
Netflixシリーズ『今際の国のアリス』シーズン3で、最も賛否両論を巻き起こした新キャラクターの一人が、賀来賢人演じる松山隆二です。
車椅子を使う大学の助教授でありながら、主人公アリスとウサギを引き裂き、再び“今際の国”へと引き戻す物語のキーパーソンとなったリュウジ。
彼の一連の行動は、「死後の世界への研究」という背景に彩られ、シーズン3の「生と死の境界線」というテーマを深く掘り下げる役割を担いました。
しかし一方で、その動機の不明確さや設定の唐突さから、多くの視聴者に「フワッとしすぎ」という違和感を抱かせたのも事実です。
本記事では、謎多き男リュウジのプロファイルから、彼が参加した“げぇむ”での戦略、そして彼を突き動かした心の闇と最期の決断まで、徹底的に掘り下げていきます。
賀来賢人演じる松山隆二(リュウジ)の謎に迫る:『今際の国のアリス』シーズン3のキーパーソンを徹底解剖
シーズン3の物語は、このリュウジの行動がなければ成立しませんでした。
彼はアリスとウサギの平穏な日常を打ち破り、「ジョーカー」という最後の脅威に挑ませるトリガーとなったのです。
リュウジの基本情報とプロフィール
リュウジは、物語の導入から異彩を放つ存在でした。
彼の基本設定と、表には見えない背景について整理します。
車椅子を使う大学の助教授という異色の設定
| 役名 | 松山隆二(リュウジ) |
| Cast | 賀来賢人 |
| 職業 | 大学の助教授 |
| 特徴 | 車椅子を使用 |
| 動機 | 死後の世界(今際の国)の研究と興味 |
リュウジは、車椅子を使用している大学の助教授という設定でした。
これは、デスゲームという極限のサバイバル環境において、身体的な制約を持つ参加者として、非常に異色な存在として描かれることを示唆しています。
この設定は、彼が肉体的な力ではなく頭脳や精神力で勝負するキャラクターであることを強調し、今後の“げぇむ”への参加の仕方に大きな関心を向けさせました。
過去の事件:生徒の死と半身不随に至る事故の真相
リュウジが死後の世界に没頭するきっかけは、5年前のある事件にありました。
彼は、死の世界に興味を持つ女子生徒・矢野に臨死体験をさせようとした結果、彼女を死なせてしまったという重い過去を背負っています。
この事件後、彼は不起訴となりましたが、精神的に不安定になり事故を起こして半身不随となり、車椅子を使う生活になったと語られています。
この凄惨な過去こそが、リュウジの死の世界への異常な執着の根源となっていると考察できます。
自身の罪の意識や後悔から逃れるため、あるいは死んだ生徒の魂を追うために、“死後の世界”の存在を実証したかったのかもしれません。
死後の世界への傾倒:研究に没頭する動機と目的
リュウジは、アリスやウサギといった隕石落下事故の生還者たちにインタビューを行い、彼らが語る「夢で遠くの国へ旅をした」「ゲームをした」という話から、死後の世界(=今際の国)の存在を確信します。
彼の研究は、単なる学術的な興味を超え、自己の贖罪や過去のトラウマが絡み合った個人的な執念に近いものだったと考えるべきでしょう。
しかし、視聴者レビューでは、「死の世界から誰かを連れ戻したいのかと思いきやただの興味本位かい!」という批判的な意見も多く、「死後の世界への憧れ」という動機が、過去の事件の重さに対してフワッとしすぎているという指摘は少なくありません。
シーズン3におけるリュウジの役割と行動原理
リュウジのシーズン3での行動は、常にウサギとアリスの物語に深く関わってきます。
彼は、物語の推進役として非常に重要なポジションにいました。
ウサギへの接近:今際の国へ導いた謎の行動
リュウジは、今際の国での記憶に悩まされながらもアリスと幸せに暮らしていたウサギに近づき、「死後の世界に行けば、お父さんに会える」といった言葉巧みな誘導で、ウサギを今際の国への旅へ誘います。
この行動は、リュウジがバンダから受けた「ウサギを連れてこい」という依頼を実行するためのものでした。
