
【推しの子】とは?芸能界の光と闇を描く衝撃作
この記事では、人気コミックおよびアニメ作品「推しの子」に登場するキャラクターを、「嫌いなキャラ」という切り口でランキング形式で紹介していきます。
原作は赤坂アカ、作画は横槍メンゴという豪華タッグによって、「週刊ヤングジャンプ」で2020年21号から連載が開始された大人気漫画です。
2023年4月からのアニメ1期放送により、その人気は社会現象となりました。
本作は、大人気アイドル・アイの子供として前世の記憶を持ったまま転生するという、衝撃的な導入から始まります。
華やかな芸能界の裏側にある「嘘」や「闇」、そして「復讐」という重いテーマを扱うことで、従来のアイドル作品とは一線を画しています。
メインキャラクターたちが抱える複雑な内面や、倫理的に賛否が分かれる行動は、読者の間で常に熱い議論を巻き起こしており、「嫌いなキャラ」の存在が、かえって作品のリアリティと深みを増していると考える読者も少なくありません。
推しの子の基本的なあらすじ
物語は、地方都市で働く産科医の雨宮吾郎が、推しであるアイドル・アイの極秘出産を担当するところから始まります。
しかし、吾郎はアイの出産直前に何者かに殺害され、アイの双子の息子、星野愛久愛海(アクア)として転生します。
同じくアイのファンで、吾郎の患者だった少女天童寺さりなは、双子の妹星野瑠美衣(ルビー)として転生します。
二人は前世の記憶を持ったまま、愛するアイの子供として幸せな日々を送りますが、その生活は突然終わりを迎え、アクアは「アイを殺した黒幕への復讐」を人生の目的に掲げ、芸能界の闇へと足を踏み入れていくことになります。
この「復讐」と、「アイドルとしての成功」という二つの軸が、物語の核をなしています。
推しの子の嫌いなキャラランキングTOP20〜11
ここからは、読者から賛否両論の声が上がったキャラクターたちを、嫌いなキャラランキングとして20位から順に見ていきましょう。
主人公やヒロイン以外の、「作品のリアル」を形作るキャラクターたちの存在が、本作の魅力の一つであると捉えることができます。
20位:斉藤ミヤコ
芸能事務所「苺プロダクション」の社長夫人として初登場した斉藤ミヤコは、物語の当初、アイが極秘に出産した双子の世話に追われ、その腹いせにアイの情報をリークしようと画策した経緯があります。
この「裏切り」とも取れる行動が、読者から「最初の印象が悪い」という評価につながり、不人気の一因となりました。
しかし、アイの死後は、双子を養子として引き取り、社長としても奮闘する姿を見せ、その後の献身的な活躍から、読者の評価を好転させました。
「親権目当ての悪人」という初期のイメージを払拭し、アクアとルビーの「育ての親」としての深い愛情を示すミヤコに、好感を持つ読者が最終的に増えたと言えるでしょう。
19位:不知火フリル
ルビーたちと同じ芸能科に通う売れっ子マルチタレントの不知火フリルは、世間的なクールなイメージとは裏腹に、たまに寒いボケをかます面白キャラという設定です。
その「ボケが寒すぎる」「設定に反してかわいくない」という、キャラクターの持つ設定と実際の言動のギャップに対する批判的な声が、不人気につながっています。
横槍メンゴの描く美少女であり、その異星人のような瞳は魅力的であるものの、「完璧すぎるマルチタレントの崩し方」が、一部の読者の好みと合わなかったと考えることができます。
18位:雨宮吾郎
アクアの前世である雨宮吾郎は、宮崎県北部の病院に勤める産科医でした。
アイの熱狂的なアイドルオタクであり、仕事をサボって患者の病室でライブ映像を見るなど、職業倫理に反する行動が不人気の一因です。
「アイドルオタクの産婦人科医」という設定自体が、一部の読者から「プロ意識がない」「嫌悪感を抱く」という評価を招きました。
しかし、彼がアイの出産を担当したことが物語の全ての始まりであり、アクアの復讐心の根源となっているため、その存在は極めて重要です。
17位:吉祥寺頼子
人気漫画「今日は甘口で」の作者である吉祥寺頼子は、人気漫画の原作者でありながら気さくで陽気な性格をしています。
