
主人公ライトの復讐劇が本格化する中で、最初に立ちはだかった国家の牙、それがエルフ女王国最強と謳われる「白の騎士団」でした。
彼らは、他種族の中でも特に優秀とされるエルフ種の中でも、さらに特異な才能を持つ「さぶますたー」のみで構成された、まさにエリート中のエリート集団です。
しかし、その圧倒的な実力も、ライト率いる奈落の軍勢の前には、一瞬にして打ち砕かれました。
本記事では、エルフ女王国の背景から、「白の騎士団」を構成する「さぶますたー」たちの詳細なプロフィール、団長ハーディーが持つ強力なレアスキル《サイレント》の全容、そしてライトたちとの戦いで彼らが辿った悲惨な結末について、徹底的に深掘りして解説していきます。
この戦いの結末は、多種族が人種に対して抱く傲慢さと、ライトの復讐の非情さを象徴する、物語の重要な転換点であると分析する読者が多いです。
エルフ女王国と「さぶますたー」の秘密
「白の騎士団」の存在意義を理解するためには、彼らが所属するエルフ女王国と、団員の根幹を成す「さぶますたー」という特殊な存在について知る必要があります。
エルフ女王国の特徴:美貌と傲慢、そして「ますたー」との関わり
エルフ女王国は、ドワーフ王国の北側に位置する国家で、エルフ種が統治しています。
エルフ種は、尖って長い耳を持つことを除けば人種に最も外見が近く、美男美女が多いことで知られる一方で、他種族への差別意識が最も激しい種族の一つです。
特に人種に対しては、そのレベルの上昇の遅さや短命さから、「家畜」や「劣等種」として見下す傾向が非常に強いです。
その背景には、過去に「ますたー」を国に取り込み懐柔する役割を多く担ってきたという歴史があり、これはエルフ種にとって「屈辱」と捉えられています。
現在の女王はリーフ7世で、彼女もまた典型的なエルフ種らしく人種を見下しており、息子である団長ハーディーを過剰に溺愛しています。
この「人種への傲慢さ」こそが、「白の騎士団」が後にライトの復讐の対象となる、構造的な原因の一つであると言えます。
「ますたー」と「さぶますたー」:世界の寿命を縮める特異な存在
「白の騎士団」の団員は全員が「さぶますたー」という特異な特性を持っています。
「ますたー」とは?
「ますたー」とは、非常に稀少な恩恵(ギフト)と、ずば抜けて高い魔力適性およびレベル限界を併せ持つ転生者のことです。
各国が彼らを血眼になって探す理由は、「ますたーが持つ恩恵により、技術や価値観が急速に発展・加速し、結果として文明や世界そのものの老化が早まり、寿命が縮んでしまう」と考えられているためです。
彼らは、世界を滅亡に導く可能性があるため、各国にとっての「管理すべき脅威」として認識されています。
「さぶますたー」とは?
「さぶますたー」とは、この「ますたー」の血を引く子孫のことを指します。
エルフ女王国を含む各国は、「ますたー」に伴侶を与え、その血縁を残すことで、強力な戦力を手に入れようとしてきました。
「さぶますたー」は、その血を受け継ぐことで、レベルが上がりやすく、種としての成長限界を超えて成長するという特性を持っています。
エルフ種たちは、この「さぶますたー」を国の貴重な戦力として秘匿し、彼らのみで最強の騎士団「白の騎士団」を構成しているのです。
団員は「さぶますたー」に目覚めていることが絶対条件であり、その存在自体が国家の最高機密として秘匿されてきました。
エルフ女王国最強の牙:「白の騎士団」の構成員と実力
「白の騎士団」は、他のエルフ女王国騎士団全体に匹敵、あるいはそれ以上の圧倒的な戦力を誇ると称されています。
その最強の布陣を構成する主要メンバーを見ていきましょう。
①ハーディー:最強の団長とレアスキル《サイレント》
プロフィールと能力
| キャラ名 | ハーディー |
| 種族 | エルフ種(さぶますたー) |
| 所属 | 白の騎士団団長 |
| レベル | 3000以上 |
「白の騎士団」の団長を務める、エルフ種のさぶますたーの男性です。
レベルは3000を超え、「国を滅ぼせる戦力」とまで言われる騎士団の中でも最強の戦力とされています。