妊娠初期であるウサギを、危険な死の旅へ連れ出すというリュウジの行動は、エゴイスティックで無責任に映り、「リュウジの口車に乗ってついて言ったウサギもウサギだが、リュウジはひどい」という批判を呼ぶ要因となりました。
永住者バンダとの共謀:裏で暗躍する謀略の意図
リュウジは、シーズン2で今際の国の永住権を手にしたバンダと共謀していました。
バンダの狙いは、ウサギを追ってきたアリスを今際の国の国民にすること。
リュウジは、バンダから「最後にウサギを殺せば、お前が憧れている死後の世界を見せてやる」と取引を持ちかけられ、それに乗ったのです。
これは、リュウジの動機が、「研究」という学術的な側面だけでなく、「憧れの死後の世界へ行く」という自己実現、そしてそのためには他者を犠牲にすることも厭わないという利己的な側面を持っていたことを示しています。
“げぇむ”への再突入:車椅子という制約の中での挑戦
リュウジは、ウサギと共に薬物を服用し意識不明になることで、再び今際の国へと足を踏み入れます。
車椅子を使用しているという身体的な制約は、肉体的・運動能力が試される“げぇむ”において、大きなハンディキャップとなります。
この設定は、彼が知略や協力といった非物理的な要素を駆使して“げぇむ”を攻略する姿を期待させましたが、実際に彼がフィジカルな行動を強いられる場面もあり、設定と展開の整合性が揺らぐ一因になったという見方もあります。
リュウジが参加した“げぇむ”とその戦略
リュウジは、バンダからジョーカーのカードを受け取るための予備ゲーム、そしてウサギと共に挑んだサバイバルゲームに参加しました。
バンダ主催の「ばばぬき」:ジョーカーを最後まで持つ逆転ルール
リュウジがバンダからジョーカーのカードを受け取ったのは、紹介制の臨死体験セミナーで参加させられた「ばばぬき」でした。
この「ばばぬき」は、ジョーカーを最後まで持ち続ければ勝利し、ジョーカーを取られた参加者は電気椅子で殺されるという、従来のババ抜きとは逆のルールが設定されていました。
リュウジを含め計7人が参加したこのゲームは、心理戦の様相を呈していましたが、情報が少ないためリュウジが具体的にどのような策略を使ったのかは詳しく描かれていません。
「ばばぬき」での勝利:ジョーカーカードと“今際の国への行き方”の入手
リュウジは、この「ばばぬき」に勝利し、バンダからジョーカーのカードと“今際の国への行き方”を教えられます。
リュウジがこの予備ゲームで勝者となった事実は、彼が「死後の世界」へと向かうための最初の関門を自力でクリアしたことを示しており、彼の執念の強さを裏付けています。
この勝利がなければ、ウサギはアリスと平穏に暮らしていたかもしれず、リュウジこそがシーズン3の物語の発端を作った人物と言えます。
ウサギと挑んだ「暴走でんしゃ」:毒ガスを避ける運命共同体での判断
リュウジはウサギを連れて今際の国に辿り着いた後、地下鉄が舞台の「暴走でんしゃ」というGAMEに挑みます。
これは毒ガスが出る車両を避けながら、ガスマスクと中和剤のボンベ(5本限定)を駆使して先頭車両を目指すというもので、運と判断力が問われるGAMEでした。
リュウジは、ウサギや他の参加者と共に生きたカナリアを頼りに毒ガスを判別しながら進みますが、ウサギの勘が外れたことでボンベを使い切り、絶体絶命のピンチに陥ります。
「暴走でんしゃ」での活躍:ウサギを助ける行動と結末
ボンベを使い切った後、リュウジはウサギと共に並走してきた別の編成列車に飛び移るという機転を利かせ、なんとかGAMEクリアを果たします。
この「暴走でんしゃ」は「毒ガスが出るか出ないか」の運要素が強すぎ、「ゲーム性がなさすぎ」と酷評されたGAMEの一つですが、リュウジがウサギを助ける協力的な姿勢を見せたことは、彼が単なる利己的な人間ではないという人間性の一端を垣間見せました。
しかし、リュウジがなぜウサギを助けるのか、バンダとの約束(最後にウサギを殺す)との矛盾がここで生じており、リュウジの真の動機が視聴者の間で混乱を招く原因となりました。
