
【オーバーロード】聖王国編とは?
KADOKAWAから刊行されている丸山くがね原作のダークファンタジーノベル『オーバーロード』は、シリーズ累計発行部数1400万部を突破するメガヒット作品です。
その中でも、原作小説の第12巻・第13巻で描かれた聖王国編は、長い間平和を謳歌していた人類国家の一つ、ローブル聖王国が舞台となっています。
物語は、聖王国に突如、魔皇ヤルダバオトという残虐非道の悪魔が現れたところから始まりました。
ナザリック地下大墳墓の主である主人公アインズ・ウール・ゴウンが、人類の救世主として登場するという、『オーバーロード』ならではの皮肉に満ちたエピソードです。
この聖王国編は、シリーズ初となる完全新作劇場版として2024年に公開され、その残虐性と重厚なドラマが大きな話題を呼びました。
本記事では、劇場版として映像化され、その「最凶の正義」というテーマがファンに深く刺さった聖王国編の登場人物・キャラクターを一覧形式で徹底的に紹介します。
さらに、物語の鍵を握るキャラクターの声優キャストや、劇場版の最新配信情報、そして作品テーマである「最凶の正義」に迫る詳細な考察を深掘りしていきます。
『オーバーロード』のファンであれば見逃せない、濃密な情報をお届けしますので、ぜひ最後までお付き合いください。
オーバーロードの作品情報とあらすじ
聖王国編を深く理解するために、まずは『オーバーロード』という作品の基本的な情報と、聖王国編自体の位置づけを確認しましょう。
オーバーロードの概要
『オーバーロード』は、ロールプレイングゲームにおける「魔王」、すなわち敵キャラクターに相当する存在を主人公とした、異色のダークヒーロー作品です。
作者はライトノベル作家の丸山くがねで、当初は小説投稿サイト「小説家になろう」などでウェブ版として連載が始まりました。
その後、その人気から書籍化され、アニメは第4期まで放送、漫画、ゲームなど幅広いメディアミックスが展開されています。
物語の大きな特徴は、主人公アインズ・ウール・ゴウン率いるナザリック地下大墳墓のNPCたちが、異世界の人々や国家を圧倒的な力で支配し、容赦なく蹂躙していくという、徹底した悪の視点から描かれるダークファンタジーである点です。
読者は、魔導国側の視点と、侵略される人類側の視点の両方から、物語の非情な展開を体験することになります。
オーバーロードのあらすじ
本作の主人公は、モモンガというアバター名でVRMMORPG「ユグドラシル」をプレイしていたサラリーマンの鈴木悟です。
ある日、ゲームのサービス終了の時刻を迎えても強制ログアウトが起こらず、彼は自身のアバターである骸骨の姿をしたオーバーロードのまま、ギルドの本拠地「ナザリック地下大墳墓」ごと酷似した異世界へ転移してしまいます。
彼は、かつての仲間たちとの絆の象徴であるギルド名アインズ・ウール・ゴウンを名乗り、配下の忠実なNPCたちと共に、異世界で魔導王として君臨し、その支配領域を広げていくことを決意します。
アインズは、世界征服というデミウルゴスの計画を知らされないまま、常に「さすがアインズ様」と部下たちに称賛される超人的な王として振る舞い続けることになります。
聖王国編とは?(原作12・13巻の劇場アニメ化)
聖王国編は、原作小説の第12巻「聖王国の聖騎士 上」と第13巻「聖王国の聖騎士 下」の内容を映像化したエピソードです。
この物語は、巨大な城壁に守られ、長らく平和を謳歌してきた人類国家ローブル聖王国が舞台となります。
物語は、突如現れた魔皇ヤルダバオト率いる亜人連合軍による残忍冷酷な侵攻により、聖王国が崩壊の危機に瀕するところからスタートしました。
聖騎士団長レメディオス・カストディオらは、聖王国にとって不倶戴天の敵であるアンデッドを王に戴く魔導国、すなわちアインズ・ウール・ゴウン魔導国に救いを求めるという、苦肉の策を取ることになります。
当然、この魔皇ヤルダバオトの正体は、ナザリックの守護者デミウルゴスが演じる「悪のシナリオ」の一部であり、魔導国が「英雄」として世界に名を轟かせるための壮大なマッチポンプにすぎません。
