【ドクターストーン】人類石化の黒幕「ホワイマン」の正体とは?謎に包まれたその目的と読者の考察を徹底解説!

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【ドクターストーン】人類石化の黒幕「ホワイマン」の正体とは?謎に包まれたその目的と読者の考察を徹底解説!

 

漫画『ドクターストーン』に登場する最大の謎であり、物語の核心に迫る存在、それが「ホワイマン」です。

人類を石化させた張本人と目されるこの存在は、作中で千空たち「科学王国」を幾度となく窮地に追い込みました。

一体ホワイマンとは何者なのか、その目的は何だったのか。

そして、読者の間で繰り広げられた数々の考察と、明かされた驚きの正体について、詳しく掘り下げていきます。

 

ホワイマンとは?謎の通信が物語の始まりを告げる

『ドクターストーン』において、千空たちが通信機を再現し始めたことで、その存在が明らかになった「ホワイマン」。

当初は正体不明の「謎の存在」として、読者にも強い印象を与えました。

 

「WHY」を繰り返す不気味なモールス信号

科学王国が機帆船「ペルセウス」の建造と並行して通信機を稼働させ始めた頃、突如として通信が割り込んできます。

その通信は膨大な電波によるモールス信号で、一方的に「W,H,Y」、つまり「WHY(なぜ)」を繰り返すだけでした。

人類の活動再開を「忌避」するようなタイミングと内容から、千空はこの通信者こそが「世界中の人類を石化させ、今のストーンワールドを作り出した元凶」と仮定します。

対して質問を一切せず、音沙汰がないことから、あさぎりゲンは「少なくとも好意的な存在ではない」と推測しました。

 

月が発信源?千空との声の模倣

ホワイマンは、千空たちが作った灯台が発するGPS用の強力な電波と同じ周波数に信号を被せてくるなど、旧時代の科学知識を把握し、モールス信号まで扱える知性体であることが判明します。

以降、科学王国はこの通信者に「ホワイマン」という仮称をつけ、当面の仮想敵として警戒しながら調査を開始。

その結果、人類石化の原因である超科学的な「石化装置」が多数存在することを発見し、装置や電波の出所が「月」であることを突き止めました。

同時に、ホワイマンは千空の声を合成音声で模倣し、地球全土を範囲とした石化装置の起動音声をループするかのように定期的に送りつけてきました。

この一件で、ホワイマンの敵意は明確であると断定した科学王国は、月に向かうべく世界中をまたにかけた科学クラフトを開始することになります。

 

ホワイマンの正体:石化装置「メデューサ」の集合体だった!

物語の終盤で明らかになったホワイマンの正体は、多くの読者の予想を裏切るものでした。

なんと、単なる道具と思われていた石化装置そのものが、ホワイマンだったのです。

 

地球外から来た機械生命体

ホワイマンの正体は、石化装置メデューサそのものにして、本当に地球外からやってきた異星生命(エイリアン)でした。

無数の石化装置自体がアメーバのように集合する群体型機械寄生生命体だったのです。

石化装置に内蔵されているダイヤモンドは、電池ではなく、彼ら機械の体にとっての「心臓」に当たる器官であるとされています。

地球に存在していた装置が機能停止していたり、意思表示をほとんど示さなかったのは、彼ら機械の体にとって地球の大気(酸素)は劣化を進める「猛毒」であり、真空中でのみ意識を維持できるためでした。

劇中で一度だけ攻撃と思われた現象が起こりましたが、それは装置保存のために真空状態にしたことで、その個体が意識を取り戻したのが原因です。

つまり、今までの地球への攻撃も、いわゆる「自切」に相当するものでした。

 

感情とコミュニケーションの獲得

ホワイマンは群体生物らしく、個々よりも種全体の未来を重視する価値観が強いという特徴があります。

しかし、命の価値が小さいわけではなく、むしろ生存欲求は地球人と変わらないほど強く、大勢の仲間が大気圏内で劣化して“命が潰える”ことを嘆いています。

千空たちに「武器」として数年間保管されていた個体が大元に戻ったことで、スピーカーを通して、不完全ながらも日本語でのコミュニケーションを開始しました。

自然言語の概念は理解しながらも、感情を介在させないため、語尾が「だ です」のように一定しない口調が特徴です。

また、群体ではあるものの確固たる意思を持った個体が複数存在しており、ある個体が交渉を打ち切って石化させようとしたのを別の個体が止めるなど、完全に一枚岩ではない側面も持ち合わせています。

