
【東京喰種】初期からの壮大な布石!葉月ハジメと謎多き「甲」、そして「オッガイ」の衝撃的な関係性
石田スイが描くダークファンタジーの金字塔「東京喰種」シリーズは、その緻密な世界観と張り巡らされた伏線が多くの読者を翻弄してきました。
物語の核心に迫る上で欠かせないキャラクターの一人が、葉月ハジメです。
彼は単なる一登場人物に留まらず、物語の初期からその存在を示唆され、「甲(きのえ)」と呼ばれる謎の喰種との関連性、そして「オッガイ」という特殊部隊の班長という重要な役割を担っていました。
本記事では、葉月ハジメの謎に満ちた正体と、「オッガイ」が持つ背景、さらには彼が辿った壮絶な運命について、僕の視点から深く掘り下げて考察します。
彼の存在が「東京喰種」の物語にどのような残酷な深みを与えたのか、その全貌を明らかにします。
葉月ハジメとは?【東京喰種】における彼の位置づけ
「東京喰種」は、人間社会に潜み、人肉を食らうことでしか生きられない存在「喰種(グール)」と、彼らを駆逐しようとする人間たちの戦いを描いた作品です。
主人公である金木研が、ある出来事をきっかけに半喰種となってしまったことから、人間と喰種の狭間で苦悩し、自身の存在意義を問い続ける物語が展開されます。
石田スイのデビュー作でありながらその人気は絶大で、全世界シリーズ累計発行部数は4700万部を突破するほどの社会現象を巻き起こしました。
物語は「東京喰種」と、その新編にあたる「東京喰種:re」の二部構成で描かれ、それぞれが複雑に絡み合いながら、読者を先の読めない展開へと引き込みます。
葉月ハジメというキャラクターは、特に「東京喰種:re」においてその存在感を増していきますが、実は無印の「東京喰種」の段階から、彼の登場を匂わせる伏線が張られていたことが後になって判明し、多くの読者に衝撃を与えました。
彼の登場は、物語の複雑な伏線回収の一端を担うとともに、読者に作品世界への深い没入感を与えています。
謎多き少年、葉月ハジメのプロフィール
葉月ハジメは、幼くして過酷な運命を背負った少年です。
その背景と、作中での役割をまとめました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 本名 | 葉月ハジメ |
| 所属 | 喰種対策局(CCG) |
| 部隊 | オッガイ「あー班」班長 |
| 年齢 | 初登場時11歳(オッガイ班長として) |
| 赫眼 | 右目のみ(片目赫眼) |
| 能力 | 優れた嗅覚、卓越した戦闘能力 |
| 背景 | 幼少期に喰種に両親を殺害された孤児 |
| 特徴 | 金木研の強さに偏執的な憧れを抱いていた |
葉月ハジメは、CCGの要請施設で訓練を受け、適性を見出された過去を持っています。
彼は幼いながらも、その才能と戦闘能力は群を抜いており、後にオッガイの「あー班」班長を務めることになります。
また、彼の両親は喰種によって命を奪われており、この悲惨な過去が彼の行動原理に深く影響しています。
特に金木研に対しては、人間から半喰種となり、さらに半赫者へと至ったその規格外の強さに、ある種の偏執的な憧れを抱いていたことが作中で示されています。
葉月ハジメは「甲」の正体なのか?疑惑の真相を深掘り
「東京喰種:re」の物語が進む中で、読者の間で大きな話題となったのが、葉月ハジメが「甲(きのえ)」と呼ばれる謎の子供喰種の正体ではないかという考察でした。
この疑惑には、いくつかの決定的な根拠が存在します。
「甲」の登場と特徴
「東京喰種:re」の第127話で、「甲」という新キャラクターが登場します。
彼は両目赫眼を持つ子供喰種を装って現れ、捜査官に襲われていたところをナキに助けられ、黒山羊のアジトへと連れて行かれました。
この登場シーンだけでも、彼の出自や今後の展開に大きな意味があることを示唆していましたが、実際にはこの「甲」こそが、オッガイ班長である葉月ハジメが化けた姿でした。
「はじめ」という名前の共通点
「東京喰種:re」の第119話では、オッガイたちがコンテナに隠れる喰種を捜索する場面が描かれています。
この時、指揮を執っていた人物が「はじめ」と呼ばれており、この名前が葉月ハジメと一致することから、読者は彼の存在を強く意識することになりました。
さらに、第127話のタイトルが「はじめ」であったことも、この関連性を決定づける要素となりました。