時系列としては、テレビアニメ第4期(原作10巻・11巻)の途中にあたるエピソードであり、原作小説の分厚い2巻分を劇場版として描くことで、その重厚なドラマと残虐な描写に焦点を当てることが可能となりました。
主題歌には、これまでのオバロ楽曲の雰囲気を踏襲しつつ、この聖王国編に相応しいとてもダークでかっこいい楽曲であるOxTの「WHEELER-DEALER」が使用され、「最凶の正義」というテーマをさらに引き立てています。
聖王国編に登場する主要キャラクター一覧(ローブル聖王国)
聖王国編の物語を深く味わうためには、ローブル聖王国側の主要キャラクターたちの背景と運命を知ることが不可欠です。
カルカ・ベサーレス(聖王女)
ローブル聖王国の国王であり、史上初の女王です。
| 役職 | ローブル聖王国 国王(聖王女) |
| 異名 | ローブルの至宝 |
| 特徴 | 史上初の女王。善良で理想主義的な性格。15歳で第四位階魔法を行使。 |
彼女は、その美貌から「ローブルの至宝」と呼ばれていました。
15歳で第四位階魔法を行使できるという高い実力を持つ信仰系魔法詠唱者でしたが、その善良すぎる性格ゆえに強い政策が取れず、王様優秀度ランキングでは12キャラクター中8位という評価に留まっていました。
物語では、すべての人を救おうとする理想主義が、魔皇ヤルダバオトという非情な現実によって打ち砕かれます。
彼女がヤルダバオトに捕縛され、殴打武器として使用されるという凄惨な最期は、「聖棍棒カルカ」としてファンの間でトラウマ級の衝撃を与え、『オーバーロード』のダークな側面を象徴するシーンとなっています。
レメディオス・カストディオ(聖騎士団長)
ローブル聖王国の聖騎士団長で、「聖王国最強の聖騎士」と呼ばれています。
| 役職 | ローブル聖王国 聖騎士団団長 |
| 異名 | 聖王国最強の聖騎士 |
| 特徴 | 実力は英雄の領域。四大聖剣サファルリシア所持。頭が悪く、融通が利かない。 |
実力は英雄の領域にまで到達しており、四大聖剣の一つ、聖剣サファルリシアを所持する最高戦力です。
しかし、その強さとは裏腹に、頭が悪く、難しい話をされると頭痛がするほどで、頑固で融通が利かないという欠点を持っていました。
特に従者ネイア・バラハへのパワハラ的な態度や、聖王女の生存を妄信する狂信的なまでの理想主義は、読者からのヘイトを集める要因となりました。
彼女は、「理想的な人物が生き残らない」という『オーバーロード』の非情な現実の前に、時代の波に取り残されていく人物として描かれています。
ケラルト・カストディオ(神官団団長)
ローブル聖王国の神官団団長であり、神殿の最高司祭です。
| 役職 | ローブル聖王国 神官団団長、神殿の最高司祭 |
| 特徴 | レメディオスの妹。知性、才能、美貌を持つ才女。信仰系魔法詠唱者として英雄の領域に達する。 |
聖騎士団長レメディオスの2歳下の妹であり、姉とは対照的に知性、才能、美貌を兼ね備えた才色兼備の人物です。
彼女も姉と同じく英雄の領域に達する実力を持つ、聖王国最強の信仰系魔法詠唱者でした。
女王カルカの懐刀の一人として、その治世を支えていましたが、物語の序盤でカルカと共にヤルダバオトに捕らえられ、惨殺されるという運命を辿ります。
彼女の死は、後にネイアのアインズ崇拝を加速させるショックとして対照的に描かれています。
ネイア・バラハ(物語のメインヒロイン・アインズ狂信者)
聖騎士訓練生の見習い兵的な少女で、聖王国使節団の従者としてアインズと出会うことになります。
| 役職 | 聖騎士訓練生、聖王国使節団の従者 |
| 特徴 | 目つきが悪い。アインズと行動を共にし、彼を狂信的に崇拝するようになる。 |
目つきが悪く、目の下にはクマがあるという外見的特徴から、周囲から怖がられていました。
レメディオスからの不当な扱いやパワハラを受け、聖王国という理想の正義に見切りをつけ始めます。
アインズとの旅を通じて、彼が平民である自分に気遣いを見せ、弱き者を助ける「強さ」について説く姿に触れることで、アインズ・ウール・ゴウン魔道王の狂信者へと覚醒します。
