貌を際立たせるエピソードとして特に印象的です。
また、アニメ版では、復讐を遂げたはずのシエルが悪魔に転生するという衝撃的な展開が描かれ、彼の物語がさらに深みを増しています。





アンダーテイカー:謎多き葬儀屋の正体
アンダーテイカーは、シエルにとって重要な情報屋であり、その風貌と行動は常に謎に包まれています。
彼は棺に入れる前の死体の検死を趣味とし、そこから得られる情報を「極上の笑い」と引き換えに提供します。
セバスチャンが「まともな人間ではない」と評するほどの変人ぶりで、ビーカーでお茶を出したり、骨壺に骨型のクッキーを入れたりといった、奇抜なもてなしが特徴です。
その腰には、埋葬してきた死体から採取した遺髪をメモリアルジュエリーとしてぶら下げており、死に対する独自の価値観がうかがえます。
アンダーテイカーの正体は、なんと死神です。
50年前に死神派遣協会を脱退したにもかかわらず、デスサイズ(死神の鎌)を所有し、無数の卒塔婆と共にセバスチャンや他の死神たちを圧倒するほどの戦闘能力を誇ります。
物語の核心に深く関わる彼の存在は、今後のストーリー展開において非常に重要な役割を果たすと多くの読者が考察しています。





ファントムハイヴ家使用人たち:ドジと才能のギャップ
ファントムハイヴ家には、個性豊かな使用人たちが仕えています。
彼らは本来のハウスメイド、シェフ、庭師、家令、従僕としての役割はほとんど果たせていませんが、いざという時には驚くべき能力を発揮し、ファントムハイヴ家を支えます。
彼らのドジな日常と、有事の際の華麗な活躍のギャップが、読者を楽しませる大きな魅力の一つと言えるでしょう。
メイリン:ドジっ子メイドの裏の顔
23歳の中国人ハウスメイド、メイリンは、極度の遠視であるためシエルから贈られた眼鏡を宝物としています。
普段は皿を割ったり花瓶を壊したりと失敗ばかりで、その「ですだよ」という独特の訛りも印象的です。
セバスチャンに好意を寄せていますが、報われることはありません。
しかし、その正体は凄腕のスナイパーです。
裸眼では照準器なしで遠距離狙撃が可能なほどの視力を持ち、有事の際には普段のドジっ子ぶりからは想像もつかないほど冷静沈着になり、敵を容赦なく射殺します。
バルドロイ:爆弾を操る元兵士シェフ
無精ヒゲと咥え煙草がトレードマークのシェフ、バルドロイは、料理の腕前は壊滅的で、セバスチャン曰く「8割がたは炭」になるそうです。
勤務態度はやや不真面目ですが、その本性はアメリカ出身の元軍人です。
有事の際にはリーダー格としてメイリンやフィニアンを統率し、重火器や爆弾などを巧みに操って敵を圧倒します。
彼の豪快で大雑把な性格の裏には、極めて過酷な最前線での戦闘経験があることが示唆されています。
フィニアン:純真無垢な怪力庭師
ファントムハイヴ家の庭師、フィニアンは、幼く天真爛漫な16歳です。
しかし、庭の植物を全滅させた経験が何度もあるなど、庭師としては機能していません。
可愛らしい見た目とは裏腹に、太い幹の木でも素手で折れるほどの怪力と、人並外れた脚力、そして頑丈な身体を持っています。
彼は人体実験の被験体としてドイツの研究施設に収監されていましたが、施設の閉鎖に伴う処分の際に怪力が覚醒し、シエルとセバスチャンに出会いました。
怪力を発揮する際には瞳の色が変化し、彼の持つ特殊な能力を物語っています。
スネーク:蛇と心を通わせる元見世物
スネークは、皮膚の所々が蛇の鱗のようになっていることから、かつては蛇男として見世物小屋で働いていました。
ノアの方舟サーカス団に救われた恩義から彼らに忠誠を誓っています。
意のままに蛇を操り、常に身体のあちこちに蛇を巻き付けています。本人自体は非常に無口ですが、蛇と会話ができるため、「〜が、って言ってる」という独特の話し方をします。
サーカス団の裏の仕事には関与していなかったため生き残り、行方不明になった団員たちを探すためにファントムハイヴ家でフットマンとして雇われることになります。





タナカ:ファントムハイヴ家の古株家令
先代からファントムハイヴ家に仕える古株のハウススチュワード、タナカは、普段はデフォルメされた姿で描かれ、リアルな姿でいられるのは3分間だけという、ユニークな設定を持っています。
