『桃源暗鬼』の物語の核心に迫るキーパーソンの一人に、桃太郎機関に所属しながらも鬼に肩入れし、「裏切り者」の烙印を押された桃寺神門がいます。
鬼を駆除することを存在意義とする桃太郎機関において、神門の「討伐ではなく対話をすべき」という信念は、組織のクズっぷりが横行する腐敗した現状に対する強烈なアンチテーゼとなっています。
本記事では、一ノ瀬四季との友情から信念を貫く桃寺神門に焦点を当て、彼が桃太郎機関内で裏切り者扱いされる経緯、左遷、そして銃撃を受けながらも死亡しなかった理由を詳細に考察します。
さらに、彼が命がけで立ち向かう桃太郎機関の驚くべきクズっぷりと、鬼と桃の戦争の「歴史の真実」に迫る物語の展開までを深く掘り下げていきます。
神門の「自身が見て善悪を判断する」という信念こそが、この物語の根深い因縁を解決する鍵を握っていると考える読者は少なくありません。
「桃源暗鬼」桃太郎機関の裏切り者が神門⁈：四季との友情と信念
桃太郎機関において、桃寺神門が裏切り者扱いされるのは、彼が組織の理念である「鬼の駆除」を拒否し、鬼である一ノ瀬四季と友情を築いたことに端を発しています。
裏切り者の神門⁈：血液や噂ではなく「自身が見て善悪を判断する漢」
神門は、桃太郎機関の中でも異端の存在です。
彼は、血液や種族、そして組織内の噂によって善悪を判断するのではなく、自身が直接見て、触れて、対話した上で善悪を判断する男です。
鬼である一ノ瀬四季と友達になった行為は、鬼を駆除するという桃の絶対的な正義から見れば、明らかな裏切り行為に他なりません。
しかし、神門は「鬼は戦争を望んでいない」という真実を知り、「討伐をするのではなく対話をすべき」という強い信念を持ち続けています。
彼は、鬼もまた静かに平穏に暮らしたいと心から願っていることを理解しており、「優しい四季が悪で、一般人を巻き込む桃が正義だなんて言えない」という、物語の根幹を問う冷静な視点を持っています。
彼の行動と信念は、腐敗した組織の中で個人の倫理を貫く「漢」として、読者から絶大な支持を集めています。
裏切り者は左遷⁈：対話の提案と桃太郎機関上層部の「老害」
一ノ瀬四季との一戦後、桃寺神門は桃太郎機関の上層部に呼び出されますが、そこで驚くべき提案をします。
彼は、桃のトップである大皇帝様に向かって、「鬼は戦争を望んでないからこちらも歩みよれば戦争を終わらせられる」と主張し、「歩み寄り、対話し、ともに暴走化含めこれからの生き方を考える」という融和の道を提案したのです。
しかし、自分たちは動かず口だけを出し、偉そうに居座り続ける桃太郎機関の上層部の連中、いわゆる「老害」が、その提案を受け入れるはずはありませんでした。
結果として、神門は降格の上、桃太郎機関 鹿児島霧島支部へ左遷されることになります。
これは、組織の不利益になる真実や正論を排除し、自分たちの都合の悪いことはもみ消すという、桃太郎機関の腐敗体質を露呈する出来事でした。
神門は、露骨な嫌がらせやいじめを受けてもなお、「鬼を殺す必要はない」という信念を持ち続け、鬼と桃の架け橋となる可能性を模索し続けます。
「桃源暗鬼」桃太郎機関の裏切り者、神門死亡？：真実と銃撃の行方
桃寺神門は、その信念ゆえに桃太郎機関から命を狙われることになりますが、提供された情報によれば、彼は死亡していません。
裏切り者の神門死亡する⁈：絶望の中で知った「歴史の真実」
鹿児島霧島支部でのけ者扱いとなった神門は、単独行動を余儀なくされます。
その中で、彼は文也という一人の鬼である少年と出会いますが、神門が接触したことで桃太郎に襲われ、文也は命を落としてしまいます。
神門自身も崖から落ち、足と腕の骨が折れて動けない状態となり、文也の亡骸を見て「これのどこが正義だ、悪は桃の方だ」と絶望に崩れ落ちます。
意識が朦朧とする彼を助けたのは、なんと元桃である桃瓦直志、すなわち一ノ瀬四季の伯父でした。
