
週刊少年ジャンプから少年ジャンプ+へと連載の場を移し、さらに注目度が高まる藤本タツキ氏の人気漫画『チェンソーマン』。
アニメ化もされ、その人気は国内外でますます加速しています。
『チェンソーマン』には、読者の考察意欲をかき立てる多くの謎や伏線が散りばめられていますが、中でも特に印象的なのが闇の悪魔の登場シーンでしょう。
このシーンに描かれた宇宙飛行士とカエルの意味について、多くの読者が考察を重ねています。
この記事では、そんな闇の悪魔の登場シーンに隠された意味や、作中に登場するキャラクターの謎、そして今後の展開について、深掘りして解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
『チェンソーマン』とは?
まずは、物語の理解を深めるために、改めて『チェンソーマン』の作品概要とあらすじについておさらいしておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 作者 | 藤本タツキ |
| 出版社 | 集英社 |
| 掲載誌 | 週刊少年ジャンプ(第1部) 少年ジャンプ+(第2部) |
| レーベル | ジャンプ・コミックス |
| 発刊期間 | 2018年12月3日~連載中(2025年9月現在) |
| 巻数 | 22巻(2025年9月現在) |
| アニメ放送期間 | 2022年10月12日~2022年12月28日 |
| アニメ話数 | 全12話 |
作品の概要
『チェンソーマン』は、2018年から週刊少年ジャンプで連載が始まったダークファンタジー作品です。
作者の藤本タツキは、少年ジャンプ+で『ファイアパンチ』を連載していた経歴を持ち、その独創的な世界観と衝撃的な展開で多くのファンを獲得しています。
『チェンソーマン』は、現在第1部にあたる「公安編」が完結しており、連載の場を少年ジャンプ+に移して第2部「学園編」が連載中です。
2022年にはアニメ化もされ、さらなる注目を集めました。
作中には洋画をオマージュしたシーンが数多く登場し、漫画ファンだけでなく映画ファンからも高い評価を得ています。
物語のあらすじ
物語は、貧しい生活を送る少年デンジと、彼の相棒であるチェンソーの悪魔ポチタの出会いから始まります。
ポチタは虫の息で倒れていたところをデンジに助けられ、その後、2人は悪魔を狩るデビルハンターとして生計を立てていました。
しかし、ある日デンジはゾンビの悪魔との戦いで命を落としてしまいます。
その際、ポチタはデンジを救うために自らの心臓となり、デンジはチェンソーの悪魔としての力を手に入れて復活を遂げるのです。
チェンソーの悪魔となったデンジは、公安対魔特異4課に所属し、さまざまな悪魔と戦うことになります。
闇の悪魔の謎を考察
作中には「超越者」や「根源的恐怖の名前を持つ悪魔」と呼ばれる特別な存在が複数登場します。
その中でも、特に読者の間で話題となったのが闇の悪魔です。
マキマでさえも苦戦させた圧倒的な強さを持ち、その登場シーンは「神々しい」「芸術的」と称されるほどでした。
このセクションでは、そんな闇の悪魔の謎に迫ります。
闇の悪魔は一度も死んだことがない?
『チェンソーマン』の世界では、悪魔は地獄で死ぬと人間界に転生し、人間界で死ぬと地獄で再生するという循環を繰り返しています。
しかし、闇の悪魔は一度も死を経験したことがないとされています。
これは銃の悪魔やマキマといった強大な悪魔でさえも転生を繰り返していることを考えると、闇の悪魔が彼らとは一線を画す存在であることがわかります。
闇の悪魔のような「超越者」は、転生を必要としないほどの強大な力を持ち、まさに根源的な恐怖そのものを体現していると言えるでしょう。
闇の悪魔とサンタクロースの関係
闇の悪魔と深い関係にあるキャラクターとして、デビルハンターのサンタクロースが挙げられます。
サンタクロースは闇の悪魔と契約を結んでおり、チェンソーの悪魔の心臓を差し出すことを条件に、マキマを倒すための力を授かっていました。
闇の悪魔の肉片を食べたサンタクロースは、人間や魔人を自在に操る力を手に入れ、さらに闇の悪魔と同じ高い回復能力まで獲得しました。
見た目も大きく変化し、多くの手が生え、人間離れした姿になっています。
最終的には、精神を崩壊させられて死亡するという悲惨な結末を迎えましたが、闇の悪魔が契約者に与える力の大きさを物語っています。
闇の悪魔の目的はマキマとチェンソーマン?