常に正座でお茶をすすっている姿は一見するとただの年老いた存在に見えますが、その実力は計り知れません。
先代ファントムハイヴ夫妻が殺害された際にも命を取り留めた彼は、柔術や剣術の達人であり、大柄な人間を押さえ込んだり、銃弾を真っ二つに斬り裂いたりするほどの凄腕です。
彼の存在は、ファントムハイヴ家の歴史と深く結びついており、その隠された能力は読者に驚きを与えます。
エリザベス・ミッドフォード:シエルの婚約者、その意外な一面
シエルの父方のいとこであり許嫁のエリザベス・ミッドフォードは、明るく天真爛漫な侯爵令嬢です。
シエルと可愛いものが大好きで、見境なく突進するほどの行動力を持っています。
仏頂面が多いシエルを笑顔にするため、ファントムハイヴ邸を自分好みに飾り付けようとする姿は、読者にとって微笑ましいと感じられることでしょう。
しかし、エリザベスは単なる可愛らしい令嬢ではありません。
女王の番犬の血筋を受け継ぐ彼女は、実は大勢の敵を前にしても圧倒できるほどの剣術の天才です。
シエルに「強い女は怖い」と思われたくない一心でその才能を隠していましたが、シエルと共に危機的状況に陥った際、初めてその剣の腕前を披露しました。
この意外な一面は、彼女のキャラクターに深みを与え、読者からの支持を集める要因となっています。





裏社会を彩る個性的な人物たち
「黒執事」の世界では、ファントムハイヴ家が女王の番犬として裏社会の管理や汚れ仕事も請け負っているため、裏社会の住人たちとの関わりも深く描かれています。
彼らは時に敵となり、時に味方のようにファントムハイヴ家に関わってきます。
劉(ラウ):ミステリアスな上海マフィア幹部
中国の貿易会社崑崙の英国支店長という表の顔を持つ劉は、その正体が上海マフィア青幇(チンパン)の幹部です。
英国内で阿片窟を開くことを許可してもらう代わりに、シエルから東洋人街の管理を任されています。
飄々として能天気な雰囲気を醸し出し、知ったかぶりな発言が多いですが、時に真実をほのめかすような言葉を発し、シエルたちを苛立たせます。
その掴みどころのない言動が、彼のミステリアスな魅力を高めていると言えるでしょう。
藍猫(ランマオ):劉の沈黙の用心棒
劉の義妹である藍猫は、非常に無口な美少女です。
片言の言葉も劉に促されないと発しないほどですが、常に劉の膝の上や傍らに付き従っています。
錘(すい)を手に戦うことがあり、劉の用心棒的な役割を担っていると考えられます。
彼女の静かな存在感と、いざという時の圧倒的な戦闘能力のギャップが印象的です。
死神派遣協会:魂を刈り取る者たち
「黒執事」の世界観を特徴づける重要な存在として、死神派遣協会の死神たちが挙げられます。
彼らは死亡予定者リストに従い、デスサイズで人間の魂を刈り取るのが仕事です。
死神は自殺した人間が罰としてなるものであり、全員が近視で眼鏡をかけているという共通点を持っています。
グレル・サトクリフ:狂気と情熱の赤髪死神
赤をこよなく愛する死神、グレル・サトクリフは、「切り裂きジャック事件」で、本来の赤い髪を黒く染め、気弱でドジなバーネット邸の執事を装っていました。
マダムレッドと共に行動し、彼女の犯行を手助けすることで、人間には不可能な殺人を可能にしました。
死神としての規則は一応守っているものの、死亡予定者リストにない娼婦を殺すなど、規則違反を犯すこともあります。
デスサイズのカスタマイズを勝手に行ったことで謹慎処分を受けるなど、その行動は常に予測不能です。
自称乙女で、セバスチャンに恋心を抱いているグレルは、彼と会うたびに殺し合いを演じ、その関係性は読者に強烈な印象を与えています。





ウィリアム・T・スピアーズ:几帳面な死神管理官
死神派遣協会管理課に所属するウィリアム・T・スピアーズは、几帳面で真面目な性格の死神です。
職務規定違反をした死神に対しては容赦がなく、特に残業を許せないという彼の性格は、同僚であるグレルの不始末に頭を悩ませ、しばしば鉄拳制裁を加えることにつながっています。
悪魔であるセバスチャンを「害獣」として嫌っており、彼との間には常に緊張感が漂っています。
ロナルド・ノックス:軽薄な若手死神
若手死神であるロナルド・ノックスは、軟派で軽薄、そして小生意気な性格が特徴です。
