
2018年春アニメとして放送された『ニル・アドミラリの天秤』。
原作は、オトメイトから発売された人気女性向け恋愛アドベンチャーゲーム『ニル・アドミラリの天秤 帝都幻惑綺譚』です。
続編の発売や舞台化もされるほどの人気作品だけに、アニメ化発表時はゲームファンからの期待値も非常に高かったことを覚えています。
今回は、そんな『ニル・アドミラリの天秤』のアニメ第1話に焦点を当て、その概要から気になる視聴者の感想、そして賛否両論を巻き起こした評価まで、徹底的に深掘りしていきます。
アニメから入った方も、原作ゲームのファンの方も、ぜひ最後までお付き合いください!
『ニル・アドミラリの天秤』とは?
『ニル・アドミラリの天秤』、通称「ニルアド」は、オトメイトが贈る女性向け恋愛アドベンチャーゲーム『ニル・アドミラリの天秤 帝都幻惑綺譚』が原作です。
2016年4月21日にPlayStation Vita用ゲームとして発売され、その人気を受けて2017年9月21日には続編『ニル・アドミラリの天秤 クロユリ炎陽譚』も発売されるなど、ユーザーから高い評価を得たコンテンツです。
ゲームのみならず、2018年11月には舞台化もされるなど、その人気は多岐にわたります。
作品の舞台と「稀モノ」
物語の舞台は「もし大正時代が15年で終わらなかったら」という架空の時代、「大正25年の帝都トウキョウ」です。
帝都大震災という大災害後の世界という設定も、作品に独特の陰影を与えています。
物語の核となるのは、「稀モノ」と呼ばれる特別な本です。
この「稀モノ」は、読んだ人に大きな影響を及ぼす力を持っており、さらに「アウラ」という情念の輝きをまとっています。
このアウラは、特定の能力を持つ人間にのみ見える炎のような輝きとして描かれています。
「フクロウ」と登場人物たち
物語は、この「稀モノ」を保護・管理する組織「帝国図書情報資産管理局」、通称「フクロウ」を舞台に展開します。
主人公と、フクロウに所属する6人の個性豊かな男性たちが織りなす人間関係が、『ニル・アドミラリの天秤』の物語の主軸となります。
ちなみに、タイトルにある「ニル・アドミラリ」とは、「何事にも動じない」という意味を持つラテン語です。
夏目漱石や森鴎外、芥川龍之介といった文豪たちも自作品中に使用した言葉であり、大正という時代設定や、本・文学がテーマの一つであることから、このタイトルが選ばれたと言われています。
アニメ『ニル・アドミラリの天秤』第1話あらすじ「稀モノの煌き -アウラ-」
アニメ『ニル・アドミラリの天秤』の第1話は、「第壱章 稀モノの煌き -アウラ-」と題され、ベテラン脚本家の金春智子が筆を執りました。
物語は、大正25年の帝都トウキョウで、没落の一途を辿る華族・久世家の長女である主人公・ツグミが、家を立て直すために望まぬ相手との結婚を決意する場面から始まります。
しかし、弟のヒタキはその結婚に猛反対し、あげくの果てに焼身自殺を図ってしまいます。
ヒタキは一命を取り留めたものの、ツグミは弟の自殺未遂の原因が自分にあると自責の念に駆られます。
そんな彼女の前に「帝国図書情報資産管理局」を名乗る2人の男が現れ、ヒタキの自殺未遂の原因が「稀モノ」と呼ばれる本にあると告げます。
この事件をきっかけに「稀モノ」に宿る「アウラ」が見えるようになったツグミは、その能力を見込まれてフクロウへの入所を要請されます。
はじめは戸惑いを見せるツグミでしたが、悩み抜いた末にフクロウへ入ることを決意するのでした。
アニメ『ニル・アドミラリの天秤』第1話の主な登場人物と声優
第1話に登場した主なキャラクターたちと、その豪華声優陣をご紹介します。
久世ツグミ(CV:木村珠莉)
18歳、身長157cm。
本作の主人公です。
華族の娘ですが、帝都大震災の影響で家は没落し、家を立て直すために会ったこともない男性との結婚を迫られます。
弟・ヒタキの自殺未遂をきっかけに「アウラ」が見えるようになり、その能力を見込まれてフクロウに入ることになります。
声優の木村珠莉さんは、『SHIROBAKO』の宮森あおい役で初の主演を務めて以来、数々の作品でメインキャラクターを演じています。