「強ければ何をしてもいいが、その強さを弱きものを助けるために使うアインズは正義だ」という論理を打ち立て、アインズを崇める団体のトップに立ち、物語の展開を大きく動かしたメインヒロインとしてファンから絶大な人気を誇ります。
カスポンド・ベサーレス(温厚なる王兄)
聖王女カルカの兄で、「温厚なる王兄」と呼ばれていました。
| 役職 | ローブル聖王国 王兄 |
| 異名 | 温厚なる王兄 |
| 特徴 | 妹カルカに王位を譲った。作中に登場したのはデミウルゴスの計画によるドッペルゲンガー。 |
王位継承権を妹カルカに譲り、王位争奪戦という骨肉の争いを避けた人物として知られていました。
しかし、物語の展開で、作中に登場したカスポンドは、デミウルゴスに貸し出されたドッペルゲンガーであり、本当のカスポンドはヤルダバオト襲撃の際に既に死亡していたという衝撃の事実が発覚します。
この事実は、今回の聖王国編の事件が、ナザリック側の周到な計画であることを示唆する、物語の裏側を読み解く上で非常に重要な要素となっています。
その他:グスターボ・モンタニェス、パベル・バラハ、イサンドロ・サンチェス
聖王国側には、主要キャラクターの他に、彼らを支えたり、物語の背景を補完する重要な人物が存在します。
グスターボ・モンタニェスとイサンドロ・サンチェスは、レメディオスの聖騎士副団長を務めました。
レメディオスの頭脳役に徹しており、特にグスターボは、上司であるレメディオスとは対照的に話の分かる人物として描かれていますが、それゆえに苦労が絶えず胃痛に苦しんでいるという、苦労人の側面を持っていました。
パベル・バラハは、ネイア・バラハの父であり、聖王国九色の一色を授かる凄腕の弓兵で、「夜の番人」の二つ名を持っています。
ネイアの鋭い目つきは、この父から遺伝したもので、家庭では娘を溺愛する親バカな一面を持っていました。
聖王国編のキャラクターに関するネタバレと作品の魅力
聖王国編は、その重厚な物語とキャラクターたちの内面的な葛藤が、ファンを深く引き付ける要因となっています。
聖王国編の物語の展開と時系列
聖王国編の物語は、テレビアニメ第4期(原作10・11巻)と、第5期以降に繋がるであろう王国の物語(原作14巻以降)の間に起きた出来事です。
物語は、ヤルダバオトが聖王国に襲来し、聖王女カルカやケラルトを惨殺するという絶望的な状況から始まります。
窮地に立たされたレメディオスとネイアは、苦渋の選択として、アンデッドを王に戴く魔導国、そして漆黒のモモンのいるアインズ・ウール・ゴウン魔導国に支援を要請しに向かいます。
魔導王アインズ・ウール・ゴウンは、「モモンは派遣できないが、自分が代わりに行く」と申し出て、聖王国側と行動を共にすることになります。
この一連の出来事の中で、アインズはネイアに武器を貸し与え、強さと正義について説き、平民にも目を向ける偉大な王としての姿を見せつけます。
捕虜収容所の解放戦では、レメディオスが人質の命を優先し躊躇する中、アインズは魔法でモンスターを人質ごと殺すという非情な決断を下し、これが「全員を救うための最善策」であることを証明します。
この展開は、理想的な正義と現実的な正義の対立を明確に描き、アインズのカリスマ性を際立たせました。
物語の裏側では、デミウルゴスが立てたシナリオ通りに、「助ける必要のある人間はいない、適当に間引け」というアインズの指示のもと、ドッペルゲンガーが暗躍し、聖王国はナザリックの計画に完全に組み込まれていくことになります。
カルカ・ケラルトの無残な末路
聖王国編が持つ残虐性は、カルカ・ベサーレスとケラルト・カストディオの非業の死によって象徴されています。
理想主義的で善良な王女であったカルカが、ヤルダバオトによって単なる殴打武器として使われるという描写は、「理想的な人物が生き残らない」という『オーバーロード』の非情な世界観を最大限に際立たせました。
これは、悪が何の躊躇もなく善を道具として扱うという、徹底した悪の物語を描く上で不可欠な要素であると分析する読者が多くいます。