その異名は「静かなるハーディー」。
彼が所持するレアスキル《サイレント》は、範囲内を完全な無音状態にする能力を持ちます。
これにより、相手は自身の心音すら聞こえない“完全な静寂”の中に置かれ、次第に精神的に追い詰められ、発狂へと誘われます。
さらに、このスキルには隠された効果があり、相手のステータスを徐々に低下させるデバフをかけ、下げた分の能力をストックして自身に還元・上乗せすることが可能です。
このスキルは、汎用性が高く、どんな敵にも対応できる極めて強力な能力であると評価されています。
ライトとの戦いの結末
巨塔での戦いでは、ライトの配下であるナズナと一騎打ちとなりました。
レベル3000という驚異的な実力を持つハーディーでしたが、ナズナのレベルは9999。
ナズナが手加減して放った小手先の一撃を受け、あっけなく敗北するという、予想外の結末を迎えます。
この結果は、ハーディーの実力が低いわけではなく、相手(ライト側の戦力)が悪すぎたという見方が読者の間では一般的です。
その後、人種殺害・虐殺の罪によって処刑されましたが、団長という立場上、彼の敗北はエルフ女王国全体に甚大な影響を与えました。
②ミカエル:王族の血を引く副団長と幻想級の盾
プロフィールと能力
| キャラ名 | ミカエル |
| 種族 | エルフ種(さぶますたー) |
| 所属 | 白の騎士団副団長 |
| レベル | 2500前後 |
白の騎士団の副団長を務める、エルフ種のさぶますたーの男性です。
王族の血を引き、元「種族の集い」のメンバーでライトを裏切ったサーシャの婚約者でもあります。
レベルは2500前後で、その実力は騎士団のNo.2と評されていました。
彼は幻想級の盾《祝福と天罰》を所持しており、防御力に優れていたことがうかがえます。
ライトとの戦いの結末
巨塔の最上階にある玉座の間で、サーシャと共にライトと直接対峙することとなります。
序盤は幻想級の盾を駆使して奮戦するものの、ライトが神葬グングニールの封印を一部解放した途端、その圧倒的な力の差によって敗北を喫します。
敗北後、サーシャと醜い言い争いを繰り広げ、転移アイテムでの逃走を試みますが、エリーによって転移阻害魔術をかけられ、失敗に終わります。
命乞いをする中で、「ますたー」や「さぶますたー」に関する情報を提供しようとしますが、最終的にエリーによって禁術の拷問を受け、その後に人種殺害・虐殺の罪によって処刑されました。
彼の、王族というプライドを捨ててまで命乞いをした末路は、読者に「多種族の傲慢が最終的に自己崩壊を招いた」という強い印象を与えています。
③シャープハット:最高峰の射手と不可視のクロスボウ
プロフィールと能力
| キャラ名 | シャープハット |
| 種族 | エルフ種(さぶますたー) |
| 所属 | 白の騎士団 |
| レベル | 2000前後 |
レベル2000前後のエルフ種のさぶますたーの男性です。
弓を扱うエルフ種の中でも最高峰の実力を持つ遠距離職の射手として知られていました。
秘宝級の武具《不可視のクロスボウ》を所持しており、その名の通り、見えない矢やクロスボウの特性を活かした戦法を得意としていたと推測されます。
ライトとの戦いの結末
巨塔で、ライトの配下である同じ遠距離職のスズと一騎打ちとなりました。
当初はライトの指示でスズが手加減していたため、彼が優勢に見えましたが、シャープハットが主であるライトを侮辱する発言をしたことで戦況は一変します。
激怒したスズが放った数百発の弾丸を浴びて一方的に敗北し、自慢の顔を踏み潰されるなど、凄惨な結末を迎えます。
その後、人種殺害および虐殺の罪によって処刑されました。
この戦いは、ライトの仲間に対する侮辱が、いかに彼の逆鱗に触れるかを示しており、読者からは「ライトの冷徹さの中に残る人間らしさ(怒り)」が垣間見えたという評価が多いです。
④ニア&キア:無邪気さと嗜虐性を併せ持つ双子戦士
プロフィールと能力
| キャラ名 | ニア&キア(双子) |
| 種族 | エルフ種(さぶますたー) |
