
【オーバーロード】シズ・デルタ:無口な戦闘メイドの正体と強さ
「アインズ・ウール・ゴウン」を名乗る最強の魔法詠唱者、アインズを主人公に据えたダークファンタジーの金字塔『オーバーロード』。
web小説から始まり、書籍化、アニメ化、そして劇場版へと展開されるこの大人気作品には、個性豊かで魅力的なキャラクターたちが数多く登場します。
中でも、アインズ配下の戦闘メイド隊「プレアデス」の一員であるシズ・デルタ(以下、シズ)は、その無口で感情に乏しい言動と、機械的なルックスから、一部のファンから熱狂的な支持を集めるキャラクターです。
この記事では、彼女の担当声優である瀬戸麻沙美の魅力、自動人形という異色の種族としての能力や強さ、そして物語の核心に触れるアインズによる「記憶操作」の経緯と真相に迫ります。
シズの知られざる側面を深く掘り下げ、彼女が『オーバーロード』の世界でいかに特異で重要な存在であるかを解き明かしていきましょう。
「オーバーロード」の作品情報とあらすじ
『オーバーロード』は、丸山くがねが「むちむちぷりん」名義で発表したライトノベルを原作としています。
2010年に小説投稿サイト「Arcadia」で連載が開始され、その後「小説家になろう」にも掲載されました。
書籍版はKADOKAWA エンターブレインから刊行されていますが、実はweb版と書籍版では、世界観や基本的な設定は共通しつつも、ストーリーや一部登場人物が異なるパラレルワールド的な展開を見せているのが特徴です。
特に書籍版は、web版をそのまま書籍化したものではなく、エンターテインメント性を大幅に強化し、アニメ化などのメディアミックスを念頭に置いた改変が加えられていると分析する読者も多くいます。
その結果、TVアニメ第1期が2015年に放送されると人気は爆発的に高まり、書籍版の売り上げが10倍に跳ね上がるという異例の事態となりました。
その後も、第2期、第3期と放送され、さらに第1期をベースにした劇場版も公開されるなど、その勢いはとどまるところを知りません。
本作は、2138年、長らく続いたVRMMORPG「ユグドラシル」のサービス終了の瞬間から始まります。
主人公であるプレイヤー「モモンガ」は、仲間たちと築き上げたギルド「アインズ・ウール・ゴウン」の本拠地「ナザリック地下大墳墓」で、ゲームの終わりを待ちわびていました。
しかし、終了時刻を過ぎても強制ログアウトは起こらず、モモンガは自らが使用していた骸骨の姿をした最強の魔法詠唱者、アインズのキャラクターとして異世界に転移してしまいます。
さらに、NPC(ノンプレイヤーキャラクター)たちが自我を持って動き出し、モモンガはギルドの仲間を探す目的と、ナザリックの配下を導くという成り行きから、世界征服へと乗り出していくダークファンタジー作品です。
通常のファンタジーで「魔王」に当たる側を主人公とする、という設定が読者の関心を強く引いています。
シズ・デルタはプレアデスの無口なメイド?
