
バスケ漫画の金字塔として、連載が終了した今でも多くの世代に愛され続けている『スラムダンク』。
その物語のクライマックスを飾るのが、インターハイ制覇を狙う湘北高校に最大の強敵として立ちはだかる山王工業高校との試合、通称「山王戦」です。
原作の最後の試合として描かれた山王戦は、『スラムダンク』屈指の名シーンが詰まった、まさに伝説の試合と言えるでしょう。
今回は、その山王工業のメンバーを一人ひとり詳しく紹介しながら、「絶対的王者」と称される彼らの圧倒的な強さと、湘北との試合で見せた名シーンの数々を徹底的に掘り下げていきます。
山王工業メンバー一覧から、その強さの秘密と、湘北に敗れた王者の真実を再確認しましょう。
バスケ漫画の金字塔!『スラムダンク』最強チーム・山王工業のメンバー一覧を画像とともに紹介!
『スラムダンク』作中に登場する山王工業は、秋田県代表の高校として登場しており、インターハイでは3連覇中の絶対的王者として描かれています。
湘北高校との大戦はインターハイ初戦でしたが、この試合は、多くの読者にとって高校バスケの最高峰の戦いとして記憶されています。
山王工業のメンバー一覧を個別にチェックすることで、彼らがいかに超高校級のタレント集団であったかを改めて感じられるはずです。
その圧倒的な強さと、湘北を極限まで追い詰めた王者のプライドに迫ります。
【スラムダンク】山王工業の強さとは?
山王工業が「最強」と呼ばれる所以は、単に試合に勝ち続けているという実績だけではありません。
彼らの強さは、チーム全体の構造と個々の選手の能力、そして監督の采配が完璧に噛み合っている点にあります。
インターハイ3連覇中の絶対的王者
『スラムダンク』作中で、山王工業は前年度のインターハイでは海南大附属に30点差の大勝で下しており、その実力は高校バスケ界において図抜けています。
キャプテンを務める深津一成らが入学してきてからは無敗を誇るなどの偉業を成し遂げており、その強さはもはや高校生レベルを超越しているという見方もあります。
彼らが対戦相手として登場した際、読者の多くは「湘北に勝機はあるのか」と、絶望的な気分にさせられたのではないでしょうか。
ベンチを含めて選手は超高校級ばかり
山王工業の強さは、スタメンだけではありません。
湘北戦では、ベンチメンバーを含めても超高校級の選手が揃っていると高く評価されています。
作中では、仮想湘北として組んだOBとの練習試合では大学選抜メンバーが揃っていましたが、それでも現役チームが勝利したという事実からも、彼らが歴代最強メンバーと呼び声が高くなっているのも頷けます。
この「層の厚さ」と「控え選手の質の高さ」こそが、トーナメントを勝ち抜く王者としての最大の武器でした。
【スラムダンク】山王工業4番・深津一成
深津一成のユニークな話し方と献身性
山王工業メンバー一覧で最初に紹介するのが、キャプテンの深津一成です。
画像のように語尾に「ピョン」を付けて話すというユニークな話し方が特徴的です。
しかし、語尾は時おり間違えてしまうようで、作中では過去に使用していた「べし」が出てしまうという、人間味溢れる一面も持っています。
山王戦で湘北は宮城リョータがマークについていましたが、対する深津一成は宮城よりも低い高さまで腰を落としてディフェンスをするなど、格下相手でも全力を厭わない献身性が窺えます。
この「基本に忠実」で「手を抜かない」姿勢こそが、王者のキャプテンたる所以でしょう。
山王工業のキャプテンを任される司令塔
山王工業キャプテンの深津一成は、ボールの配球やゲームメイクを担うガードポジションを担当しています。
高校ナンバー1チームの司令塔らしく、冷静沈着なプレイが特徴的で、相手に勢いがある状況でも慌てる素振りを見せません。
海南の牧紳一からも「相手のムードになっている時こそ仕事をする男」と評価されており、ゲームの流れを読む力に長けていると言えるでしょう。
読者の間では、その冷静な判断力とチームを落ち着かせる能力は、高校バスケ界で随一であるという見方が強いです。
スラムダンク作品での深津一成の名シーンは?
