
ウェブメディアの記事から始まり、YouTube動画、小説、そして漫画、さらには実写映画と、多岐にわたるメディア展開で社会現象を巻き起こしている作品が「変な家」です。
一見するとごく普通の住宅に見える間取り図に、誰もが思わず二度見してしまうような奇妙な違和感が散りばめられています。
この不気味な間取りの謎を解き明かすにつれて、やがて恐ろしい事件の真相や、ある一族にまつわる根深い因習が浮かび上がってくる不動産ミステリーとして、多くの読者や視聴者を惹きつけています。
本記事では、「変な家」の漫画版を中心に、そのあらすじネタバレから登場人物の魅力、そして読者の感想や考察まで、多角的に深掘りしていきます。
また、最新の漫画情報や、映画版との違いにも触れながら、「変な家」がなぜこれほどまでに人々を魅了するのか、その核心に迫ります。
「変な家」とは? 謎が謎を呼ぶ不動産ミステリーの誕生
「変な家」の物語は、ウェブライターである雨穴が、知人から見せられた一枚の奇妙な間取り図をきっかけに始まります。
この間取り図に隠された不可解な点から、やがて想像を絶するような事件や、ある家族にまつわる恐ろしい秘密が明らかになっていくのです。
その独特な世界観と、読者の考察を掻き立てる緻密なストーリーテリングは、瞬く間に多くの人々の間で話題となりました。
雨穴が生み出した「変な家」の始まり
「変な家」の原点となるのは、ウェブメディア「オモコロ」に2020年10月12日に投稿された記事です。
その後、同月30日にはYouTubeチャンネルに「【不動産ミステリー】変な家」というタイトルで動画が公開され、その再生回数は2022年11月までに1000万回を突破する大ヒットを記録しました。
動画の続編となるシナリオは、書籍版として書き下ろされ、2021年7月20日に「変な家」のタイトルで発売されています。
この書籍は2024年3月までに90万部を突破する人気小説となり、2023年12月15日には続編「変な家2 ~11の間取り図~」も発売されました。
さらに、2024年3月15日には実写映画化され、朗読劇も上演されるなど、その人気はとどまることを知りません。
漫画版は、一迅社の漫画レーベル「comic HOWL」の創刊と共に、綾野暁の作画で2023年1月25日から連載が開始されました。
2025年3月14日には第5巻が発売予定であり、コミカライズ版『変な家2 ~11の間取り図~』の連載も2025年5月より再開されることが決定しています。
漫画版は累計発行部数180万部を突破する大人気作品となっています。
謎の覆面作家「雨穴」とは
「変な家」の生みの親である雨穴は、ウェブライターでありYouTuberでもある謎多き人物です。
全身を黒タイツのようなもので包み、とぼけたような表情の白いお面を被っているのが特徴で、本名や素顔、声も加工されており、そのすべての情報が非公開とされています。
2018年から「オモコロ」のメンバーとして活動しており、工作やオカルト系の作風を得意としています。
YouTubeチャンネルでは、独特の雰囲気を持つオカルト系の動画を多数投稿しており、「変な家」はその代表作といえるでしょう。
また、テレビドラマ「何かおかしい」(2022年6月~7月放送)やその続編「何かおかしい2」(2023年4月~6月放送)の制作にも携わり、自身もストーリーテラーとして出演しています。
雨穴の作品は、日常に潜む不気味さや論理的な違和感を巧みに描き出し、読者の想像力を刺激することで知られています。
漫画「変な家」あらすじネタバレ:間取りに隠された真実
雨穴作品のファンであれば、「変な家」の物語に深く引き込まれていることでしょう。
漫画版「変な家」は、原作小説やYouTube動画で描かれた物語を、綾野暁の繊細かつ不気味な筆致で視覚的に表現しており、新たなファン層を獲得しています。
ここでは、漫画版のあらすじを詳細にネタバレしながら、個性豊かな登場人物たちの活躍や、間取りに隠された恐ろしい真実を掘り下げていきます。
1話あらすじネタバレ:奇妙な空間の謎
