
板垣巴留先生が描く『BEASTARS』は、肉食獣と草食獣の共存という、深く複雑なテーマが魅力的ですよね。
でも、僕たちファンが一番ワクワクしちゃうのは、やっぱり獣たちの本能がぶつかり合う「強さ」の描写ではないでしょうか。
主人公のハイイロオオカミ、レゴシをはじめ、ヒグマのリズ、コモドオオトカゲのゴーシャなど、作中には驚異的な身体能力や特殊能力を持ったキャラクターが目白押しです。
そこで今回は、僕が持てるすべての情報(作中の描写、特殊能力、覚醒形態、そしてファン間での熱い議論!)を総動員して、ビースターズ界の真の「最強」を決めるランキングTOP30を作成しました!
ランキングの基準は、彼らが最も力を発揮した「最強形態」での純粋な戦闘力です。
食殺事件や裏市の抗争を経て、栄光の頂点に立つのは一体誰なのか、早速、実力が低い方から順に見ていきましょう。
BEASTARS 最強キャラクターランキング TOP30
第30位 エルス
エルスはアンゴラヒツジの女子生徒です。
演劇部のダンスチームに所属しており、亡くなったテムが想いを寄せていた人物ですね。
彼女の魅力は、肉食獣であるビルが裏市で肉を買っていたことを知っても、それを受け入れる心優しい性格と、肉食獣への理解の深さにあります。
純粋な戦闘力という点では、草食獣の中でも小型のヒツジであるため、残念ながら今回選出した30名の中では最下位となってしまいます。
後述のレゴムと比較しても、レゴムは自分の卵を守るという強い動機があり、ある種の矜持を持っているのに対し、エルスにはそのような戦闘的な要素は皆無に近いからです。
しかし、彼女が持つ「優しさ」と「受容力」は、争いが絶えないこの世界において、ある意味で最も尊い「精神的な強さ」と言えるかもしれません。
第29位 レゴム
レゴムはレゴシのクラスメイトのメンドリです。
無表情でお嬢様言葉が特徴的な彼女ですが、レゴシに自分が産んだ卵のサンドイッチを褒められたことがきっかけで、最高の卵を産むことに強い矜持を持つようになりました。
メンドリという種族は基本的に戦闘能力は低いですが、この「最高の卵を産む」という能動的な使命感は、第30位のエルスが持つ受動的な優しさよりも、危機の際に力を発揮する可能性を秘めた「精神的な強さ」として評価しました。
エルスを上回るこの能動性を評価しましたが、第28位のハルが持つ、弱者であることに起因する特有のサバイバル精神や、周囲を巻き込むような行動力には遠く及ばないため、この順位が妥当だと判断しています。
第28位 ハル
ハルは本作のヒロイン、ドワーフ種のウサギです。
小型の草食獣という圧倒的弱者であることへの諦観から、複雑な背景を持つ彼女ですが、純粋な格闘能力はほぼゼロに等しいです。
しかし、彼女が持つ「生き残るための奔放さ」と、誘拐され食殺の危機に瀕しても動じない「肝の据わり方」は、並の草食獣とは一線を画しています。
第29位のレゴムが日常的な矜持であったのに対し、ハルは極限の危機的状況下で発揮される特殊な「サバイバル能力」と内面的なタフネスを評価し、上位としました。
ただし、第27位のサヌのような身体能力を持つ鳥類や、ロクメが持つような権威や体格には到底敵わないため、下位に留まっています。
第27位 サヌ
サヌは演劇部の部長を務めるペリカンです。
癖者揃いの部員たちをまとめる良識的な人物で、そのリーダーシップには日々の苦労が見えますね。
鳥類の中でもペリカンは比較的大型で、飛行能力を持っている可能性が高いです(ただし、学園のルールで在学中は飛行免許が必要)。
もし飛行が可能であれば、第28位のハルを上回る機動力と、上空からの視界の広さという点で優位に立てると判断しました。
ハルのサバイバル精神は認めますが、サヌの持つ「空からの視点」と「部長としての統率力」を、この順位の根拠としました。
しかし、第26位のゾーイが持つような、物語の転換期に代役として選ばれる「適性」や、その後の厳しい指導による精神的な成長には及ばないため、この位置にとどまりました。
第26位 ゾーイ
ゾーイは中等部に所属するヤギの男の子です。
テムが倒されたことで、急遽舞台「水の精 オディー」の代役となり、ルイから非常に厳しい稽古をつけられました。
