
【はじめの一歩】とはどんな作品? 長期連載を支える魅力の根源
『はじめの一歩』は、1989年から『週刊少年マガジン』で連載が続いている、発行部数1億部を越える大人気ボクシング漫画です。
物語は、いじめられっ子だった主人公・幕之内一歩が、プロボクサーである鷹村守と出会い、「強いとは何か」という問いの答えを求めてボクシングの世界に足を踏み入れることから始まります。
固い絆で結ばれたボクシングジムの仲間たち、そして数多くの魅力的なライバルたちとの戦いを経て、一歩はボクサーとして、そして人間として大きく成長していきます。
読者の誰もが、一歩が世界チャンピオンとなり、長年のライバルである宮田一郎と決着をつけることを期待していました。
しかし、そんな人気作品に、突如として「打ち切り」という不穏な噂が広まったのです。
一体、なぜこのような噂が生まれたのでしょうか。
【はじめの一歩】打ち切りの噂が生まれた4つの理由とは?
『はじめの一歩』に突如として持ち上がった打ち切り終了の噂は、主に4つの理由から生まれたと言われています。
それは、主人公を襲った「脳障害」、作者と編集部の「確執」、人気作品の「相次ぐ最終回」、そして「電子書籍化」への意見の相違です。
ここからは、これらの噂の真相について、一つずつ詳しく見ていきましょう。
打ち切りの噂の根源? 主人公・一歩の「パンチドランカー」疑惑
『はじめの一歩』の作者である森川ジョージは、自身も実際のボクシングジムのオーナーという経歴を持っています。
そのため、作中で描かれるボクシングの世界は非常にリアルで、ボクサーが直面する身体的リスクも容赦なく描かれてきました。
その中でも、即引退につながる重大な脳障害であるパンチドランカーの症状が、主人公・幕之内一歩の身に起きてしまったのです。
一歩は、相手のパンチを打たれながらも前進する粘り強いファイトスタイルを貫いてきたため、多くの試合でダメージを被弾してきました。
この描写は、作者の経歴からも、単なる漫画的な表現ではなく、現実の厳しさを物語っているように感じられます。
一歩がパンチドランカーの疑いをかけられたのは、世界チャンピオンを目指す上で重要な試合だったアルフレド・ゴンザレス戦とアントニオ・ゲバラ戦でした。
特にゲバラ戦では、一歩自身が「パンチドランカー」であることを自覚しているような心の声が描かれ、試合にも敗北してしまいます。
そして、一歩は鴨川会長に「引退します」と告げ、ボクサーとしてのキャリアに終止符を打ちました。
読者は、いつかそうなるだろうと想像はしていたものの、世界チャンピオンにも宮田との決着にも届かないあまりに唐突な展開に、「打ち切りなのではないか」という疑念を抱いたのです。
作者の謎コメント「イコウフジカワ」とは? 編集者との確執が原因?
打ち切り噂の火に油を注いだのが、作者である森川ジョージの巻末コメントでした。
2017年11月に発売された『週刊少年マガジン』の巻末に掲載された「やり返す イコウフジカワ 覚えとけ」という不穏なコメントは、読者の間で大きな波紋を呼びました。
「イコウフジカワ」とは、週刊少年マガジン編集部に所属する伊香氏と藤川氏の2名を指すと言われています。
作者が編集部の人間に対して「やり返す」と公言する異常な状況は、両者の間に深い溝があることを示唆しているように見えました。
ファンサイトなどでは、森川ジョージの巻末コメントはいつもユーモアに富んでいる、麻雀で負けたことをネタにしている、といった情報も流れ、打ち切りを否定する声も多く上がりました。
しかし、真意は不明なものの、連載を終わらせることが漫画家にとって最大の「やり返す」手段だと考えると、打ち切り疑惑が広まったのも頷けます。
電子書籍化で揉めた? 意見の相違が打ち切りの噂に
もう一つの噂の根源は、電子書籍化を巡る作者と出版社の対立です。
2015年、講談社が発行するすべての雑誌の電子書籍化が発表された際、森川ジョージは「諸事情により『はじめの一歩』の掲載は控えさせていただきました」とツイートし、電子書籍化に難色を示しました。
