
日本アニメ界の歴史にその名を残す長期連載漫画「ハンターハンター」
物語が暗黒大陸編へと進む中、ハンター協会の最高幹部で構成される「十二支ん」の動向は、多くの読者の関心を集めています。
特に、十二支んの一員であり、独特な見た目と口の悪さが印象的なサイユウは、その強さや念能力、そしてパリストンとの意外な関係性から目が離せないキャラクターです。
今回は、サイユウの持つ念能力の真価や、なぜ彼が十二支んを裏切りパリストンの内通者となったのか、その真相について徹底的に考察していきます。
彼の強さの秘密や、十二支んメンバーとの比較を通して、サイユウというキャラクターの多面的な魅力を深掘りしていきましょう。
サイユウの人物像とプロフィール
まずは、サイユウがどのようなキャラクターなのか、その基本情報から紐解いていきます。
「十二支ん」内でも特に強烈な個性を放つサイユウの魅力を解説します。
「戦闘狂」と口の悪さが魅力のサイユウ
サイユウは、ハンター協会の最高幹部「十二支ん」の一員で、コードネームは十二支の9番目にあたる「申(さる)」です。
その名の通り猿のような外見をしており、戦闘においては優れた格闘センスを持つ名うてのハンターです。
彼の大きな特徴は、その口の悪さにあります。
初登場時から「クズ、ボケ、カス」といった乱暴な言葉を連発し、ガラが悪く、他人を小馬鹿にしたような言動が目立ちます。
しかし、その一方で十二支んの会議では自身の意見をはっきりと主張するなど、ただ単に口が悪いだけでなく、芯の通った一面も持ち合わせています。
彼がなぜこれほどまでに口が悪いのかは定かではありませんが、このパーソナリティが、彼の戦闘スタイルや言動のすべてに説得力を持たせていると言えるでしょう。
十二支ん内での立ち位置
サイユウは、十二支ん内の「改革推進タカ派」という派閥に属しています。
この派閥は、サイユウの他、ピヨン、クルックといったメンバーで構成されており、目的のためには武力も辞さない強硬派です。
暗黒大陸への渡航では、ビヨンド=ネテロの監視を務める「防衛班」に所属し、ボトバイやカンザイと共に活動していました。
このとき「ビヨンドの監視はオレ一人で十分だ」と豪語しており、その自信のほどが伺えます。
しかし、この発言の裏には、パリストンの巧妙な策略が隠されていることが後に判明します。
サイユウの念能力を徹底分析!三猿の真価とは?
十二支んのメンバーの念能力は、ほとんどが明かされていませんでしたが、ビヨンドの内通者を探るために能力を明かす場面で、サイユウの能力が明らかになります。
ここからは、サイユウの持つ念能力を詳しく考察していきましょう。
具現化系・操作系・放出系の複合能力
サイユウの念能力は、中国の長編小説『西遊記』に登場する孫悟空のような、猿にちなんだものです。
彼は、日光東照宮の「三猿」になぞらえた猿型の念獣を3匹引き連れて戦います。
この猿獣を「具現化」させ、さらに「操作」するためには、具現化系と操作系の能力が必須となります。
また、猿獣を自身の近くに留めるだけでなく、離れた場所から操ったり、如意棒を自在に伸縮させたりするためには「放出系」の能力も必要です。
これらのことから、サイユウの能力は、具現化系、操作系、放出系の複合型であると考えるのが妥当でしょう。
五感を奪う念獣「三猿」の能力
サイユウの念獣「三猿」は、それぞれが五感の一部を奪う強力な能力を持っています。
ミザル:攻撃を受けた相手の視覚を奪います。
キカザル:攻撃を受けた相手の聴覚を奪います。
イワザル:攻撃を受けた相手の言語(話す能力)を奪います。
これらの能力は、戦闘において非常に強力です。
視覚を奪えば、相手は周囲の状況を把握できなくなり、聴覚を奪えば、味方との連携や音による情報収集が不可能になります。
さらに、言語を奪えば、念能力の発動条件として言葉を必要とする能力者を封じることができるかもしれません。
五感の一部を奪うという能力は、敵の戦闘能力を著しく低下させるため、サイユウの戦闘を非常に有利に進めることができます。
「如意棒」と連携する戦法
サイユウの武器は、孫悟空同様「如意棒」と呼ばれるものです。
彼はこの如意棒に赤いオーラを纏わせ、自在に伸ばしたり縮ませたりして操ります。
サイユウの基本的な戦法は、まず「三猿」をけしかけて相手の五感の一部を奪い、相手がパニックに陥り、オーラの流れや動きが乱れたところを狙って、如意棒で「フルボッコにする」というものです。
この戦法は、一撃必殺の能力ではありませんが、相手を確実に追い詰めていく知略に富んだ戦い方だと言えるでしょう。
サイユウの強さの真相と限界
サイユウの能力は強力に思えますが、作中の設定や他のキャラクターとの比較から、その強さにはいくつかの限界があると考えられます。
能力発動のハードルと相性
サイユウの能力は、まず猿獣の攻撃を相手に当てる必要があります。
しかし、念獣は本体よりも力が劣るとされているため、戦闘に特化した強力な念能力者に猿獣の攻撃をヒットさせるのは容易ではないでしょう。
サイユウ自身は、最も攻撃しやすい相手として「強化系」を挙げていました。
これは、強化系の能力者が、五感を奪われてパニックに陥りやすいという性質を突いたものだと考えられます。