また、ケラルトもまた、その知性と才能を持ちながら、ヤルダバオトに惨殺され、その頭部がレメディオスの目の前に突きつけられるという残酷な結末を迎えます。
これらの過激な描写があったからこそ、このエピソードが劇場版として公開されたのではないかという見方が根強くあります。
ネイア・バラハの狂信者爆誕とアインズとの交流
聖王国編の最大のドラマは、ネイア・バラハの覚醒にあります。
レメディオスにいじめられ、醜さが目立つ状況にあったネイアは、アインズという圧倒的な力を持つ王が、自分のような平民に気遣いを見せる姿に心を奪われます。
アインズが強さについて説き、武器を与えたことは、ネイアにとっての正義を再構築する決定的な要因となりました。
彼女は、死んでしまった者たちを「弱かったから死んだ」と断じ、「強さを弱きものを助けるために使うアインズは正義だ」という論理で、アインズを狂信し始めます。
この「正義の狂信」というテーマは、理想的な聖王女を狂信し続けるレメディオスとの運命的な対比となっており、物語に深みを与えています。
また、無口気味なプレアデスのシズ・デルタとネイアが、アインズ様がいかに素晴らしいかという点で意気投合し、可愛らしいやりとりを繰り広げるシーンは、ファンの間で人気の高い要素となっています。
レメディオス・カストディオの理想と運命
レメディオス・カストディオは、聖王女カルカの生存を妄信し続け、「多少の犠牲も認めない」という硬直した理想に固執しました。
彼女のこの姿勢は、犠牲を出してでもより多くの人を救おうとする現実を見据えたネイアの視点から、醜さとして映し出されます。
特に緊急時において、彼女の理想を追い求めすぎる考え方は、現実的な解決を阻害する要因となり、読者の多くが「レメディオスの考え方には賛同できない」と感じたようです。
最終的に、彼女は聖王女の死を受け入れられないことで、貴族などの非難の対象となってしまいます。
そして、その裏でアインズの部下が動いていることが示唆され、彼女は悲劇的な、失墜した英雄としての運命を辿ることになります。
レメディオスの運命は、「理想的な人物が生き残らない」という、この作品の非情な現実を深く描いていると分析されています。
デミウルゴスの周到な計画(マッチポンプ)
聖王国編は、ナザリックの知恵袋であるデミウルゴスが立案・実行した、「世界征服」のための壮大なマッチポンプです。
彼は、自らが魔皇ヤルダバオトを演じることで、聖王国に危機をもたらし、その結果として聖王国が魔導国に救いを求めるという状況を作り出しました。
これにより、アインズはアンデッドの王でありながら人類の救世主という「英雄」の役割を獲得し、魔導国の威光を世界中に広めることに成功しました。
しかし、アインズ自身はこの計画の全貌を知らされていないため、デミウルゴスの予想を超えて狂信者ネイアを生み出すなど、意図せぬ形で計画を成功させてしまいます。
この「アインズの思惑とは別に事態が展開していき、結果的により優れた知能を持つデミウルゴスを凌駕し『さすがアインズ様』となる」という展開こそが、『オーバーロード』の最大の面白さであり、聖王国編の核心的な魅力であると考える読者が多いようです。
聖王国編の公開情報と声優キャストの予想
聖王国編は、シリーズ初の完全新作劇場版として公開されました。ここでは、公開情報と、ファンの間で注目を集めた声優キャストについて改めて確認します。
劇場版『オーバーロード』聖王国編の最新配信情報
シリーズ累計1,400万部突破の原作小説を映像化した『劇場版「オーバーロード」聖王国編』は、2024年9月20日(金)より全国ロードショーされました。
全国ロードショーに一週間先行して9月13日(金)よりIMAX版の上映も決定しており、その映像表現への期待の高さが伺えました。
主題歌には、OxTが歌う「WHEELER-DEALER」が起用されており、「これまでのオバロ楽曲の雰囲気を踏襲しつつ、この聖王国編に相応しいとてもダークでかっこいい楽曲」として、作品のテーマである「最凶の正義」を盛り上げています。
聖王国編のキャラの声優キャストは不明?