| 所属 | 白の騎士団 |
| レベル | 1800前後 |
レベル1800前後の双子のエルフ種のさぶますたーの男性たちです。
白の騎士団に所属し、武器はサーベルの二刀流。
飛び道具としてナイフも使用する遊撃担当の戦士でした。
美少年と呼べる容姿を持つ一方で、性格は無邪気で明るいにもかかわらず、極めて嗜虐的な一面が描かれています。
ライトとの戦いの結末
巨塔では、ライトの配下であるメラとアイスヒートと対峙しました。
双子の連携で挑むも、アイスヒートの実力を悟るや否や、すぐに逃走を図るなど、その無邪気な嗜虐性とは裏腹に、非常に現実的な判断力も持っていました。
しかし、アイスヒートの範囲攻撃によって全身を炎に包まれ、黒焦げとなって敗北します。
逃走を試みたにもかかわらず、ライトの圧倒的な戦力に逃げ場を失い、最終的には人種殺害および虐殺の罪により処刑されました。
彼らの敗北は、個人の実力だけでなく、戦場におけるライト側の連携と、レベルの絶対的な差を強調する結果となりました。
⑤マスト:融通の利かない正義感と《剛腕のハルバート》
プロフィールと能力
| キャラ名 | マスト |
| 種族 | エルフ種(さぶますたー) |
| 所属 | 白の騎士団 |
| レベル | 2100 |
レベル2100のエルフ種のさぶますたーの男性です。
実家は男爵家で、エルフ女王国の宰相の寄子ではあるものの、自身は宰相派には属さない独立した思想を持っていました。
愛用の武具は、秘宝級の《剛腕のハルバート》。
強い正義感を持つ一方で、融通の利かない頑固な性格でもあり、この性格が、後に彼自身の運命を決定づけることになります。
ライトとの戦いの結末
巨塔では、ライトの配下であるジャックと一騎打ちになりました。
彼は、本気を出すために寿命を削ってまで《剛腕のハルバート》の能力を解放し、ジャックに挑みます。
しかし、「鉄血鉄壁」のギフトを持つジャックの一撃によって、武具ごと破壊され、敗北しました。
武具と命を賭けて戦いに挑んだマストでしたが、その「正義」はライトの復讐の非情な論理の前には通用せず、最終的に人種殺害および虐殺の罪により処刑されました。
彼の死は、ライトの復讐が、「正義」や「騎士道」といった概念を超越した、絶対的な力による制裁であることを明確に示しています。
⑥カイト:次期団長候補の脱走者と悲惨な末路
プロフィールと能力
| キャラ名 | カイト |
| 種族 | エルフ種(さぶますたー) |
| 所属 | 元・白の騎士団 |
| レベル | 1500 |
レベル1500のエルフ種のさぶますたーの男性です。
最年少で「白の騎士団」に入団し、次期団長候補の筆頭として期待されていた美青年でした。
自らを「女神に選ばれし英雄の勇者」と称するなど、自意識が非常に高い人物でもありました。
裏切りと結末
レベルが1500で頭打ちとなったことで、周囲の期待が失望へと変わっていくという挫折を経験します。
そして、エルフ女王国の幻想級の宝剣《グランディウス》を盗み出し、騎士団を脱走するという不祥事を起こしました。
脱走後、「人種を殺害したことで成長限界を突破した者がいる」という噂を思い出し、ダンジョンで冒険者狩りを始めます。
その最中にライトたちと敵対し、《グランディウス》をもってしても敵わないことを悟ると、プライドを捨てて情けなく命乞いをしましたが、ライトに無視されて捕縛されます。
そして、奈落の地下へ連行され、そこであらゆる拷問を受けた末、魔術によって記憶を引き出され、多くの人種を殺害した罪で処刑されました。
彼の結末は、「レベルが限界に達したことへの焦り」という個人的な動機で人種殺害に走るという、多種族の身勝手さを象徴しており、読者からは「自己中心的なエルフの末路」として語られることが多いです。
白の騎士団とライトの対決:完封劇の真相と考察
エルフ女王国最強の騎士団が、なぜライト率いる奈落のメンバーに完敗を喫したのでしょうか。
その戦いの実態と結末を深く掘り下げていきます。
【白の騎士団】最強の存在は誰か?
