
国民的知名度を誇る大人気作名探偵コナン。
その物語の根幹をなす黒の組織の幹部として登場するベルモットは、金髪碧眼の妖艶な美女でありながら、作中でも最も謎が多く、秘密に包まれた人気キャラクターです。
「千の顔を持つ魔女」の異名を持ち、変装術と諜報活動のプロフェッショナルであるベルモットは、黒の組織の中でも特殊な立場にいます。
この記事では、彼女のミステリアスな魅力の根源、驚くべき真の正体、主人公である江戸川コナンと毛利蘭との意外な関係、そして組織のボス「あの方」についての重要な伏線など、ベルモットの秘密を徹底的に分析し、考察していきます。
彼女の行動の裏にある真の思惑は何なのか、深掘りしていきましょう。
[名探偵コナン]の物語はここから始まった!ベルモットが所属する黒の組織とは
ベルモットの正体と秘密について徹底分析する前に、彼女が所属する黒の組織について簡潔におさらいします。
名探偵コナンは、青山剛昌の推理漫画として1994年に連載が始まり、TVアニメも1996年に放映開始されて以来、20年以上にわたって多くのファンに愛され続けている大人気作です。
物語は、高校生探偵の工藤新一が、謎の国際的犯罪組織、通称黒の組織の怪しい取引現場を目撃したところから始まります。
新一は、組織のメンバーであるジンとウォッカによって謎の毒薬APTX4869を飲まされ、幼児化して小学1年生の江戸川コナンとして生きることになります。
江戸川コナンと名乗った新一は、名探偵毛利小五郎の陰で数々の難事件を解決しつつ、自身の体を元に戻すため、そして組織の正体を暴くために、彼らの行方を追うという物語が主軸となっています。
ベルモットと関りが深い黒の組織のメンバー
黒の組織のメンバーは、ジン、ウォッカ、キャンティ、コルン、そしてバーボン(安室透/降谷零)などが顔とコードネームが判明しており、ベルモットの行動は彼らと密接に関わっています。
ベルモットは、組織のリーダーである「あの方」から直接指示を受けるほどの寵愛を受けている一方で、その秘密主義と身勝手さから、他の幹部たちからは強い疑念を抱かれています。
特にジンは彼女の行動を危険視しており、スナイパーであるキャンティとコルンは、とある事件をきっかけにベルモットに対して激しい憎悪を抱いています。
対照的に、公安警察官でもある潜入捜査官のバーボン(安室透)とは、任務中に行動を共にすることが多く、何らかの秘密を共有する関係にあることが物語の中で示唆されています。
[名探偵コナン]徹底的な秘密主義?ベルモットのミステリアスな魅力!
黒の組織の女幹部であり、諜報員として暗躍するベルモットは、そのミステリアスな魅力で読者を引きつけます。
彼女は組織内でも徹底した秘密主義者として有名で、「A secret makes a woman woman(女は秘密を着飾って美しくなる)」という言葉を口癖としています。
彼女は「あの方」のお気に入りであるため、他のメンバーを見下すような尊大な言動や身勝手な行動が目立ちますが、この振る舞いが逆に組織幹部たちの警戒心を強めています。
冷徹な一面と独自の信条
ベルモットは、笑いながら殺人を犯すなど冷徹な一面を持つ一方で、快楽的な殺人嗜好を持っているわけではないようです。
組織と無関係の一般人を巻き込んで死なせてしまうようなやり方には懐疑的な姿勢を示しており、彼女の行動原理には、組織の「目的」と「手段」に対する独自の線引きが存在していることがうかがえます。
また、ベルモットは現在生き残っている黒の組織メンバーの中で唯一、工藤新一とシェリー(宮野志保)がAPTX4869によって幼児化した秘密を握っている人物です。
しかし、彼女は何らかの思惑から、この重大な事実を組織に伝えておらず、この行動が彼女の最大の謎の一つとなっています。
[名探偵コナン]ベルモットの華麗な変装技術!隠された秘密とその正体とは?
