
盾の勇者の成り上がりとは?
「盾の勇者の成り上がり」は、ウェブ小説投稿サイト「小説家になろう」で2012年から連載されている、アネコユサギによる大人気ライトノベル作品です。
単行本は2013年から刊行されており、現在までに22巻が発売されています。
近年流行している異世界ファンタジー作品の中でも、特にシリアスでダークな作風が特徴で、大人向けのストーリーが多くの読者の心を掴みました。
その人気は留まるところを知らず、2019年6月時点で累計発行部数は780万部を突破しました。
この人気を受けて、「コミックフラッパー」での漫画連載や、2019年には全25話構成のアニメが放送されるなど、様々なメディアミックスが展開されています。
物語の主人公であるごく普通の大学生・岩谷尚文が、ある日図書館で手にした本によって異世界に召喚され、盾の勇者となります。
しかし、盾の勇者が忌み嫌われる存在だったため、尚文は召喚直後に全てを失い、復讐の旅に出ることになります。
そんな彼の前に立ちはだかる、漆黒の異邦者と呼ばれる謎の存在こそが、グラスです。
グラスとはどのようなキャラクター?
グラスは、尚文たちが「波」と戦っている最中に突如として現れた、着物を思わせる衣装を身につけた少女です。
常に黒い扇を持っており、尚文たちを圧倒するほどの強さを秘めています。
彼女は、尚文たちが苦戦していた強敵「ソウルイーター」を一撃で倒すほどの、驚異的な力を見せつけました。
その正体は謎に包まれており、当初は多くの読者がその目的や出自について様々な考察を巡らせていました。
グラスのモデルは、小説「ディメンションウェーブ」に登場する函庭硝子というキャラクターだと言われています。
このキャラクターもまた、謎めいた存在として描かれていました。
グラスの正体と強さをネタバレ
ここからは、グラスの正体と強さの秘密について、さらに深く掘り下げていきましょう。
グラスの正体はスピリット(魂人)
グラスは、尚文たちがいる世界とは異なる、「絆たちの世界」から来た人物です。
彼女の正体は、人間とは異なる「スピリット(魂人)」と呼ばれる種族でした。
スピリットは幽霊のような存在で、その強さはエネルギーの量で決まります。
エネルギーを消費すると弱体化するという弱点がありますが、「魂癒水」を飲むことで回復することができます。
この設定は、単なる異世界からの来訪者ではなく、物語に新たな種族と世界の概念をもたらしました。
グラスの武器は扇の眷属器
グラスが持つ黒い扇は、彼女の聖武器であり、「扇の眷属器」と呼ばれています。
絆たちの世界には、尚文たちが持つ聖武器とは異なる、扇・刀・楽器・銛・鎌・鏡・本・船の8つの聖武器が存在します。
この眷属器は非常に強力で、グラスは扇の力を使って、尚文でさえ傷を負わせるほどの攻撃を繰り出します。
さらに、グラスは眷属器に頼らずとも、スピリットとしての単体能力だけでも作中トップクラスの強さを誇っています。
この規格外の強さが、彼女を尚文たちの前に立ちはだかる最強の敵へと押し上げているのです。
グラスが尚文と戦う理由・目的
グラスは、自分たちが住む「絆たちの世界」を守るために、尚文たちを襲撃しました。
彼女の世界にも、尚文たちの世界と同じように4人の勇者が存在していました。
しかし、彼らは波と戦うことを放棄し、逃亡してしまったのです。
グラスたち眷属器を持つ者たちは、自分たちの世界を守るために、他の4人の勇者を殺害しました。
その中で、グラスは「波」の原因が異世界同士が融合することで起きていることを知ります。
そこで彼女は、自分たちの世界を守るため、世界が完全に融合する前に尚文たち4人の勇者を倒そうとしたのです。
彼女の行動は、決して悪意からではなく、自分の世界を守るための正当な理由に基づいていたと言えるでしょう。
グラスと尚文の今後の関係
グラスと尚文の関係は、戦いを通じて変化していきます。
第3の波での激戦以降、二人は幾度となく戦いを繰り広げますが、物語の核心に迫るにつれて、互いの目的を理解し始めます。
本の眷属器を持つキョウが、多くの人間を殺害しようとする暴挙に出た際、尚文とグラスは自らの世界を守るために共闘することになります。
尚文はグラスの住む世界へ赴き、そこで彼女の世界の勇者である風山絆と出会います。
グラスが風山絆を深く慕っていることを知った尚文は、絆を助けることでグラスから感謝され、敵対関係から味方へと関係を完全に変化させました。
二人はその後も協力し、キョウを倒すことに成功し、完全に和解しました。
この展開は、尚文の人間不信を解き、異世界の人々との新たな関係を築く上で、非常に重要な出来事でした。
グラスの初登場シーンを解説
グラスが初登場したのは、アニメ「盾の勇者の成り上がり」第10話の最後です。
尚文たちが第3の波に挑んでいる最中に、正体を隠すかのように不敵な笑みを浮かべて現れました。