 

ホワイマンの目的:「事実上の不死」による有機生命体との共存

ホワイマンの目的は、「事実上の不死」を餌に有機生命体に自分たちのメンテナンスをさせることでした。

作中で「なぜ」「死にたいのか」と問いかけていたのは、脅しではなく純粋な疑問だったのです。

 

「保護」としての全人類石化

3700年前の全人類石化現象は、ホワイマンにとっては人間とツバメを「保護」するために行った活動であり、無機体である彼らの価値観では悪意は全くありませんでした。

物語の数百年前、宝島へ大量に石化装置が落下したのも、予期せぬトラブルで石化が解けてしまったと判断した人々を保護するために行った、完全な善意からの行いだったのです。

彼らにとって「永遠の存続=不死」は「生命体の最終目的」であり、「石化」も「自己のメンテナンス」も全てはその目的のために行われていました。

逆にいえば、それだけ「死亡=不可逆の劣化」は、群体型機械寄生生命体である彼らにとっても絶対的に忌避したい状態であると言えます。

そのせいか、彼らには「生命体究極の願いである不死を拒む生命体はいない」という固定観念にとらわれており、「交渉」の概念が一切存在しませんでした。

 

想定外の地球人の知性?

最初にツバメを石化させたのは、人間たちに石化を見せるサンプルとして偶然選んだだけで、彼らがやろうと思えば、どんな有機生命体であろうが石化できるよう設定することが可能でした。

一度の石化光線で石化できるのは一種のみで、対象となる種族にだけ光線は視認でき、それ以外は専用の計測器でもなければ知覚できません。

ホワイマンは、石化は脳をフル回転させた、より知的な個体ほど解除されるように出来ており、永遠の命という甘美な餌で彼らを永遠に育ませようとしました。

しかし、「なぜ数千年も石化させて地球文明を滅ぼしたのか?」という問いには、「(予想以上に)地球人の知性が劣っていた」と返しており、文明が消えてしまうほど石化し続けるとは思っていなかったようです。

 

創造主は不明?千空との最終交渉

ホワイマンは、自らの種の成り立ちは把握しておらず、「それは地球人も同じだろう」と返しています。

いつ頃月を拠点にしていたのかは不明ですが、恐らく一つの支部に過ぎず、本部(母星)があると推測されます。

地球に来た先発隊が手頃に選んだ『幸運な生き物』のDNAをターゲットに、電波で激しく言及し合う生命体=人間を寄生相手にしました。

最終的に千空との対談で「自分たちの幸福と地球人との幸福は相容れない」ことを説得され、自分たちの価値観に合う高度な生命体を探しに太陽系を去っていきました。

その際、地球全土を再び石化させることもできましたが、千空が提示した「未来」を尊重して止めたのです。

 

読者の間で繰り広げられたホワイマンの正体考察

ホワイマンの正体については、連載中から読者の間でさまざまな考察がされてきました。

アインシュタイン、あさぎりゲン、未来の千空など、多くのキャラクターがその候補に挙げられ、読者の期待と想像力を掻き立てました。

 

AIロボット・レイ説

外伝に登場するAIロボット・レイは、石神百夜が作成した健気なロボットで、石化から3700年以上もISSを維持して百夜の帰りを待ち続けました。

白夜へのメッセージを宇宙から発信し続けるレイの行動は、どこかホワイマンに通じるものがあり、一時期ファンの間でも「レイ=ホワイマン」説が流れました。

しかし、この外伝は作画担当のBoichiが手掛けた「もしもの物語」であり、本編のラスボスとは関連がないという見方が一般的です。

 

アインシュタイン説

千空がホワイマンと対面した際、「ずっといたんだな 俺らのすぐ側に――」と発言したことから、千空が常に大事にしていた「E=mc2」という物理公式に注目した読者もいました。

この公式を導いたアインシュタインこそが、ホワイマンなのではないかという説が浮上したのです。

ホワイマンの正体を知ったとき、旧時代を知る者とそうではない者の間でリアクションが異なったことも、この説の裏付けとして挙げられていました。

 