山王戦で湘北は開始早々、桜木花道がアリウープを決めるという、会場の雰囲気が湘北側に傾くプレーを見せました。
この華々しいプレーで湘北も浮足立つ中で、深津一成は冷静にジャンプシュートで2点を決めます。
華々しさは天地ほどの差がありましたが、深津一成は冷静に「同じ2点だ」と言ってのけました。
このシーンは、深津一成の冷静さの賜物であり、試合の中で何が必要なのかをしっかりと理解している、司令塔としての優秀さを象徴しています。
彼の冷静さが、山王の「王者のバスケ」の根幹を成していたと言えるでしょう。
【スラムダンク】山王工業7番・河田雅史
高校ナンバー1センター
山王工業メンバー一覧で次に紹介する河田雅史は、センターポジションを務めており、スラムダンク作中ナンバー1センターとして描かれています。
湘北はキャプテンの赤木剛憲がマークについていましたが、河田雅史の圧倒的なプレイスキルは赤木を苦しめ続けました。
彼はパワフルさをもつだけでなく、相手選手を観察する能力も長けており、弱点分析などを試合中にして嫌がられるプレイができるクレバーな選手です。
山王戦終盤では桜木花道のマークにつきますが、負傷している相手にも容赦なくパワープレーを仕掛けるなど、圧倒的な強さとプロ意識の高さを見せつけていました。
河田雅史のプレイスタイルと成長の軌跡
河田雅史が高校ナンバー1センターと呼ばれるのは、彼の特異な成長の軌跡に由来します。
山王工業に入学した当初は身長が低く、ポジションもセンターではなくガードからスタートしました。
しかし、身長がドンドン伸びていくと、ガードからフォワード、フォワードからセンターへとポジションを移していき、その度に努力を重ねています。
このため、彼はセンターでありながらガードの技術やフォワードの機動力を兼ね備えるという、非常にオールラウンドなプレイスタイルを確立しました。
作中でも赤木剛憲をゴール下から外へ連れ出し、1on1を仕掛けるといった、センターの常識を覆す攻めを見せています。
スラムダンク作品での河田雅史の名シーンは?
山王戦で、河田雅史は赤木剛憲とマッチアップしていましたが、終盤では桜木花道と対戦することになります。
その際に、桜木花道のポテンシャルや将来性に対して敬意を表している言葉を言い放っています。
桜木花道は負傷して思うようにプレイができませんが、それでも手加減することなく全力でぶつかりにいく河田雅史の姿勢は、男気に溢れていると言えるでしょう。
真の強者だけが持つ相手へのリスペクトと全力で戦うというプライドが、このシーンから強く感じられます。
【スラムダンク】山王工業9番・沢北栄治
山王工業の絶対的エース
山王工業メンバー一覧の中で唯一2年生ながらスタメンとしてプレイしている沢北栄治は、『スラムダンク』作中に登場する全てのプレイヤーの頂点に君臨する選手として描かれています。
高校1年生の頃から山王工業でエースを任されており、作中の山王戦でも圧倒的なオフェンス力を見せつけていました。
インターハイ終了後はアメリカへバスケ留学が決まっており、その事実からも彼の世界レベルの実力を窺うことができます。
彼のバスケへのストイックな姿勢と天賦の才が、山王の絶対的エースとしての地位を確立させました。
沢北栄治の圧倒的な実力と難点
沢北栄治のその実力は、オフェンスからディフェンスまで超一流とされています。
中でも特筆すべきは1on1スキルで、陵南の天才プレイヤー・仙道彰が「唯一勝てなかった相手」と言わせしめるほどの驚異的なレベルです。
しかし、彼のプレイスタイルには難点もあり、それは集中力にムラがあることです。
試合中は深津一成や河田雅史から叱責されているシーンもしばしば描かれており、精神的な幼さが垣間見えます。
この「技術的な完成度」と「精神的な未熟さ」のアンバランスさも、沢北栄治というキャラクターの魅力の一つだと考える読者も多いです。
スラムダンク作品での沢北栄治の名シーンは?
沢北栄治のポテンシャルの凄まじさが如実に描かれているのは、たった一人で5人を抜いてシュートを決めてしまったシーンでしょう。
『スラムダンク』作中でこれほどまでに圧倒的なプレイを見せたのは山王戦以外にありません。
意気消沈しかけている湘北をさらに叩きのめすかのような一撃は、絶望的なまでの実力差を読者に突きつけました。
マークについている流川楓を嘲笑うかのような表情も見せており、王者としての余裕と傲慢さが際立つ名シーンです。
【スラムダンク】山王工業5番・野辺将広
野辺将広の身長とリバウンド力
山王工業の野辺将広は、身長198cmとチーム2番目の高さを誇る選手で、リバウンド力もチーム内屈指と言えます。
山王戦で桜木花道は野辺将広とマッチアップしていましたが、試合序盤は自由にさせてもらうことができず、リバウンドも取ることができていませんでした。
一時的に桜木花道をベンチに引かせることにも成功しており、画像からひしひしと放つ存在感はとても大きかったはずです。
桜木花道に振り回されて失態を見せる
野辺将広は試合中に目立った活躍を見せておらず、それよりもベンチから再び登場した桜木花道に翻弄されてしまう始末が描かれています。
シャツを引っ張るなど、桜木花道の悪質も巧妙なプレイに振り回されてしまい、完全に押さえていた状況から湘北を勢いづけることになります。
しかし、これは桜木花道が非凡な才能を発揮し始めたことの裏返しであり、野辺将広も彼に圧倒され始めたところで、監督の堂本五郎に交代を命じられてしまうのでした。
スラムダンク作品での野辺将広の名シーンは?