代役という形で物語の転換点に立ち、ルイという強烈な指導者から鍛えられた経験は、第27位のサヌの日常的な部長業よりも、戦闘力に近い「精神的タフネス」を培ったと評価できます。
ヤギという種族特有の機動力と、山岳地帯での活動を可能にする身体能力も秘めているかもしれません。
ただし、第25位のエレンのように、最初から勝ち気で肉食獣に臆さない「気概」や、舞台でヒロインを張れるほどのカリスマ性には欠けるため、この順位となりました。
第25位 エレン
エレンはシマウマの女子生徒です。
舞台「アドラー」でヒロイン役に抜擢されるほどの存在感と、物怖じしない勝ち気な性格を持つ人物です。
テムの死後、肉食獣のビルと激しい口論を交わすなど、大型肉食獣に対しても一歩も引かない「強靭な精神力」は特筆に値します。
第26位のゾーイが受動的に厳しさを強いられたのに対し、エレンは能動的に肉食獣と対立できる気概を持っており、これは作中での戦闘において非常に重要な要素です。
シマウマの蹴りも強力な武器になり得るでしょう。
しかし、第24位のキビが持つような、肉食獣によって腕を千切られるという「物理的な試練」を乗り越えた後の精神的な成長には及ばないため、この順位となりました。
第24位 キビ
キビは演劇部の美術チームに所属するアリクイです。
穏やかで懐が広いですが、タオとのストレッチ中に勢い余って腕を千切られるという、作中でも最も凄惨な事故の被害者となりました。
彼の強さは、この事故による肉食獣への恐怖を一時的に持ちながらも、「いつまでも肉食獣を怖がっていたくない」という強い意志でタオと和解し、恐怖を乗り越える「精神的な成長と回復力」を遂げた点です。
第25位のエレンが肉食獣に臆しない気概を持つとするなら、キビは極限の恐怖から生還し、それを乗り越えた「経験値」として、エレンを上回ると判断しました。
しかし、第23位のテムのように、自身の死をもって物語を駆動させた「存在の重さ」や、死後の影響力には及ばないため、この位置にとどまりました。
第23位 テム
テムは食殺事件の被害者となったアルパカの男子生徒です。
心優しい性格が裏目に出てしまい、ヒグマのリズに食殺されてしまいましたが、テムの「存在」と「死」は、本作の物語全体を動かす最大のトリガーとなりました。
彼の死がなければ、レゴシは食殺犯捜しをせず、ルイはシシ組のボスになることも、レゴシの決闘に立ち会うこともなかったでしょう。
第24位のキビが個人的な試練を乗り越えたのに対し、テムの死は社会全体、特にチェリートン学園の肉食獣と草食獣の確執を浮き彫りにした「社会的・物語的な影響力」を戦闘力に換算し、この順位としました。
ただし、第22位のピナのように、実際に強敵と対峙し、知略をもって牽制できる「胆力」と「行動力」には遠く及ばないため、この順位です。
第22位 ピナ
ピナはドールビッグホーンの高等部1年生です。
自分のルックスに絶大な自信を持ち、人を食ったような性格の持ち主ですが、彼の真の強さは「知略」と「胆力」にあります。
リズと対峙したレゴシを助けるために食殺事件に首を突っ込み、自らを危険に晒しながらも、口先だけでヒグマのリズを巧みに牽制したシーンは、身体能力を超える精神的な優位性を示しました。
最終的にリズを逮捕に追い込んだのも、ピナの機転による警察への通報です。
第23位のテムが受動的な犠牲者だったのに対し、ピナは能動的に危険に飛び込み、頭脳と舌で強敵を出し抜いた点で、上位に位置づけました。
しかし、第21位のムギが持つような、裏市にも近いアパートで生計を立てる「社会的なタフネス」には劣ると判断しました。
第21位 ムギ
ムギはコーポ伏獣の202号室に住むシバイヌです。
カレンダーのグラビアによる収入で生計を立てているという、個性的でタフな社会人です。
彼の強さは、裏市まで徒歩10分の治安の悪いアパートで、グラビアという不安定な収入源で生計を立てる「生活力」と「環境への適応力」にあります。
第22位のピナが学生生活での知略に長けていたのに対し、ムギは裏社会に近接した場所でのサバイバルを成功させているという点で、「現実的なタフネス」が優位だと評価しました。
また、イヌ科の身体能力も有しています。