彼女の不人気の理由として挙げられているのが、「今日あま」の実写ドラマでひどい演技をしたメルトに対して塩対応を続けた点です。
特に、「根に持ちすぎだ」という批判は、クリエイターとしてのプライドと人間的な感情のバランスが、読者から見て「大人げない」と感じられた結果と推察されます。
16位:MEMちょ
新生B小町のメンバーの一人、MEMちょは、人気Youtuberとして活躍していた経歴を持ちます。
実年齢25歳でありながら年齢をサバ読んでアイドル活動を始めたという設定は、「アイドル業界のリアル」を描く上での象徴的な要素です。
お姉さんらしく周囲に気を遣える一方で、その「お節介」や「優しさの押し付け」と捉えられる言動が、一部の読者からは「優しさをはき違えている」と批判され、不人気につながっています。
15位:星野アイ
アイドルグループ「B小町」の不動のセンターであり、アクアとルビーの母親でもある星野アイは、作品の絶対的なアイコンです。
彼女の不人気の理由として最も多く挙げられたのが、「グループで活動しているアイドルなのに妊娠・出産をして、仲間に迷惑をかけた」という点です。
「アイドルはファンやメンバーの夢を背負うべき」という、アイドルのプロ意識に関する読者の厳しい意見が、この結果につながったと考えられます。
しかし、「嘘はとびきりの愛なんだよ」というセリフに象徴される、「愛とは何か」を問い続ける彼女の存在は、物語の全てを動かすトリックスターとして、絶大な人気と同時に深い愛憎を生み出しています。
14位:鳴嶋メルト
モデルや俳優として活躍する鳴嶋メルトは、当初「ノリと顔の良さで生きてきた」ため、有馬かなと共演したドラマ「今日あま」で大根役者ぶりを発揮し、読者からの評価が低い時期がありました。
「舐めた態度」や「演技が下手」という理由が不人気に直結しましたが、「今日あま」での失敗を反省し、努力を重ねた結果、「東京ブレイド」で見事な演技を披露したことで、多くの読者が「見直した」と評価を改めました。
「クズから努力家へ」という成長の過程を描いたことで、彼のキャラクターはよりリアルな魅力を獲得したと言えるでしょう。
13位:寿みなみ
Gカップのバストを持つグラビアアイドルの寿みなみは、温厚でふわふわした可愛らしい容姿をしています。
不人気の理由は、彼女が話す「エセ関西弁」に対する違和感です。「関西人ではないのに無理に関西弁を使うのが嫌だ」という声は、キャラクターの細部の設定に対する読者のこだわりが強いことを示しています。
ルビーのクラスメイトとして早い段階で友達になるなど、物語における「癒やし枠」として一定の人気を誇っていますが、言葉遣いの設定が一部の読者の間でノイズになったと推測されます。
12位:漆原D
TV制作会社のディレクターである漆原Dは、アクアやルビーが出演する「深掘れワンチャン」を担当しました。
地上波で放送できないような過激な番組を作ろうとし、結果として番組を炎上させてしまいました。
炎上騒動の火種となったことや、自分より立場が下の人間へのパワハラといった業界の負の側面を体現するキャラクターとして描かれています。
「テレビ業界の傲慢さ」を象徴する漆原Dの行動は、読者からの「嫌悪感」を一身に集めたと言えるでしょう。
11位:斉藤壱護
芸能事務所「苺プロダクション」の社長であった斉藤壱護は、アイをアイドルにした張本人であり、保護者的な役割も担っていました。
アイの死後、全てを投げ出して失踪したことが、彼の不人気の理由です。
「ミヤコの苦労を考えると許せない」「責任放棄だ」という批判が多く、親代わりであったアイの死に直面し、精神的に崩壊してしまったという背景を考慮しても、読者にとっては「無責任な大人」と映ったようです。
しかし、失踪後の行動が物語の重要な鍵を握っており、彼の「復讐への覚悟」を支持する読者も存在します。
推しの子の嫌いなキャラランキングTOP10〜4
続いては、物語の核心に深く関わるキャラクターたちが多くランクインする10位から4位の紹介です。
「人間の負の感情」や「芸能界の冷酷さ」を体現するキャラが、読者の強い拒否反応を招いています。
10位:メイヤ