「残業はしない主義」という彼にとって、残業の原因となりかねない悪魔は嫌悪の対象であり、彼らに対しては非常に攻撃的になります。
その軽妙な言動とは裏腹に、死神としての職務を全うしようとする姿勢も持ち合わせています。
ファントムハイヴ家:先代の女王の番犬たち
シエルの両親である先代のファントムハイヴ伯爵夫妻は、物語に登場する機会は少ないものの、その存在はシエルに大きな影響を与えています。
彼らもまた、先代の女王の番犬として裏社会の任務を遂行していました。
ヴィンセント・ファントムハイヴ:冷徹な先代当主
シエルの父親で、先代のファントムハイヴ家当主であるヴィンセント・ファントムハイヴは、穏やかで柔らかい物腰を持つ一方、利益にならない相手には興味を示さない徹底した利益主義者でもありました。
先代の女王の番犬として冷酷に職務をこなし、裏社会では恐れられる存在でした。
3年前に何者かに惨殺され、屋敷ごと火を放たれ焼かれてしまった彼の死は、シエルの復讐心の根源となっています。
レイチェル・ファントムハイヴ:病弱な美貌の伯爵夫人
シエルの母親で、先代のファントムハイヴ伯爵夫人であるレイチェル・ファントムハイヴは、妹のアンジェリーナが羨むほどの美人でした。
病弱で喘息持ちという体質でしたが、明るく気さくな性格で、夫と息子と共に幸せに暮らしていました。
しかし、3年前に夫とともに惨殺され、その命を落としました。
長編エピソードのキーパーソンたち
「黒執事」では、複数の長編エピソードが展開され、それぞれの物語に魅力的なキーパーソンたちが登場します。
切り裂きジャック事件:ロンドンを震撼させた連続殺人
「切り裂きジャック事件」は、ロンドンで娼婦たちが次々と子宮を切り取られ殺害されるという連続殺人事件です。
「黒執事」における最初の長編エピソードであり、その衝撃的な展開は多くの読者を惹きつけました。
アンジェリーナ・ダレス:マダム・レッドの悲しい復讐
シエルの母方の叔母であり、シエルとエリザベスからは「アン叔母様」と呼ばれているアンジェリーナ・ダレスは、父親譲りの赤い髪にコンプレックスを持っていました。
しかし、シエルの父ヴィンセントに赤い髪を褒められたことで、赤という色を好むようになり、「マダム・レッド」と呼ばれるようになります。
馬車の事故で夫と身籠っていた我が子、そして子宮を失った彼女は、看護師を経てロンドン王立病院の女医として働いていました。
しかし、子供を産めない自身の身体と、望まない妊娠を堕胎する娼婦たちを逆恨みし、切り裂きジャック事件の真犯人となりました。
最期は、シエルを殺すことを躊躇したため、協力を貸していたグレルに殺されるという悲劇的な結末を迎えました。
ドルイット子爵:美と醜を愛する貴族
切り裂きジャック事件の犯人として最も有力視されていたドルイット子爵は、主催したパーティーの最中に事件が起きたことで容疑から外れます。
しかし、その際に人身売買の闇オークションを開いていたことが発覚し、シエルとセバスチャンの活躍によって逮捕されてしまいます。
美と食と芸術をこよなく愛する彼は、女装したシエルの可憐さに魅了され、「駒鳥」と呼んで気に入ります。
その後もことあるごとにシエルを「駒鳥」と呼んで追い求める言動は、シエルに寒気を走らせるほどです。
逆さ吊り事件:インドの王子と執事の絆
「逆さ吊り事件」は、インドから帰国した貴族や軍人たちが次々と襲われ、身ぐるみ剥がされた上で逆さ吊りにされるという事件です。
インド人が犯人と思われたことから、シエルとセバスチャンはインド人の移民が集まる貧民街へ足を踏み入れ、そこでインドの王子と出会います。
ソーマ・アスマン・カダール:純粋な心を持つ王子
ベンガル藩王国第26王子であるソーマ・アスマン・カダールは、乳母役だったミーナが連れ去られたため、彼女を探すために英国に来ていました。
宮廷育ちゆえに一般的な常識を知らず、ミーナが自分の意思で逃げ出したと知った際には大きなショックを受けます。
しかし、それを機に自立した良い男になると決心し、シエルに丸め込まれて別邸の管理を任されることになります。
彼の純粋で真っ直ぐな心は、シエルにも影響を与え、物語に温かい光を灯します。
アグニ:神を信じる執事の忠誠