しかし、第20位のシイラが持つような、肉食メスクラブでのアルバイト経験や、ダンスチームのリーダーを張る「身体的な才能と影響力」には及ばないため、この順位となりました。
第20位 シイラ
シイラは演劇部のダンスチームリーダーを務めるチーターの女子生徒です。
14歳で金欠のため「肉食メスクラブ」で女王様のアルバイトをしていたという、凄まじい経歴を持ちます。
チーターの超絶的な敏捷性と、ダンスチームのリーダーを張る身体能力は、肉食獣としてのポテンシャルが非常に高いことを示します。
第21位のムギが生活力で上位としたのに対し、シイラは肉食メスクラブという裏社会のど真ん中で身体を武器にしていた経験と、チーターという種のポテンシャルで上回ると判断しました。
しかし、第19位のライカのような、空を飛ぶ鳥類特有の「三次元的な戦闘能力」や、飛行免許を取得する社会性には及ばないため、この順位です。
第19位 ライカ
ライカはフィーナと同居するオオワシです。
「ヒモ」として養われていますが、飛行免許を取得しており、フィーナの送迎も行うという飛行能力と社会性を兼ね備えています。
オオワシという大型の猛禽類であるため、その爪と嘴、そして空からの攻撃という三次元的な戦闘は、第20位のシイラのような地上での敏捷性を持つ動物よりも圧倒的に優位です。
地上戦では得られない高低差のアドバンテージを評価しました。
ただし、第18位のアオバのような、肉食獣の集団の中で良識を保ち、集団の調和に貢献できる「精神的な自制」や「リーダーシップ」には劣ると判断しました。
第18位 アオバ
アオバはハクトウワシの男子生徒です。
レゴシやビル、タオとつるむ肉食獣の仲間たちの中で、ビルが肉を買おうとした際にレゴシと共に思い止まるなど、「良識」と「自制心」を持つ人物として描かれています。
ハクトウワシという大型の猛禽類であり、飛行能力と身体能力は高いです。
第19位のライカが「ヒモ」として社会性に甘える面があるのに対し、アオバは肉食獣の本能に抗い、集団の中で自制できるという「精神的な強さ」と「社会的適合性」を評価しました。
しかし、第17位のジャックが持つような、オオカミに品種改良を加えたイヌ科の闘争心と、学園トップクラスの知能には及ばないため、この位置にとどまりました。
第17位 ジャック
ジャックはレゴシの親友であり、701号室の寮生です。
ラブラドール・レトリバーで、オオカミに品種改良を加えられたイヌ科という出自を持ちます。
闘争心は抑えられている反面、知能が高く学園トップクラスの成績を誇る優等生です。
戦闘力だけを見れば、第18位のアオバほどの大型猛禽類には劣るかもしれませんが、イヌ科特有の集団行動への適応力と、圧倒的な知能を兼ね備えている点が、彼の強さです。
彼の知識と分析力は、レゴシの捜査や精神的な危機を度々救っており、情報戦において大きなアドバンテージとなります。
しかし、第16位の市長のように、社会全体に影響を及ぼす巨大な権力や、ライオンという種の絶対的なポテンシャルには劣るため、この順位となりました。
第16位 市長
市長はライオンでありながら、善良なイメージを市民に植え付けるため、大学入学直前に牙をすべて抜いて総入れ歯にしたという人物です。
彼の強さは、ライオンという種のポテンシャルと、牙を抜いてもなお市長として君臨できる「社会的・政治的な影響力」と「権力」です。
第17位のジャックが学園内での優等生的な強さであるのに対し、市長は社会全体を動かし、裏社会(シシ組の暗躍)を隠蔽できるほどの権力を持っています。
この社会的権力を戦闘力に換算し、上位としました。
しかし、第15位のボーグが持つような、クマ科が持つ絶対的な体躯と怪力、そして種のポテンシャルを隠し持つしたたかさには及ばないため、この順位です。
第15位 ボーグ
ボーグはコーポ伏獣の201号室の住人で、ツキノワグマです。
種族を偽ってウサギの小説家として活動しているという、異色の経歴を持ちます。
彼の強さは、クマ科が持つ本来の凄まじい体躯と怪力という種の絶対的なポテンシャルを、普段は知的な活動によって完全に「隠し持っている」という秘めたる点にあります。
第16位の市長がライオンのイメージのために肉体的な強さを犠牲にしたのに対し、ボーグは肉体的なポテンシャルをそのまま保持しつつ、知的な擬態を行っている点で、種の強さが優位だと判断しました。