劇場アニメ『オーバーロード』聖王国編は、テレビアニメシリーズと異なり、ローブル聖王国側の主要キャラクター(カルカ、レメディオス、ネイアなど)の声優キャストが、公開直前までなかなか発表されませんでした。
『オーバーロード』のアニメシリーズは、日野聡や原由実といった大ベテランから、若手までを起用する豪華かつ巧みなキャスティングで知られているため、誰が配役されるのかはファンの間で最大の関心事の一つでした。
特に、物語のキーパーソンである狂信者ネイア・バラハや、美貌と悲惨な運命を持つカルカ・ベサーレスを誰が演じるのかについて、多くの憶測が飛び交っていました。
カルカ・ベサーレスの声優キャストを予想
公開前のファンの間では、聖王女カルカ・ベサーレスの高潔さや美貌、そしてその悲劇的な運命を表現できる声優として、様々な予想が立てられていました。
その中でも、高貴な雰囲気と清らかさを持つ声の持ち主である、声優・女優の坂本真綾が適任ではないかという声が上がっていました。
しかし、最終的なキャストは公開まで伏せられており、そのサプライズも劇場版の大きな話題となりました。
オーバーロードの主なキャラクター・登場人物一覧
聖王国編のキャラクターに加え、物語を牽引するナザリック地下大墳墓の主要なキャラクターたちを一覧で紹介します。
アインズ・ウール・ゴウン(主人公・魔導王)
本作の主人公で、ナザリック地下大墳墓の統治者であり、魔導国の王です。
| 役職 | ナザリック地下大墳墓 統治者、魔導国 王 |
| 種族レベル | スケルトンメイジ15lv、エルダーリッチ10lv、オーバーロード5lv |
| 職業レベル | ネクロマンサー10lv、チョーセン・オブ・アンデッド10lvなど |
元はサラリーマンの鈴木悟でしたが、ゲームのアバターである骸骨のオーバーロードとして異世界に転移しました。
圧倒的な力とカリスマ性を持ち、配下のNPCからは完璧な王として崇められていますが、その内面は人間の常識とアンデッドとしての無感情さ、そして部下たちの期待との間で葛藤する人間味を秘めています。
アルベド(ナザリック総括)
ナザリック地下大墳墓に存在する全NPCの頂点に立つ守護者総括です。
| 役職 | ナザリック地下大墳墓 守護者総括 |
| 種族レベル | 小悪魔(インプ)10lv |
| 職業レベル | アンホーリーナイト10lv、ガーディアン10lv、ブラックガード5lv、シールド・ロード5lvなど |
製作者はタブラ・スマラグディナ。
100レベルの戦闘能力に加え、ナザリックの内政面においても極めて高い能力を持ち合わせています。
アインズへの歪んだ愛と絶対的な忠誠心は異常なほどで、その一途さがファンからの高い人気に繋がっています。
シャルティア・ブラッドフォールン(第一〜第三階層守護者)
真祖の吸血鬼であり、ナザリック地下大墳墓の第一、第二、第三階層の守護者です。
| 役職 | 第一、第二、第三階層 守護者 |
| 種族レベル | ヴァンパイア10lv、トゥルー・ヴァンパイア10lv |
| 職業レベル | クレリック10lv、ワルキューレ/ランス5lv、カースドナイト5lvなど |
製作者はぺロロンチーノ。
外見は14歳程度の幼い印象ですが、一対一の戦闘では守護者の中で最強とされ、アインズを苦戦させたこともあるほどの実力を誇ります。
アウラ・ベラ・フィオーラ(第六階層守護者)
負けん気あふれる名調教師の異名を持つダークエルフの少女です。
| 役職 | 第六階層 守護者 |
| 種族レベル | なし(エルフ種) |
| 職業レベル | ハイ・テイマー10lv、ビーストテイマー5lv、レンジャー5lv、シューター5lv、スナイパー5lなど |
製作者はぶくぶく茶釜。