オカルト専門のフリーライター「私」は、知人である柳岡から、購入を検討している一軒家の間取り図を見せられます。
その家には、台所を圧迫してまで作られたような、ドアのない奇妙な空間が存在していました。
「私」は、オカルト好きの建築設計士である栗原に相談を持ちかけます。
栗原は、その空間が意図的に作られたものだと指摘し、さらに2階の子ども部屋には窓が一切ないことや、シャワー室とは別に窓のない浴室があることなど、数々の不審な点を見つけ出します。
当初は子どもが監禁されていた可能性を推理しますが、謎の空間は単なる収納スペースと結論付けられます。
しかし、「私」は間取りを重ね合わせる中で、ある決定的な違和感に気づくのです。
読者からは、この最初の間取り図を見ただけで「ゾクゾクする」「すでに怖い」といった声が多く聞かれました。
2話あらすじネタバレ:殺人計画の仮説
「私」は栗原と直接会い、間取りを重ね合わせた際に気づいた驚くべき事実を伝えます。
1階の謎の隙間と2階の子ども部屋、浴室が、まるで通路のように繋がっているように見えたのです。
栗原は、この隙間が監禁した子どもを誰にも見られずに移動させるための通路ではないかと推測します。
一度は否定した栗原ですが、寝室が2つあることに着目し、以前住んでいた三人家族が、客人を入浴させた後、子どもを使って殺人を実行していたのではないかという恐ろしい仮説を立てます。
さらに、子ども部屋には物置へ続く抜け穴があり、そこから死体をバラバラにして運び出すルートが確立されていたと推理し、この家が日常的な殺人のために造られた可能性を示唆します。
栗原と別れて帰宅した「私」は、依頼人の柳岡から電話を受けます。
それは、変な家の近くの雑木林で、バラバラ死体が発見されたという衝撃的な内容でした。
この展開に、多くの読者が「栗原の推理が当たりすぎていて怖い」と感じたようです。
3話あらすじネタバレ:第二の「変な家」と新たな依頼人
近くで死体が見つかったことで、柳岡は家の購入を断念します。
この時、変な家が新築にも関わらず、わずか1年ほどで手放された物件であることが判明します。
ネットニュースを検索すると、発見されたバラバラ死体は左手首だけが行方不明だという情報がありました。
この事件が無関係とは思えない「私」は、変な家のことばかり考えてしまいます。
話を聞いた編集者から変な家の記事を書くよう提案され、記事を公開すると、読者からメッセージが寄せられます。
「私」は、宮江柚希と名乗る女性と会うことになります。
柚希は、自身の夫である恭一が変な家の住人に殺されたと話しますが、恭一が失踪した当時には変な家はまだ建てられていませんでした。
恭一の行動範囲から、変な家に似た家が近隣にあったと考えた柚希は、ある間取り図を「私」に見せます。
4話あらすじネタバレ:地下室の存在
柚希が見つけた「変な家」は、数か月前に全焼してしまったといいます。
この家には、リビングの隣に不自然な三角形の部屋がありました。
「私」は、栗原の「子どもを使った代行殺人説」に違和感を覚えます。
左手首を切断された恭一の遺体は、それ以外の身体の部位は切断されていないことから、犯人が同一人物なのかどうか悩まされます。
また、2つ目の変な家には死体を処理するルートがないことにも気づきます。
その後、栗原からの電話を受け彼に会いに行くと、栗原は2つ目の変な家の三角形の部屋が増築されたものだと指摘します。
取り付けられた窓の向きなどが不自然であったためです。
栗原は、この不自然なスペースの下には地下室があったのではないかと予想し、それゆえに変な間取りが出来上がったと推測します。
5話あらすじネタバレ:二つの家の違いと子どもたちの存在
徹夜明けの栗原は、突然蕎麦打ちを始めながら、2つ目の変な家には車庫がないと指摘します。
死体を運び出すことのできない間取りでは、家の中に死体が隠されていたと推測しました。
「私」は、謎多き変な家を調べるため、後日1つ目の変な家がある東京に行くつもりだと話します。
栗原は、謎を解くためには2つの変な家の違いを理解する必要があると強調します。