しかし、第14位のタオが持つような、より獰猛な大型ネコ科の身体能力と、不慮の事故を起こしてしまうほどのコントロール不能な本能的な爆発力には及ばないため、この順位となりました。
第14位 タオ
タオはクロヒョウの男子生徒です。
新歓祭の舞台で敵役を演じましたが、ストレッチ中に勢い余ってアリクイのキビの腕をもいでしまうという凄惨な事故を起こしてしまいました。
彼の強さは、クロヒョウという大型ネコ科の獰猛な身体能力と、意図せずとも他人を傷つけてしまうほどの「コントロール不能な本能的なパワー」にあります。
第15位のボーグが肉体を隠し持っていたのに対し、タオは制御できない本能を発揮してしまい、結果として停学処分を受けるほどの「破壊力」を見せつけた点を評価し、上位としました。
その破壊力は、純粋な戦闘力に直結する要素です。
しかし、第13位のビルが持つ、より大きく強力なベンガルトラの身体能力と、明確な食肉衝動という「本能への忠実さ」には劣るため、この順位です。
第13位 ビル
ビルは演劇部の役者チームに所属するベンガルトラです。
ルイが抜けた後、次期部長に任命されるほどの実力とリーダーシップを持ちます。
彼の強さは、ベンガルトラという種の絶対的な体格とパワー、そして食肉衝動を肯定し、裏市で肉や血を入手する「本能への忠実さ」にあると評価しました。
舞台上では、レゴシと本気の喧嘩を繰り広げ、レゴシに傷を負わせるなど、高い実戦能力を示しました。
第14位のタオが不慮の事故だったのに対し、ビルは自らの意思で虎の力を振るい、本能に従おうとする点で、より戦闘的なタフネスを持つと判断しました。
しかし、第12位のゴン学園長のような、シベリアトラのより大きな体格と、学園のトップとしての「経験値」には及ばないため、この順位となりました。
第12位 ゴン
ゴンはチェリートン学園の学園長を務めるシベリアトラです。
左目に傷跡があり、シベリアトラという種の巨大な体格と、長年の経験を持つリーダー的存在です。
ビースター制度には消極的ですが、評議会での政治的なやり取りをこなす社会的影響力も持ちます。
第13位のビルが若さゆえの荒々しい力を持つとすれば、ゴンはシベリアトラの巨大な体躯に加え、長年の経験に裏打ちされた「落ち着いた戦闘力」と「政治力」を持つと評価しました。
体格はベンガルトラであるビルよりも一回り大きい可能性が高く、その戦闘力はビルを上回るでしょう。
しかし、第11位のジュノが持つような、ハイイロオオカミの群れを統率する本能と、アイドル的なカリスマ性という「精神的な武器」には劣ると判断しました。
第11位 ジュノ
ジュノは演劇部の役者チームに所属するハイイロオオカミの女子生徒です。
自他ともに認める美貌と、明朗活発な言動で人気と信頼を獲得していくアイドル的なカリスマ性が強みです。
彼女の強さは、ハイイロオオカミという種のポテンシャルに加え、「日の当たる場所でないと肉食獣は輝けない」という強い信念と、群れを統率する本能を思わせる「カリスマ性」にあります。
レゴシへの一途な想いも、彼女の戦闘的なエネルギー源となっています。
第12位のゴン学園長が権威的な強さであるのに対し、ジュノは本能とカリスマ性を武器に能動的に周囲を惹きつけ、影響力を行使できる点で優位です。
しかし、第10位のロクメが持つような、体全体を使った特殊な能力や、学園の警備員としての「実戦経験」には及ばないため、この順位となりました。
第10位 ロクメ
ロクメはチェリートン学園の警備員を務めるガラガラヘビです。
胴に目の形の模様が四つあり、「六つの目を持つ動物の怪談」として噂されているという神秘的な存在感を持ちます。
ヘビであるため手足はありませんが、その機動力と、全身を使った締め付け、そして毒牙を持つ潜在能力(作中では描かれていませんが、種族のポテンシャルを考慮)を評価しました。
第11位のジュノが精神的なカリスマ性を持つとすれば、ロクメは肉体的な特殊性と、学園の警備という「実戦的な役割」で上位と判断しました。
レゴシに食殺犯捜しを依頼するなど、事件の裏側にも深く関わっています。
しかし、第9位のサグワンが持つ、水陸両用の圧倒的な体躯と海洋生物特有の死生観から来る「精神的な強靭さ」には劣ると判断しました。