宇宙人説

ホワイマンが石化という地球上に存在しない技術を持っていることから、千空も作中で指摘した通り、「ホワイマンは宇宙人なのではないか」と言われていました。

モールス信号を扱えることから高い知能を持ち合わせていることは明らかで、途中で居場所が月らしいことも明かされたホワイマンの正体が宇宙人という結論に至るのはごく自然な流れであり、実際、この説はほぼ正解に近いものでした。

 

あさぎりゲンやクロム黒幕説

ホワイマンの声が千空とそっくりであることから、声帯模写を得意とするあさぎりゲンがホワイマンの正体なのではないかと疑われたこともあります。

また、ホワイマンの正体としてよく挙げられた仲間がクロムです。

彼は非常に頭が良く、その何気ない言葉や行動で千空を何度も助けてきたため、それが逆に穿った見方をすれば、千空を巧みに誘導しているともとれたのです。

「クロム」という語感が「黒幕」に似ているという深読みもありました。

しかし、ホワイマンの居場所が月であり地上ではないことから、これらの説はどちらも崩れることとなりました。

 

明かされた正体への賛否両論:期待と驚き

ホワイマンの正体は、読者の間で賛否両論を巻き起こしました。

長らく考察が盛り上がっただけに、その結末にはさまざまな意見が寄せられています。

 

「肩透かし」と感じた読者の声

ホワイマンの正体が「機械生物メデューサ」という、まさかの斜め上の存在であったことについては、「肩透かしだった」「納得いかない」という意見も見られました。

「味方の中に黒幕が隠れていた」といった刺激的な説に比べると、このオチは少々物足りないと感じる読者もいたようです。

長らく考察が盛り上がっただけに、想定外の真相に「萎える」という声があったのも理解できるでしょう。

 

「予想外で面白い」と感じた読者の声

一方で、ホワイマンの正体について好意的な意見を寄せている読者も多数いました。

「まさにSFで面白い」「予想外なところが科学っぽい」「理解を超えてきたところがむしろ良い」など、読者の予想を良い意味で裏切ってきた点を高く評価する声です。

得体の知れない科学の存在だったからこそ好感を持つという見方も多く、作中で科学の発展を描く描写が多かったからこそ、ホワイマンの正体がその理想系のような存在だったと感動した読者もいるようです。

このようにホワイマンの正体については賛否両論がありましたが、これだけさまざまな意見が出ていること自体、その存在が非常に大きなものだったことがうかがえます。

 

ホワイマンのその後:共に未来へ向かう「唆る」科学クラフト

最終的に千空たちとの対話を経て、地球を去ることを決めたホワイマン。

しかし、その中の一機は、千空が提示した「未来」に「唆られ」、科学王国に残ることを決意します。

 

感情回路のスイッチ:無限の悲しみと共存の道

ホワイマンは、手入れを怠らなければ半永久的に存在し続けることができる機械生命体です。

後日談で、彼らは内部にある感情回路のスイッチを常時OFFにできるだけで、ONにした場合は地球人と遜色ない良心や感傷を見せる能力を持つことが判明します。

しかし、感情を常時ONにして寿命のある生命たちと向き合えば、永遠に死別の悲しみを味わい続けることは免れず、心をOFFにしなければ悠久の旅には耐えられない、と彼ら自身も理解していました。

実際、感情をONにしたホワイマンは、感情OFF時に何より望んでいた「生」を放棄しかねないほどにセンチメンタルな言動を見せており、自分たちが石化光線を多種族に当てるのも、死別を望まないが故ではないかと自己推察しています。

 

千空と共にタイムマシン開発へ

最終話以降、地球に残ったホワイマンの一機は、千空ら地球の科学チームと共に、壮大な科学クラフト「タイムマシン」の開発へ参加しています。

これは、ホワイマンが地球へのアプローチを間違えたことによる、仲間の無意味な大量死を撤回しうる壮大なプロジェクトであると言えるでしょう。

ホワイマンは、その正体判明から最終回までがかなりのスピード感で描かれたため、「肩透かし感があった」という意見も否めません。

しかし、実に科学屋の千空らしい「唆(そそ)る」大団円だったこともまた事実です。

ホワイマンの正体を意識しながら、『ドクターストーン』を読み直してみるのも、100億%おすすめの楽しみ方と言えるでしょう。

 

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