「東京ビンゴタワー」:ウサギとのペアで登る生死を賭けたクライミング
リュウジは、ウサギと共にセミファイナルゲームの「東京ビンゴタワー」に挑みます。
東京タワーをロッククライミングしながらビンゴを完成させるという身体能力が試されるGAMEで、車椅子のリュウジには最も不利なように見えました。
このGAMEでは、ウサギがリュウジをサポートしながらタワーを登る描写がメインとなり、リュウジは障害物の落下でウサギが落下しかけた際、彼女を助けるという活躍を見せています。
ウサギとの信頼関係が深まる一方で、リュウジが「バンダとの取引」をどう考えているのか、心の葛藤が詳しく描かれなかったため、「リュウジの動機がフワッとしすぎて感情移入できない」という意見も生じました。
リュウジの心の闇と葛藤の深掘り
リュウジのキャラクターは、過去の罪と死への執着という心の闇によって形作られています。
その闇と葛藤を掘り下げます。
過去の回想:生徒・矢野への臨死体験と死に至らせた過去
リュウジが死後の世界にのめり込む原因となったのは、5年前に生徒を死なせた事件です。
死の世界に興味を持つ女子生徒・矢野に臨死体験をさせようとして、結果的に彼女を死なせてしまったという事実は、リュウジにとって取り返しのつかない罪となりました。
この「命を奪った過去」が、「死後の世界を証明したい」という執着に変わったことは、自己の存在意義を死の世界に求めたリュウジの心の崩壊を示唆しています。
「死後の世界を見せてやる」というバンダの誘惑
バンダから持ちかけられた「ウサギを連れてこい。最後にウサギを殺せば、お前が憧れている死後の世界を見せてやる」という取引は、リュウジの心の闇を突くものでした。
これは、リュウジにとって「罪を犯しても手に入れたい、人生最大の目的」であり、バンダの謀略に乗るに足る動機となったのです。
この取引は、リュウジをアリスとウサギにとっての裏切り者という立ち位置に置き、物語に緊張感と倫理的な問いを投げかけました。
憧れていた死の世界:リュウジの動機は興味本位だったのか?
提供された情報には、リュウジの動機が「死の世界から誰かを連れ戻したいのかと思いきやただの興味本位かい!」という批判があったと記されています。
これは、「生徒を死なせた」という重い背景があるにもかかわらず、「研究」や「興味本位」といった動機の軽さが深刻な過去と釣り合っていないと視聴者が感じたためだと考察できます。
制作側は、リュウジを「死に取り憑かれた科学者」として描きたかったのかもしれませんが、贖罪の意識や生徒への想いといった感情の深掘りが不足していたために、「フワッとした設定」という評価につながってしまったという見方があります。
最終局面にみるリュウジの選択と結末
リュウジの物語は、ファイナルゲームでピークを迎え、彼が究極の選択をすることで幕を閉じます。
ファイナルゲーム「ミライすごろく」での役割
アリスとウサギが合流した後、リュウジはファイナルゲーム「ミライすごろく」に挑みます。
このGAMEは、各扉に参加者の未来が描かれているという哲学的な要素を含んでおり、リュウジの「死後の世界」への興味や探求心と最も関連性の深いGAMEだったと言えます。
ウサギが妊娠していたことから、リュウジは「赤ちゃんも参加者1名としてカウントされる」という新たなルールを知る人物となります。
この時点で、リュウジの役割は「ウサギの案内人」から「アリスとウサギの未来を見届ける者」へと変化していたと解釈できます。
アリスとウサギの絆:リュウジの思いとどまった瞬間
ファイナルゲームで、アリスがウサギと子どもを生かすために自ら残るという「自己犠牲の決断」を下す場面は、リュウジの心に大きな影響を与えました。
アリスの強い愛と覚悟は、死後の世界に憧れ、ウサギを利用しようとしていたリュウジにとって、「生きる意味」や「絆の強さ」を改めて問い直させるものとなったと考察されます。
リュウジは、ウサギを連れて死の世界に行こうとしていましたが、アリスとウサギの強い絆を見て思いとどまったと描写されています。