失態を犯しているシーンが目立っている野辺将広ですが、それでも試合序盤では桜木花道に自由な動きをさせておらず、しっかりと活躍しているのが印象的です。
スクリーンアウトも上手く、ゴール下では決して相手に主導権を握らせていなかったことから、山王工業の5番を付けているだけの実力はあります。
野辺将広がいなければ、試合序盤から湘北ペースで展開は全く分からなかったでしょう。
彼の地味ながらも堅実な働きが、王者山王の土台を支えていたという見方もできます。
【スラムダンク】山王工業8番・一ノ倉聡
対三井寿の作戦としてスタメン起用
山王工業8番の一ノ倉聡は、対三井寿の作戦としてスタメン起用された選手で、画像のように相手に自由を許さない激しいディフェンスに定評があります。
作中で「スッポンディフェンス」と呼ばれており、全国有数のディフェンス力を持っている選手でもあります。
また、とても我慢強い性格をしており、深津一成らが逃げ出すほどの厳しい合宿メニューを黙々とこなすことができる選手で、監督の堂本五郎からも高い評価を受けています。
三井寿を苦しめたディフェンスのスペシャリスト
三井寿対策としてスタメン起用された一ノ倉聡でしたが、山王戦では三井寿が絶好調であったため、序盤は3点シュートを決められてしまいます。
しかし、持ち前の我強さで三井寿に激しく当たりにいき、相当な体力を使わせることに成功するのでした。
堂本五郎のプランではスタミナ切れでベンチに引かせるまでを描いていましたが、結果として三井寿の体力消耗という大きな役目を果たしたと言えるでしょう。
一ノ倉聡がいなければ、三井寿はもっと早い段階で爆発的な得点を挙げていたと考える読者も少なくありません。
スラムダンク作品での一ノ倉聡の名シーンは?
一ノ倉聡はディフェンスのスペシャリストと評価が高く、その様子が如実に表れているのが三井寿とマッチアップしている瞬間です。
画像のように相手に密着して自由を許さず、三井寿からも「体力が持たないぞ」と言わせるほどに激しくぶつかっていきます。
山王戦では三井寿の好調で完全にシャットアウトできませんでしたが、それでも必要以上に体力を使わせることができたのは、一ノ倉聡の働き以外にありえません。
彼の影の貢献こそが、山王工業というチームの堅実さを象徴しています。
【スラムダンク】山王工業6番・松本稔
試合中の役割と三井寿とのマッチアップ
松本稔は山王工業メンバー一覧であまり華がない選手という印象を持つ読者もいるかもしれません。
試合途中は一ノ倉聡と交代してベンチに下がり、調子が上がらない沢北栄治に代わって試合に入るなどのシーンが描かれています。
ガードポジションを務めており、主に三井寿とマッチアップしていました。
しかし、試合終盤では三井寿に4点プレイを献上してしまうなど、失態を見せていたシーンが印象に残っている人が多いのではないでしょうか。
沢北がいなければ松本聡がエースだった?
山王工業の絶対的エースとして君臨する沢北栄治ですが、松本稔もエースとしての実力は申し分ありません。
試合序盤ではスタミナに難がある三井寿を圧倒して得点源になっており、赤木剛憲からもバスケットカウントをもらっています。
深津一成・河田雅史・沢北栄治の3人がスペシャルな能力を持っていますが、松本稔も3人と遜色ないポテンシャルを持っていることが窺えます。
「他のチームならばエースを張れた」という見方は、松本稔の高い実力と、山王工業というチームのタレントの豊富さを物語っています。
スラムダンク作品での松本稔の名シーンは?