ベルモットの最大の武器は、「千の顔を持つ魔女」という異名を持つほどの華麗な変装技術です。
彼女は変声機を用いなくても様々な声色を使い分け、老若男女を問わず、完璧になりすますことができる変装のエキスパートです。
この驚異的な変装技術は、新一の母で元ハリウッド女優の工藤有希子とともに、世界的マジシャンの黒羽盗一(怪盗キッドの父)のもとで学んだものです。
この事実から、ベルモットは名探偵コナンと青山剛昌の別作品『まじっく快斗』との関連性を示す重要なキャラクターでもあります。
[名探偵コナン]のベルモットの真の正体を画像付きで紹介
ベルモットの表向きの正体は、世界的に有名な二世ハリウッド女優のクリス・ヴィンヤードでした。
しかし、物語の中でそれすらもフェイクであったことが判明します。
ベルモットの真の正体は、クリスの母で、アカデミー賞女優であったシャロン・ヴィンヤードです。
シャロンとして活動していた時のベルモットは、老けメイクと年老いていると思わせる演技で、実際の若々しい姿(不老の秘密)を隠していました。
FBIのジョディ・スターリングらが、20年前に彼女の父親が殺害された事件の現場に残されていた指紋が、クリスとシャロンの物と一致したことを証拠として、シャロンが当時から老化していない、つまりクリスとシャロンが同一人物であるという重大な秘密を握っています。
この事実を知るFBIからは、ベルモットは「Rotten Apple(腐ったリンゴ)」という皮肉めいた標的名をつけられ、要注意人物としてマークされています。
しかし、FBI上層部の思惑により、その犯行は公表されず、ベルモットが逮捕に至ることはありませんでした。
この「不老」という秘密は、黒の組織のAPTX4869の研究目的、ひいては組織の真の目的に深く関わっていると考える読者が多いです。
ベルモットが変装した[名探偵コナン]の登場キャラ達の画像
ベルモットは、その高い変装技術を活かし、組織の諜報活動のために、これまで名探偵コナンに登場する様々なキャラクターに変装してきました。
彼女が変装した代表的なキャラクターには、FBI捜査官のジョディ・スターリング、帝丹高校の校医である新出智明、喫茶ポアロの女性店員榎本梓、そしてNYの通り魔の男など、そのバリエーションは多岐にわたります。
特に新出智明に変装していた期間は長く、コナンや蘭の身近に潜伏しながら、シェリーの行方を探るという、物語に大きな緊張感をもたらしました。
誰にでもなりすませる彼女の存在は、読者にとって「誰がベルモットなのか?」という疑心暗鬼を生み出し、サスペンス要素を強めています。
[名探偵コナン]ベルモットが灰原哀(シェリー)の命を執拗に狙う理由とは?
ベルモットは、かつて黒の組織で新薬開発に携わり、工藤新一や灰原自身を幼児化させた毒薬APTX4869を作った灰原哀(シェリー)の命を執拗に狙っています。
彼女は灰原を「彼女だけはこの世にいてはならない」とまで言い切り、組織への裏切り者という以上の強い憎悪や危機感を抱いていることがわかります。
APTX4869の研究について何かを知っている?
ベルモットが灰原を手にかけようとした際、「恨むのなら、こんな愚かな研究を引き継いだあなたの両親を」と告げるシーンがあり、彼女がAPTX4869に関する研究の全貌、そして宮野夫妻の真の目的について、何らかの深い知識を持っていることが示唆されています。
また、ベルモットらしき女性が、システムエンジニアの板倉という男に電話をかけていたことが明かされており、その電話の中で彼女が発した意味深な言葉が、APTX4869と組織の目的のヒントになっています。
その言葉は、「We can be both of God and the devil. Since we’re trying to raise the dead against the stream of time.(我々は神であり悪魔でもある。なぜなら、時の流れに逆らって、死者を蘇らせようとしているのだから)」というものです。
この言葉から、組織の真の目的は「不老不死」や「死者の蘇生」といった、時の流れに逆らう研究であり、APTX4869はそのための鍵であると推測されています。
そして、APTX4869に幼児化の効果があることを組織に隠したがっている節があるベルモットは、この薬の副作用や真の作用についても深く知っていると考えられます。
漆黒の特急【ミステリートレイン】での計画
ベルモットが灰原の命を狙った最も大規模な計画が、アニメ701話から704話で描かれた「漆黒の特急(ミステリートレイン)」での出来事です。
この時、ベルモットはバーボン(安室透)と協力し、ベルツリー急行に乗り込んでいた灰原をそそのかし、薬を飲ませてシェリーの姿に戻らせたうえで、列車内でC4爆弾によって亡き者にしようと目論みました。
しかし、この計画は江戸川コナン、工藤優作、工藤有希子、そして怪盗キッドらの巧みなトリックと活躍によって阻止され、灰原は無事でした。
この一件以降、ベルモットは灰原の生存を認識していながらも、彼女に対する目立った行動は起こしていません。
これは、コナンとの約束や、工藤夫妻の介入による何らかの制約が生じたためだと考察されています。
[名探偵コナン]明るみになれば黒の組織内での立場が一転?