続く第11話では、尚文たち四聖勇者が絶望した強敵「ソウルイーター」を、グラスは圧倒的な力で瞬殺しました。
そして、尚文以外の勇者たちを「偽物」と評し、尚文にのみ攻撃を仕掛けます。
この戦いは、尚文が憤怒の盾の技を発動したことで、グラスが撤退するという形で終わりを迎えました。
この一戦をきっかけに、グラスは尚文にとって避けては通れない、強大な存在として認識されることになります。
グラスの仲間たち
グラスは単独で行動しているわけではありません。
彼女には、同じく絆たちの世界から来た、強力な仲間が二人存在します。
仲間①:ラルクベルク
グラスの仲間の一人、ラルクベルクは、非常に明るい性格をした好青年です。
彼は尚文たちが訪れたカルミラ島で、波と戦うために一時的に尚文たちと共闘します。
しかし、彼の正体はグラスと同じく絆たちの世界の住人で、鎌の眷属器を持つ勇者でした。
また、彼はシクールという国の王様でもあります。
当初は尚文が盾の勇者であることを知らずに共闘しますが、尚文の正体を知ると敵対しました。
しかし、共通の敵であるキョウを倒すために再び尚文と手を組み、最終的に和解しました。
仲間②:テリス=アレキサンドライト
もう一人の仲間は、テリス=アレキサンドライトという女性キャラクターです。
彼女はグラスの世界に存在する、宝石を額に埋め込んだジュエル(晶人)という種族です。
宝石が魔法の源であるため、宝石やアクセサリーに強い興味を抱いています。
彼女もまた、グラスやラルクベルクと同じように、自分たちの世界を守るために尚文の世界へやって来ました。
アクセサリー作りが得意な尚文と親しくなりましたが、彼が盾の勇者だと知るとラルクベルク同様に敵対します。
しかし、最終的には尚文たちと共闘し、和解に至ります。
グラス役の声優
グラスというミステリアスで魅力的なキャラクターに命を吹き込んだのは、女優としても活躍する声優、潘めぐみです。
彼女の高い演技力は、グラスの複雑な内面を表現する上で不可欠でした。
潘めぐみのプロフィール
| 名前 | 潘めぐみ(はん めぐみ) |
| 出身地 | 東京都 |
| 生年月日 | 1989年6月3日 |
| デビュー年 | 2008年(女優)、2011年(声優) |
| 所属事務所 | アトミックモンキー |
潘めぐみは、2008年に映画「櫻の園」で女優デビューを果たし、2011年にはアニメ「HUNTER×HUNTER」の主人公ゴン=フリークス役で声優デビューしました。
声優としてのキャリアは浅いものの、その確かな演技力と独特の声質で、多くのファンを魅了しています。
女優業と声優業を両立させながら、幅広い分野で活躍を続けています。
潘めぐみの主な出演作品
潘めぐみの代表作としては、声優デビュー作である「HUNTER×HUNTER」のゴン=フリークス役が有名です。
その他にも、「リトルウィッチアカデミア」のアッコ、「俺物語!!」の大和凛子、「ぼくらの7日間戦争」の山咲香織など、数々の人気キャラクターを演じています。
これらのキャラクターは、それぞれ異なる個性を持っており、彼女の演技の幅広さがうかがえます。
グラスのミステリアスな雰囲気と、芯の強さを巧みに表現していると言えるでしょう。
グラスに関する感想や評価
グラスは、アニメに登場する前から、原作ファンの間で非常に人気のあるキャラクターでした。
アニメ化後も、その魅力は多くの視聴者に伝わりました。
原作ファンからの高い人気
グラスは、アニメ化が決定した際も、その登場を楽しみにしていた原作ファンが非常に多く、アニメに興味を持つきっかけの一つとなりました。
彼女の謎めいた人物像と圧倒的な強さが、読者の好奇心を強く刺激し、高い人気を誇っていました。
容姿の美しさに対する感想
グラスの美しく神秘的な容姿は、アニメで初めて彼女を見た多くの視聴者を惹きつけました。
「グラスが可愛い」「美貌の虜になった」といった感想がSNS上に多数寄せられ、彼女の人気はさらに高まりました。
彼女の着物風の衣装と黒い扇は、日本的な美しさを感じさせ、独特の魅力を放っています。
まとめ
「盾の勇者の成り上がり」に登場する漆黒の異邦者グラスは、尚文のいる世界とは異なる「絆たちの世界」から来たスピリット(魂人)でした。
彼女の目的は、異世界融合を防ぐために、尚文たちを倒すことでした。
当初は敵対関係にあった尚文とグラスですが、共通の敵と戦う中で互いを理解し、最終的には和解して味方となります。
彼女は、尚文の前に立ちはだかった強敵であると同時に、尚文が新たな世界や仲間と出会うきっかけを作った、物語の重要なキャラクターと言えるでしょう。
もしアニメしか見たことがない方は、ぜひ原作で、グラスと尚文の絆が深まっていく様子をチェックしてみてください。
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