ツグミ役は今回のアニメ化で初めて声が付くことになりましたが、先行上映会のイベントでは、共演の梶裕貴さんや逢坂良太さんから「イメージ通りでした」と絶賛されたそうです。
尾崎隼人(CV:梶裕貴)
23歳、身長176cm。
明るい性格と強い正義感の持ち主で、フクロウ探索部のリーダー的存在です。
思ったことをすぐ口に出してしまうところがあり、第1話でもしばしば同僚の鴻上に注意される場面が見られました。
声優の梶裕貴さんは、『進撃の巨人』のエレン、『マギ』のアリババ、『七つの大罪』のメリオダス、『ポケットモンスターXY』のシトロンなど、数々の超人気アニメで主役やメインキャラクターを演じ、高い評価を得ています。
少年のような艶のある声質と高い演技力を持ち、アニメグランプリの声優部門グランプリ受賞など、数多くの賞に輝く実力派です。
鴻上滉(CV:岡本信彦)
20歳、身長180cm。
フクロウ探索部に所属しており、仕事に対しては真面目である一方、他人とは一線を引いて一人で過ごすことが多い人物です。
しかし、困っている人を見ると放って置けない優しい性格でもあります。
声優の岡本信彦さんは、クールな役や真面目な役柄を多く演じていますが、悪役や狂気を孕んだ役など、様々な役柄を演じ分け、多くの作品でメインキャラクターを務めています。
少年の頃はプロ棋士を目指していたほどの将棋の腕前を持ち、一方で「ポケモン廃人」という評価もあるほどの『ポケットモンスター』の大ファンだそうです。
久世ヒタキ(CV:村瀬歩)
14歳、身長158cm。
ツグミの弟です。
ツグミが母親代わりを務めてきたため、非常にお姉さん子な一面があります。
ツグミが甘やかしてしまったせいか、わがままな面も持ち合わせています。
「稀モノ」の影響で焼身自殺を図ってしまいますが、一命は取り留めます。
声優の村瀬歩さんは、なんと言っても『ハイキュー!!』で主人公・日向翔陽を演じていることで有名です。
時には女性の声を担当するほど中性的で高い声が魅力ですが、一方で低い声のキャラクターも演じられるほど広い音域を誇ります。
また、帰国子女であるため、英語圏の人の役を担当することもあるそうです。
朱鷺宮栞(CV:夏樹リオ)
32歳、身長176cm(ヒール7cm含む)。
フクロウ探索部の部長で、尾崎や鴻上の上司にあたります。
非常に優れた頭脳の持ち主である上、男女分け隔てなく人と接し、部下からの信頼はとても厚い、姉御肌のリーダーです。
声優の夏樹リオさんは、90年代から活躍するベテラン声優で、『デジモンアドベンチャー02』の井ノ上京役でも有名です。
主な出演作としては、『神秘の世界エルハザード』(陣内菜々美)、『バトルアスリーテス 大運動会』(神崎あかり)などがあります。
鴬地啓三郎(CV:小林範雄)
57歳、身長165cm。
ツグミとヒタキの世話役であり、久世家の家令として使用人たちを束ねています。
家にいない主人に代わって姉弟を育ててきたため、二人に対する愛情はとても深いものがあります。
声優の小林範雄さんは、『薄桜鬼』の井上源三郎役でも有名です。
テレビアニメの声優としては『マジック・スクール・バス』のアーノルドのパパ役が最初だそうです。
他にも、『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEレジェンドスター』の聖川真斗の父親、聖川真臣の声を担当しています。
アニメ『ニル・アドミラリの天秤』オープニングテーマの感想
アニメ『ニル・アドミラリの天秤』のオープニングテーマは、kradnessさんの「耽溺ミラアジュイズム」です。
kradnessさんは、ニコニコ動画の「歌ってみた」カテゴリで活躍する男性投稿者(歌い手)兼ユーザー生放送の配信者です。
歌唱だけでなく、自身で動画のMIXやエンコードまで手掛ける多才な人物で、本作の主題歌が初のシングルとなります。
オープニングテーマのアニメーション
『ニル・アドミラリの天秤』のオープニングアニメーションは、出演者が勢ぞろいしてステージで歌い踊る、まるでミュージカルのような演出が特徴的でした。
これは、乙女ゲームを原作とするアニメ作品ならではの演出と言えるでしょう。