シズは、アインズが率いる「ナザリック地下大墳墓」の戦闘メイド隊「プレアデス」の一員です。
「プレアデス(六連星)」は、執事セバス・チャンの指揮下で第九階層への侵入者迎撃を任務としていますが、ゲーム「ユグドラシル」の時代にはナザリックの最深部に侵入できた者はおらず、長らく待機状態にありました。
異世界への転移後、彼女たちは人間と同じ見た目を活かし、ナザリック外での情報収集や対応に当たることになります。
プレアデスは6名で構成され、それぞれ種族も創造主(造形や設定を作ったプレイヤー)も異なります。
長女のユリ・アルファ(デュラハン)、次女のルプスレギナ・ベータ(ワーウルフ)、三女のナーベラル・ガンマ(ドッペルゲンガー)、四女のソリュシャン・イプシロン(スライム)、五女または六女のシズ・デルタ(自動人形)、そして五女または六女のエントマ・ヴァシリッサ・ゼータ(蜘蛛人)です。
シズは、その中でも末っ子ポジションであり、大人しい性格で、無表情かつ声に感情がこもらない話し方が特徴的です。
自動人形という種族設定からくる機械的な言動は、一見すると感情がないように見えますが、実際には自我も感情も持っており、驚いた時には「うわぁ」と感嘆の声を漏らすといった人間らしい一面も見せています。
シズ・デルタの詳細プロフィールと異色の戦闘スタイル
シズ・デルタの愛称で親しまれていますが、彼女の正式名称は「CZ2128・Δ」という、いかにも機械的な響きです。
そのルックスもまた特徴的で、赤金色のストレートロングヘアに白い肌、緑色の瞳は照準器のような十字模様が浮かび、左目は黒いアイパッチで覆われています。
迷彩柄のマフラーとヘッドドレス、グローブを着用し、メイド服の上から魔法金属製の防具を装備している姿は、一般的な「メイド」というイメージよりも、むしろ「戦闘要員」であることを強く印象づけます。
職業柄、アサルトライフルに似た銃を携行しているのも、他のプレアデスメンバーとは一線を画す点です。
| 正式名 | CZ2128・Δ(しーぜっとにいちにはち・でるた) |
| 種族 | 異形種-自動人形(オートマトン) |
| 職業 | ガンナー、スナイパー、アサシンなど |
| 役職 | ナザリック地下大墳墓戦闘メイド |
| 身長 | 145cm |
シズの職業である「ガンナー」は、剣と魔法の世界「ユグドラシル」においては、非常に珍しい戦闘スタイルです。
これは、自動人形という種族とガンナーという職業が、ゲームの大型アップデート「ヴァルキュリアの失墜」によって後から追加された新設定であったことに起因します。
この異色の組み合わせが、彼女の個性を際立たせています。
また、自動人形でありながら食事は必要で、コップ一杯で2000kcalもある高カロリーなドリンク(チョコ味、バナナ味、ストロベリー味)を愛飲しているという設定も、ファンにとってはたまらない要素の一つです。
さらに、ナザリックのメイドたちの中でも、シズはマスコット的な存在として非常に人気が高く、食事の際に彼女の隣の席が取り合いになるというエピソードは、普段無表情なシズがどれほど皆に愛されているかを物語っています。
プレアデスの中でも末っ子ポジションとして、エントマとともに他のメンバーから可愛がられています。
その人気はファン間でも絶大で、ニコニコ静止画の『オーバーロード』キャラクター人気投票では、登場シーンの少なさにもかかわらず、6203ポイントを獲得して8位にランクインするという快挙を成し遂げています。
シズ・デルタの魅力と人間関係
シズの魅力は、その戦闘能力や種族設定だけでなく、他のキャラクターとの関わりの中で見せる意外な一面や、創造主から受け継いだユニークな「癖」にもあります。
特に、ナザリックの住人や異世界の人々との関係は、彼女のキャラクターに深みを与えています。
シズの個性的な行動:「1円シール」を貼る癖
シズのスカートの裾には、「1円」と書かれた値札シールが貼られているという、極めてユニークな特徴があります。
これは、彼女が「1円で売られていた」という設定を表現したものであり、シズの創造主によって施された、簡単には剥がせない特製シールです。
web版ではタブラ・スマラグディナ、書籍版ではガーネット博士とされるシズの創造主は、ギルド「アインズ・ウール・ゴウン」の初期メンバー「至高の四十一人」であり、ナザリックのギミックを担当した人物です。
この創造主から受け継いだシズの癖が、「気に入ったものにはこの『1円シール』を貼る」という行動です。
このシールは、シズにとって「お気に入りの証」であり、足りなくなればアインズが量産してくれるという約束も交わされています。
無口で無表情なシズが、静かに「好き」という感情を表現するこの行動は、ファンにとって非常に愛らしいポイントとして捉えられています。
創造主のユーモアとシズの純粋さが融合した、象徴的なエピソードと言えるでしょう。