ベルモットの存在は、彼女と「あの方」との関係も含めて、黒の組織内のパワーバランスを一転させかねない重要な秘密を抱えています。
ベルモットとあの方に隠された謎を画像付きで紹介
アニメ783話では、ベルモットと行動を共にしているバーボンが、彼女に対して「まさかあなたがボスの…」という発言をするシーンがあり、ベルモットと「あの方」の関係に何らかの血縁や特別な繋がりがあることが示唆されました。
この秘密は、バーボン曰く、もし自分の身に何かあった時には即座に組織へとリークされる手筈となっているほど、ベルモットにとって致命的なものであることがわかります。
この秘密が明るみに出れば、ベルモットは「あの方」のお気に入りという立場から一転、組織内の裏切り者として扱われかねないでしょう。
このバーボンの台詞に続く言葉として、「妻」「娘」「影武者」など、ファンの間では現在も様々な謎が考察されており、物語のクライマックスに向けて、この秘密の解明が待たれています。
この特殊な関係性こそが、ベルモットが組織内で孤立しながらも強大な権力を維持し、我が儘な行動が許されている最大の要因だと考えられます。
[名探偵コナン]ベルモットがコナンを銀の弾丸(シルバーブレット)と呼ぶ理由とは
ベルモットの行動の最も不可解な点は、「あの方」のお気に入りとされながらも、組織の壊滅を招く可能性のある江戸川コナンを「銀の弾丸(シルバーブレット)」と呼び、特別な期待を寄せていることです。
工藤新一(コナン)と毛利蘭に救われた過去?
ベルモットがコナンと蘭に対して特別な感情を抱くようになったのは、NYでの出来事がきっかけです。
名探偵コナンアニメ286話から288話で、ベルモットがNYの通り魔の男に変装していた際、寄りかかっていた柵が壊れて高所から落下しかけていた絶体絶命の危機を、自身が手にかけようとしていた毛利蘭と工藤新一に救われました。
その時、新一が「人が人を助ける理由に論理的な思考は存在しない」という言葉を告げたことに深く感銘を受け、新一を「Cool Guy(クールガイ)」、蘭を「Angel(エンジェル)」と呼び、非常に大切にするようになります。
ベルモットは、この二人を内心で「たった2つの宝物」と表現するほど強く思っており、時には組織の事件に巻き込むまいと身をていして守る行動も見せます。
彼女の「善悪を超越した独自の正義感」が、この二人に救われた経験によって形成されたと分析するファンも多いです。
銀の弾丸(シルバーブレット)の意味
銀の弾丸(シルバーブレット)とは、西洋のおとぎ話で悪魔を退治することができると信じられている銀で作られた弾丸のことです。
名探偵コナンの世界では、主に黒の組織への脅威となり得る存在に対しての警戒をこめた呼び名として使われており、赤井秀一も「シルバーブレット」として恐れられています。
しかし、ベルモットだけはコナンを「長い間待ち望んだ銀の弾丸(シルバーブレット)」と称するなど、単なる脅威ではなく、組織を終わらせてくれる救世主としての期待を込めているような言動が多く見られます。
このことから、ベルモット自身も、組織の「時の流れに逆らう」という目的や、不老不死の研究に対して懐疑的であり、組織の壊滅を内心では望んでいる可能性が高いと推測されています。
彼女は、コナンが組織を滅ぼし、自身が背負う秘密や組織の存在自体から解放してくれることを期待しているのかもしれません。
[名探偵コナン]今後の展開に期待!謎多き美女ベルモットから目が離せない
本記事で紹介してきたように、ベルモットは「あの方」との特殊な関係、不老の秘密、APTX4869の研究への関与、そしてコナンへの期待など、まだまだたくさんの伏線が残されています。
「千の顔を持つ魔女」の異名を持つ彼女の存在は、物語の核心に深く関わっており、彼女の真の目的が判明する時が、名探偵コナンという物語が最終局面を迎える時であると考える読者は多いでしょう。
彼女の秘密がどのように解き明かされ、シルバーブレットであるコナンと、ライバルであるバーボンやジンとの間でどのようなドラマが展開されるのか、今後の物語から目が離せません。
まとめ
黒の組織の幹部ベルモットは、ハリウッド女優のシャロン・ヴィンヤードという真の正体を隠し、不老の秘密とAPTX4869の研究に関わる多くの謎を抱えるミステリアスな美女です。
彼女の華麗な変装術と諜報能力は群を抜いていますが、その行動原理は組織への忠誠心だけでなく、江戸川コナンと毛利蘭に救われた過去に基づく独自の信条に裏打ちされています。
特に、コナンを「銀の弾丸(シルバーブレット)」と呼び、組織の終焉を期待しているかのような言動は、彼女が「あの方」との特別な関係を隠しながらも、組織の目的に対して懐疑的である可能性を示唆しています。
ベルモットの抱える秘密と、彼女が最終的にどちらの側に立つのかという展開は、名探偵コナンの物語のクライマックスを大きく左右する最大の注目点です。
以下の関連記事も是非ご覧ください!








コメント