第7章「中堅編」で登場した女性コスプレイヤーのメイヤは、「深掘れ☆ワンチャン!!」でルビーと共演しました。
収録の前日に起きたトラブルに対して、その不満をSNSに書き込んでしまったという軽率な行動が、彼女の不人気の主な理由です。
SNS社会の危うさやインフルエンサーの無責任さを象徴するキャラクターとして描かれており、「主語が大きかったりSNSでファンネル飛ばす系女子でめんどくさそうな女」という読者の感想は、現代のネット社会におけるキャラクター像への批判を反映していると言えるでしょう。
9位:鮫島アビ子
大人気漫画「東京ブレイド」の作者である鮫島アビ子は、「2.5次元舞台編」に登場しました。
クリエイターとしての我が強い性格で、キャラの改変に耐えられず舞台の制作陣と衝突してしまったことが、不人気の理由です。
「コミュ障」「制作陣に迷惑をかけた」といった批判は、プロのクリエイターとしての協調性の欠如を問題視する読者の意見です。
しかし、彼女の「作品への愛とこだわり」は、メルトの成長を促すなど、物語において重要な役割を果たしています。
8位:鷲見ゆき
恋愛リアリティショー「今ガチ」でアクアたちと共演したモデルの鷲見ゆきは、スタイルが良くかわいい見た目と、清楚な見た目に反した小悪魔なところが特徴です。
あかねの炎上騒動のきっかけを作ったことから、「自分を良く見せる方法を知っている」鷲見ゆきの小悪魔ぶりや計算高さが、読者から「嫌な女」と認識され、不人気につながりました。
恋愛リアリティショーという「嘘」が渦巻く世界における、したたかな女性像を体現していると言えるでしょう。
7位:リョースケ
アクアの前世の肉体である吾郎と、アイを殺害した犯人である大学生リョースケは、読者にとって「許しがたい存在」です。
元々はアイの熱狂的なファンでしたが、アイの妊娠を知り「愛情が恨みへと変わって」殺害に至った経緯は、「推し」と「ファン」の関係性の脆さ、そして「ストーカー」の恐怖をリアルに描いています。
「アイを殺したこと」と、「存在が気持ち悪い」という、キャラクターの倫理的な問題と生理的な嫌悪感が相まって、不人気ランキング上位に位置しています。
特に、彼がアイに贈った白いバラの花言葉(表:純粋、裏:純粋を失い死を望む)の考察は、読者から「狂気的で怖い」という評価を受けています。
6位:有馬かな
「10秒で泣ける天才子役」として活躍し、後に新生B小町のメンバーとなる有馬かなは、アクアを巡る恋のライバルの一人です。
彼女の不人気の理由として挙げられたのが、「既婚者の監督の家に行き、スキャンダルの写真を撮られたこと」です。
「アイドルとしての自覚がない行動で、グループに迷惑をかけた」という批判は、プロ意識の欠如を問題視する読者の声です。
しかし、その行動の裏にはアクアを想う純粋な気持ちがあったと解釈するファンも多く、「あかね派」と「かな派」というヒロイン論争が、彼女の評価を二分しています。
5位:天童寺さりなの母
ルビーの前世である天童寺さりなの母親、天童寺まりなは、さりなの病気が発覚してから精神が崩壊し、さりなを見舞いにもほとんど来ず、死に目にも会わなかったという過去を持ちます。
「ひどい母親だ」という評価は、「育児放棄」に近い彼女の行動に対する倫理的な強い批判です。
さりなの「愛されたい」という強い願望は、ルビーとして転生した後もアイへの強い執着として現れており、彼女の「毒親」としての存在は、ルビーのキャラクター形成に大きな影響を与えています。
4位:カミキヒカル
アクアとルビーの本当の父親であり、アイを殺した黒幕と目されているカミキヒカルは、物語の全ての悲劇の元凶とも言える存在です。
現在は神木プロダクションの代表取締役を務めていますが、才能のある人物を殺すことで快楽を感じるサイコパスな側面が描かれています。
「才能の芽を摘む冷酷な殺人鬼」という彼のキャラクターは、読者からの「純粋な悪」に対する嫌悪感を一身に集めています。
特に、アクアと容姿がそっくりであるという設定は、「アクアが復讐の果てに父親と同じ道を歩むのではないか」という読者の恐怖と不安を煽っています。
推しの子の嫌いなキャラランキングTOP3!不人気の理由は?