ネット上では、「本編とは一味違って楽しめた」「きゅんきゅんする」といった肯定的な感想が多く、概ね好評だったようです。
アニメ『ニル・アドミラリの天秤』エンディングテーマの感想
『ニル・アドミラリの天秤』のエンディングテーマは、下野紘さんの「Black Thunder」です。
下野紘さんは、本作ではエンディングテーマの歌唱のほか、ナレーターも担当しています。
声優としては、テレビアニメデビュー作の『ラーゼフォン』で主役を演じて以来、数々の作品でメインキャストに名を連ねてきました。
歌手としても高い評価を得ており、2003年から2007年までは声優ボーカルユニット「Root」のリーダーとして活動し、2016年にはソロデビューも果たしています。
また、『うたの☆プリンスさまっ♪』で来栖翔役として出演した際、劇中のグループ「ST☆RISH」名義で2012年に声優アワード歌唱賞を受賞するなど、その歌唱力は折り紙付きです。
エンディングテーマのアニメーション
『ニル・アドミラリの天秤』のエンディングアニメーションは、メイン男性キャラクターがそれぞれに肌を露わにしているという、いささか衝撃的な内容でした。
こちらも乙女ゲーム原作アニメならではの演出と言われており、SNS上では「昇天させられた」「エロい」といった感想が多数見受けられました。
「ニル・アドミラリの天秤の感想のほとんどがEDに関する感想」と言っても過言ではないほど話題を呼びました。
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アニメ『ニル・アドミラリの天秤』第1話の感想・評価まとめ
アニメ『ニル・アドミラリの天秤』第1話は、視聴者から様々な感想や評価が寄せられました。
評価の高い感想
物語の導入部となる第1話として、「フクロウ」や「稀モノ」といった独特の世界設定が分かりやすく説明されていた点は、アニメから入った視聴者を中心に高く評価されました。
「わかりやすかった」という感想が多く見られ、作品への没入感を高めることに成功しています。
また、ゲームのファンからは、「大好きなキャラクターが動いて喋っているのは本当に嬉しい」といった、アニメ化ならではの喜びの声も多数上がっていました。
特に、「大正ロマン」や「ミステリアスで硬派な雰囲気」といった作風が好きな視聴者からは、その世界観への好意的な評価が多く集まっています。
「真面目に見る内容系のアニメならニル・アドミラリの天秤は一番いいかも」といった声も聞かれました。
もちろん、6人のメイン男性キャラクター(いわゆる攻略キャラ)が「カッコ良い!」という感想も多数ありましたが、フクロウ探索部部長の栞さんや家令の鴬地さん、そしてナレーションなど、メインキャラ以外にも人気が集まっているようです。
評価の低い感想
一方で、評価が低かった感想としては、「ゲームの印象と違う」という意見が多く見られました。
ゲームに思い入れのあるファンにとっては、アニメ版の演出や描写が期待と異なり、受け入れがたかったのかもしれません。
また、作品の世界観や設定、ストーリー、そして丁寧な作りには好印象を持ったものの、「乙女ゲーム原作」という点で視聴をためらってしまう方も少なくなかったようです。
「話は面白いけど乙女ゲームが苦手」といった感想も多く、ジャンルへの抵抗感が視聴のハードルになったケースも見受けられました。
総評
アニメ『ニル・アドミラリの天秤』第1話は、設定や世界観、ストーリーの丁寧な作りが高く評価された一方で、オープニングやエンディングなど、原作の世界観とはまた違った「アニメならではの演出」が賛否両論を巻き起こしました。
肯定的な感想、否定的な感想のどちらにおいても、作品のストーリーや設定自体には一定の評価がされています。
乙女ゲームが苦手な方も、ストーリー重視で一度『ニル・アドミラリの天秤』を観てみる価値はありますし、ゲームの雰囲気が違うと敬遠している方も、アニメならではの表現として楽しんでみてはいかがでしょうか。
大正ロマンやミステリーが好きな方には特におすすめできる作品と言えるでしょう。



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