闇の悪魔は「超越者」として、通常の人間や悪魔には関心がないように思えますが、なぜかサンタクロースにチェンソーの悪魔の心臓を持ってくるように指示しました。
この目的について、読者の間ではさまざまな憶測が飛び交っています。
その中でも有力な説として、「マキマの粛清」が挙げられます。
マキマは悪魔たちを支配下に置くことで、地獄の均衡を崩す危険な存在でした。
闇の悪魔は、地獄の秩序を乱す可能性のあるマキマを排除するために、彼女が執拗に欲していたチェンソーの悪魔の心臓を餌として、地獄に呼び寄せようとしたのかもしれません。
ポチタに傷を負わせた?
また、デンジの心臓であるポチタも闇の悪魔と深い関係があるのではないかという考察があります。
ポチタこと真のチェンソーマンは、地獄の中でも圧倒的な強さを誇っていました。
そのようなポチタを瀕死の状態にまで追い込めるのは、「超越者」と呼ばれる特別な強さを持つ悪魔しかいないと考える読者が多いです。
もしポチタを負傷させたのが闇の悪魔であれば、サンタクロースにチェンソーの悪魔の心臓を求めさせたのは、「仕留めそこなったポチタにとどめを刺すため」という別の目的があったと捉えることもできます。
闇の悪魔の能力を考察
闇の悪魔は、その恐るべき能力で公安メンバーたちを絶望の淵に突き落としました。
ここでは、闇の悪魔が作中で見せた、人間を遥かに超えた能力の数々を解説します。
能力①:可視不可能の刃
闇の悪魔の最も恐ろしい能力の一つが、人間の目には見えない攻撃です。
作中では、闇の悪魔が初めて姿を現した際に使用され、公安メンバー全員の腕が瞬時に胴体から切り離されるという衝撃的な描写がありました。
暗闇では、人間は視覚を奪われ、聴覚や触覚に頼るしかありません。
その状況下で、頼りとなるはずの手すら奪われた公安メンバーたちの絶望は計り知れないものです。
能力②:指をさすだけでも攻撃になる
闇の悪魔の強さを決定づけたのが、この能力です。
これまでの敵は物理的な攻撃でデンジたちを追い詰めてきましたが、闇の悪魔は指を一本相手に向けるだけで、相手の体に大穴を開けることができます。
この反則級の攻撃方法は、読者にも闇の悪魔の絶対的な強さを強く印象付けました。
この能力は、物語の終盤でマキマも使用しています。
このことから、この能力は闇の悪魔固有のものではなく、根源的恐怖を司る上級の悪魔が使用できるものだと考えられます。
能力③:鈴が付いた剣
闇の悪魔が操る武器の中で、唯一視覚で確認できるのが「鈴が付いた剣」です。
しかし、この剣はマキマでさえも警戒するほどの強力な能力を持っています。
敵を串刺しにするだけでなく、鈴が鳴ることで、その対象を永遠に切り刻み続けるという恐ろしい攻撃を行います。
これまで並外れた回復力を見せてきた暴力の魔人でさえ、この剣の攻撃により再起不能に追いやられました。
マキマが悪魔の能力に対して動揺を見せることは珍しいため、この剣は悪魔たちにとっても特別な存在だと考えられます。
能力④:高い防御力と回復力
闇の悪魔の強さは、攻撃力だけではありません。
闇の悪魔に攻撃を仕掛けようとした公安メンバーたちの攻撃は、彼の周囲に現れた人間の顔のようなバリアによって阻止されました。
また、たとえバリアを突破して攻撃を当てたとしても、闇に紛れると瞬時に傷を回復させることができます。
このような高い防御力と回復力を持つことから、闇の悪魔は作中最強クラスのキャラクターの一体として認識されています。
宇宙飛行士のシーンを徹底考察
闇の悪魔の登場シーンの中でも、特に読者の印象に強く残ったのが、11人の宇宙飛行士が描かれた場面です。
上半身と下半身が分断され、合掌のポーズを取る宇宙飛行士たちは、不気味でありながらもどこか幻想的な雰囲気を醸し出していました。
この不可解な描写には、どのような意味が込められているのでしょうか。
11人の宇宙飛行士が描かれたシーンとは?