ぬいぐるみ執事「エクレア」とのギャップ萌えな関係
シズの人間関係、というよりはナザリック内のキャラクターとの関係性で特筆すべきは、「エクレア・エクレール・エイクレアー」とのやり取りです。
イワトビペンギンのぬいぐるみに似た愛らしい容姿を持つエクレアは、執事セバスの直属の執事助手であり、ナザリック第9階層の客室周辺を担当しています。
その愛らしい姿とは裏腹に、世界征服、いや「ナザリックの支配」を目論んでいるという設定があり、その野望のために掃除に力を入れているという、二重のギャップ萌え要素を持つキャラクターです。
もふもふとした可愛い動物が大好きなシズは、ナザリック第6階層の巨大なジャンガリアンハムスター「ハムスケ」などの魔獣たちと遊ぶのと同じように、エクレアのことも非常にお気に入りのようです。
シズはエクレアを見かけると、つい抱きしめたくなる衝動に駆られ、力加減がうまくいかないのか、エクレアが息もできないほど「ムギュッ」と抱きしめてしまうのがお約束となっています。
この、可愛いものに対するシズの「容赦ない愛情表現」は、無機質な自動人形という設定との対比が際立ち、多くの読者から「可愛い」と評価されています。
初めての友人「ネイア・バラハ」との共闘と心を通わせた経緯
シズの人間関係において、最も重要なターニングポイントとなったのが、書籍版『オーバーロード』12巻から登場するローブル聖王国の聖王国訓練生、ネイア・バラハとの出会いです。
ローブル聖王国が、アインズの腹心デミウルゴスが扮する大悪魔「ヤルダバオト」に侵略された際、アインズが扮する冒険者モモンの助力を請う使節団の一員として、ネイアはナザリックへ赴きました。
この出来事を機に、ネイアはアインズの絶対的な強さと優しさに心酔していきます。
その際、デミウルゴスとアインズの茶番劇の一環として、ヤルダバオト配下のメイドロボとして登場していたのがシズでした。
当初は、お互いにどう接したらいいか戸惑いを見せていたシズとネイアですが、ヤルダバオトを裏切った王子ビービーゼーの救出や、ヤルダバオト側近との戦いを通して共闘することになります。
二人は、利害の一致、そして何よりも「アインズを崇拝している」という共通の認識から、徐々に心を通わせていきます。
特に、ネイアはシズにとって初めてできた「友人」となり、シズはネイアを「可愛くはないけどお気に入り」と評価し、彼女に自慢の「1円シール」を貼るという最大の愛情表現を見せました。
この聖王国編は、今まで感情の起伏が少なかったシズが、異世界の一人の人間であるネイアとの交流を通じて「友情」という感情を育む、非常に感動的なエピソードとして、ファンの間で非常に高く評価されています。
多くの読者は、シズが人間的な感情を持つ過程に「成長」や「変化」を感じ取り、「シズ可愛い!」という感想を多く寄せています。
ナザリック地下大墳墓内でのシズの人気
シズは、その無口さや機械的な外見にもかかわらず、ナザリック地下大墳墓内の一般メイドたちからも非常に人気が高いキャラクターです。
戦闘メイドであるプレアデスは、一般メイドにとって憧れの存在であり、その中でもマスコット的なシズは特に愛されています。
食事の際の席の取り合いのエピソードは前述の通りですが、これは彼女が持つどこか小動物的な可愛らしさや、自動人形ゆえの純粋さ、そして「中立〜善」というカルマ値(+100)が、ナザリックの住人たちにも安らぎを与えているからだと考察されます。
他のプレアデスメンバーが、ユリが「デュラハン」、ルプスレギナが「ワーウルフ」、ソリュシャンが「スライム」など、異形種としての恐ろしさを秘めているのに対し、シズはルックスと内面(カルマ値)のバランスが取れており、親しみやすい存在となっているのです。
シズ・デルタの記憶操作の真相と強さの全貌
シズ・デルタについて語る上で避けて通れないのが、「記憶操作」という衝撃的な設定と、彼女の戦闘能力についての詳細です。
この二つの要素は、シズがナザリックの中で担う重要な役割を明確に示しています。
シズの持つ「歩く機密情報」:記憶内容と万能鍵としての役割
シズは、その種族が「自動人形」であるという特性上、ナザリック地下大墳墓のギミックや、機密解除方法などの「全て」を記憶しているという設定があります。
彼女の記憶は、ナザリックの構造そのものを解き明かす「トップシークレット」であり、彼女自身が「歩く機密情報」とも言える存在でした。
この特殊な設定により、シズは宝物庫を開錠する際の「万能鍵」としての機能も持っています。
特に、宝物庫が防犯目的で毒ガスで満たされている場合でも、自動人形ゆえに精神魔法や毒に完全な耐性を持っているシズは、他のメンバーには難しい役割を担うことができるため、アインズからも非常に重宝されていました。
なぜアインズはシズの記憶を操作したのか?
