
冒険とサスペンスが最高潮に達する『ゴールデンカムイ』の単行本第13巻は、新たな刺青囚人との激闘、そして物語の最重要地点である網走監獄への潜入作戦が描かれる、まさしく物語のターニングポイントとなる一冊です。
第13巻では、盲目の刺青囚人都丹庵士(とたんにあんじ)との決着から、脱獄王白石由竹の能力が最大限に発揮される網走監獄への極秘侵入作戦が展開されます。
しかし、そこで待ち受けていたのは、予想だにしなかった「のっぺら坊」の「替え玉」の存在、そして、鶴見中尉率いる第七師団の強硬手段による襲撃でした。
すべての勢力が一堂に会し、杉元たち、土方歳三一派、そして鶴見中尉の三つ巴のバトルが勃発する、読者も息をのむ怒涛の展開を詳しく見ていきましょう。
盲目の盗賊団との「暗中」の戦い
前巻で、温泉に入っている最中に盲目の刺青囚人都丹庵士率いる盗賊団に襲撃された杉元一行。
第13巻は、この予期せぬ奇襲から幕を開けます。
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全裸での戦闘開始とリュウの活躍
杉元たちが武器も持たず、服も着ていない全裸の状態で襲われたという状況は、この作品ならではのユーモラスな要素でありながら、命懸けの緊張感をもたらします。
盗賊団によって明かりを消され、暗闇の中で聴覚を頼りに戦う都丹たちに対し、杉元たちには勝ち目がありませんでした。
しかし、二瓶鉄三の愛犬である猟犬リュウが主人の危険を察知して飛びついた隙に、杉元たちは一斉に逃走を図ります。
逃走の際、杉元は都丹の部下の槍で腕に手傷を負ってしまいますが、用心深い尾形百之助が近くに銃を隠していたおかげで、反撃の糸口を見つけます。
この戦いは、夜が明けるまでの「暗中」での鬼ごっこのような状態となりますが、幸いにも死者を出すことなく持ちこたえます。
マキビシ代わりのペカンペと土方との合流
夜が明け、辺りが薄暗くなるにつれて、形勢は一気に逆転します。
杉元たちは逃げる都丹庵士たちを追い詰めますが、都丹たちが逃げ込んだのは窓という窓に板が打ち付けられた廃旅館でした。
再び暗闇に包まれ、聴覚に優れる都丹たちに有利な状況に思えましたが、ここでアシリパの機転が光ります。
アシリパは、塘路湖のぺカンペ(菱の実)をマキビシ代わりに床にばら撒き、都丹たちを無力化することに成功し、ついに都丹を捕えることができました。
都丹を拘束した直後、タイミングよく土方歳三一派が現場に割って入り、争いは終了します。
都丹庵士は、土方に引き渡され、その配下となり、杉元たちは都丹の持つ刺青人皮の写しを貰うことができました。
| 刺青囚人 | 都丹庵士(とたんにあんじ) |
| 犯した罪 | 盲目の盗賊団を組織し、強盗を働く |
| 特殊能力 | 聴覚に優れ、音で敵の位置を把握できる |
| 末路 | 土方歳三一派の配下となる |
作戦名「クチャ」:網走監獄への潜入
都丹の刺青人皮の写しを手に入れた杉元一行は、ついに最終目的地である網走監獄を目指します。
その警備の厳重さは、周囲三方を山に囲まれ、五翼放射状平屋舎房という当時世界でも最先端の構造を持ち、機関銃で武装した監視櫓が20箇所以上あるという、まさに「要塞」と呼ぶべきものでした。
脱獄王・白石の真価とトンネル作戦
杉元たちは、最も警備が手薄な網走川に面した堀からの侵入を計画します。
この作戦で最大のキーマンとなったのが、脱獄王・白石由竹です。
アシリパたちは、川口部にサケ漁をしているアイヌの仮小屋(クチャ)を装い、そこから看守の宿舎に繋がるトンネルを掘り進めるという、彼の能力を最大限に生かした大胆な作戦を実行します。
この潜入大作戦の導入シーンは、アシリパと杉元が森へ行き、アイヌの秋の実り(鮭、どんぐり、ヤマブドウなど)の収穫や文化を紹介する様子が描かれ、読者が油断したところへ、監獄の壁を見た時の驚きが際立つという、演出の巧妙さが光ります。
また、門倉看守部長を賄賂や情報を与えることで味方に引き入れるなど、内通者も確保し、着々と作戦は進行します。
門倉看守部長と「本当のチタタプ」
網走監獄の看守であり、犬童典獄の部下である門倉看守部長は、この作戦における重要な内通者となります。
白石は、門倉に対して絶妙に腹立たしい『ッピュウ☆』という擬音と共に指揮を執り、彼を仲間として動かします。
門倉の部屋での会話では、土方歳三が尾形に対し、キロランケと谷垣から情報を聞き出していたことを告白するなど、それぞれの勢力が水面下で情報収集を行っていたことが明らかになります。