地獄の悪魔の能力によって地獄に落とされた公安たちの前に、11人の宇宙飛行士の姿が現れます。
彼らは上半身と下半身が分断され、それぞれが一列に並べられていました。
その手はなぜか合掌の形をとっており、その光景は読者に強烈なインパクトを与えました。
闇の悪魔は、この分断された宇宙飛行士たちの間を、まるで花道のように歩いて登場します。
この宗教的ともいえるシーンは、多くの読者の考察意欲をかき立て、「どのような意味が込められているのか?」「元ネタはあるのか?」と話題になりました。
宇宙飛行士シーンの意味
この宇宙飛行士のシーンには、いくつかの意味が込められていると考えられます。
ここでは、読者の間で広く議論されている4つの考察を紹介します。
意味①:宇宙=闇という印象が強い
闇の悪魔の登場シーンに宇宙飛行士が描かれた最もシンプルな理由として、「宇宙=闇」という印象を強調する目的があったという見方があります。
『チェンソーマン』の悪魔は、その名前の性質に近い形や特徴を持つことが多いです。
例えば、チェンソーマンであれば頭にチェンソーが生え、トマトの悪魔は体がトマトでできています。
同様に、闇の悪魔においても、その存在が持つ「闇」のイメージをより強く印象付けるために、宇宙飛行士という存在を利用したのかもしれません。
宇宙は、地球とは異なり光を反射する物質が極端に少ないため、人間にとって「闇」のイメージが強い空間です。
この宇宙という根源的な闇に立ち向かった人類の象徴である宇宙飛行士を登場させることで、闇の悪魔の圧倒的な存在感を際立たせていると考えることができます。
意味②:実像が見えない宇宙服
次に、宇宙服の「中身が見えない」という特徴を利用して、不気味さを演出したという考察です。
通常の宇宙服は顔の部分が透明なバイザーになっていますが、闇の悪魔の登場シーンに描かれた宇宙飛行士たちの宇宙服は、その部分までも黒く覆われていました。
これにより、中身が人間なのか、それとも別の何かなのか、一切の情報が得られません。
読者は、中身が分からないことに対する無意識の不安を感じ、それが闇の悪魔の不気味さをさらに引き立てる効果を生んでいます。
この描写は、闇の悪魔が人間の理解を超えた存在であることを象徴しているとも言えるでしょう。
意味③:宇宙開発が行われなかった
このシーンは、『チェンソーマン』の世界の時代背景を示す伏線であるという深読みも可能です。
『チェンソーマン』の世界は、現実の1997年を舞台にしており、第二次世界大戦といった現実の出来事も作中に反映されています。
しかし、この世界の第二次世界大戦は、チェンソーマンが核兵器を消したことによって「無かったこと」になっています。
現実世界では、第二次世界大戦後の技術競争が宇宙開発を飛躍的に進めました。
そのため、この世界の歴史は現実とは異なり、宇宙開発が成功しなかった、あるいは行われなかった可能性があると考える読者が多いようです。
分断された宇宙飛行士の姿は、宇宙飛行の失敗や、人類がまだ宇宙の闇に到達できていないことを暗に示しているのかもしれません。
意味④:不気味な登場シーンを表現したかった
読者の反応から予想される最もシンプルかつ強力な理由が、「闇の悪魔の不気味さを表現するため」というものです。