石田スイの作品では、タイトルの持つ意味が物語の展開に深く関わることが多いため、この「はじめ」というタイトルは、葉月ハジメ、そして「甲」の正体を示す重要なヒントでした。
オッガイ班長の不在と「甲」の登場タイミング
第127話では、オッガイのメンバー同士の会話で「…根暗班長がいねーで気楽だなぁ」という台詞が登場します。
この会話から、オッガイの班長が不在であることが示唆されており、その直後に「甲」が登場したため、「甲」がオッガイの班長、すなわち葉月ハジメであることは明白でした。
また、「甲」がナキに助けられるシーンで「作戦通りだッ!」と心の中で呟いている描写もあり、これは「甲として黒山羊のアジトに潜入する」という明確な計画があったことを示しています。
このことからも、「甲」がCCG側の人間であり、オッガイの班長である葉月ハジメであるという事実が裏付けられます。
「甲」の名の由来と葉月ハジメへの示唆
「甲」という文字には、十干(甲・乙・丙・丁…)の最初に来る文字であるという意味があります。
これは物事の「はじめ」や「一番目」を意味し、葉月ハジメの「ハジメ」という名と見事に符合します。
このような言葉遊びや漢字の持つ意味を巧みに物語に組み込むのは、石田スイが得意とする手法の一つです。
「甲」という名前そのものが、葉月ハジメの潜入を予見させる高度な伏線となっていました。
初期からの伏線?葉月ハジメの過去と登場シーン
「東京喰種」シリーズの魅力の一つに、作者である石田スイが張り巡らせた膨大な伏線の存在が挙げられます。
葉月ハジメもまた、物語の非常に初期段階から、その後の重要性を匂わせる形で登場していました。
「東京喰種」13話「白鳩」で登場していた?
葉月ハジメの存在が初めて示唆されたのは、無印「東京喰種」の第2巻、第13話「白鳩」でのことです。
このエピソードで、亜門鋼太郎が20区支部の施設内で、手を引かれて歩く一人の孤児を目撃するシーンがあります。
当時の読者の多くは、この孤児を単なるモブキャラクターとして捉えていたはずです。
しかし、後に「東京喰種:re」で葉月ハジメが本格的に登場した際、この幼い孤児が葉月ハジメであるという衝撃の事実が明らかになります。
亜門がこの孤児を見たことで、喰種への憎悪を募らせ、笛口の墓を暴きに行くという行動に繋がったことも、葉月ハジメが間接的に物語の展開に致命的な影響を与えていたことを示しています。
ネームプレートに「葉月ハジメ」の文字
なぜこの孤児が葉月ハジメだと特定できたのでしょうか。
それは、亜門が目撃したその孤児が、しっかりと「葉月ハジメ」と書かれたネームプレートを付けていたからです。
このワンシーンで、あえて名前を読者に提示する描写は、石田スイの意図的な伏線です。
ただ孤児を目撃するだけでなく、その「名前」を明確に見せることで、読者の記憶に残りやすいように、あるいは後々の再登場への布石として、巧妙に仕組まれていました。
「東京喰種」の世界では、意味のない描写はほとんど存在しないという見方が強く、このネームプレートの存在は、葉月ハジメが物語の重要な人物として再登場することを予見させていました。
そして、彼の年齢が後に登場するオッガイのメンバーの年齢層にも合致することから、この孤児が成長してオッガイの指揮を執る立場になるという運命が、石田スイの手によって既に描かれていたのです。
葉月ハジメが所属する「オッガイ」の全貌に迫る
葉月ハジメが班長を務める「オッガイ」は、「東京喰種:re」で初登場したCCGの新造半喰種部隊です。
しかし、その実態は初期のクインクス部隊とは一線を画しており、多くの謎と不吉な意味を秘めていました。
オッガイとは?新造半喰種部隊の驚くべき実態
オッガイは、喰種対策局(CCG)が開発した新たな対喰種兵器であり、その構成員の全てが16歳以下の子供たちで占められています。
彼らはリゼの赫包を移植された半喰種であり、優れた戦闘能力を発揮して、黒山羊を含む多くの喰種を駆逐するほどの戦果を挙げました。
しかし、その「子供たち」という構成に、読者は大きな衝撃を受けました。
なぜCCGは、未成年である子供たちを最前線に送り込んだのでしょうか。
この問いは、オッガイの誕生背景にあるCCGの暗部、そして嘉納明博の関与へと繋がっていきます。
なぜ16歳以下で構成されるのか?孤児や「庭」の子供たちの利用
オッガイが16歳以下の子供たちで構成されている理由について、僕の見解を述べます。