ソーマの執事であるアグニは、司祭階級の家に生まれましたが、堕落した父の姿から神を信じられなくなり、悪行を重ねた末に死刑となります。
しかし、処刑される寸前にソーマに救われ、以来ソーマを神と崇め、絶対的な忠誠を誓っています。
ミーナの真実をソーマに知られたくない一心で、実業家のハロルドに利用されてしまいます。
アグニの忠誠心と、それゆえの苦悩は、読者の心を打つ大きな要素となっています。





ノアの方舟サーカス編:子どもたちの失踪と悲しき運命
「ノアの方舟サーカス編」は、英国国内で幼い子供たちが行方不明になる事件が発生する長編エピソードです。
事件が移動サーカス団の滞在地でばかり起きることから、女王の命令を受けたシエルはサーカス団の調査に乗り出し、ひょんなことから入団することになります。
ジョーカー:笑顔の道化師の悲しい現実
サーカス団のリーダーであり、自称「雇われ団長」のジョーカーは、生まれつき右手が欠損しており、骨のような義手を装着しています。
出演演目は道化師で、団員の管理や育成も手掛けています。
犯罪を犯しているという負い目を感じつつも、苦境から救ってくれたケルヴィンに恩義があるため、逆らうことができません。
義肢には短剣が仕込まれており、戦闘時にはそれと杖を使って戦います。
彼の明るい笑顔の裏に隠された悲しい現実が、読者の心を揺さぶります。
ビースト:猛獣使いの揺れる心
猛獣使いのビーストは、ベティという虎を飼いならしています。
ショーの最中にセバスチャンがベティを手懐けてしまったことでショーを台無しにされますが、セバスチャンの誘惑に陥落し、裏の仕事について口を割ってしまいます。
これによりサーカス団は壊滅に追い込まれ、彼女自身の悲劇的な運命へと繋がっていきます。
演目で使う鞭を使って戦う彼女の姿は、強さと脆さを併せ持つ女性像を描いています。
ダガー:ナイフ投げの純粋な恋心
ナイフ投げを担当するダガーは、ビーストに好意を寄せており、彼女に近づく者には制裁を加えることも辞しません。
彼の純粋な恋心が、物語に切ない彩りを添えます。
ドール:綱渡りの少女の秘密
綱渡りを担当するドールは、少年のような容姿と話し方をする女性で、ショーの最中はお姫さんと呼ばれています。
嘘の経歴でサーカスに入団したシエルを自分と同じ境遇で育ったと信じ、何かと気遣ってくれます。
シエルが調査のために忍び込んだテントから逃がしてあげたことで、後にピーターに平手打ちされるなど、彼女の優しさが仇となる場面も描かれています。
ピーターとウェンディ:空中ブランコの双子の秘密
空中ブランコを担当するピーターとウェンディは、小柄で幼い風貌の二人組です。
何かの疾患により成長が止まってしまったため、見た目よりずっと年上であり、団員からは目上の者として扱われています。
戦闘時にはワイヤーを巧みに使って戦い、その小柄な体からは想像できないほどの連携を見せます。
ジャンボ:火吹き芸の怪力と優しさ
火吹き芸を担当するジャンボは、大柄で強面な風貌とは裏腹に、心優しく面倒見の良い怪力の持ち主です。
何かの疾患により生育が早かった彼は、サーカス団に拾われる頃にはすでに大柄でした。
彼の怪力と、仲間を思う優しい心は、読者にとって印象的なキャラクター像として描かれています。
豪華客船篇:死者蘇生を巡る狂宴
「豪華客船篇」は、死者の蘇生実験に成功したという暁学会の調査を命じられたシエルとセバスチャン、そしてスネークが、彼らが乗り込んだカンパニア号の処女航海に乗り込むところから始まります。
暁学会の会員を装って集会に潜入すると、蘇生のデモンストレーションが行われますが、生き返った死者は生きた人間を襲い始め、船内はパニックに陥ります。
リアン・ストーカー:死を克服しようとした医師
暁学会の会長であり、カルンスタイン病院の院長であるリアン・ストーカーは、「克服できない最大の不健康は死である」という持論から、死者の蘇生の研究に没頭していました。
カンパニア号の処女航海で死者の蘇生を披露しますが、それは「歪んだ肉人形」を造るという葬儀屋の協力によるものであり、結果的に船内をパニックに陥れてしまいます。
彼の狂気と、死の克服に対する執着が、この悲劇の引き金となりました。
マーガレット・コナー:蘇った「動く死体」
