『片田舎のおっさん、剣聖になる』は、片田舎で道場を営み平和に暮らしていたおっさんが、かつての弟子のアリューシアによってレベリオ騎士団の特別指南役に抜擢されたことがきっかけで様々な事件に巻き込まれていくという作品です。
この記事では、本作のネタバレと感想、見どころを紹介します。作品のストーリーに興味がある人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
ネタバレあらすじ
「片田舎のおっさん、剣聖になる」1巻あらすじ
片田舎の村で剣術道場を営むベリル・ガーデナントは、かつて数多くの弟子を育て上げましたが、自身は「しがないおっさん」と自嘲気味な日々を送っていました。しかし、彼の元教え子の一人であるアリューシア・シトラスが、若くして王国の騎士団長となり、ベリルを騎士団の特別指南役として王都に招くことを決意します。
突然の出来事に戸惑いながらも、ベリルは王都へと向かい、そこでかつての弟子たちとの再会を果たします。しかし、ベリルの実力を知らない騎士団の面々は、彼を快く思っていませんでした。そこで、ベリルは騎士団副団長であるヘンブリッツ・ドラウトと手合わせをすることになります。
ベリルの自己評価とは裏腹に、彼の剣技は圧倒的なものでした。彼はヘンブリッツの攻撃をいとも容易く捌き、その実力を見せつけます。この手合わせをきっかけに、ベリルの実力は騎士団内で徐々に認められていくことになります。
1巻では、ベリルが王都に招かれ、自身の力を周囲に示していく様子が描かれています。かつての弟子たちとの再会や、新たな出会いを通して、ベリルの第二の人生が幕を開けるのです。
「片田舎のおっさん、剣聖になる」2巻あらすじ
王都での生活にも慣れてきたベリル・ガーデナントは、かつての弟子たちとの再会を喜びつつも、自身の立場に戸惑いを感じていました。そんな中、ベリルは魔法師団長であるルーシー・ダイアモンドから、ある依頼を受けます。それは、国家で蠢く陰謀の解決という、彼にとってはあまりにも重すぎるものでした。
一方、ベリルは最強の冒険者となった弟子、スレナ・リサンデラから、新人冒険者パーティーのダンジョン攻略の護衛を依頼されます。しかし、ベリルの実力を知らない冒険者ギルドの面々は、彼を快く思っていませんでした。そこで、ベリルはスレナと手合わせをすることになります。
スレナは、人の域を超えた実力者として知られていますが、ベリルは彼女の攻撃をいとも容易く捌き、その実力を見せつけます。この戦いをきっかけに、ベリルの実力は冒険者ギルド内でも認められることになります。
ダンジョン攻略では、ベリルは新人冒険者たちを率いて、様々なモンスターと戦います。彼の圧倒的な剣技と的確な指示により、パーティーは順調にダンジョンを進んでいきます。しかし、ダンジョンの奥深くで、彼らは強力なモンスターと遭遇し、苦戦を強いられます。
2巻では、ベリルが王都での生活に馴染みつつ、依頼を通してその実力を周囲に示していく様子が描かれています。また、彼を取り巻く人々との交流や、ダンジョンでの冒険を通して、物語はさらに広がっていくのです。
「片田舎のおっさん、剣聖になる」3巻あらすじ
3巻では、ベリルたちが迷宮攻略の途中で遭遇したネームドモンスター「ゼノ・グレイブル」との激しい戦闘が描かれています。ベリルとスレナは、その圧倒的な力でモンスターを撃退しますが、戦闘でベリルは愛用の剣を失ってしまいます。
そこで、スレナの提案により、ベリルの新しい剣を作ることに。かつての弟子であり、現在は鍛冶師となったバルデルが、ネームドモンスターの素材を使い、ベリルのために渾身の一振りを鍛え上げます。
新しい剣を手に入れたベリルは、その帰り道でスリに遭遇します。難なく撃退するものの、スリの子供が落としたペンダントを拾ったことから、新たな出来事に巻き込まれていきます。その子供は、亡くした姉のために金銭が必要だったようです。
スリの子供、ミュイ・フレイアを保護したベリルは盗んだ金の行き先を問い詰め、「宵闇」の名前を聞き出します。
幼い子供を騙し、金を盗ませていたことを知ったベリルとルーシーは「宵闇」のアジトに乗り込むのでした。
3巻では、ベリルが新たな剣を手に入れ、新たな出会いを通して、物語が大きく展開していきます。弟子たちとの再会など、見どころ満載の巻となっています。
「片田舎のおっさん、剣聖になる」4巻あらすじ
4巻では、ベリルがスリの少女ミュイの姉を探すため、ルーシーと共に悪党集団「宵闇の魔手」のアジトに乗り込むことになりそこでルーシーの前に宵闇が現れます。
宵闇は、様々な魔装具を装備しておりルーシーの魔法を防ぎますが、ルーシーの圧倒的実力の前にあっけなく敗北し捕らえられてしまいベリルは、圧倒的な実力で宵闇の構成員たちを制圧します。
事件の後、ベリルは酒場に向かい、そこでシュプールという騎士と出会います。二人は剣士としての役割について語り合い、意気投合しますが、シュプールの正体は謎に包まれていました。
一方、王都では、ミュイの姉、ヘリカ・フレイアの居所をルーシーが宵闇に問い詰めていました。
しかし、宵闇には口封じの術が掛けられており居所の部分だけ話すことが出来ませんでした。
