
剣と魔法のファンタジーを描いた大人気漫画ブラッククローバー。
主人公アスタとライバルのユノが「魔法帝」を目指す物語の中で、クローバー王国の最強を謳われる魔法騎士団として君臨するのが「金色の夜明け団」です。
ウィリアム・ヴァンジャンス団長が率いるこの騎士団は、貴族のエリート魔法騎士で構成され、ユノもその高い実力を買われて平民ながら入団を果たしました。
しかし、物語の核心に迫る「白夜の魔眼編」において、金色の夜明け団はリヒトことパトリが仕掛けた禁術「転生魔法」により、ほぼ全員がエルフと化してしまうという王国を揺るがす大事件に巻き込まれます。
なぜ王国最強の魔法騎士団が、エルフ族の器として選ばれてしまったのか。
そこには、ウィリアム・ヴァンジャンスの肉体に宿るパトリの暗躍と、500年前の悲劇が深く関わっています。
本記事では、金色の夜明け団の団長から団員までのメンバー一覧、魔法や強さ、そしてエルフ化の真相について、徹底的に掘り下げてご紹介します。
最強でありながら最大の悲劇に見舞われた金色の夜明け団の光と闇に迫っていきましょう。
金色の夜明け団とは?最強と謳われる魔法騎士団の概要
金色の夜明け団は、クローバー王国に存在する九つの魔法騎士団の中で、常に最高の評価を受け続けているエリート集団です。
ブラッククローバーの作品情報と連載開始からの人気
ブラッククローバーは、田畠裕基が「週刊少年ジャンプ」で2015年から連載している漫画作品です。
連載当初から2連続で先頭カラーに選ばれるなど注目を集め、2017年のテレビアニメ化によって、その人気は爆発的に広まりました。
王道ともいえるファンタジー設定と、魔力を持たないアスタの成長物語が、多くの読者に共感を呼んでいます。
ブラッククローバーのあらすじ:魔法帝を目指すアスタとユノの物語
物語の舞台は、かつて魔法帝に救われた世界。
アスタとユノは、魔法帝になることを夢見て育ちました。
アスタは魔力がありませんでしたが、特別な力を持つ剣と悪魔が宿る五つ葉の魔導書を手にし、反魔法を武器に魔法帝への道を駆け上がっていきます。
一方のユノは伝説の四つ葉の魔導書に選ばれ、類稀なる魔法の才能を開花させ、アスタの永遠のライバルとして、王国最強の金色の夜明け団に入団します。
金色の夜明け団の概要:王国最強の地位と団員の出自
クローバー王国には、黒の暴牛や紅蓮の獅子王など多数の魔法騎士団がありますが、その中でも金色の夜明け団は最強の強さを持っています。
太陽をシンボルとし、金色をシンボルカラーとするこの騎士団は、基本的に貴族のエリートのみで構成されていました。
しかし、ユノは平民でありながら、その実力を団長に買われて入団を成功させ、金色の夜明け団の伝統を覆すことになります。
設立経緯と急成長の理由:ウィリアム・ヴァンジャンスの存在
元々、金色の夜明け団はそこまで有名な騎士団ではありませんでした。
しかし、ウィリアム・ヴァンジャンスが団長に就任したことで、急成長を遂げ、最強の地位へ上り詰めます。
ヴァンジャンスは、当時の魔法帝であったユリウスが団長を務めていた「灰色の幻鹿」にヤミと同期で入団し、実績を積みました。
その後、ユリウスから自ら団長となって騎士団を作るよう言われ、ヤミが黒の暴牛を、ヴァンジャンスが金色の夜明け団を設立しました。
この急成長の裏には、ヴァンジャンスの類稀なる才覚と、団員のほとんどが予想以上の才能を開花させたという事情があり、他の騎士団長からは不審の目で見られることもありました。
金色の夜明け団を率いる団長と副団長
金色の夜明け団の最強たる所以は、そのトップを務めるウィリアム・ヴァンジャンスとランギルス・ヴォードの桁外れの強さにあります。
メンバー一覧①団長 ウィリアム・ヴァンジャンスの秘密
金色の夜明け団の団長であるウィリアム・ヴァンジャンスは、次期魔法帝に最も近い男と称される実力者です。
| 年齢 | 26歳(初登場時) |