ナザリックの歩くトップシークレットであるシズが、異世界に転移したことで、セキュリティ上の大きな問題が発生しました。
シズがその機密情報を保持したままナザリックの外に出るのは、ギルドの存続に関わる致命的なリスクになりかねません。
この問題に対し、シズの記憶を操作し、ナザリックのギミックや解除方法に関する情報を「誤情報」に書き換えるという措置を講じたのが、他ならぬアインズです。
この行動の裏には、アインズの周到なセキュリティ対策という側面だけでなく、シズに対する深い「優しさ」が隠されていました。
アインズがシズの記憶を操作した最大の理由は、「外に出られないシズを不憫に思ったから」です。
自動人形であるシズが、外の世界で任務に就く機会を得られるように、自らセキュリティを低下させない形で対策を施したのです。
このエピソードは、配下を大切に思い、特に創造主の想いが込められたNPCに強い思い入れを持つアインズの、人間的な(あるいはプレイヤー的な)側面を強く示すものとして、多くのファンに感銘を与えました。
シズ自身、この記憶操作によって、念願であったナザリックの外での任務に参加できるようになり、聖王国編でのネイアとの出会いへと繋がっていくことになります。
なお、シズがもともと記憶していた正しい機密情報は、「読んではいけない本」に記録されているという設定も、アインズの用意周到さを物語っています。
シズ・デルタの強さ①:魔銃と高性能防具による後方支援能力
シズの戦闘スタイルは、その職業であるガンナー、スナイパーが示す通り、後方からの援護射撃がメインとなります。
彼女が携行する白色の魔銃は、ブルパップ方式のアサルトライフル(AUG)に丸みを持たせたような形状をしており、異世界においては極めて珍しい武器です。
遠距離攻撃を得意とする一方で、射撃ほどではないものの、大ぶりのナイフも装備しており、アサシンの職業レベルからくる近接戦闘能力も有しています。
さらに注目すべきは、彼女の防御力です。
後方戦闘要員であるにもかかわらず、非常に高性能な防具を装備しており、その防御力はアインズが冒険者モモンとして活動する際に着用するフルプレートに匹敵するとされています。
メイド服の上から装備している防具は、メテル鋼にミスアルとベリアットを混ぜ込んだアダマス鋼「魔法金属ガルヴォルン」を三重にした合金板であり、込められている魔法も一級品です。
これは、彼女が「歩く機密情報」であるため、攻撃されるリスクを最大限に減らすという、創造主とアインズの配慮の現れと解釈することができます。
シズ・デルタの強さ②:職業レベルと自動人形の完全耐性
シズの強さは、職業レベルと種族レベルの合計値に現れています。
| ガンナー | Lv.10 |
| スナイパー | Lv.3 |
| アサシン | Lv.3 |
| ストーカー | Lv.3 |
| その他の職業 | 合計Lv.22 |
| 職業レベル合計 | Lv.41 |
| 種族(自動人形)レベル | Lv.5 |
| 総合レベル | Lv.46 |
総合レベルは46であり、物理攻撃と素早さのパラメータが高く、次いで魔法防御が高いという設定です。
「ユグドラシル」の中ではハイレベルとは言えないかもしれませんが、異世界に転移した後の世界では、レベル30を超える存在がほとんどいないため、シズは十分な強さを持つ強大なキャラクターと言えます。
特筆すべきは、彼女が持つ「自動人形」という種族特性からくる、毒と精神魔法に対する完全耐性です。
これは、対人戦においては、精神系デバフが強力な魔法詠唱者や、毒による消耗戦を得意とする相手に対して、圧倒的な優位性を発揮することを意味します。
また、アニメ2期最終話で、同じくレベルが高い吸血鬼のイビルアイと戦った際には、レベルがわずかに低いにもかかわらず、ユリとの抜群の連携プレイを見せ、手加減した状態でも終始イビルアイを圧倒しました。