闇の悪魔は、マキマでさえも手こずらせるほどの強敵です。
その強さを読者に印象付けるには、戦闘シーンだけでなく、登場シーンにも工夫が必要だと作者や制作陣は考えたのではないでしょうか。
体が分断された宇宙飛行士の姿や、合掌のポーズは、読者の予想を裏切り、強い印象を残しました。
「不気味だけれど神秘性も感じさせる」という、相反する感情を同時に引き出すこの演出は、まさに名シーンと呼ぶにふさわしいものです。
宇宙飛行士の元ネタ
この宇宙飛行士のシーンには、現実の出来事が元ネタになっているという考察も存在します。
その元ネタとは、『チェンソーマン』の舞台である1997年までに、宇宙飛行中の事故で亡くなった宇宙飛行士たちのことです。
作中に登場する宇宙飛行士の数と、現実で事故死した宇宙飛行士の数が一致することが、この説の根拠となっています。
このことから、「人間は宇宙という闇には勝てない」という、人類の根源的な恐怖と敗北を象徴するメッセージが込められていると考えることができます。
人類の技術の象徴である宇宙飛行士が、闇の悪魔の花道となることで、その悪魔の圧倒的な力が際立っているのです。
闇の悪魔登場時のカエルの意味を考察
宇宙飛行士と同じように、闇の悪魔の登場シーンで読者の印象に残ったのが、カエルの描写です。
公安メンバーと闇の悪魔が対峙した際、カエルが「ゲコ」と鳴くシーンが2度描かれています。
1度目は闇の悪魔が公安メンバーたちの腕を切り離した直後。
2度目は、マキマが送り込んだ蜘蛛の悪魔が攻撃される場面です。
この不気味なカエルの描写には、どのような意味が込められているのでしょうか。
考察①:カエルは夜の闇の中で鳴く
カエルを登場させた明確な理由は不明ですが、読者の間では「夜に鳴く生き物だからではないか?」という考察が有力視されています。
カエルは夜行性の動物で、鳴き声を発するのは主に闇が深まった夜間です。
そのため、このシーンの「闇」の深さを表現するために描かれたのではないかと考えられます。
また、カエルは暗闇でも色を識別できる生き物としても知られています。
闇の悪魔の攻撃は人間の目には見えませんが、カエルにはその動きが見えていたのかもしれません。
カエルが闇の悪魔の動きに合わせて鳴き声を発していたと考えると、人間には感知できない「闇」の領域を描写する役割を担っていたと解釈することもできます。
考察②:蛙恐怖症という病気がある?
もう一つの考察として、「蛙恐怖症」という原始的な恐怖を表現する目的があったという見方があります。
世の中には、閉所恐怖症や高所恐怖症など、さまざまな恐怖症が存在します。
蛙恐怖症は、カエルに対して強い恐怖や嫌悪感を抱くもので、そのギョロリとした目や皮膚の感触に、人間の本能的な嫌悪感を呼び起こす要素があります。
闇の悪魔が「根源的恐怖」を司る存在であることから、このカエルを登場させることで、読者の心に潜む原始的な恐怖を刺激しようとしたのかもしれません。
闇の悪魔の不気味さを際立たせるための、心理的な演出としてカエルが使用されたと考えることができます。
第2部に登場する?
第1部でデンジたちの強敵として登場した闇の悪魔ですが、明確な決着はつかないまま物語は第2部へと移行しました。
では、第2部に闇の悪魔が再登場する可能性はあるのでしょうか。
第2部とは?