褐色の肌と長い尖った耳を持ち、外見は10歳程度ですが、双子の弟マーレの姉であり、男装させられています。
長命種であるため、実際の年齢は76歳と高齢です。
マーレ・ベロ・フィオーレ(第六階層守護者)
頼りない大自然の使者の異名を持つダークエルフの少年です。
| 役職 | 第六階層 守護者 |
| 種族レベル | なし(エルフ種) |
| 職業レベル | ハイ・ドルイド10lv、ドルイド10lv、ネイチャーズ・ヘラルド10lv、フォレスト・メイジ10lv、ディサイプル・オブ・ディザスター5lvなど |
姉アウラと同じく第六階層の守護者で、製作者はぶくぶく茶釜。
女装させられた姿で、いつも自信なさげでおどおどしていますが、後衛魔法職としての能力は非常に高く、その実力は守護者でも二番手に付けられるほどです。
デミウルゴス(第七階層守護者・魔皇ヤルダバオト)
炎獄の造物主の異名を持つ悪魔族の守護者で、第七階層の守護者です。
| 役職 | 第七階層 守護者 |
| 種族レベル | 小悪魔(インプ)10lv、最上位悪魔(アーチデヴィル)5lv |
| 職業レベル | プリンス・オブ・ダークネス10lv、カオス10lv、シェイプシフター10lvなど |
製作者はウルベルト・アレイン・オードル。
ナザリック最高峰の頭脳を持ち、アインズの世界征服という戯言を本気にし、その計画の立案と実行を一手に担っています。
聖王国編における魔皇ヤルダバオトの正体であり、知略と残虐性を兼ね備えたキャラクターです。
コキュートス(第五階層守護者)
凍河の支配者の異名を持つインセクト・ファイターで、第五階層の守護者です。
| 役職 | 第五階層 守護者 |
| 種族レベル | インセクト・ファイター10lv、ヴァーミンロード10lv |
| 職業レベル | ケンセイ10lv、アスラ5lv、ナイト・オブ・ニヴルヘイム5lvなど |
製作者は武人建御雷。
武人そのものの武骨な性格をしており、格下であっても勇敢な戦士には敬意を払うという信念を持っています。
魔導国軍の編成や訓練、軍事行動の指揮を任されています。
フィリップ・ディドン・リイル・モチャラス
リ・エスティーゼ王国の下級貴族の三男です。
| 役職 | リ・エスティーゼ王国 下級貴族の三男 |
| 特徴 | 愚かさを見込まれアルベドの王国侵攻作戦に利用された人物。 |
その愚かさがアルベドの王国侵攻作戦に見込まれ、ナザリックの計画に利用された人物です。
彼が引き起こしたあまりにも愚かな企みが、魔導国が王国へ侵攻する発端となる事件を引き起こしました。
ヴェスチャー・クロフ・ディ・ローファン
元アダマンタイト級冒険者チームのリーダーを務めていた英雄級の実力者です。
| 役職 | 元アダマンタイト級冒険者チームリーダー |
| 特徴 | 英雄級の実力者。ガゼフに武技や剣の技を教え込んだ師。 |
冒険者引退後は、ガゼフ・ストロノーフに武技や剣の技を教え込んでいました。
漆黒聖典の第九席次クレマンティーヌとまともに戦えるほどの実力を持っています。
フレイヴァルツ
漣八連と並ぶ帝国のアダマンタイト級冒険者チーム「銀糸鳥」のリーダーです。
| 役職 | アダマンタイト級冒険者チーム「銀糸鳥」リーダー |
| 特徴 | 吟遊詩人。星の交響曲(スター・シンフォニア)と呼ばれるリュートを背負う。 |
吟遊詩人で、「星の交響曲(スター・シンフォニア)」と呼ばれるリュートを背中に下げています。
オーバーロードの主なキャラの声優キャスト一覧
『オーバーロード』の物語に命を吹き込む豪華な声優陣を、改めて一覧で紹介します。
アインズ役/日野聡
主人公アインズ・ウール・ゴウンの声を演じるのは、声優の日野聡です。
| 名前 | 日野聡(ひのさとし) |
| 生年月日 | 1978年8月4日 |