このことから、単なるレベルの合計値だけでは測れない、戦闘時の状況判断能力や連携能力の高さもシズの強さの一部であることがわかります。
そして、カルマ値が「中立~善」(+100)という、プレアデス内では珍しい善寄りの属性も、彼女がナザリック外で人間と接する際の安心感に繋がっています。
プレアデス内でのシズの戦闘能力の順位考察
戦闘メイド隊プレアデスは、種族も職業も多種多様であり、一概に単純な合計レベルだけで強さを測ることはできません。
しかし、一つの指標として、それぞれのレベルの合計値を見てみましょう。
| ナーベラル・ガンマ | Lv.63 |
| ルプスレギナ・ベータ | Lv.59 |
| ソリュシャン・イプシロン | Lv.57 |
| ユリ・アルファ | Lv.51 |
| エントマ・ヴァシリッサ・ゼータ | Lv.51 |
| シズ・デルタ | Lv.46 |
合計値が最も高いのは、ウォー・ウィザード、エレメンタリスト(エア)、アーマード・メイジといった職業レベルが特に高いナーベラル(Lv.63)です。
彼女は魔法攻撃と魔法防御に優れ、アインズの「冒険者モモン」随伴者として最も戦闘機会が多く、プレアデス最強と見なされることが多いです。
次点のルプスレギナ(Lv.59)は、物理・魔法の攻撃・防御のバランスが取れたオールラウンダーであり、カルネ村の監視を単身任されていることから、アインズもその実力を高く評価していることがわかります。
ソリュシャン(Lv.57)はスキルレベルは低いものの、種族レベルが高く、物理攻撃・防御・素早さに優れているため、上位3人は非常に高い戦闘能力を持っていると言えます。
一方、ユリ(Lv.51)とエントマ(Lv.51)は同じレベルですが、ユリは物理攻撃に特化し魔法攻撃はできません。
エントマは符術師という職業と蜘蛛人(アラクノイド)という種族の特性上、バランスは良いものの、召喚に時間がかかるなどの欠点があります。
そして、レベル合計値では最下位のシズ(Lv.46)ですが、前述のイビルアイ戦での連携能力や、毒・精神魔法の完全耐性という特異な強みを持っています。
そのため、単純な合計レベルの数字だけでは測れないものの、プレアデス内での強さを順位付けすると、多くの読者は以下のように考察しています。
1位:ナーベラル
2位:ルプスレギナ、ソリュシャン
4位:ユリ、エントマ、シズ
シズは下位に位置しますが、異世界全体で見ればレベル46は圧倒的な強さであり、ナザリック地下大墳墓の外の生物と比べても、その戦闘能力は十分すぎるほど強大です。
シズ・デルタの声優:瀬戸麻沙美の魅力に迫る
シズ・デルタの無口で感情が乗らない話し方、そして時折漏れる感嘆の声といった難しい役どころに命を吹き込んでいるのが、声優の瀬戸麻沙美です。
彼女の演技は、シズというキャラクターの魅力を最大限に引き出し、登場シーンの少なさにもかかわらず、視聴者に強い印象を与えています。
シズ・デルタの声優は瀬戸麻沙美
シズの声を担当する瀬戸麻沙美は、1993年4月2日生まれ、埼玉県出身の声優です。
O型で身長は167cmと、すらりとした体躯の持ち主であり、特技はピアノ、歌、新体操、絵と多岐にわたります。
高校在学中に第3回シグマ・セブンオーディションに合格し、翌年から声優活動をスタートさせました。
特に注目を集めたのは、デビューして間もない頃に受けたオーディションで、テレビアニメ『放浪息子』の準主役・高槻よしの役に抜擢されたことです。
アニメ声優以外にも、キャラクターソングの歌唱、海外作品の吹き替え、ナレーター、ラジオパーソナリティーなど、幅広い分野で活躍しており、その演技力の幅広さには定評があります。