1つ目の変な家には窓が多くあるのに対し、2つ目の変な家は窓が少ないこと。
また、2つ目の変な家ではシングルベッドだったものが、1つ目の変な家ではダブルベッドに変化していることなどが挙げられました。
「私」は、謎を探るために1つ目の変な家を訪れ、そこで近隣住民から子どもの姿を見たことがあると聞きます。
これにより、「私」は変な家には子どもが2人いたのではないかと気づくのです。
読者からは、「間取りの変化に隠された意味を読み解くのが面白い」「細かな違いが伏線になっているのか」といった声が上がっています。
6話あらすじネタバレ:長男と次男、そして首謀者
栗原と合流した「私」は、変な家には子どもが2人いたという自身の予想を話します。
その予想をもとに、栗原は新たな推理を披露します。
2つ目の変な家に住んでいた夫婦は、2階の子ども部屋に長男を監禁していたと考えられます。
しかし、夫婦に第二子が生まれたことで、新たな部屋が必要になったのでしょう。
監禁された兄とは異なり、両親は弟を外によく連れ出していました。
このことから栗原は、兄は夫婦の実子ではなく、戸籍のない子どもだったと推測します。
弟が生まれた段階で殺人をやめれば良かったと「私」は考えますが、栗原は他に首謀者がいたためにやめられなかったのではないかと予想しました。
そして、1つ目の変な家は、殺人と子育てを両立するために造られたのではないかと推測します。
同時に、兄が近隣住民に目撃された日、変な家の中で何かが起こったのではないかと栗原は考えます。
7話あらすじネタバレ:柚希の正体
柚希と会う予定があるという「私」に、栗原は忠告を促します。
柚希と合流した「私」のもとに、栗原から恭一には結婚歴がなかったというメッセージが届きます。
初対面から感じていた柚希への違和感が膨れ上がり、「私」は思い切って彼女の正体を尋ねます。
謝罪した柚希は、自身の正体を明かしました。
彼女は「片淵柚希」という名前で、変な家の住人である綾乃の妹だと判明します。
柚希が10歳の頃、綾乃は突然失踪してしまいました。
両親に尋ねても行方は分からず、幼い柚希には何もできません。
そこから家族は崩壊し、父が事故で他界すると、母はキヨツグという男性と再婚します。
折り合いが悪く家を出た柚希が20歳を過ぎた頃、突然姉からの手紙が届きました。
以降は頻繁に連絡を取り合うようになった綾乃は、知らぬ間に出産していました。
そして、綾乃は新居である変な家へ柚希を招いたのです。
8話あらすじネタバレ:綾乃の失踪と祖父の家
13年ぶりに綾乃と再会した柚希は、1つ目の変な家に足を踏み入れます。
理想的な家庭に見えた綾乃ですが、新築なのに修理中で2階には上がれないという姉に柚希は違和感を覚えます。
さらに、夫婦が何かに怯えているように見えました。
それから2ヶ月後、再び綾乃は音信不通になってしまいます。
変な家を訪れた柚希は、綾乃が引っ越しをしたと知ります。
姉が何か大きな問題を抱えていると感じた柚希は、「私」を頼るしかありませんでした。
柚希が正体を偽ったのは、変な家の住人の妹だと名乗れば警戒されてしまうと考えたためでした。
話を聞いた「私」は、綾乃の失踪がすべての発端なのではないかと予想します。
話の途中で栗原からのメッセージを受け取った「私」は、柚希と共に栗原に会いに行くことにします。
合流した柚希は、話の続きを語り始めます。
綾乃が失踪する直前に祖父の家を訪ねており、そこで従弟が事故死していたというのです。
9話あらすじネタバレ:祖父の家の奇妙な間取り
柚希は、従弟が死んだのは事故ということになっていると話します。
祖父の家は、山の中腹にある孤立した古民家でした。
毎年夏休みに帰省していたというその家を、柚希は不気味に感じていました。
祖父の家は左右対称な間取りで、玄関から続く廊下の奥には大きな仏壇がありました。
登場人物は、祖父母と伯母、その子どもで従弟のようちゃんです。
ようちゃんの父親はこの家の長男で、妊娠中に病死していました。
祖父の変な家に違和感がなかったかと尋ねる栗原に、柚希は和室に窓がなかったことを思い出します。