『チェンソーマン』の第1部「公安編」は、デンジが公安に所属し、マキマとの戦いを描いた物語です。
一方、第2部「学園編」は、舞台を学園に移し、主人公も三鷹アサという少女に変わります。
第1部の主人公デンジも登場しますが、物語の視点はアサに委ねられ、新たな謎や展開が繰り広げられています。
再登場の可能性
この疑問について、多くの読者は「再登場の可能性は高い」と考えています。
その根拠として、作者の藤本タツキが、第2部で「輪廻転生の流れに変化を起こす能力」について描くと発表していることが挙げられます。
悪魔の転生というサイクルに変化が起きれば、地獄に住まう超越者たちにも何らかの影響があるでしょう。
闇の悪魔も超越者の一体であるため、この事態に何らかの行動を起こす可能性が高いと予想されます。
主人公たちが再び闇の悪魔と戦うのかは不明ですが、物語の重要な局面で、その存在が再登場する可能性は十分にあると言えるでしょう。
闇の悪魔との死闘と新たな謎
物語が第2部へと進むにつれて、デンジやアサたちは新たな強敵や複雑な状況に直面していきます。
ここでは、第2部で描かれた印象的な死闘と、それに伴って明らかになった謎や新たな登場人物について深掘りしていきましょう。
デンジとナユタのアパートが全焼
物語は、デンジとナユタが訪れていたデパートの屋上で、公安のデビルハンターたちが教会の副会長バルエムを逮捕しようとする場面から大きく動き出します。
その直後、火の悪魔の能力で民衆が「チェンソーマンもどき」となり、街中で大乱戦が勃発。
バルエムは逮捕されたかと思いきや、クァンシによってデンジ、ナユタ、フミコの3人が街中まで移動させられます。
なんとか自宅に戻ったデンジとナユタが目にしたのは、無残にも全焼したアパートでした。
放火犯はバルエム自身であり、彼らが住む日常を奪ったことを宣言します。
この出来事は、デンジがチェンソーマンとしての人生と、人間としての日常の間で揺れ動く姿を象徴的に描いています。
民衆の悪魔化で大乱戦が始まる
民衆の悪魔化は、火の悪魔の能力によって引き起こされました。
彼らの頭部や腕からチェンソーが生え、街中で大乱戦が勃発します。
この惨劇を目撃したナユタは、死の悪魔が「最も恐れられる名を持つ超超最強の悪魔」であること、そしてキガが死の悪魔を倒すために、デンジとヨルを強くすることを目論んでいることをデンジに伝えます。
この展開は、物語の背後にある壮大な計画と、チェンソーマンや戦争の悪魔がその計画に巻き込まれていることを示唆しています。
また、民衆がチェンソーマンを模倣した悪魔となることで、チェンソーマンという存在が、人々の恐怖と同時に崇拝の対象となっているという二面性も浮き彫りにしています。
デンジとアサの衝突をヨルのキスで解決?
アパートの全焼により日常を失ったデンジは、精神的に落ち込み、醜い本心をさらけ出します。
それを見たアサは、デンジを軽蔑してしまいます。
この状況を見かねたヨルは、デンジを路地裏に連れて行き、ナイフでデンジの急所を切り落とそうとします。
しかし、デンジの抵抗に遭い、予想外の行動としてヨルはデンジにキスをします。
この不本意なキスは、デンジを驚かせると同時に、アサの怒りを買うことになりました。
このシーンは、デンジとアサ、そしてヨルの複雑な関係性を象徴的に描いています。
一見破天荒な行動に見えますが、ヨルにとってはこのキスが、デンジの精神状態を揺さぶり、彼を再び戦うように仕向けるための計算された行動だったのかもしれません。
ナユタの生首に怒るデンジが暴走?