| 生年月日 | 1993年4月2日 |
| 出身地 | 埼玉県 |
| 血液型 | O型 |
| 身長 | 167cm |
| 特技 | ピアノ、歌、新体操、絵 |
瀬戸麻沙美のプロフィールと声優活動の経緯
瀬戸麻沙美のキャリアは、若くして主要キャストを任されるという異例のスピードで築かれてきました。
『放浪息子』での繊細な演技は、彼女の才能を世に知らしめるきっかけとなり、以降、ヒロインや主要な女性キャラクターを多く担当しています。
彼女の声質は、クールで凛としたキャラクターから、活発で情熱的なキャラクターまで、幅広い役柄に対応できる柔軟性を持っています。
シズのように感情を抑えたキャラクターを演じる際には、無機質さの中に微かな感情の揺れを表現するという、高度な技術が要求されますが、瀬戸は見事にこれをクリアし、シズの魅力を深めています。
ファンの中には、シズの無表情な中に潜む感情の表現が、瀬戸の演技力の真骨頂であると評価する声も多く見られます。
瀬戸麻沙美の他の主な出演作品
瀬戸麻沙美は、『オーバーロード』のシズ以外にも、数多くの人気作品で主要な役を演じています。
特に代表的な出演作として挙げられるのは以下の作品です。
『ちはやふる』の綾瀬千早役は、彼女の代表作の一つであり、情熱的で真っ直ぐな主人公の姿を見事に演じきっています。
『TARI TARI』の宮本来夏役や、『ウィッチクラフトワークス』の火々里綾火役など、ヒロインを務めた作品も多く、男女問わず多くのファンを獲得しています。
また、近年では『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』の桜島麻衣役で、ミステリアスでありながら芯の強いヒロインを演じ、その人気を不動のものとしました。
さらに、『東京喰種トーキョーグール』の真戸暁役や、『怪獣8号』の亜白ミナ役など、クールで戦闘能力の高い女性キャラクターを演じることも多く、シズの演技にも通じる魅力を発揮しています。
瀬戸麻沙美のファンは、シズの無口な演技を通じて、その表現の深さを再認識し、他の出演作品にも興味を持つという流れが生まれていると分析できます。
シズ・デルタの登場シーンとファンからの評価
シズはナザリック内部の防衛や、外部での特殊任務に就くことが多いため、アニメ本編での登場シーンは、他のプレアデスメンバーや守護者たちに比べて少ない傾向にあります。
しかし、彼女が画面に登場するたび、そしてセリフを口にするたびに、ファンの喜びは非常に大きなものとなります。
アニメでの主要な登場シーン:セリフが増えた「最強最高の切り札」
シズはアニメ『オーバーロード』第1期から登場していましたが、セリフらしいセリフを初めて喋ったのは、アニメ第2期第13話「最強最高の切り札」でのことでした。
この回では、デミウルゴスが扮する大悪魔ヤルダバオトと、アインズが扮する冒険者モモンが対決する茶番劇が展開されます。
プレアデスはヤルダバオトの手下として仮面をつけて登場し、シズは「デルタ」、ユリは「アルファ」として、最強クラスの魔法詠唱者であるイビルアイと戦闘を繰り広げます。
この場面で、シズは「援護する。必要ないだろうけど」という、彼女らしいクールで短いセリフを口にし、その機械的な声と表情が、ファンにとって非常に印象的でした。
この時の戦闘で、シズとユリはイビルアイを終始圧倒しており、その強さを改めて視聴者に印象付けました。
シズの日常が垣間見える貴重なシーン
アニメ第3期に入ると、シズの登場シーンはさらに増え、キャラクターの内面や日常が垣間見える貴重な描写も増えました。
第3期第1話「支配者の憂鬱」では、ナザリック大墳墓の食堂へ向かう途中、廊下でエクレアを発見し、じーっと見つめた後に抱き上げて「ムギュッ」としたまま食堂へ連れて行くシーンが描かれます。