第9位 サグワン
サグワンはコーポ伏獣の302号室に住むゴマフアザラシです。
半年前まで海で暮らしており、陸と海の両方で生きられるハーフであり、その巨大な体躯と体重350kgという絶対的な物理ポテンシャルを持つのが最大の強みです。
「食べて食べられて生死を繰り返し、海に生命を委ねる」という海洋生物特有の死生観は、陸の動物には理解できないほどの「精神的な強靭さ」を示しています。
第10位のロクメが特殊な身体的ポテンシャルを持つとすれば、サグワンは巨大な体躯と体重という純粋な物理的な強さで上回ると判断しました。
彼の物理的な一撃は、並の肉食獣を凌駕するでしょう。
しかし、第8位のフリーが持つような、シシ組の武闘派としての豊富な実戦経験と、インドライオンの獰猛な格闘術には及ばないため、この順位となりました。
第8位 フリー
フリーはシシ組に所属するインドライオンです。
右目に三本線の傷跡を持つ武闘派であり、他組との小競り合いでは真っ先に突っかかっていくという獰猛な実戦経験を持ちます。
彼の強さは、インドライオンの純粋な戦闘力と、裏市で培った豊富な抗争経験、そして銃器の扱いに長ける点です。
イブキの命令とはいえ、ルイを襲おうとしたイブキを射殺するという冷徹な実行力も評価しました。
第9位のサグワンが種のポテンシャルと死生観で上位としたのに対し、フリーは実戦経験と格闘術という「即戦力としての強さ」で優位に立ちます。
しかし、第7位のイブキが持つ、シシ組の実質No.2としての知略と指導力、そして銃器の腕には劣るため、この順位です。
第7位 イブキ
イブキはシシ組の実質No.2を務めたマサイライオンです。
縁なしの眼鏡を掛け、常に冷静沈着な頭脳派でありながら、組織内の抗争で活躍する高い戦闘能力を持ちます。
ルイをボスに据えることを提案し、組織のイメージ向上と勢力拡大に尽力した知略と指導力は、第8位のフリーの武闘派としての強さよりも、「総合的な影響力」として優れています。
銃器や格闘で複数人を制圧する描写もあり、フリー以上の強さがあるという評価もあります。
彼の自己犠牲的な忠義は、精神的な強靭さも示しています。
しかし、第6位のボスが持つ、シシ組の元ボスとしての絶対的な権威と、ピストルの腕、そして無慈悲な本能への忠実さには及ばないため、この順位としました。
第6位 ボス
ボスはシシ組の元ボスを務めたライオンです。
全身が白い毛の動物を食べることを趣味とし、ハルを誘拐して食べようとするなど、本能に忠実で無慈悲な性格を持ちます。
彼の強さは、シシ組を創設し裏市を仕切っていた絶対的な権威と、ピストルの扱いに長け、躊躇なく発砲できる冷酷さです。
第7位のイブキが知略で組織を支えたのに対し、ボスは絶対的な恐怖と権力で組織を支配していたという点で、「トップとしての戦闘力」を評価しました。
レゴシに殴られた後も、すぐにピストルでレゴシを撃とうとする戦闘への執念を見せました。
しかし、第5位のリズが持つ、筋力抑制剤を服用してもなおコントロール不能なヒグマの絶対的な怪力には劣るため、この順位としました。
第5位 リズ(筋力抑制剤服用時)
リズはテムを食殺した犯人、ヒグマの男子生徒です。
彼の強さは、政府から支給された筋力抑制剤を服用してもなお、コントロールを失うほどのヒグマの絶対的な怪力と高い再生力にあります。
レゴシとの決戦では、抑制剤を服用しながらも圧倒的な力でレゴシを優位に進めました。
その体長は2mを超え、単純な物理攻撃という点では、レゴシがルイの足を食べるまで作中最強の部類にあったと言えます。
第6位のボスがピストルという外部的な力を用いたのに対し、リズは自らの肉体が圧倒的な暴力を内包しているという点で、より上位の戦闘力を持つと判断しました。
しかし、第4位のルイが、足を失うという自己犠牲と強靭な精神力によってシシ組を統率し、裏社会のボスとして君臨した「総合的な強さ」には及ばないため、この順位です。
第4位 ルイ(シシ組ボス形態)
ルイはアカシカでありながら、一時的にシシ組のボスとして裏市を統率した異色の英雄です。
彼の強さは、草食獣という身体的なハンデを、知略と銃器の腕、そして何よりも強靭な精神力で覆した「総合的な戦闘力」と指導力にあります。