ここからは、読者からの「愛」と「憎」が最も入り混じる、ランキングTOP3の紹介です。
主人公とヒロインという、物語の核となるキャラクターが上位にランクインする結果は、本作のキャラクター造形の複雑さを物語っています。
3位:ルビー
アクアの双子の妹であるルビーは、前世の天童寺さりなとしての記憶を持っています。
アイのようなアイドルになることを夢見て、新生B小町として活動を始めます。
ルビーの不人気の理由として、「物語の途中まで影が薄かったこと」、そして「ゴローの遺体を発見してから闇落ちしてしまうこと」が挙げられています。
特に、「闇落ちルビー」として復讐の道を歩み始める姿は、「アイドルとしての純粋な夢」を応援していた読者にとっては「見ていて辛い」という感情を抱かせました。
しかし、その闇落ちは、「ゴローに気づいてもらいたい」という前世からの純粋な愛と、「アイのドーム公演を実現させたい」という強い意志の裏返しであり、彼女の「強さの証明」と捉える読者も増えています。
ルビーのオタク気質な言動も、一部で「痛い」「うるさい」と批判されていますが、これは彼女の純粋さを示す要素でもあります。
2位:アクア
アイの双子の息子であるアクアは、前世の記憶を持つ産婦人科医・雨宮吾郎として転生しました。
アイを殺した黒幕への復讐のために生きており、その復讐に駆られて闇落ちする姿が、不人気の理由の1つ目です。
「復讐に囚われ、大切なものを犠牲にするアクアの姿を見ていたくない」という、主人公に対する「共感」と「庇護欲」が、この批判の根底にあると考えられます。
不人気の理由の2つ目は、「黒川あかねや有馬かなに思わせぶりな態度を取りすぎだ」という点です。
復讐のため、あるいは相手を遠ざけるために女性の好意を弄んでいると映るアクアの行動は、「クズ男」という評価につながっています。
しかし、その行動の全てがアイへの「愛」と「復讐」に集約される一途さは、「クズ男好きだから嫌いにはなれない」という、独自の魅力として一部のファンに支持されています。
彼の頭の回転の早さと、頭脳戦による見事な演技は、「復讐者」としての「かっこよさ」も同時に備えています。
1位:黒川あかね
推しの子の嫌いなキャラランキング第1位は、黒川あかねという結果になりました。
恋愛リアリティショー「今ガチ」でアクアと共演し、仕事上の恋人となります。
劇団「ララライ」の若きエースであり、プロファイリングの手法を独学で学び、それを演技に生かすという天才的な女優です。
不人気の理由の1つ目は、「プロファイリングによる分析能力が高すぎること」です。
特にアイを完璧にトレースした演技を見せたシーンは、「あまりにも完璧で、どこか怖い雰囲気がある」と読者に「不気味さ」を感じさせました。
そして不人気の理由の2つ目は、「炎上騒動で自殺未遂をしてしまうところ」です。
真面目すぎる性格ゆえに、ネットの誹謗中傷に耐えきれず追い詰められる姿は、「見ていて息苦しい」「メンヘラ気質」という批判につながりました。
しかし、彼女のプロファイリング能力は、アクアの復讐計画を支える重要な要素であり、アクアのことが好きだからこそ、アイに「擬態」する一途な愛は、「アクア派」の読者から高い評価を得ています。
有馬かなと恋のライバル関係にあるため、「あかね嫌いな人はかな好き」というヒロイン論争の法則が、彼女の順位を押し上げた可能性も考えられます。
黒川あかねのプロフィール
| 所属 | 劇団「ララライ」 |
| 特技 | プロファイリングを用いた演技 |
| ライバル | 有馬かな(女優として、恋のライバルとして) |
| 特徴 | アクアの仕事上の恋人、真面目すぎる性格 |
なぜ推しの子は「嫌い・つまらない」と言われるのか?