山王工業・松本稔の名シーンは、悪い意味での名シーンになってしまうものの、三井寿に4点プレイを献上したファウルではないでしょうか。
このプレイがきっかけになって湘北は1点差にまで迫ることとなり、最終的に逆転勝利を収めた大きな要因となりました。
試合中にも、三井寿が3点シュートを打てないと踏んでマークを外すなど、判断ミスが目立ってしまい、湘北の山王戦では「王者のほころび」を象徴する選手となってしまいました。
しかし、その悔しさが彼のその後の成長に繋がったと考えることもできるでしょう。
【スラムダンク】山王工業15番・河田美紀男
河田雅史の弟で身長210cmの巨人
河田雅史の弟である河田美紀男は、1年生でありながら山王工業のベンチメンバーに入った選手です。
身長はなんと210cmの巨漢で、『スラムダンク』登場人物一の高身長を誇ります。
他の山王工業の選手と比べると能力的に見劣りしてしまうものの、勢いづく桜木花道を止める活躍を見せます。
あまり目立った活躍を見せたとは言えませんが、試合途中に流れをガラリと変えた働かきぶりは大きかったと言えるでしょう。
ゴール下でのシンプルなプレイスタイル
河田美紀男が得意とするプレイは、ゴール下で無理やりポジションを取ってそのままシュートを決めるというシンプルなものです。
しかし逆を言ってしまえば、ゴール下でしかプレイをすることができず、その他は巨体を活かしたものでしかありません。
それでも湘北の勢いをけん引していた桜木花道をブロックするには十分で、彼のポテンシャルや性格を見抜いた堂本五郎の采配が光った瞬間と言えるでしょう。
この「弱点を突き、流れを変える」という采配は、堂本監督の戦略家としての優秀さを際立たせています。
スラムダンク作品での河田美紀男の名シーンは?
河田美紀男の投入によって山王工業に流れが傾いたため、桜木花道とのマッチアップは名シーンと言えるかもしれません。
しかしそれ以上に評価したいのは試合終了間際のプレイで、湘北のラストプレイを体全体で止めようとしている瞬間です。
画像のように必死に腕を振ってパスコースを限定する河田美紀男の働きで、湘北に余裕を与えることはありませんでした。
彼の必死なディフェンスは、山王工業の「全員で守る」というチームの精神を体現していました。
【スラムダンク】山王工業監督・堂本五郎
王者・山王工業を指揮する名監督
山王工業メンバー一覧で最後になるのは、監督の堂本五郎で、インターハイ3連覇に導いている名将といえる人物です。
選手たちをしっかり信頼しているだけでなく、勝負となる局面では効果的なカードを切っていくなど、智将とも言える采配を見せていました。
彼は、高校バスケ界で最も優秀な監督の一人であるという評価が定着しています。
堂本五郎の智将たる采配
堂本五郎の名将たる采配は試合全体を見ても多々あります。
一ノ倉聡を三井寿対策としてスタメン起用し、また勢いづく桜木花道を封じ込めるために河田美紀男を投入するなど、他にも数え切れません。
初戦であり無名の湘北相手でも決して手を緩めることはなく、直前の対策として仮想湘北と見立てたメンバー一覧は大学選抜の選手ばかりで、兜の緒を緩めることは一切ない監督であることが分かります。
この「準備と油断のなさ」こそが、王者を長年支え続けた要因です。
スラムダンク作品での堂本五郎の名シーンは?
深津一成や河田雅史らの世代は一度も負けたことがないと言われているチームで、山王工業の歴史においても歴代最強と言えるでしょう。
そんな王者である山王工業が無名チームの湘北に負けてしまい、俯きながら会場を後にするシーンでは、堂本五郎からの言葉が大きな存在感を放っています。
画像にもあるように、負けたことのない選手たちが初めて味わう屈辱を、「大きな宝」と言って励ます様子は、これ以上にない感動的なラストシーンです。
この言葉は、勝敗を超えた教育者としての彼の信念を示しており、多くの読者に深い感銘を与えました。
スラムダンク作中最強チーム!山王工業メンバー一覧まとめ!
『スラムダンク』作中に登場する最強チーム・山王工業のメンバー一覧を画像とともに紹介しました。
無名チームである湘北に敗北を喫してしまいますが、チーム力だけでなく個々のタレントに至るまで、間違いなく最強チームであることは間違いありません。
深津一成の冷静な司令塔、河田雅史のオールラウンドな技術、沢北栄治の圧倒的なエース能力、そして堂本監督の智将たる采配が、山王工業を高校バスケの頂点に君臨させました。
『スラムダンク』においても山王戦は屈指の名勝負と言われているため、メンバー一覧をおさらいした後は、彼らの不屈の王者のプライドと、湘北が起こした奇跡の物語をもう一度改めて読んでみてはいかがでしょうか?
まとめ
『スラムダンク』のクライマックスを飾る最強の敵、山王工業のメンバーと、彼らが試合で見せた名シーンの数々を詳細に解説しました。
彼らの圧倒的な強さは、決して偶然ではなく、深津一成の冷静さ、河田雅史の努力、沢北栄治の才能、そして堂本監督の采配という、全てが噛み合った結果でした。
「負けたことのないチーム」が初めて味わった敗北は、彼らにとって「大きな宝」となり、きっとその後の成長の糧となったことでしょう。
山王工業の物語は、「最強とは何か」そして「敗北から何を学ぶべきか」という、深遠なテーマを私たち読者に投げかけています。
彼ら山王工業のメンバー一人ひとりの熱いドラマを感じながら、もう一度山王戦を読み返すことで、新たな発見があるかもしれません。
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