更に宵闇の口封じを完璧なものとするため宵闇を抹殺しようと王都へ潜入した賊によって宵闇は始末されてしまうのでした。
4巻では、ベリルがミュイの姉を探すために奔走する姿や、新たな出会いを通して、物語がさらに広がっていく様子が描かれています。また、王族を巡る陰謀や、弟子たちとの再会など、見どころ満載の巻となっています。
「片田舎のおっさん、剣聖になる」5巻あらすじ
5巻では、ミュイの姉を探すため、ベリルがスフェン教のバルトレーン教会へと潜入する場面から物語が展開します。そこでベリルは、同じく姉を探して潜入していたミュイと偶然出会います。二人は協力し、教会の奥へと進みますが、そこで教会騎士団のロバリーに見つかってしまいます。
ベリルは、ロバリーをはじめとする教会騎士団の騎士たちとの戦闘に突入します。圧倒的な剣技で騎士たちを次々と倒していくベリル。
そこでベリルは、かつて出会ったシュプールと再会します。シュプールの正体は教会騎士団の隊長で、ベリルと敵対することになります。
5巻では、ベリルと教会騎士団との戦闘を中心に、物語が大きく動いていきます。ミュイの姉の行方、教会の「奇跡」の秘密、そしてベリルとシュプールとの再会など、物語の核心に迫る展開が描かれています。
「片田舎のおっさん、剣聖になる」6巻あらすじ
6巻では、教会騎士団との戦いは激化し、ベリル、フィッセル、クルニの三人は、捕らわれたミュイを救出するため、逃亡するスフェン教の司教と教会騎士団を追跡します。フィッセルは、圧倒的な魔力量を持つウロと対峙し、苦戦を強いられますが、自身の力を信じて戦い抜きます。
また、クルニはロバリーとの一騎打ちに挑み、激しい剣戟を繰り広げます。そして、ベリルは「騎士狩り」の異名を持つシュプールと、ゼノ・グレイブルの剣を手に、ついに決着をつける時を迎えます。
6巻では、ベリルたちの戦いが最高潮に達し、それぞれの過去や思いが交錯する中で、物語は大きく動き出します。そして、ベリルは自身の剣と向き合い、新たな境地へと至るのです。
登場人物
ベリル・ガーデナント
本作の主人公で、片田舎の道場で剣術の師範を務める中年男性です。自身のことを「しがないおっさん」と自嘲しますが、その剣技は「片田舎の剣聖」として都でも噂になるほどです。弟子たちの成長を願い、彼らを温かく見守る一方で、自身の実力には謙虚すぎる一面も持ち合わせています。
アリューシア・シトラス
ベリルの弟子で、レベリオ騎士団の団長を務める女性です。幼い頃からベリルを慕い、彼の才能を高く評価しています。ベリルを騎士団に招き、彼の力を世に知らしめようと奔走します。普段は冷静沈着ですが、ベリルが関わると感情的になることもあります。
スレナ・リサンデラ
ベリルの元弟子の一人で冒険者ギルド最高ランクのブラックランクの冒険者です。豪快で男勝りな性格ですが、面倒見が良く、仲間思いな一面も持ち合わせています。20年前、モンスターに襲われ川に流されていたところをベリルから救われ以来、ベリルを尊敬しており、彼の力が必要な時には迷わず頼ります。
クルニ・クルーシエル
ベリルの弟子で、レベリオ騎士団に所属する女性です。明るく元気なムードメーカー的存在で、誰とでもすぐに打ち解けることができます。小柄ながらも怪力の持ち主で、そのギャップも魅力の一つです。
フィッセル・ハーベラー
ベリルの弟子で、魔法師団のエースとして活躍する女性です。クールで落ち着いた性格ですが、内に秘めた情熱は人一倍です。ベリルから学んだ剣術を魔法と組み合わせた「剣魔法」を得意とします。
ルーシー・ダイアモンド
魔法師団の師団長、見た目は子供でも大陸のあらゆる魔術に精通しており魔法兵器として国に管理されています。実年齢は不詳です。圧倒的な魔力と知識を持ち、ベリルの実力にも興味を示しています。
ヘンブリッツ・ドラウト
レベリオ騎士団の副団長を務める男性です。豪快で実直な性格で、その実力は騎士団内でもトップクラスです。ベリルの実力を認め、彼を尊敬するようになります。
モルデア・ガーデナント
ベリルの父親で、かつては剣術の師範を務めていました。息子であるベリルを厳しくも温かく見守り、彼の成長を誰よりも願っています。
シュプール・アイレンテール
教会騎士団の隊長を務める男性です。圧倒的な剣技を持ち、「騎士狩り」の異名を持ちます。過去には悲しい出来事があり、そのことが彼の行動に大きく影響しています。
バルデル・ガプス
ベリルの元弟子の一人で、現在は鍛冶師、握手すれば剣士の特徴が大体分かるという特技の持ち主でクルニやフィッセルと同時期に道場で修業しており「剣を作るには剣士を知りたいという少し変わった動機で入門しています。
まとめ
今作の見所といえば、剣聖とまで呼ばれるベリルですが、他作品のようにとんでもないスキルを持って戦うというほどではありません。
作中でも、もしかしたらダメージを受けるかも?とか思わせられる瞬間もあったり、敵に委縮してしまいそうなシーンも見られます。
「あれ?またなんか俺やっちゃいました?」というほどでもありませんがしっかり敵を倒していくベリルの魅力に引き込まれていくこと間違いなしです。
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