キャラクターへの賛否両論に加え、作品自体に対しても一部で「嫌い」「つまらない」という意見が存在します。
これらの理由を深掘りすることで、「推しの子」が持つテーマの鋭さと作風の斬新さが浮き彫りになります。
理由①:転生ものという設定
「推しの子」の導入は、「主人公が死亡した後に転生して人生をやり直す」という、いわゆる「転生もの」のストーリーです。
このジャンルはアニメや漫画でよくある設定となったため、「また転生ものか」と序盤で期待を裏切られたと感じる読者が一定数存在します。
しかし、「前世の記憶を持ったまま、推しの子になる」という設定は、その後の「芸能界の闇の暴き方」や「復讐の動機」を強固にするための強力なギミックとして機能しており、単なる「転生もの」に留まらないのが本作の魅力です。
理由②:主要キャラが「魅力的ではない」という見方
「魅力的な主要キャラがいない」という批判は、キャラクターの退場が早い、あるいは復讐心に駆られて闇落ちするという展開が多いためです。
特に、カリスマアイドル・アイが物語の序盤で死亡し退場したことは、読者に大きな衝撃と喪失感を与えました。
アクアもルビーも「復讐」という重いテーマを背負っているため、「純粋に明るく、応援したくなる主人公像」を期待する読者にとっては、「キャラの魅力が深堀されていない」と感じられるのかもしれません。
しかし、「人間の多面性や弱さをリアルに描いている」という点で、これらのキャラクターは「より深い魅力」を持っているという見方もできます。
理由③:シリアスな展開とギャグのバランス
「ギャグセンスがない」という意見は、シリアスなストーリーの中にコミカルなシーンやツッコミのセリフが入ることに対する評価が分かれるためです。
ルビーや有馬かなの「は?死ね」といった過激なツッコミは、シリアスな展開とのギャップで笑いを誘いますが、逆に「作風と合わず、つまらない」と感じる読者もいます。
作者は、この「シリアスとギャグの緩急」によって、読者の精神的な負担を軽減しようとしていると推測されますが、その意図が伝わらない層が存在していると言えるでしょう。
理由④:復讐が主軸のため恋愛要素が薄い
「推しの子」には、アクアを巡る有馬かなと黒川あかねという三角関係が描かれていますが、「恋愛要素が薄い」という不満の声も挙がっています。
これは、アクア自身が「復讐」だけを目的に生きているため、恋愛を二の次にしていることが原因です。
キスシーンも描かれていますが、「好きという気持ちのないキス」であり、少女漫画のような純粋な恋愛描写を期待する読者にとっては、「歯がゆい」「つまらない」と感じられるのかもしれません。
しかし、恋愛感情すらも復讐の道具に利用するというアクアの冷酷さは、作品のテーマである「嘘は武器」を深く掘り下げています。
理由⑤:オタクの描写が受け入れられない
作中には、ペンライト回しやルビーのオタク全開の発言など、熱狂的なオタクの描写が随所に散りばめられています。
この「オタクの描写」が、「面白い」「リアルだ」と感じる層と、「痛い」「違和感がある」と感じる層で評価が二分されています。
「オタク文化」に触れてこなかった読者や、自身のオタク経験と乖離していると感じる読者にとって、「見る人を選ぶ」描写となってしまったと言えるでしょう。
理由⑥:未成年の妊娠というテーマ
物語の序盤で、未成年であるアイが妊娠しているという描写は、倫理的な問題として一部の読者から「嫌だ」という拒否反応を招きました。