同時に、1か所だけ開かないふすまがあったとも話しました。
ようちゃんは仏壇の前で死亡していたといいます。
仏壇から転落死したと考えられたようちゃんに、柚希は不自然さを覚えます。
柚希よりも背が低い男の子であったようちゃんが事故死したのではなく、彼を殺した犯人がいると柚希は考えるのです。
10話あらすじネタバレ:真実を求めて祖父の家へ
ようちゃんの死亡診断をした医者は信用できず、警察も介入していないため、柚希の記憶だけが頼りです。
前日は柚希と綾乃と共にゲームをしていたようちゃんは、先に自分の部屋に戻って眠りました。
それが彼の姿を見た最後で、当時の柚希は異変などを感じなかったと話します。
正確な間取りを知るために、柚希は祖父の変な家に行くと提案しました。
真実を知りたいという柚希に、「私」も変な家へ同行すると申し出ます。
犯人に先回りされることがないよう、祖父への連絡はせずに変な家へ向かうことを決めました。
正確な住所は分からないものの、柚希が家の特徴を伝えると、タクシーの運転手はすぐに片淵家だと理解しました。
祖父の変な家へ辿り着いた「私」は、外観からも妙な雰囲気を感じ取ります。
呼び鈴を鳴らしても応答はなく、扉には鍵がかかっていませんでした。
呼びかけにも返事はなく、二人は祖父の変な家へと足を踏み入れることになります。
11話あらすじネタバレ:隠された部屋の存在
祖父の変な家の中は電気がつかず、「私」はスマートフォンのライトを使って進んでいきます。
間取りを調べて回ると、柚希は当時と変わりがないと口にしました。
変な家の中は生活感はあるものの、人がいたような気配はありません。
和室にやってきた柚希は、そこが自分の寝泊まりしていた部屋だと思い出します。
開かないといわれていたふすまは、「私」が試しても開くことはありません。
変な家の中には、住人の姿はありませんでした。
間取り図を完成させた「私」は、栗原と通話を繋ぎながら推理を始めます。
変な家の間取り図を見ると、配置的にもようちゃんが部屋から移動するには、柚希のいる部屋を通る必要がありました。
しかし、柚希が物音を目撃していないことから、彼女が眠った午前4時以降にようちゃんが死亡したと考えられます。
栗原は、犯人が死因を偽装していると予想します。
遺体などの状況を見ても、片淵家の中に犯人がいると「私」と栗原は確信を深めます。
12話あらすじネタバレ:仏壇の裏に隠された秘密
栗原は、自身の推理に二つの穴があるといいます。
母親は唯一警察を呼ぼうとした行動から、犯人ではないと考えられます。
さらに、隣の部屋で柚希が物音を聞いていないことから、ようちゃんが殺害されたのは自分の部屋ではないと分かります。
それを聞いた柚希は、祖母が物音を聞いていたことを思い出します。
祖母はその際に仏壇の傍には誰もいなかったと証言していました。
「私」は、その証言に違和感を覚えます。
隣にある居間に行くために、祖母はなぜか廊下を一度経由しています。
その指摘に対して、栗原は部屋の寸法をメジャーで測るよう指示します。
すると、間取りに比べて和室の寸法が不自然だと気がつきました。
変な家の間取りの中には、見えない部屋があったのです。
仏壇の裏には隠されたスペースがあり、そこに繋がる通路が隠されていました。
栗原が犯人に気がつく一方で、謎の人物が片淵家を目指し、物語はさらなる緊迫感を帯びていきます。
この隠された部屋の発見は、読者に大きな衝撃を与え、「まさかこんなところに」「鳥肌が立った」といった感想が多く寄せられました。
漫画「変な家」登場人物・キャラクター紹介
「変な家」の漫画版では、原作小説で想像するしかなかった登場人物たちのビジュアルが、綾野暁の筆致によって魅力的に描かれています。
それぞれのキャラクターが織りなす人間ドラマも、この作品の大きな魅力の一つです。
ここでは、「変な家」の主要な登場人物たちを詳しく紹介します。
私
「変な家」の物語の語り手であり、主人公です。
オカルト専門誌でライターとして活動しており、長い黒髪を一つに結んだ独特の髪型をしています。