ヨルのキス騒動の後、デンジたちは回転寿司店で食事をします。
そこで、チェンソーマン教会の副総帥バルエムが再び現れ、デンジにナユタに会わせるという条件を提示します。
しかし、彼が出してきた大トロの寿司は、ナユタの生首でした。
ナユタの無残な姿を見たデンジは激怒し、バルエムの首を引きちぎり、腹部から「黒色チェンソーマン」が出現します。
この描写は、デンジがナユタという大切な日常を失うことに対する、抑えきれない怒りと悲しみを表現しています。
黒色チェンソーマンの出現は、デンジが再び人間としての感情を失い、戦闘マシーンへと戻ってしまったことを示唆しており、今後の展開に不穏な空気を漂わせています。
老いの悪魔の世界に閉じ込められる
暴走した黒色チェンソーマンを止めるため、日本政府は老いの悪魔を差し向けます。
老いの悪魔は、ヨルが放った銃撃を無効化し、アサとヨルを自らが作り出した「老いの悪魔の世界」に閉じ込めます。
この世界では、悪魔の能力が使えなくなり、ヨルはなすすべなくデンジを殴りつけます。
しかし、理不尽に殴られながらも泣きながら謝罪するデンジの姿に、ヨルは再びキスをします。
このキスによって、デンジは口から何らかの悪魔を吐き出し、物語は新たな局面を迎えます。
この「老いの悪魔の世界」は、キャラクターたちが自分自身の弱さや過去と向き合うための精神的な空間として描かれています。
ここで能力を奪われたヨルとデンジがどのように協力し、脱出を目指すのかが重要なポイントとなります。
『チェンソーマン』第2部の主要登場人物
『チェンソーマン』の第2部では、新たなキャラクターが多数登場し、物語をより複雑に、そして面白くしています。
ここでは、物語の鍵を握る主要なキャラクターたちを深掘りしていきましょう。
飢餓の悪魔
当初「キガ」と呼ばれ、デンジたちの前に現れた飢餓の悪魔は、その正体が徐々に明らかになっていきます。
彼女は死の悪魔を倒すためにデンジとヨルを強くしようと画策しており、一見すると味方のように見えますが、その真意は謎に包まれています。
しかし、物語の終盤で、彼女自身が実は「死の悪魔」であることを明かし、これまで登場してきた少女は「自分の妹」であると告げます。
この衝撃的な事実は、読者の間で大きな話題となりました。
彼女の目的は、人類を恐怖のどん底に突き落とし、その恐怖によって自身と妹の力を強化することであると明かされます。
死の悪魔
第2部のラスボスとして登場した死の悪魔は、キガとして行動していた少女の姉であり、根源的恐怖の悪魔の一体です。
彼女は「殺した生物を使役する」という恐ろしい能力を持っており、食べたり殺したりした生物を自在に操ることができます。
彼女の能力は、単なる肉体的な支配に留まらず、相手の心を操ることも可能です。
偽チェンソーマンや落下の悪魔を操り、街を混乱に陥れます。
彼女の目的は、人類を滅亡させるのではなく、恐怖によって自身の力を増大させることです。
彼女の存在は、チェンソーマンの世界における「恐怖」という概念の根源を象徴しています。
三船フミコ
吉田ヒロフミと同じ公安対魔特異7課のデビルハンターである三船フミコは、デンジの護衛として登場します。
彼女はデンジを誘惑するような大胆な行動をとる一方で、自身の過去について語ります。
フミコの両親は、第1部の銃の悪魔との戦闘で命を落としており、その時、チェンソーマンに助けを求めるも、チェンソーの音にかき消されて無視されたという悲しい過去を持っています。
このことから、フミコはチェンソーマンを「ファン」であると同時に「嫌い」であると語り、複雑な感情を抱いていることが分かります。
サムライソード
第1部でデンジと激闘を繰り広げたサムライソードは、第2部でも再登場します。
彼はチェンソーマンを「祖父の仇」として憎み続けており、デンジとの再戦を望んでいます。
しかし、彼はデンジ救出作戦にも協力し、ヨルやデンジたちと行動を共にします。
彼の目的は、チェンソーマンを倒すことである一方、どこかデンジへのライバル心や友情のようなものも感じさせます。
彼の存在は、第1部と第2部をつなぐ重要な役割を果たしています。
クァンシ
「魔人」「最強のデビルハンター」の異名を持つクァンシも、第2部で再び登場します。