一つは、葉月ハジメが孤児であったように、CCGが保護した孤児や、和修家が管理する「庭」と呼ばれる施設にいる子供たちを利用したという可能性です。
子供たちは大人に比べて精神的に未熟なため、命令に従いやすく、また「純粋な」存在ゆえに、喰種への憎悪を植え付けやすいという側面がありました。
また、クインクス施術の発展形である施術の適性や成功率が、若年層の方が高いという技術的な理由も推測されます。
いずれにしても、子供たちを兵器として利用するというCCGの非人道的な側面が浮き彫りになる、非常に陰惨な設定でした。
嘉納の関与と「遺体を用いた部隊」説の可能性
オッガイの誕生には、半喰種化手術の第一人者である嘉納明博が深く関わっています。
彼は、神代利世の赫包をベースとした施術をオッガイに施しており、これによりオッガイは初期のクインクスよりも遥かに喰種に近い、完成された半喰種となっていました。
通常のクインクスがフレームを数字でナンバリングするのに対し、オッガイのフレームがアルファベットで表現されているのは、その術式の決定的な違いを示唆しています。
さらに、嘉納が一度殉職したオカヒラを半喰種として復活させていた事実から、「オッガイが遺体を用いて作られた部隊である」という説も囁かれました。
この説は、彼らが「人間ではない」という不完全性や、命の尊厳が徹底的に軽視された存在であることを強調しており、物語に一層の悲劇性を加えています。
オッガイの名前の由来:「odd guy」と「乙亥」の二つの候補
「オッガイ」という部隊名には、二つの有力な由来が考察されています。
一つは、英語の「odd guy(オッドガイ)」です。
これは「片方の人、変な人」といった意味を持ち、人間と喰種の狭間にいる彼らの特異な存在、あるいは嘉納の実験によって生まれた異質な存在であることを示しています。
もう一つは、十干十二支の組み合わせである「乙亥(いつがい、きのとい)」です。
「乙(きのと)」は木性の陰、「亥(い)」は水性の陰に割り当てられ、この漢字を読み替えると「オッガイ」に近くなります。
乙亥の性格には、機転が利き頭が良い反面、「平均的な生き方をするのが難しい」という不完全な側面も持ち合わせるとされており、これもまたオッガイのメンバー、特に葉月ハジメの過酷な運命を暗示しているように僕は感じます。
オッガイの漢字の持つ意味:「死」が二つ重なるという示唆
「東京喰種」シリーズでは、独特の漢字表現が物語の深層に迫るヒントとなることがあります。
オッガイを表す漢字もその一つで、作中では一文字で表現されていますが、その見た目は「死」の漢字に酷似しています。
ただし、右下のカタカナの「ヒ」のパーツがなく、左下の「タ」が裏返っているという特徴があります。
「東京喰種:re」第124話では、滝澤政道がこの漢字を見て「死が二つ重なっているみたい」と評しており、この言葉が漢字の持つ意味を読み解く鍵となります。
「死」という漢字は「歹(がつ)」と「ヒ」から成り立ち、「歹」は遺体の残骨を、「ヒ」はヒトを表します。
オッガイの漢字が「歹」が二つ並んだような形をしていると解釈すると、そこにはヒトの姿がなく、遺体だけが重なっている状態、すなわち「二重の死」を意味します。
これは、オッガイのメンバーが単なる兵器として扱われ、人間としての尊厳や生を完全に奪われた存在であることを示唆する、極めて恐ろしい表現です。
「ニーアオートマタ」ヨルハ部隊との関連性
オッガイの見た目や設定には、人気ゲーム「ニーアオートマタ」に登場する「ヨルハ部隊」との類似性が指摘されています。
特に、オッガイのメンバーの容姿や、人類のために戦うアンドロイド兵士という設定が、ヨルハ部隊と共通しているという見方があります。
この説を裏付ける要素として、金木研の声優である花江夏樹が、「ニーアオートマタ」の主要キャラクターである9Sの声も担当している点が挙げられます。
さらに、作者の石田スイ自身が「ニーア」シリーズのファンであることを公言しており、過去には「ニーア」のサウンドトラックのアートワークを手がけたこともあります。
人間によって生み出された「人間ならざる存在」が、人類のために戦うという共通のテーマは、両作品の間に深い繋がりがあることを感じさせます。
この関連性は、オッガイという部隊が持つ悲劇性や、彼らの存在意義について、読者にさらなる考察を促すきっかけとなりました。
神話との関連性の真偽