「時代と状況が変われば気持ちも変わる可能性もある」と付け加えてはいましたが、このツイートがサービス開始直後であったこと、そして『はじめの一歩』が『週刊少年マガジン』を支える看板作品であったことから、出版社と作者の間で大きな意見の相違があったのではないか、という憶測が流れました。
この件が、打ち切りという形で作者が反発する理由になったのではないか、と考える読者も多かったようです。
人気作品の最終回が原因? 漫画家が抱える終わりの見えない重圧
2017年頃の『週刊少年マガジン』では、『FAIRY TAIL』や『七つの大罪』といった多くの人気タイトルが最終回を迎えていました。
これは、長期連載を続ける漫画家が抱える心身のストレスが原因ではないか、と考える読者も多いようです。
森川ジョージもまた、2012年頃から体調不良で休載する機会が増え、連載ページも徐々に減少していました。
相次ぐ人気作品の終了に合わせるように、看板作品である『はじめの一歩』も終わってしまうのではないか、という不安がファンの間で広がったのです。
これらの様々な要因が重なり、一歩のボクサー引退という展開が、読者に「打ち切り」という結末を強く意識させることになったと言えるでしょう。
打ち切りから一転? ファンが期待する「人外ルート」の可能性
ボクサーを引退した主人公が進む道とは?
一歩がパンチドランカーの症状を自覚した上で引退したことは、今後の物語の展開に大きな影響を与えています。
もしプロボクサーとして復帰する場合、現実ではありえない、漫画ならではの劇的な展開が必要になるでしょう。
読者の間では、ボクサーを引退した一歩が、母親と営む釣り船屋を継ぐのではないか、あるいは鴨川ジムのトレーナーとして後進を育てるのではないか、といった様々な憶測が飛び交っています。
人外ルートに関わる鷹村守とは?
「人外ルート」を考察する上で、重要な鍵となるのが、一歩の先輩ボクサーである鷹村守の存在です。
鷹村は、連載開始から現在に至るまで、圧倒的な強さで2階級の世界チャンピオンになっています。
彼の最終目標は、世界6階級制覇を成し遂げ、鴨川会長のボクシングが世界に通用することを証明することです。
しかし、鷹村もまた、ボクシング戦歴の中で「右目の網膜剥離の疑い」という、ボクサー生命に直結する目の障害を抱えていることが示唆されています。
鷹村が目指す「人外」とは?
鷹村守は、自身の網膜剥離の疑いを誰にも明かさず、リングに上がり続けています。
彼が言う「人外」とは、文字通り「人の道を外れた所」に身を置く者のようです。
それは、健康を害してでも、自分が信じる道を突き進み、何かを成し遂げようとする、強い信念を持った人間を指しているのではないか、と考える読者も多いようです。
打ち切りから一転! ファンが期待する「人外ルート」とは?
鷹村守が歩み始めた「人外ルート」を、一歩もまた歩き始めるとするならば、物語はパンチドランカーという脳障害と向き合いながら、世界チャンピオンを目指すという展開に発展します。
この「人外ルート」であれば、一歩の脳障害や引退という出来事が、単なる打ち切りの原因ではなく、物語をさらに深くする「フラグ」として機能することになります。
このルートであれば、最終回のバッドエンドを回避し、一歩が再びリングで輝く姿を見られるのではないか、と多くのファンが期待していました。
打ち切りの噂はデマだった? 今後の展開に期待
2017年頃から広まった「はじめの一歩打ち切り」の噂ですが、現在も連載は続いています。
噂の真相は、作者や編集部から正式に語られることはないかもしれませんが、一歩がボクサーを引退した後も物語が続いていることからも、打ち切りはあくまで憶測に過ぎなかったと考えるのが妥当でしょう。
今後、一歩がボクシングの世界に戻ってくるのか、それとも別の道を進むのか、多くのファンが固唾をのんで見守っています。
一歩が「強さとは何か」という問いの答えを見つけられるのか、鷹村が世界6階級制覇を成し遂げられるのか、そして一歩と宮田の試合は実現するのか。
これらの多くの理由から、『はじめの一歩』は、今後も私たちの期待を裏切ることなく、目が離せない作品であり続けるでしょう。



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