肉食獣のライオンたちを従わせ、裏市で勢力を拡大させた指導力と、リズ戦で自らの右足をレゴシに食べさせるという究極の自己犠牲を払える「覚悟」を評価しました。
第5位のリズが肉体の強さの象徴だとするなら、ルイは精神的な強さと権力の象徴であり、リーダーシップと影響力でリズを上回ります。
しかし、第3位のゴウヒンが持つ、長年の裏市での実戦経験と、クマ科でありながら肉を食べずに鍛え上げた格闘術には及ばないため、この順位となりました。
第3位 ゴウヒン
ゴウヒンは裏市で活動する心療内科医のジャイアントパンダです。
彼の強さは、「笹を食べ鍛錬に励んだ結果、筋骨隆々の肉体を手に入れた」という肉食獣ばりの身体能力と格闘術、そして長年の裏市での実戦経験にあります。
食殺を犯した肉食獣の捕獲、カウンセリング、治療を行うという極めて危険な任務を単独で遂行し、レゴシを鍛え上げた師匠でもあります。
第4位のルイが集団のボスとして君臨したのに対し、ゴウヒンは単独で裏市という無法地帯の秩序を保つ「絶対的な実戦能力」を持ちます。
クマ科の耐久力と怪力に加え、知性と医療知識を兼ね備えた「戦闘医」として、ルイを上回ると判断しました。
しかし、第2位のレゴシが持つ、ハイイロオオカミとコモドオオトカゲのハイブリッドとしての潜在能力と、物語の最終局面での覚醒には及ばないため、この順位としました。
第2位 レゴシ(ハイブリッド覚醒体)
レゴシは本作の主人公、ハイイロオオカミとコモドオオトカゲのクォーターです。
彼の最強形態は、ハイブリッドの血が覚醒し、リズとの決闘でルイの右足を食べた後に得た超人的な戦闘力、そして最終章でのメロンとの戦いで得た精神的な覚悟を併せ持つ「ハイブリッド覚醒体」です。
狼の敏捷性と耐久力に加え、コモドオオトカゲの血がもたらす潜在的な強さと、食肉の禁忌を犯して得た破壊力で、リズを打ち破りました。
第3位のゴウヒンが経験と技術で最強だとすれば、レゴシは圧倒的な潜在能力と急激な成長曲線を持つ「主人公補正」でゴウヒンを上回ります。
しかし、第1位のメロンが持つ、極めて異質なハイブリッドとしての変幻自在の戦闘スタイルとチート級の耐久力には及ばないため、この順位としました。
第1位 メロン
メロンは最終章のヴィランであり、ヒョウの母とガゼルの父の間に生まれたハイブリッドです。
彼の強さは、ガゼルの体躯にヒョウの鋭い歯や爪、そして草食獣でありながら肉食獣の食欲に似た破壊衝動を持つという極めて異質なハイブリッド体にあると評価しました。
食欲と性欲が欠如していることから、生命に対する執着や倫理観がなく、予測不能な行動を取るのが特徴です。
レゴシや現ビースターのヤフヤを苦しめ、毒や再生をも上回る適応力を持つ作中最大の脅威です。
第2位のレゴシが「調和」に向かうハイブリッドであるのに対し、メロンは「破壊」と「狂気」を体現する強さの頂点であり、その精神的な歪みと変幻自在の戦闘スタイルは、全てのキャラクターを凌駕すると判断し、文句なしの第1位としました。
結論:ビースターの真の強さとは「本能」と「覚悟」のぶつかり合いです
みんな、最強ランキングTOP30は楽しんでくれたでしょうか。
今回の考察では、最終章のヴィランであるメロンが極めて異質なハイブリッドとしての狂気と戦闘力で、見事第1位に輝くという結果になりました。
レゴシやルイ、ゴウヒンといった英雄たちが持つ強さが「誰かを守るための覚悟」や「本能との調和」にあるのに対し、メロンの強さは「破壊衝動」と「生命への無関心」という、絶対的な狂気にあるのが大変興味深い点です。
作中では、ヒグマのリズやライオンのボスといった純粋な肉食獣の力が脅威的でしたが、最終的にはレゴシ(オオカミ&コモドオオトカゲ)やメロン(ヒョウ&ガゼル)のような「異種の血を持つハイブリッド」が最強の座を争う構図となりました。
これは、『BEASTARS』という作品が、種族の対立を超えた「個の力」、そして「本能との向き合い方」こそが、真の強さを決定づけていることを示唆していると言えるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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