カンパニア号の処女航海の2週間前に不運な事故で亡くなり、蘇生措置が施されたマーガレット・コナーは、「動く死体」となって登場します。
蘇った直後に母親を噛み殺し、船内を恐怖に陥れますが、乗船していた死神のロナルドにデスサイズで頭を砕かれ、完全に活動を停止します。
ロナルドが彼女の走馬灯劇場を確認すると、中身がなく、魂のないただの「動く死体」であったことが判明します。
シェザンナ・コナー:娘の変わり果てた姿に絶望した母
マーガレットの母親であるシェザンナ・コナーは、生き返ったと信じた娘に熱い抱擁をしますが、その娘に噛み殺されてしまいます。
娘の変わり果てた姿に絶望しながら命を落とす彼女の姿は、死者蘇生という禁忌がもたらす悲劇を象徴しています。
英国王室関係者:女王の番犬を束ねる存在
ファントムハイヴ家が「女王の番犬」として裏社会の管理を担っていることから、英国王室関係者も物語に深く関わってきます。
ヴィクトリア:英国史上最も輝かしい女王の影
英国女王ヴィクトリアは、英国史上最も輝かしい歴史を築いたと称される人物です。
亡き夫アルバートを深く愛しており、思い出が甦るたびに泣き崩れるほどです。
シエルが唯一頭の上がらない人物であり、シエルを「坊や」と呼びます。
女王の要求を満たせない場合には厳格な処罰を与え、ノアの方舟サーカスの事件の結末に疑問を抱き、シエルの資質を試す場面も描かれています。
アニメ版では、原作とは異なる「亡き夫の身体と自身を接いだ不老不死」という設定が加えられ、その存在にさらなる深みを与えています。
チャールズ・グレイ:女王の秘書武官兼執事(Wチャールズ)
女王の守護を務める秘書武官兼執事の一人、チャールズ・グレイは、フィップスと共に「Wチャールズ」と呼ばれています。
紅茶に名がつくほどの名家の出身で、剣術を得意としており、その戦闘力はファントムハイヴ家使用人よりも上であると見られます。
彼の冷静沈着な立ち居振る舞いは、女王の傍らに立つ者としての威厳を感じさせます。
チャールズ・フィップス:寡黙な実力者
チャールズ・グレイと共に「Wチャールズ」と呼ばれるチャールズ・フィップスもまた、女王の守護を務める秘書武官兼執事です。
寡黙な人物ですが、女王の命令は絶対という信念のもと、ほとんど全ての事柄を完璧にこなせる実力者です。
その見た目にそぐわず可愛いものが好きで、エリザベスと意気投合する場面も描かれており、彼の人間的な魅力が垣間見えます。
アニメ2期オリジナルキャラクター:もう一つの物語
アニメ「黒執事」の第2期は、原作にはないアニメオリジナルのエピソードで構成されています。
この第2期も人気を博し、新たなキャラクターたちが物語を彩りました。
アロイス・トランシー:歪んだ愛情を求める少年
トランシー伯爵家の現当主、アロイス・トランシーは、トランシー伯爵の実子ではなく、男娼として迎えられた際に伯爵を丸め込み、養子にまでなりました。
実弟のルカが悪魔との契約によって死亡し、その悪魔がセバスチャンであると吹き込まれたため、憎しみの矛先をセバスチャンへ向けます。
彼の歪んだ愛情と、復讐心に駆られる姿が、アニメ2期の物語の核となります。
クロード・フォースタス:シエルの魂を狙う蜘蛛の悪魔
トランシー家の執事を務めるクロード・フォースタスは、アロイスと契約した蜘蛛の悪魔です。
シエルとセバスチャンの関係とは異なり、クロードはアロイスに服従しながらも、アロイスの魂を食らう獲物としか認識していません。
その代わりに、セバスチャンが契約以上に執着しているシエルに興味を示し、混乱に乗じてシエルの魂を奪い去ろうと画策します。
彼の冷静沈着な言動の裏に隠された策略が、物語に緊張感をもたらします。
まだまだ熱い展開の【黒執事】の今後に期待
「黒執事」は現在も連載が続く人気作品であり、連載当初からの様々な伏線が回収され、物語はますます深まっています。
この記事で紹介しきれなかった個性豊かで魅力的な登場人物も多数存在するため、今後の「黒執事」の展開も目が離せません。
彼らの物語がどのように紡がれていくのか、これからも注目していきましょう。



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