死の世界へ通じる渦巻きへの投身:自ら身を投じた最期の決断
アリスがウサギを助けるために濁流の中に飛び込んだ後、リュウジはウサギをアリスに託します。
そして、自らは死の世界へ通じる渦巻きの中へ身を投じました。
これは、「ウサギを殺せば死後の世界を見せてやる」というバンダとの取引を裏切ったと同時に、リュウジが「憧れの死後の世界」を自らの選択で手に入れた最期の行動であり、「生と死の境界線」に身を捧げたとも解釈できます。
この自己犠牲的な行動は、過去の罪を犯したリュウジが、ウサギとアリスの未来のために贖罪を果たした「愛の決断」であったという見方もあります。
現実世界でのリュウジの最期:病院で死亡していた事実
アリスとウサギが生の世界へ戻り意識を回復したとき、隣にいたリュウジは死んでいたことが判明します。
ウサギとリュウジは同じ薬を飲んで昏睡状態に陥りましたが、リュウジは今際の国で渦巻きに身を投じたという精神的な死を迎え、それが現実世界での死へと繋がったと解釈できます。
これにより、リュウジの「死後の世界への旅」は、彼にとっての真実であったことが示唆されますが、リュウジの死は、アリスとウサギが生の世界で新しい命を育む対比として描かれ、「生と死の重み」を強調する役割を果たしました。
リュウジというキャラクターへの賛否両論
リュウジは、物語を大きく動かした重要な存在である一方で、その設定や動機には多くの疑問が投げかけられました。
視聴者が指摘する「設定の浅さ」と「動機の不明確さ」
リュウジのキャラクターについては、「死の世界に憧れる」という動機が、過去の事件の重さに対してあまりにも浅いと感じた視聴者が多かったようです。
「生徒を死なせた」というトラウマは、贖罪を目的とした行動につながるのが自然だと考える読者が多く、「死の世界に興味本位」という設定は、リュウジの行動(ウサギの利用、バンダとの取引)に対する説得力を欠いたと指摘されています。
賀来賢人の演技力をもってしても、脚本上の動機付けの不足を補いきれなかったという見方もあります。
シリーズへの影響:物語を動かすトリガーとしての功罪
リュウジは、アリスとウサギを今際の国へ再突入させるトリガーという物語上の功績は間違いなくあります。
しかし、彼の動機の不明確さやウサギを妊娠中にもかかわらず死の旅へ誘う軽率な行動は、ウサギの行動原理にも「旦那のアリスに何も言わずに死の旅に出るのはどうなの?」という批判を生じさせ、主要キャラクターの行動に「歪み」をもたらしたという罪も指摘されています。
リュウジの存在は、「生と死」のテーマを深くする哲学的な役割を果たした一方で、物語の整合性を犠牲にしたという功罪両面があったと考察されます。
まとめ
松山隆二は、賀来賢人が演じた『今際の国のアリス』シーズン3の物語の鍵を握る新キャラクターでした。
車椅子という身体的な制約と、生徒の死という心の傷を背負い、「死後の世界」への異常な執着を動機に、ウサギを今際の国へと誘いました。
バンダと共謀し、ウサギを利用しようとする裏切り者という側面を持つ一方で、「暴走でんしゃ」や「東京ビンゴタワー」ではウサギを助けるという人間的な側面も見せています。
リュウジの物語は、アリスとウサギの「愛と絆」という究極の生への選択を目の当たりにしたことで、「憧れの死後の世界」への執着から、他者の未来のための「自己犠牲」へと昇華されました。
現実世界でリュウジは死亡していましたが、彼の死は、アリスとウサギの新しい命と幸せな生を対比させ、「生と死の境界線」というシーズン3のテーマを深く印象づける最期の役割を果たしたと言えるでしょう。
その動機や設定には批判的な意見も多かったものの、リュウジは物語に不可欠な存在として、アリスたちの生への覚悟を際立たせるために重要な一歩を踏み出したキャラクターであったと結論づけられます。
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