
過酷な世界観と、個性的なキャラクターたちが魅力の漫画『地獄楽』。
その中でも、主人公である画眉丸(がびまる)を差し置いて、読者人気ランキングで堂々たる1位を獲得した圧倒的な人気を誇るキャラクターがいます。
それが、山田浅ェ門(やまだあさえもん)の一人にして、盲目(めくら)の剣士という異質な存在感を放つ士遠(しおん)です。
生まれながらに目が見えないというハンデを背負いながらも、それを補って余りある剣技と、天仙と渡り合えるほどのタオ(氣)の知識と実力を持っています。
なぜ士遠は、これほどまでに読者の心を掴み、「かっこいい」と熱狂的な支持を集めるのでしょうか。
本記事では、士遠の「かっこいい魅力」と「人気の理由」を、彼の個性、エピソード、そして人間性という多角的な視点から徹底的に掘り下げて解説していきます。
士遠(しおん)はかっこいい?読者の心を掴んだ魅力の真相
まずは、士遠が読者にどのように受け入れられ、いかに高い人気を得ているのか、その実態に迫ります。
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士遠は地獄楽でもかなり人気が高いキャラ:主人公を差し置いた人気ランキング1位
士遠は、試一刀流四位という山田浅ェ門の中でも上位の実力者でありながら、その人気の高さは順位だけでは測れません。
人気投票では主人公の画眉丸を抑えて、1位に輝くなど、作中随一の人気キャラクターとして熱狂的な支持を得ています。
主要キャラクターの多くが凶悪な死罪人か、冷徹な処刑人という極端な個性を持つ中で、士遠の存在は読者にとってある種の「救い」や「安心感」を与えていたと考えることができます。
そのカリスマ性は、仲間である山田浅ェ門たちを自然とまとめ上げるほどの説得力を持っていました。
ネット上の声:「真面目さとギャグ」「強さと優しさ」が魅力の要因
士遠が読者から「かっこいい」とされるネット上の声を分析すると、彼の魅力は一つの要素に留まらないことがわかります。
「盲目というハンデを乗り越えた強さ」はもちろんのこと、「弟子や罪人に示す優しさや面倒見の良さ」、そして「真面目な顔をしてたまに言うユーモアのあるギャグ」といった、複数のギャップが彼の人気を構成しています。
「強いだけじゃない」「真面目なだけじゃない」という多面的な魅力が、士遠というキャラクターに深みを与え、読者を強く惹きつけているのです。
士遠の魅力は「人間味」にある:凶悪なキャラクターが多い中での真面目さと実力
『地獄楽』に登場するキャラクターは、画眉丸のような最強だが冷酷な死罪人、あるいは殊現(しゅげん)のような正義感は強いが過激な山田浅ェ門、蘭(ラン)のような超越的な天仙など、個性的ではありますが「変人」や「凶暴な好戦者」に絞られがちです。
そんな中で、士遠は天仙と渡り合える実力を持ちながら、性格は真面目で温厚、面倒見が良いという、現代の感覚に近い「人間味」を強く持つ人物として描かれています。
強さと優しさ、そして常識を併せ持った士遠は、「誰かに師事するなら士遠先生がいい」と読者に思わせるほどの信頼感と安心感を与えていたからこそ、絶大な人気を集めたと言えるでしょう。
| 格付け | 山田浅ェ門試一刀流 四位 |
| 異名 | 盲目の剣士、見ずとも太刀筋見破る剣神の子 |
| 担当死罪人 | あか絹 |
| タオ(氣)属性 | 金属性 |
| 特筆事項 | 生まれつき盲目。嗅覚・聴覚に優れ、氣(タオ)の流れで世界を把握する。 |
盲目の山田浅ェ門・士遠を形作る5つの魅力的なエピソード
ここからは、士遠の人間性と実力が最も際立っていた、読者の心を握ったエピソード5つを深掘りして解説します。
① あか絹の誘惑に負けず叩き切ったシーン:迷いのない判断と冷静な対処
士遠が担当した死罪人は、「人喰い花魁」の異名を持つあか絹でした。
あか絹は、色気で男性を誘惑して油断させた隙に始末し、その肉を喰らうという恐ろしい手口を用いる罪人です。
目が見えない士遠を「男だし堕とせる」と見くびり、色仕掛けで篭絡しようとしましたが、士遠は誘惑に屈することなく、迷いなく彼女を斬り捨てました。
罪人の誘惑に一切動じないという強い精神力、そしてルール違反を瞬時に断ち切るという冷静な判断力は、まさに山田浅ェ門の鑑と言えるでしょう。
さらに、罪人であるにもかかわらず、「できる限り苦しまないやり方」で始末したという描写は、士遠の根底にある優しさと情けを示しており、読者に強い印象を与えました。