| 魔法属性 | 世界樹 |
| 特徴 | 顔の痣を隠す仮面、人格者 |
| 声優 | 小野大輔 |
彼は恵外界に生まれ、貴族の養子となりますが、母親の一族が受けた呪いにより、顔に黒々とした痣があり、虐待を受けていたという過去があります。
その痣を隠すための仮面をユリウス魔法帝に用意してもらったことから、ユリウスに心からの忠誠を誓うことになります。
しかし、その肉体には、エルフ族復活を目論む「白夜の魔眼」の頭首を名乗るエルフ転生者パトリの魂が宿っており、二重人格に苦しめられていました。
ウィリアム・ヴァンジャンスの強さ:「世界樹魔法」とその能力
ウィリアム・ヴァンジャンスの魔法属性は「世界樹」であり、他の魔法騎士団長と比べても格段に規模の大きな魔法を使えるのが特徴です。
世界樹魔法は、巨大な大樹を作り出し、敵の魔力を吸収する能力を持ち、ダイヤモンド王国の戦闘員の大半を戦闘不能にするほどの強さを秘めています。
「ミスティルテインの大樹」は街一つを覆い尽くすほどの大樹を生み出し、攻防一体の魔法として機能します。
また、ユグドラシルの芽吹きという回復魔法や、全魔力を込めた刃を生み出すミスティルティンの刃など、多岐にわたる能力を持ちます。
メンバー一覧②副団長 ランギルス・ヴォードの冷酷な実力
金色の夜明け団の副団長を務めるランギルス・ヴォードは、黒の暴牛に所属するフィンラル・ルーラケイスの異母弟です。
幼い頃から並外れた魔法の才能を開花させたエリートですが、目的のためなら民さえも犠牲にしてしまう冷酷な性格をしています。
魔力の才能が劣るフィンラルに強いコンプレックスを抱き、見下している一面もありました。
ランギルス・ヴォードの強さ:空間ごと切り取る「空間魔法」
ランギルス・ヴォードが使うのは、空間魔法です。
兄フィンラルがワープなどの移動に特化した空間魔法を使うのに対し、ランギルスの空間魔法は空間ごと全て切り取るという攻撃的な能力を持ちます。
対象の相手の身体を空間ごと削り取れるという非常に強力な威力を持ち、魔法騎士団の中でもトップクラスの戦闘力を誇ります。
その強さから、ロイヤルナイツ選抜戦ではユノと激突し、白熱した戦いを繰り広げました。
金色の夜明け団の主要メンバー一覧と魔法
金色の夜明け団には、団長・副団長以外にも類まれなる才能を持つ個性豊かなメンバーが多数在籍しています。
メンバー一覧①ユノ:平民から最強騎士団へ
ユノは、アスタのライバルであり、黒の暴牛の対極に位置する金色の夜明け団に所属しています。
平民出身ながら、魔法帝になるための近道として金色の夜明け団に入団し、数々の戦いを経て実力を身につけていきました。
ユノの強さ:精霊シルフの加護を受けた「風属性魔法」
ユノは、精霊「シルフ」の加護を受けた風属性魔法の使い手です。
シルフとの連携により、攻守両方で非常に活躍することができる強力な魔法を放つことが可能です。
その実力は、水色の幻鹿団の団長リルを倒すほどで、金色の夜明け団の中でも屈指の強さを誇ります。
メンバー一覧②クラウス・リュネット:真面目な三等中級魔法騎士
クラウス・リュネットは、金色の夜明け団の三等中級魔法騎士です。
| 役職 | 三等中級魔法騎士 |
| 出身 | 王貴界 |
| 特徴 | 眼鏡と銀髪、非常に真面目な性格 |
| 魔法 | 鋼魔法 |
王貴界出身で真面目な性格のため、当初は平民であるユノやアスタを見下すような態度をとっていましたが、ダンジョン攻略編でアスタやユノと共闘したことで、2人を認めるようになります。
クラウス・リュネットの強さ:「鋼魔法」による攻防一体の戦術
クラウス・リュネットは鋼魔法の使い手です。
数々の兵器や壁を作るなどの防御力に特化した能力を持ち、攻防一体の戦術でチームを支えます。
ユノやアスタと共に行動する中で実力を伸ばしていきましたが、エルフの転生魔法の力によってエルフと化してしまいます。