| 主な出演作品 | 『ゼロの使い魔(平賀才人役)』『NARUTO -ナルト- 疾風伝(サイ役)』など |
アインズの威厳ある声と、内面のサラリーマン的な動揺や焦りを見事に表現し、作品の重厚な雰囲気とコメディ要素の両方を支える重要な役割を果たしています。
アルベド役/原由実
アルベドの声を演じるのは、声優・歌手の原由実です。
| 名前 | 原由実(はらゆみ) |
| 生年月日 | 1985年1月21日 |
| 主な出演作品 | 『ログ・ホライズン(マリエール役)』『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(アリシア・クリステラ役)』など |
アルベドの知的な面と、アインズへの狂おしいほどの愛を表現する演技の幅が高く評価されています。
特に、アインズに対して見せる乙女のような一面と、敵に対して見せる冷酷な一面の演じ分けは、ファンを魅了してやみません。
シャルティア役/上坂すみれ
シャルティアの声を演じるのは、声優・タレントの上坂すみれです。
| 名前 | 上坂すみれ(うえさかすみれ) |
| 生年月日 | 1991年12月19日 |
| 主な出演作品 | 『中二病でも恋がしたい!(凸守早苗役)』『鬼灯の冷徹(ピーチ・マキ役)』など |
シャルティアの幼い外見と、最強の吸血鬼としての冷酷さを併せ持つ複雑なキャラクター性を可愛らしくも威圧的に表現し、作品に深みを与えています。
アウラ役/加藤英美里
アウラの声を演じるのは、声優・歌手の加藤英美里です。
| 名前 | 加藤英美里(かとうえみり) |
| 生年月日 | 1983年11月26日 |
| 主な出演作品 | 『らき☆すた(柊かがみ役)』『黒執事(メイリン役)』など |
アウラの活発で負けん気の強い少年のようなキャラクターを明るく快活に演じており、双子の弟マーレとの対比も際立たせています。
マーレ役/内山夕実
マーレの声を演じるのは、声優の内山夕実です。
| 名前 | 内山夕実(うちやまゆみ) |
| 生年月日 | 1987年10月30日 |
| 主な出演作品 | 『咲-Saki- シリーズ(鷺森灼役)』『ドキドキ!プリキュア(ダビィ / DB役)』など |
マーレのおどおどとした気弱な雰囲気と、後衛魔法職としての内なる強さを持つキャラクターを見事に表現しており、姉アウラとの掛け合いもファンから人気があります。
デミウルゴス役/加藤将之
デミウルゴスの声を演じるのは、声優の加藤将之です。
| 名前 | 加藤将之(かとうまさゆき) |
| 生年月日 | 1972年9月23日 |
| 主な出演作品 | 『SDガンダム三国伝 Brave Battle Warriors(張飛ガンダム役)』『宇宙兄弟(真壁ケンジ役)』など |
デミウルゴスの知的な冷酷さと、アインズへの熱烈な忠誠心を声で表現し、聖王国編での魔皇ヤルダバオトとしての威圧感も醸し出しています。
コキュートス役/三宅健太
コキュートスの声を演じるのは、声優の三宅健太です。
| 名前 | 三宅健太(みたけけんた) |
| 生年月日 | 1977年8月23日 |
| 主な出演作品 | 『デジモンフロンティア(デュナスモン役)』『NARUTO -ナルト-(次郎坊役)』など |
コキュートスの武骨で武人肌な性格を重厚な声で表現し、威厳と敬意を持つキャラクターを確立しています。
フィリップ役/松岡禎丞
フィリップ・ディドン・リイル・モチャラスの声を演じるのは、声優の松岡禎丞です。
| 名前 | 松岡禎丞(まつおかよしつぐ) |
| 生年月日 | 1986年9月17日 |
| 主な出演作品 | 『ソードアート・オンライン(キリト / 桐ヶ谷和人役)』『モブサイコ100(花沢輝気役)』など |