白の騎士団の中で最強といえば、やはり団長であるハーディーでしょう。
レベル3000を超える実力を持ち、レアスキル《サイレント》という強力な能力を保持していることから、エルフ種最強の戦力とされています。
しかし、物語の展開から、彼らが最強と謳われたのは、あくまで「地上」における、同種族内での相対的な評価に過ぎなかったという見方もできます。
ライト率いる奈落のメンバーは、団長ハーディーのレベル3000を遥かに凌駕するレベル9999の者たちで構成されており、この絶対的なレベル差が、彼らの敗因のすべてであると言えるでしょう。
読者の間では、「ハーディーも、もし相手が他の国のレベル5000程度の強者であれば、十分に互角に戦えたはずだ」と、相手が悪すぎたという同情的な意見も散見されます。
【白の騎士団】vs【ライト】の戦いの結末:全メンバー処刑の非情
【白の騎士団】vs【ライト】の戦いは、ライトたち巨塔メンバーの全勝という、一方的な結末で幕を閉じました。
レベル1500〜3000のさぶますたーで構成された騎士団は、その実力を発揮する間もなく、終始圧倒される形となりました。
ほとんどの戦闘は、ライト側の一騎打ちの相手探しという側面が強く、ライト側が実力を測るために、あえて追い込まれた状況を演出する場面もありましたが、最終的に白の騎士団のメンバーの中にライトたちを追い詰めた者は一人もいませんでした。
そして、裏切り者のサーシャの婚約者であったミカエル、傲慢なシャープハット、融通の利かないマスト、そして脱走者のカイトに至るまで、白の騎士団の全メンバーが処刑されるという、極めて非情な結末を迎えました。
この全員処刑という結末は、ライトの復讐の対象が、もはや「種族の集い」の元メンバーだけでなく、人種を虐げ、利用した多種族全体に及んでいることを示唆しています。
この徹底した制裁は、エルフ女王国に計り知れない衝撃と恐怖を与え、ライトの「奈落の魔王」としての地位を決定づけました。
なぜ処刑されたのか?復讐のロジックと人種虐殺の罪
白の騎士団のメンバーが、戦闘で敗北しただけでなく、処刑という最も重い罰を受けたのには、ライトの非情な復讐のロジックがあります。
それは、彼らが「人種殺害・虐殺の罪」を犯していたという事実です。
白の騎士団のメンバーは、さぶますたーとしての地位や、あるいは私的な欲望のために、人種を獲物として狩ったり、実験体として利用したりしていた過去が、ライトの配下であるエリーの魔術によって明らかにされました。
ライトは、自身を裏切った元仲間だけでなく、人種をゴミのように扱った者たち全てを断罪の対象としており、白の騎士団の全メンバーは、その復讐の範囲内に含まれていたのです。
彼らが処刑されたのは、単にライトの復讐の邪魔をしたからではなく、「人種を虐げた罪」に対する裁きであり、ライトの復讐の非情さが、「世界の正義」として機能していることを物語っています。
まとめ
この記事では、エルフ女王国最強と謳われた「白の騎士団」の全メンバーと、彼らの根幹を成す「さぶますたー」という存在、そしてライトたちとの戦いの結末について解説しました。
団長ハーディーをはじめとするエリート集団は、ライト率いるレベル9999の奈落の軍勢の前には、文字通り「瞬殺」され、全員が処刑という悲惨な末路を辿りました。
この戦いは、ライトの復讐が、もはや個人の恨みを超え、多種族の傲慢さと人種差別という世界の構造そのものを破壊し尽くす、「断罪の物語」へと変貌していることを示しています。
2025年10月から放送されているテレビアニメ第1期では、「白の騎士団」とライトたちの全面対決も描かれ、その圧倒的なレベル差と、ライトの非情な裁きが視聴者に強烈なインパクトを与えることが予想されます。
原作漫画では、彼らが犯した「人種虐殺の罪」の具体的な描写や、ライトの復讐の哲学がより詳細に描かれているため、今のうちに読み進めておくことをおすすめいたします。
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