何という巡り合わせでしょう。
桃瓦直志から聞かされた「真実」は、神門に「桃太郎はずっと間違いを犯していた…？」という衝撃的な疑念を抱かせます。
これは、大皇帝様が言っていた「歴史の真実を紐解かれたら、全てがひっくり返る」という言葉にも関係しており、鬼と桃の戦争の根幹が桃太郎側の都合によって歪められていた可能性を示唆しています。
鬼と桃の架け橋となるべく一歩を踏み出せるかと思われた矢先、神門は桃に見つかり撃たれてしまいます。
しかし、とどめを刺されなかったのは、本部に連れていき使い道があるからであり、真実が明るみになるためには神門には絶対に生きていてほしいと、読者は強く願っています。
桃太郎機関のクズっぷり：正義の名の元に行われる非道
桃寺神門が「桃太郎はずっと間違いを犯していた」という疑念を抱く背景には、桃太郎機関の数えるほどしかまともな桃太郎がいないと評されるほどの驚くべきクズっぷりがあります。
「正義」の名の下の非人道的な行為と腐敗した構造
桃太郎機関は、「鬼を駆除する」という大義名分を掲げながら、実際に行っている行為は非人道的で腐敗しています。
「鬼の血を継ぐだけで人間にとっての害虫と思っている」という差別的な思想から、彼らは命を助けてもらった恩人である鬼さえも平然と殺しに行きます。
金のためであれば、鬼の命はもちろん、一般市民でさえ巻き添えになっても何とも思わず、桃太郎機関の不利益になるなら住民の命も軽視されます。
政府と繋がっていることで、自分たちに都合の悪い情報はもみ消し、桃にとって不利な情報は絶対に消すという隠蔽体質も組織の腐敗を助長しています。
出世のためなら他人の命を命と思っていない桃太郎が多数在籍しており、彼らの正義は自己保身と私益のための建前でしかないと、読者は感じています。
世論操作と鬼のビジネス化：人権のない「愛玩使用」
桃太郎機関のクズっぷりは、世論操作と鬼のビジネス化という点にも顕著に表れています。
桃太郎機関総士隊長という立場を利用し、わざと鬼を狂暴化させ、それをTVで放送して世間を混乱させます。
人を襲うバケモノと公表することで、鬼は排除すべき悪と世間に植え付け（洗脳）、桃太郎機関が「好き勝手暴れて命を奪う鬼を絶対ゆるさねぇ」とヒーロー気取りで登場する構図を作り上げます。
鬼の命は、彼らにとってビジネスであり、健康体である8歳の女の子を8千万で製薬会社に売り、実験にされた後、バラバラに解体して海外に売るという非道極まりない行為を行います。
鬼は人間を喰うというデマを流し、鬼をオークションにかける行為も常態化しています。
鬼を買う意味は、人間ではやれない実験、新薬の実験、手術の練習台、ストレスのはけ口、そして愛玩使用など、人権を完全に無視した目的であり、麻酔なしの手術の限界実験や、意識あるまま薬を体にぶち込まれるといった拷問が日常的に行われています。
上司が部下の命を雑に扱う組織の体質も加わり、桃太郎機関の正義がいかに腐敗し、クズであるかを、桃寺神門は命がけで暴こうとしているのです。
まとめ
『桃源暗鬼』において、桃寺神門は、鬼を討伐しないという信念から桃太郎機関に裏切り者扱いされています。
左遷や仲間であるはずの桃太郎に撃たれるという過酷な運命に見舞われましたが、彼は死亡していません。
一ノ瀬四季との友情から始まった彼の信念は、元桃である桃瓦直志から「歴史の真実」を聞かされたことで確信へと変わり、腐敗した桃太郎機関のクズっぷりを明るみに出すための重要な鍵を握っています。
討伐ではなく対話を訴え、鬼の平穏を願う神門の存在は、「桃太郎機関の正義」がいかに偽りであるかを物語る鏡であり、鬼と桃の戦争の終結に向けた希望を担っていると言えるでしょう。
真実が明るみになるためにも、神門には絶対に生きててほしいと、ファンは願っています。
以下の関連記事も是非ご覧ください！
コメント