メンバー一覧③ミモザ・ヴァーミリオン:王族出身のおっとり系美少女
ミモザ・ヴァーミリオンは、金色の夜明け団のメンバーの一人です。
| 出自 | 王族ヴァーミリオン家 |
| 特徴 | 天然な性格、おっとり系美少女 |
| 魔法 | 植物魔法(回復・攻撃) |
王族ヴァーミリオン家の娘であり、紅蓮の獅子王団の団長フエゴレオン・ヴァーミリオンとノエルとはいとこ同士という関係にあります。
平民を差別しない優しい性格の持ち主で、アスタとも仲良く接していましたが、失礼なことを悪気無く言ってしまう天然失礼な性格が玉に瑕です。
ミモザ・ヴァーミリオンの強さ:「植物魔法」による回復と攻撃能力
ミモザ・ヴァーミリオンは回復を担う植物魔法の使い手です。
ダンジョン攻略編が終わった後には、回復専門の植物魔法の他に攻撃魔法も発動できるようになり、実力を大きく向上させました。
チームの回復役として不可欠な存在ですが、エルフ化した団員の中で唯一、エルフ化を免れたメンバーでもあります。
メンバー一覧④アレクドラ・サンドラー:団長心酔の四等上級魔法騎士
アレクドラ・サンドラーは、金色の夜明け団の四等上級魔法騎士です。
任務で死にかけた際にウィリアム・ヴァンジャンスに救出されたことから、団長へ心酔しているキャラクターです。
そのため、平民ながら団長に可愛がられているユノを毛嫌いしていました。
砂の巨人を作る砂魔法の使い手ですが、ロイヤルナイツ戦でユノに巨人を破壊されて敗北しました。
メンバー一覧⑤ハモン・カーセウス:優雅さを重んじるガラス魔法の使い手
ハモン・カーセウスは、ふくよかな体格と独特な笑い方が特徴の二等中級魔法騎士です。
最強の金色の夜明け団に所属しており、優雅さを何よりも大事にしています。
鋭いガラスを作り出すガラス魔法の使い手ですが、作中であまり活躍することがないまま、エルフとなってしまい、味方であるミモザを攻撃する事態に陥ってしまいました。
メンバー一覧⑥シレン・ティウム:寡黙な一等中級魔法騎士の正体
シレン・ティウムは、金色の夜明け団に所属している一等中級魔法騎士です。
非常に口数の少ない寡黙なキャラクターで、影が薄いことから登場回数も少ないのが特徴です。
魔法や素性などが判明しないまま、エルフ化されてしまい、一時的に敵となってしまいます。
金色の夜明け団はほぼ全員がエルフ化?謎と真相の考察
金色の夜明け団のメンバーの大半がエルフに転生してしまった事件は、物語の根幹に関わる最大の謎であり、悲劇でした。
考察①ヴァンジャンスとエルフの関係:リヒトの魂と二重人格の苦悩
ウィリアム・ヴァンジャンスの肉体には、エルフ族の頭首であったリヒトの魂が宿っていました。
正確には、リヒトの魂がパトリというエルフ転生者としてヴァンジャンスの肉体を共有していたのです。
ヴァンジャンスは、ユリウス魔法帝に忠誠を誓う一方で、肉体を共有して過ごしたパトリのことも友人だと思い、人間に対する憎しみに共感もしていました。
相対する二人の間で葛藤したヴァンジャンスは、パトリに肉体を渡し、エルフ族復活の計画を進めてしまいます。
考察②ほぼ全員がエルフ化の真相:転生魔法による肉体の乗っ取り
リヒトことパトリが禁術魔法を使用した結果、金色の夜明け団はミモザ・ヴァーミリオンとアレクドラ・サンドラーを除くほぼ全員がエルフ化してしまいました。
これは、団員のほとんどが500年前に滅ぼされたエルフたちの「新たな器」として選ばれていたためです。
転生魔法の発動と同時に、団員たちの肉体はエルフに乗っ取られてしまい、クローバー王国を破壊すべく暴れまわるという絶望的な事態に陥りました。
考察③転生魔法発動の鍵:パトリが集めたエルフと近しい魔法騎士
パトリは、ヴァンジャンスの肉体を借りて金色の夜明け団の団長として暗躍する中で、エルフと似た魔法騎士を密かに集めていました。
これは、パトリが禁術魔法を使用した際に、エルフを転生させるための「器」として最適な人間を選別していたためと考察されています。