この巻で描かれるアイヌの食文化の紹介の中では、「本当のチタタプ」のシーンも登場します。
普段、杉元たちがユーモラスに「チタタプ」しているのとは異なり、厳粛な雰囲気で行われる神聖な儀式として描かれ、アイヌの文化を掘り下げつつ、物語の緊張感を高めています。
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網走監獄突入:五翼放射状平屋舎房の真実
新月の夜、杉元、アシリパ、白石は、都丹庵士を先導役として、いよいよ網走監獄への潜入を決行します。
都丹の優れた聴覚があれば、巡回中の看守との接触を極力避けることができると期待されました。
替え玉のっぺら坊と看守たちの銃撃戦
作戦は順調に進み、一同は「のっぺら坊」が収監されているという五翼放射状平屋舎房の房までたどり着きます。
しかし、そこでアシリパが再会したのは、彼女の父であるウイルクではなく、顔が潰された「替え玉」でした。
この瞬間、彼らの侵入が犬童典獄らに露見します。
待ち構えていた網走監獄の看守たちとの間で、激しい銃撃戦が勃発します。
のっぺら坊の房に入った際、部屋に響き渡る「ああああああああ」という奇声と、真っ暗な目、そして驚き見開かれるアシリパの目の対比は、コミックスで加筆された描写であり、状況の異様さと恐怖を際立たせています。
引き裂かれる杉元とアシリパ、土方の策略
銃撃戦の中、アシリパだけは辛うじて逃げ出すことができましたが、彼女を誘導したのは、逃走ルートとは別の方へ連れて行く都丹庵士でした。
都丹は、「本物に合わせる」と告げますが、これは土方歳三の策略だったことが示唆されます。
土方は、のっぺら坊が偽物にすり替えられていたことを承知しており、幕末の戦乱を生き抜いた新選組あがりらしい知略で、混乱に乗じてアシリパを本物のウイルクのもとへ導こうとしていたのです。
この混乱の中で、杉元とアシリパは引き離されてしまいます。
銃弾が飛び交う中、アシリパを優先して逃がす杉元の行動は、彼らの絆の深さを改めて印象付ける、感動的なシーンです。
網走監獄を襲う「雷」:鶴見中尉の強襲
杉元たちが看守との銃撃戦の最中、トンネルの対岸、網走川には松明の灯りが多数出現します。
その灯りの正体は、第七師団の艦隊に乗り込み、完全武装した大部隊でした。
鶴見中尉は、大湊要港部の駆逐艦まで動員するという、驚くべき軍事力と人脈、そして大胆不敵さをもって、網走監獄を強襲したのです。
鶴見中尉は、兵隊たちに「のっぺら坊とアシリパを確保せよ!!」と命令を下し、ここにアシリパたちVS網走監獄(犬童典獄)VS第七師団(鶴見中尉)という、三つ巴の全面戦争が勃発します。
読者からは、「鳥肌が止まらない」「鶴見中尉の恐ろしい所(軍事力、知略、人脈、組織力、大胆不敵さ)がギュッと詰まって分かった」と、その展開に驚愕の声が上がっています。
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まとめ:網走監獄編の開幕と怒涛のクライマックス
『ゴールデンカムイ』第13巻は、物語の最大の山場である網走監獄編の幕開けであり、それぞれの思惑が複雑に絡み合う怒涛の展開が描かれています。
| 舞台 | 網走監獄(五翼放射状平屋舎房) |
| 潜入方法 | 白石による脱獄ルート、鮭漁の小屋を装ったトンネル作戦 |
| 判明した事実 | 「のっぺら坊」は替え玉で、本物は別の場所にいる |
| 三つ巴の戦い | 杉元たち(+土方一派)VS 網走監獄(犬童典獄)VS 第七師団(鶴見中尉) |
| 結末 | 杉元とアシリパが引き離され、アシリパは都丹に誘導される |
土方歳三は、新選組あがりの知略で、偽物ののっぺら坊が収監されていることを知りながら、アシリパを本物のウイルクの元へ誘導するという一手に出ます。
一方、鶴見中尉は、軍事力という強硬手段で網走監獄を完全に掌握しようとします。
この巻の終盤で、物語は第14巻へと続く、三つ巴のバトルとアシリパの父との邂逅という、究極のクライマックスへと突入していきます。
読者からは「続きが気になる」「内容分からないように伝えるの難しすぎて何も言えねェ状態」という声が多数寄せられており、いよいよクライマックスを迎える網走での戦いが、どのように描かれるのか、期待が高まるばかりです。
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