フィリップの愚かさや見栄っ張りな性格を、その独特の演技で印象的に表現し、彼の軽率な行動が引き起こす悲劇を際立たせました。
ヴェスチャー役/斎藤志郎
ヴェスチャー・クロフ・ディ・ローファンの声を演じるのは、俳優・声優の斎藤志郎です。
| 名前 | 斎藤志郎(さいとうしろう) |
| 生年月日 | 1956年8月31日 |
| 主な出演作品 | 『キングダム(麃公役)』『メガロボクス(南部贋作役)』など |
ベテランの演技力で、ヴェスチャーの英雄としての風格や、ガゼフへの師としての優しさを表現しています。
フレイヴァルツ役/土岐隼一
フレイヴァルツの声を演じるのは、声優・歌手の土岐隼一です。
| 名前 | 土岐隼一(ときしゅんいち) |
| 生年月日 | 1989年5月7日 |
| 主な出演作品 | 『TSUKIPRO THE ANIMATION(衛藤昂輝役)』『かくりよの宿飯(銀次役)』など |
吟遊詩人であるフレイヴァルツの個性的なキャラクターを表現し、作品に彩りを加えています。
聖王国編のキャラに関する感想や評価
聖王国編は、その非情な展開とキャラクターの内面的な変化から、公開後も多くのファンが感想や評価を寄せています。
「カルカ棒」に代表される衝撃の展開
聖王女カルカ・ベサーレスの最期は、「聖棍棒カルカ」というワードがネット上で飛び交うほど、ファンに強烈な印象を残しました。
「本編を読んでないけどエグすぎてトラウマになった」という声に見られるように、残酷描写が苦手な読者にもその非道さが伝わるほどの衝撃度でした。
読者の間では、この描写こそが、「理想の正義」が「最凶の悪」によって、無意味で惨めなものとして扱われるという、『オーバーロード』の徹底したテーマを体現しており、作品の「深み」を評価する声も多く見受けられました。
また、レメディオスがカルカの肉片を集めるシーンなど、「どのように劇場版で表現されるのか」という点も、公開前の大きな関心事となっていました。
狂信者ネイアへの共感と熱狂
一方で、聖王国編の最も熱狂的な人気を集めたのが、ネイア・バラハです。
「やっとネイアに会える!」という喜びの声に見られるように、彼女のアインズへの狂信と、成長していく姿は、多くの読者の心を捉えました。
ネイアがアインズを「弱きものを助けるために強さを使う正義の王」と定義し、狂信者として覚醒していく過程は、「目つきが悪い少女が一国の王を崇拝する」という独特の面白さを生み出しました。
彼女の存在は、アインズの意図せぬ善行が、結果的に魔導国の支配体制を強化するという、『オーバーロード』の皮肉的な魅力を象徴していると分析されています。
さらに、ネイアとプレアデスのシズ・デルタとの可愛らしい交流も、シリアスな物語の中でほっとする瞬間を提供し、ファンの間で人気の高い要素となっています。
まとめ
本記事では、劇場版として映像化され、その重厚なドラマと残虐性が大きな話題を呼んだ『オーバーロード』の聖王国編に登場するキャラクター・登場人物を一覧形式でまとめてきました。
ローブル聖王国を舞台に、アインズが魔皇ヤルダバオトという偽りの敵と対峙するこのエピソードは、デミウルゴスの周到な計画、理想主義者の無残な末路、そして狂信者ネイアの誕生といった、『オーバーロード』の魅力が凝縮された内容となっています。
この物語は、「最凶の正義」とは何なのか、力と理想はどのようにあるべきかという、深遠なテーマを読者に問いかける作品です。
劇場版『オーバーロード』聖王国編を視聴される際は、本記事を参考に、キャラクターたちの運命と、その裏で進むナザリックの計画に注目しながら、その重厚な世界観を深く楽しんでいただければ幸いです。
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