オッガイと神話、特に北欧神話のオーディンとの関連性も考察の対象となっています。
これは、高槻泉が書いた小説「王のビレイク」がオーディンの別称であり、「片目を欠く者」という意味を持つことから、隻眼の王との関連が推測されたためです。
石田スイ展などの公式な場においても、タロットや数秘術、神話的モチーフの引用は作品の根底に流れる重要な要素として扱われています。
オッガイという存在が、これら神話的モチーフの一部として機能していることは、石田スイの作家性を考えれば必然的な結びつきであると僕は考えます。
若き戦士、葉月ハジメの圧倒的な強さと壮絶な最期
葉月ハジメは、その幼い見た目とは裏腹に、極めて高い戦闘能力を持つ戦士でした。
彼の強さと、物語のクライマックスにおけるその最期は、読者に大きな絶望を与えました。
オッガイとしての適性と優れた嗅覚
葉月ハジメは、喰種被害孤児としてCCGに保護された後、要請施設で訓練を積み重ね、オッガイとしての適性を見出されました。
彼はオッガイ「あー班」の班長として、特に優れた嗅覚を活かし、喰種の追跡や隠密行動において並外れた能力を発揮しました。
彼の嗅覚は、黒山羊のアジトに潜入する際にも大いに役立ち、その任務遂行能力の高さを示しています。
幼いながらも、訓練とリゼの赫包によって強化されたその身体能力と五感は、彼をCCGの最も凶悪な兵器へと変貌させました。
黒山羊メンバーを単独で撃破する実力
葉月ハジメの強さは、作中で冷徹に示されています。
「東京喰種:re」13巻では、わずか11歳という若さで、Sレート喰種である府河を含む黒山羊のメンバーを単独で撃破するという離れ業をやってのけました。
特に府河を殺害する際には、喰種に顔を食い荒らされ、誰か分からなくなった両親の姿に重ね合わせるかのように、赫子を府河の口の中にねじ込み、顔を破壊するという残虐な描写がありました。
これは、彼の心に深く刻まれたトラウマと、喰種への根深い憎悪、そして金木研への歪んだ憧れが入り混じった、狂気そのものを示しています。
タゴやボラといった黒山羊の喰種も、葉月ハジメによって殺害されており、彼の圧倒的な戦闘力が伺えます。
カネキとの対峙、その結末
葉月ハジメは、スパイとして黒山羊のアジトに単身潜入するという大胆な行動に出ました。
そこで彼は、元0番隊を倒し、鈴屋什造に敗れて手足をもがれた金木研のもとへ現れます。
彼は金木研に偏執的な憧れを抱いており、半赫者へと至った金木の強さを盲信していました。
しかし、彼の行動は結果的に、金木研をさらなる暴走へと駆り立てる最悪の引き金となってしまいます。
最終的に、葉月ハジメは暴走した金木に捕食され、壮絶な最期を迎えます。
金木は葉月ハジメを含むオッガイのメンバーを次々と食い尽くし、その果てに「竜」と呼ばれる巨大な怪物へと変貌を遂げました。
葉月ハジメの死は、金木の悲劇的な運命を象徴するとともに、物語のクライマックスにおける最悪の事態を招く、決定的な転換点となったのです。
読者の視点から見る葉月ハジメ:その評価と反響
葉月ハジメというキャラクターは、物語の初期から緻密に仕込まれた伏線、そして衝撃的な展開の中で、読者に多くの議論をもたらしました。
初期登場時の驚き
「東京喰種:re」で葉月ハジメが本格的に登場し、彼が無印「東京喰種」の第2巻、第13話に登場した孤児であることが明らかになった時、多くの読者はその伏線の深さに驚きを隠せませんでした。
当時の何気ないワンシーンが、数年後に物語を終焉へと導く重要なピースとして回収されるという、石田スイの圧倒的な構成力に舌を巻いた読者は少なくありません。
伏線としての葉月ハジメ
葉月ハジメは、単なるキャラクターとしてだけでなく、「東京喰種」という作品の伏線回収の巧みさを象徴する存在としても評価されています。
「甲」という名前が十干の「はじめ」を意味し、彼の名前に繋がるという考察も、読者の間で大きな盛り上がりを見せました。
初期の登場では、その重要性を見抜いていた読者はごく一部だったかもしれませんが、後になって「ネームプレートに『葉月ハジメ』と書いてあった」事実に気付かされた読者は、改めて作品の奥深さを認識させられたはずです。
僕としても、2巻13話のたった1コマに刻まれた名前が、数年越しに物語を終わらせる巨大な竜のトリガーになるという展開には、戦慄を禁じ得ませんでした。
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