彼女は瞬速の斬撃で須郷たちを瞬殺し、その圧倒的な強さを見せつけます。
クァンシはデンジの頭部を見た途端に戦闘を中断し、「世界で最も恐ろしい男」と評して撤退します。
この行動は、クァンシがデンジの本当の力を理解していることを示唆しており、彼女の目的や今後の行動が注目されます。
『チェンソーマン』第2部の最終決戦と今後の展開
物語が佳境に入る中、デンジたちはさまざまな困難に直面します。
ここでは、第2部で描かれた最終決戦と、今後の展開について考察していきましょう。
老いの悪魔との死闘
ナユタの生首に怒り、暴走したデンジは、老いの悪魔と激闘を繰り広げます。
老いの悪魔は、攻撃を当てても倒すことができず、デンジたちは苦戦を強いられます。
老いの悪魔を倒すには「食べなくてはいけないこと」が明かされ、デンジたちは老いの悪魔の世界に閉じ込められます。
この世界の中で、デンジは過去の仲間たち、パワーや早川アキ、レゼ、ナユタを思い出し、再び立ち上がります。
ポチタがこれまで悪魔を食ってきたのは「吐き出して思い出させるため」だったという真実に気づいたデンジは、自らの永久機関と「悪魔の歯」を使って脱出を試みます。
この脱出作戦は、デンジの成長と、彼が失った大切な記憶を取り戻すための戦いを象徴しています。
デンジを救うヨルの決断
老いの悪魔に苦戦するデンジを救うため、ヨルは自らの能力を解放します。
彼女は「戦車の悪魔」と「銃の悪魔」を召喚し、それぞれの能力を自身の両腕に取り込み、チェンソーマンを遠くへ吹き飛ばします。
しかし、この攻撃は老いの悪魔には通用しませんでした。
追い詰められたヨルは、ついに「デンジの武器化」を決断します。
「デンジ脊髄剣」で落下の悪魔を倒したヨルですが、テレビのニュースで「アメリカがソ連の年に核兵器を落とした」という報道を聞き、自身の最も好きな悪魔が「核兵器の悪魔」であることを思い出します。
この記憶の回復は、ヨル自身の正体と目的、そして彼女がデンジを武器化しようとする真の理由を明らかにしました。
ヨルの記憶が戻る中、海外で戦争が勃発
ヨルの記憶が戻ると同時に、海外で戦争が勃発します。
彼女は、落下の悪魔を服に変え、アサの前でデンジを使って何かを始めようとします。
この展開は、物語がさらに世界規模の戦争へと発展していくことを示唆しています。
ヨルの目的は、単に死の悪魔を倒すことだけではなく、人類の恐怖を煽り、戦争の力を増大させることなのかもしれません。
チェンソーマンの宇宙飛行士シーンに関する感想や評価
闇の悪魔の登場シーンに描かれた宇宙飛行士の描写は、読者の間で多くの感想や評価を生み出しました。
多くの読者が「幻想的」「芸術性を感じる」と称賛する一方で、「怖い」「不気味」という感想を持つ人も少なくありませんでした。
人類の技術の象徴である宇宙飛行士が、無残な姿で闇の悪魔の花道となっている光景は、チェンソーマンという作品が持つ「ダークファンタジー」の側面を強く印象付けます。
このシーンは、単なるグロテスクな描写ではなく、物語のテーマである「根源的な恐怖」を巧みに表現していると言えるでしょう。
「剪定したチューリップが宇宙飛行士に見えた」といったユニークな感想も投稿されており、このシーンが読者の心に深く刻まれていることが分かります。
まとめ
この記事では、チェンソーマンに登場する宇宙飛行士のシーンに隠された意味や、闇の悪魔の謎、そして第2部で繰り広げられた壮絶な戦いについて考察しました。
闇の悪魔の登場シーンは、単なるグロテスクな描写ではなく、宇宙開発の歴史や人類の根源的な恐怖といった深いテーマが込められていました。
また、第2部では、飢餓の悪魔や死の悪魔といった新たな強敵が登場し、物語はさらに複雑な展開を見せています。
デンジとヨル、そして死の悪魔との戦いがどのように決着するのか、今後の展開から目が離せません。
チェンソーマンの物語は、読者の予想をはるかに超える驚きと感動を与え続けています。
この記事で紹介した考察が、皆さんが『チェンソーマン』をさらに深く楽しむための一助となれば幸いです。
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