アイはアイドルとして活動しているため、「普通の女子高生とは違う」という設定がありますが、10代の若い女の子が妊娠・出産するという重いテーマは、読者の価値観を問うものとなりました。
しかし、この設定こそが、アイが「嘘」を武器に生きた理由であり、アクアとルビーの転生という物語の根幹を成しています。
理由⑦:主要キャラの死亡描写が過激
「推しの子」では、ゴローやアイといった主要キャラの死亡シーンが、かなり残酷に描かれています。
「まさか主要キャラが死ぬとは」という読者の予想を裏切る展開と、その描写の過激さが、「辛い」「怖い」という感情を抱かせました。
主要キャラを残酷な描写で殺してしまうという手法は、物語のテーマを際立たせる効果がある一方で、「作品自体が嫌い」というネガティブな意見を生む原因ともなっています。
推しの子の嫌いなキャラに関する読者の感想と評価の考察
最後に、読者から寄せられた「嫌いなキャラ」に関する感想や評価を分析し、推しの子が読者に与える影響について考察していきます。
「あかね派」と「かな派」のヒロイン論争
読者からは、「あかね嫌いな人はかな好き、かな嫌いな人はあかね好き」というヒロイン論争の法則があるという声が上がっています。
黒川あかねは、プロファイリングという特殊能力を持つストーカー気質の一途な愛を体現しており、有馬かなは、アイドルとしてのプロ意識と不器用な少女の純粋な愛を体現しています。
読者は、「愛の形」や「キャラクターの性格」のどちらを重視するかによって、どちらのヒロインに感情移入するかを分けていると言えるでしょう。
この「対立構造」が、作品の話題性と熱量を高めている要因の一つです。
アクアに対する「愛憎入り混じる」感情
「アクアがクズすぎて嫌いになった」という感想が多い一方で、「クズ男が好きだから嫌いにはなれない」という声も多く存在します。
アクアの行動は、復讐という目的によって倫理的な境界線をたびたび超えますが、その「クズさ」が、「芸能界の闇」という作品テーマのリアリティを増していると考える読者もいます。
主人公に対する「嫌い」という感情すらも、「感情を揺さぶられた」という点で「作品の成功」を示していると解釈できます。
嫌いなキャラが少ないというポジティブな評価
「推しの子で嫌いなキャラを探すほうが難しい」という意見は、全てのキャラクターに個性とストーリーがあるという、作者の卓越したキャラクター造形力を評価するものです。
一部の読者からは、漆原Dやネットの叩き師といった「非人間的な悪意を体現するキャラクター」のみが嫌いという声が上がっています。
これは、キャラクターの行動の動機が理解できる範囲であれば、「嫌い」という感情よりも「共感」や「興味」が勝ることを示しています。
推しの子の嫌いなキャラランキングまとめ
この記事では、「推しの子」の嫌いなキャラランキングを不人気の理由とともに紹介してきました。
ランキング1位は黒川あかね、2位はアクア、3位はルビーという結果になりましたが、これらのキャラクターは「愛憎」という形で読者の心を強く掴んでいます。
「推しの子」は、キャラクターの持つ光と闇、そして芸能界のリアルな描写を通じて、読者の価値観を揺さぶる衝撃作です。
もしこの記事を読んで、ランクインしたキャラクターたちが気になった方がいましたら、ぜひこの機会に「推しの子」の原作やアニメをチェックし、彼らの「嘘」と「愛」が織りなす物語の真相を確かめてみてください。
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