金色の夜明け団が設立されてから圧倒的な速度で最強の騎士団になったのは、パトリの意図的な団員の選抜が大きく影響していたという真相が判明しました。
考察④エルフ化しなかったメンバー:ミモザとユノの特殊な理由
金色の夜明け団のメンバーの中で、ミモザ・ヴァーミリオンとユノだけがエルフ化を免れました。
ミモザがエルフ化しなかった理由は、彼女がエルフが憎む王族(ヴァーミリオン家)の出身であったためと推測されています。
パトリは王族への憎悪から、王族を転生の器として選ばなかったという見方があります。
ユノがエルフ化しなかった理由は特殊で、ユノに宿ったエルフが特殊な性質を持っていたため、肉体だけが変質し、完全な転生は起こりませんでした。
この二人がエルフ化しなかったことが、クローバー王国の運命を左右する大きな鍵となりました。
エルフ化後の影響:団員たちのパワーアップとクリフォトの門への関与
エルフ化事件の終結後、ヴァンジャンスによってエルフたちは憎悪から解放されましたが、団員たちの肉体にはエルフの魔力が残留し、多少のパワーアップを果たしました。
しかし、スペード王国編では、ヴァンジャンスとヤミが悪魔憑きによって拉致されるという事態に発展します。
これは、ヴァンジャンス団長の「世界樹魔法」とヤミ団長の「闇魔法」が、悪魔の世界との門である「クリフォト」を開くために必要な特殊な魔法属性であったためです。
最強の騎士団であった金色の夜明け団は、拠点が壊滅し、団員の大半が殺害されるという絶望的な状況に追い込まれます。
エルフ化の真相が、さらに大きな悪魔の目論見へと繋がっていたのです。
金色の夜明け団に関する読者の感想や評価
金色の夜明け団は、その最強という地位と裏切りの真相により、読者に大きな衝撃を与え、様々な感想が寄せられました。
感想:ウィリアム・ヴァンジャンス団長のかっこよさと強さへの注目
金色の夜明け団に関する感想では、ウィリアム・ヴァンジャンス団長が「やばいな。かっこいい」と評価されるなど、高い人気を博していました。
次期魔法帝に最も近い男としての謎めいた雰囲気と最強の強さ、そして人格者としての側面が、読者の心を掴んでいました。
また、「ユノめっちゃ強くなってるし金色の夜明け団の団長デタラメに強いな」といった感想にあるように、ヴァンジャンスの世界樹魔法の圧倒的な強さに注目する声も多く、最強の魔法騎士団であることに納得する読者が多かったです。
感想:王国最強騎士団が敵対した絶望感と衝撃の展開
金色の夜明け団がエルフ化し、王国最強の騎士団が敵対関係となった展開は、読者に大きな衝撃と絶望感を与えました。
「ていうか金色の夜明け団ミモザ以外皆エルフに転生しちゃったけどどうするの…」といった感想に表れているように、最強の騎士団が内部から崩壊するという展開は想像を絶するものでした。
団長や副団長クラスばかりがエルフに転生した事実から、「前世がエルフだったから元々の魔力高くて強いってこと?」といった考察も生まれており、物語の深さを感じさせる展開となりました。
まとめ
クローバー王国最強の魔法騎士団「金色の夜明け団」は、ウィリアム・ヴァンジャンス団長の類まれなる才能と、貴族のエリートたちで構成された実力派の集団でした。
しかし、ヴァンジャンスの肉体に宿っていたパトリの暗躍により、団員のほとんどがエルフの器として選ばれてしまい、王国の敵となる悲劇に見舞われます。
ユノやミモザといった一部の団員の活躍と、ヴァンジャンスの覚醒によって事態は鎮静化しましたが、エルフ化の真相はさらに大きな悪魔の陰謀へと繋がっていました。
金色の夜明け団の光と闇は、ブラッククローバーの物語を深める重要な要素であり、今後の彼らの活躍から目が離せません。
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