ビジュアルは男性のようにも女性のようにも見える、中性的な容姿が特徴です。
本名などは明かされておらず、他の登場人物から名前を呼ばれるシーンもありません。
しかし、ミステリアスな雰囲気だけでなく、時折見せるコミカルな描写も読者の間で親しまれています。
原作小説では雨穴自身をモデルとしているように読める主人公ですが、漫画版ではより表情豊かに描かれており、読者からは「ビジュアルが良すぎる」「惹かれる」といった声も多数あります。
栗原
オカルト好きの建築設計士です。
四角い眼鏡に髭を生やしたビジュアルが特徴的で、主人公に対して常に敬語で会話をします。
漫画では、主人公から最初に電話がかかってきた際にミステリー小説のようなものを手にしている様子が描かれ、そのオカルト愛が伺えます。
変な家の間取りを見てすぐに妄想に繋げてしまう一面もありますが、事件解決のための重要な助言をしてくれる、物語のキーパーソンです。
その的確な推理力は、多くの読者から「栗原がいなければ謎は解けなかった」と評価されています。
柚希
当初は被害者の妻を名乗っていましたが、変な家の持ち主である片淵綾乃の妹であることが判明します。
漫画では初対面の際に休みの話をしており、事務員として働いていることが分かります。
ショートヘアーで、登場するたびに違うピアスを身に着けているおしゃれな女性です。
綾乃の失踪に関する真実を知るために、単独で家を調べて回るなど、行動力のある人物として描かれています。
祖父の変な家へ向かう際には、「私」を気遣う優しさも見せるなど、物語が進むにつれて人間的な魅力が増していくキャラクターです。
片淵綾乃
柚希とは対照的に、ロングヘアーの優しそうな雰囲気を持つ女性です。
柚希が10歳の頃に突如として失踪し、荷物は自ら持って行ったのか、両親が処分したのかは不明とされていました。
その後、片淵慶太と結婚し、変な家を新居として建てたことが分かっています。
13年ぶりに柚希と再会した際にも、優しい母親という雰囲気で、右目の下にほくろがあるのが特徴です。
彼女の失踪と、その後の行動が、片淵家の秘密に深く関わっています。
片淵慶太
綾乃と結婚した、変な家の持ち主です。
垂れ眉の優しい男性といった雰囲気で、息子のひろとともよく似た顔をしています。
結婚した際には、自身の姓ではなく綾乃の片淵姓を名乗る選択をしています。
物語の真相に深く関わる人物であり、彼の行動が、片淵家の因習に大きな影響を与えていることが後に明らかになります。
Aくん(桃弥)
片淵家の長男とされていますが、その存在は徹底的に外界から遮断されていました。
片淵夫婦が誰にも見られないように、変な家の中央に閉じ込めていたと考えられています。
変な家の中で行われていた殺人の際に、被害者を殺して死体を運び出すといった役目も、Aくんが担っていたと推測されています。
唯一目撃した近隣住民の話によれば、青白い顔をした小学校高学年くらいの男の子だと分かっています。
映画版では、いとこの桃弥がその対象であり、監視者の役割を担う綾乃が彼のために儀式を行っていたとされています。
ひろと
片淵夫婦の正式な実子で、唯一存在が公にされている子どもです。
1つ目の変な家に越してきた際には、まだ1歳ほどの年齢でした。
近隣住民の話によれば、母親である綾乃とよく出掛けている姿を目撃されていました。
2つ目の変な家の三角形の部屋は、ひろとのために造られた部屋であると考えられています。
彼が片淵家の因習に巻き込まれないように、夫婦が配慮していたと考える読者も多いようです。
片淵重治
柚希と綾乃の祖父であり、片淵家の当主です。
片淵家の歴史と秘密を知る人物であり、物語の謎解きにおいて中心的な役割を果たします。
彼の家系に伝わる「左手供養」という因習が、変な家の間取りの謎と深く結びついています。
映画版では、彼の存在がより物語の根幹に関わってくることが示唆されています。
漫画「変な家」犯人の正体と結末考察:因習と家族の闇
漫画「変な家」のあらすじネタバレを読み進めると、一体誰が事件の犯人なのか、そして物語はどのような結末を迎えるのか、多くの読者がその真相を知りたくなることでしょう。