しかし、相手が「円」の能力を使えば、視覚や聴覚を奪われても、周囲の状況やサイユウの位置を把握されてしまうため、猿獣の攻撃の効果は著しく低下してしまいます。
純粋な攻撃力の弱さ
サイユウの能力は、相手を直接倒すことよりも、相手の戦闘能力を削ぐことに特化しています。
最終的なとどめは、サイユウ自身が如意棒を使って攻撃しなければなりません。
彼の念系統は複合型であるため、純粋な強化系能力者に比べて、攻撃の要となる強化系の念の練度は40%ほどしかありません。
これは、作中でゴンを驚愕させたレイザーの念弾や、ウボォーギンの超破壊拳のような、一撃必殺の攻撃力は期待できないことを意味します。
これらの点から考えると、サイユウは「単独での戦闘力」という面では、十二支んの中では中堅クラスに位置づけられるかもしれません。
パリストンの内通者説の真相と伏線回収
サイユウを語る上で欠かせないのが、彼がパリストンの内通者であったという衝撃の事実です。
この真相は、作中に張られた巧みな伏線によって徐々に明らかになっていきました。
30巻の表紙に隠された伏線
この内通者説の最大の伏線は、コミックス30巻の表紙にありました。
十二支んメンバーが後ろ向きに描かれているこの表紙で、パリストンとサイユウの二人だけが、背中で手を組むようなポーズをとっています。
これは、二人が裏で手を組んでおり、十二支んを裏切っていることを示唆していると、多くの読者が考察していました。
この伏線が張られたのが2012年4月、サイユウが内通者だと判明したのが2014年の少年ジャンプ誌上だったため、この伏線回収には実に2年の歳月が費やされています。
サイユウはパリストンの策略に利用された?
クラピカの「導く薬指の鎖(ダウジングチェーン)」によって、サイユウが内通者であることが明らかになります。
しかし、ビヨンド自身は内通者の存在を知らず、パリストンがサイユウを巻き込んで、十二支んの動きをコントロールするために仕立て上げたことが判明します。
サイユウが「ビヨンドの監視はオレ一人で十分だ」と豪語していた発言は、監視を減らしてビヨンドの脱走を容易にさせるための、パリストンとの間で交わされた策略でした。
サイユウは、パリストンの狡猾な策略によって、十二支んの統制を乱すための「駒」として利用されてしまったのです。
クラピカはサイユウ以外にも内通者がいる可能性も示唆していますが、現在のところ確定しているのはサイユウのみです。
今後の王位継承戦の中で、さらなる内通者が明らかになるかもしれません。
十二支んメンバーの能力と強さの比較
最後に、サイユウが所属する十二支んのメンバーの能力を簡単に紹介し、強さの比較をしてみましょう。
十二支んはネテロ会長が選りすぐった精鋭であり、いずれもが強力な念能力者であることは間違いありません。
ジン=フリークス:元十二支んのメンバーで、念能力は不明ながら、ネテロ会長が世界でも指折りの念能力者と評するほど。打撃系の技を一度受ければ簡単にコピーできる能力を持つ。
パリストン=ヒル:元十二支んメンバーで、ずば抜けた知略を持つ。戦闘力は不明だが、そのカリスマ性と策謀の腕前は十二支んの中でもトップクラス。
チードル=ヨークシャー:念能力は不明だが、難病ハンターであり医療に関わる能力と考えられる。
ミザイストム=ナナ:具現化系の「密室裁判(クロスゲーム)」で、相手を拘束・行動制限する能力を持つ。
ボトバイ=ギガンテ:念能力は不明だが、十二支んの最古参であり、ヒソカが90点と高評価を与えていることから、戦闘力は非常に高いと推測される。
カンザイ:念能力は不明だが、好戦的な性格から戦闘に特化した能力を持つと推測される。
ピヨン:念能力は不明だが、古代文字の翻訳や解析ソフト作成に長けている。
ゲル:腕を蛇に変化させる具現化系の能力を持つ。
ギンタ:猛スピードでの移動、あるいは瞬間移動ができる放出系の能力を持つ可能性が高い。
クルック:大勢の鳥を操る操作系の能力を持つ。
レオリオ=パラディナイト:放出系の念能力で、離れた位置にオーラを飛ばして攻撃や治療に使うことができる。
サイユウは、ミザイストムやカンザイと並んで中堅クラスに位置づけられることが多いですが、彼の強さは「相手の能力を封じる」という戦略的な部分にあります。
単純な攻撃力では劣るかもしれませんが、その能力の特性を活かせば、十二支んの中でも十分に脅威となりうる存在だと言えるでしょう。

まとめ
今回は、十二支んのサイユウの強さや念能力、そしてパリストンとの内通者説について考察してきました。
口の悪さと独特なキャラクター性を持つサイユウは、一見するとただの戦闘狂のように見えますが、その能力は相手の五感を奪うという非常に戦略的なものです。
また、彼がパリストンの策略に利用されていたという事実も、このキャラクターの奥深さを物語っています。
十二支んの統制が乱れる中、サイユウが今後どのような行動をとるのか、彼の強さがどのように活かされるのか、今後の展開に注目が集まります。
サイユウという、謎が謎を呼ぶ興味深いキャラクターから、これからも目が離せません。
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