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② 典坐の仇討ちに燃えていたところ:冷静さの裏に秘めた強い「復讐心」という人間味
士遠の魅力を語る上で欠かせないのが、愛弟子である典坐(てんざ)との師弟関係です。
典坐は、元々悪さをしていましたが、将来性を見込んだ士遠に拾われ、一端の剣士に育て上げられたという過去があります。
しかし、典坐は士遠とヌルガイを逃がすため、天仙の一人である朱槿(ヂュジン)との戦いで命を落とします。
士遠は、典坐を死なせてしまったという自責の念と、仇である天仙への強い憎しみと怒りを内に秘めていました。
牡丹(ムーダン)との戦いでは、その憎しみが爆発し、自身の傷を厭わずに激しい攻撃を繰り出します。
仇である朱槿との再戦では、タオの属性が相克ではないという不利な状況にもかかわらず、剣術と強い復讐心、気迫だけで朱槿を凌駕し、追い詰めていきました。
普段の冷静沈着な態度の裏に秘められた、人間らしい「強い情と復讐心」が、読者の共感と感動を呼び起こしたのです。
③ 典坐の置き土産・ヌルガイを保護したこと:弟子への義理と責任感
士遠の人間性が最も光ったのは、典坐が命を懸けて守った死罪人・ヌルガイを保護し、行動を共にしたことです。
典坐の「生きるべき人間」という信念を汲み取った士遠は、ヌルガイを死なせないという強い決意を持ちます。
ヌルガイに刀の使い方を教え、タオについての知識を指導するなど、典坐の師としてヌルガイにも責任を持ちました。
典坐が果たせなかった、ヌルガイに新しい生き方を見出すという可能性を代わりに見守るという士遠の姿勢は、師弟の絆の尊さと、義理と人情を重んじる士遠の男らしさを読者に強く印象づけました。
物語の終盤、士遠とヌルガイが島を脱出し、「子連れ座頭」として旅をする姿は、多くの読者が望んだ「報われる結末」であり、士遠の人気を確固たるものにしました。
④ 指示や作戦が的確でリーダーシップがある:タオの知識と冷静な対処能力
士遠は山田浅ェ門の四位ですが、タオに関する知識や冷静な判断力においては、事実上、山田浅ェ門のリーダー格として皆をまとめ上げる役割を果たしました。
生まれつき盲目であった士遠は、幼い頃から目に頼らず、嗅覚や聴覚を極限まで発達させ、萬物に流れる「波(タオ)」の流れを感じながら生きていました。
そのため、山田家の面々がタオの原理を理解する以前から、士遠は高いレベルでタオを使いこなし、天仙相手にも有効な作戦を的確に指示することができました。
冷静沈着な頭脳と、タオを裏付けとした知識に基づく「的確な判断力」は、仲間に絶大な信頼を与え、リーダーシップを発揮する大きな魅力となりました。
⑤ たまにギャグを言うところ (主に佐切):真面目な性格とのギャップが魅力
士遠の魅力を語る上で忘れてはならないのが、普段の真面目さからは想像できない、「ギャグ」を言うという意外な一面です。
佐切が血まみれの服から着替えた際、「見栄えが悪い」と目に例えたギャグを言ったり、佐切が画眉丸に肩入れしている様子を見て、自身もヌルガイに肩入れしていることを踏まえ、「見逃そう」と冗談を口にするなど、ユーモアも持ち合わせています。
盲目でありながら「目」に例えたり、真面目な状況であえて冗談を言うというギャップは、士遠の人間味をより一層引き立て、読者にとって親しみやすいキャラクターとして映りました。
強さと優しさ、そしてユーモアという三拍子が揃っていたからこそ、士遠は圧倒的な人気を獲得できたと言えるでしょう。
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まとめ
盲目という生まれながらのハンデを乗り越え、山田浅ェ門のトップクラスの実力者となった士遠は、その剣技やタオの知識だけでなく、人としての魅力によって読者の心を鷲掴みにしました。
あか絹の誘惑に屈しない「強い精神性」と、愛弟子である典坐への「深い情」、そしてヌルガイを守り抜く「責任感」という人間味溢れる行動は、凶悪なキャラクターが多い『地獄楽』の世界観において、読者の共感と感動を集める決定的な要因となりました。
冷静沈着なリーダーシップと、時折見せる「ユーモア」というギャップも相まって、士遠は主人公を凌駕するほどの人気を獲得し、物語に不可欠な「皆の先生」として愛されるキャラクターとなったと言えるでしょう。
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