これは、彼女が可愛いものに対して無意識に示す愛情表現であり、無表情なシズが見せる数少ない「可愛らしい」行動として、ファンにとっては垂涎のシーンでした。
また、第3期第7話「蜘蛛にからめられる蝶」では、財宝を狙って侵入してきたワーカーチーム「竜狩り」とプレアデスが対峙する場面でも登場し、冷静に戦況を分析する姿が描かれています。
これらのシーンの増加は、ファンにとって大きな喜びであり、特に第3期では顔のアップも多くなり、「シズちゃん! シズちゃん! 顔アップだーーーー!!!!」といった熱狂的な感想がSNS上で多く見られました。
アニメ本編以外にも、ちびキャラによるミニアニメ『ぷれぷれぷれあです』でも、プレアデスを中心とした日常が描かれており、ファンからは「もっとシズに活躍してほしい」という要望が多く寄せられています。
原作小説での大活躍とファンからの熱い感想
アニメでの登場シーンの少なさが惜しまれる一方で、シズは原作小説の書籍版12巻・13巻の「聖王国編」で、圧倒的な大活躍を見せています。
この聖王国編こそが、前述したネイア・バラハとの出会いと友情、そしてシズの「人間的な感情」の成長が深く描かれたエピソードです。
今まで表情に乏しかったシズが、ネイアという初めての友人と心を通わせていく様子は、多くの読者にとって非常に感慨深いものでした。
読者からは「ひたすらシズが可愛かった」「シズが活躍しててシズ可愛いなって思いました」といった感想が相次ぎ、彼女の人気を決定づけました。
また、聖王国編は、ナザリック地下大墳墓の外でシズが長期間にわたって任務を遂行し、戦闘だけでなく、人間との交流を通じて成長するという、彼女にとって重要な物語となっています。
この大活躍により、アニメ第4期(聖王国編)が制作された場合、シズの登場シーンと魅力が大幅に増えることへの期待が非常に高まっています。
さらに、シズの声優である瀬戸麻沙美への言及も多く、「シズ可愛い瀬戸麻沙美好き」といったように、キャラクターと声優の魅力が相乗効果を生み出していることがうかがえます。
瀬戸麻沙美の落ち着いたトーンと無機質な演技が、シズの無口なキャラクター性を際立たせ、ファンにとってその声が特別なものとなっているのです。
まとめ
『オーバーロード』の戦闘メイド隊「プレアデス」の一員であるシズ・デルタは、無口で感情に乏しい「自動人形」でありながら、その機械的なルックスと内面に秘めた優しさ、そして「1円シール」といった個性的な行動で、多くのファンを魅了し続けています。
彼女の魅力は、単なる強さだけでなく、ナザリック地下大墳墓の機密を全て記憶する「歩く機密情報」という重要な設定、そしてそれを守りつつも、外の世界で活動させてあげたいというアインズの深い優しさから施された「記憶操作」の真相にあります。
シズの記憶は誤情報に書き換えられたことで、彼女はナザリックの外へ出ることが可能となり、その結果、聖王国編ではネイア・バラハという「初めての友人」を得るという、人間的な成長を遂げました。
戦闘能力はプレアデス内では下位に位置するものの、毒・精神魔法の完全耐性という特異な強みと、後方支援を主とするガンナー、スナイパーの職業レベルは、異世界では圧倒的な強さを誇ります。
そして、彼女の魅力を支えているのが、声優の瀬戸麻沙美による、無機質さの中に微かな感情を表現する繊細な演技です。
原作小説ではすでに大活躍を遂げているシズですが、今後アニメ化が続くことで、その魅力的な姿がより多くの視聴者に届けられることが期待されます。
シズ・デルタ、そして声優の瀬戸麻沙美の活躍に、今後も目が離せません。
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