漫画版は現在も連載中であり、最終的な結末はまだ明らかにされていません。
しかし、原作小説や映画版のネタバレを参考に、漫画の犯人や結末について深く考察していきます。
これまで紹介した登場人物の中に、真の犯人は潜んでいるのでしょうか。
考察① 三つの間取りが示す異常性
物語には、大きく分けて3つの奇妙な間取りが登場します。
1つ目の変な家は、謎の空間や窓のない子ども部屋が特徴でした。
これは、ひろとを殺人に関わらせないよう、徹底的に長男の存在を隠すために用意された間取りだと考えられます。
2つ目の変な家は、増築された不自然な三角形の部屋があり、これがひろとのための部屋であることが判明しました。
そして3つ目の祖父の変な家では、仏壇の裏に隠された部屋に通じる隠し通路があることが明らかになります。
これらの間取りは、それぞれが特定の目的のために、不自然な形で設計されたものであり、その背後には恐ろしい計画が存在していたと推測されます。
1つ目の家の間取りを決める際には、祖父の変な家を知っている綾乃が、「隠す」という提案をしたのではないか、と考える読者もいます。
間取り図の違和感から、読者は「こんな家、本当にあるの…?」と背筋が凍るような感覚を覚えることが多いようです。
考察② 遺体に共通する「左手供養」の因習
これまで発見された遺体には、左手首が切り取られているという共通点がありました。
この共通点には、片淵家に代々伝わる「左手供養(ひだりてくよう)」という恐ろしいしきたりが存在していました。
左手供養とは、生まれつき左手が欠損した子どもが生まれた場合、その子どもを人目に触れさせずに密かに育て、10歳になったら片淵家の分家の人間を殺害させ、その左手を仏壇に供えるという儀式です。
この儀式は13歳になるまで毎年行う必要があり、小学校高学年くらいの長男の年齢からも、この因習が関係していると考えられます。
映画版では、いとこの桃弥がその対象であり、監視者の役割を担う綾乃が彼のために儀式を行っていたとされています。
もし漫画版が映画と同じ展開であるとするならば、漫画で長男と思われている子どもは、この左手供養の対象である桃弥であり、変な家の中ではこの儀式が行われていたと考えることができます。
この因習の起源は、明治時代に片淵家の当主の妾であった潮が、正妻からの虐待で流産し、気が狂って自ら左手首を切断して自死したことに遡るとされています。
潮の呪いだと信じた当時の当主が、ある呪術師の言いつけに従って「左手供養」のしきたりを始めたと考察されています。
考察③ 真犯人の正体と動機
映画版「変な家」では、真犯人は綾乃の夫である片淵慶太であることが明かされます。
慶太は、桃弥に人殺しをさせられないと考え、殺人を偽装する犯人となりました。
分家の人間に協力を仰ぎ、用意させた死体が恭一でした。
それを細工して本家に報告をしていたのが慶太だったのです。
もし映画のネタバレと同様の展開になるとすれば、漫画版の変な家でも真犯人は慶太である可能性が高いと考える読者が多くいます。
綾乃も慶太も、桃弥を因習から守るために、やむを得ず殺人を偽装したと考察されています。
しかし、映画版のラストでは、喜江が次の「左手供養」の生贄を探していることを匂わせるなど、因習が完全に終わったわけではないことを示唆する不穏な終わり方をしており、この壮大な因習の闇の深さに、読者は恐怖を感じることでしょう。
まとめ
『変な家』は、一枚の「間取り図の違和感」という日常的な題材から、殺人事件、家族の秘密、そして数百年にわたる恐ろしい因習へと謎が深まっていく、緻密なストーリーテリングが魅力です。
主人公「私」と栗原の論理的な推理、そして妹・柚希の視点が交錯することで、現代社会に潜む闇と、家族の愛憎が織りなすミステリーの真髄に迫ります。
漫画版は、連載が進むにつれて因習の核心に迫り、読者に「家」という最も安全であるべき場所が持つ、底知れない恐怖を突きつけ続けています。



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