『ジンメン』は、カトウタカヒロによって2016年から2019年まで『サンデーうぇぶり』で連載されたパニックホラー漫画です。
舞台は不士山ふもとにある「不士サファリパーク」
主人公のマサトはどこにでもいる高校生でしたが、少し変わった能力を持っています。それはどんな動物からも好かれることと動物の気持ちが分かるという不思議な力でした。
タイトルにもあるジンメンとは、人の顔を持った動物です。
この人の顔なんですが、ゾウならゾウの飼育員の顔、トラならトラの飼育員の顔といった具合に各担当者の顔になっています。
マサトが動物の気持ちが分かると書きましたがこの作品ではあまり意味のない能力です。
なぜならジンメンとなった動物は喋りますのでw
動物の能力を持ち、人の言葉を話す知性的な動物となった動物たち
「ジンメン」は、動物愛護、人間と動物の関係性など、現代社会の様々な問題を提起するダークファンタジー作品です。カトウタカヒロ先生ならではの、緻密なストーリー展開と個性豊かなキャラクターたちが織りなす、予測不能な展開に目が離せません。
ジンメンの特徴とは?
悲惨な街の風景
人間は、動物の前に無力で、警察署の状況がいかに街が悲惨な状態かを物語ります。
保存される人肉
備蓄される人の肉…
そこにはチヌキ…チヌキ…と言いながら血を抜こうとするチンパンジーがいました。血を抜いたほうが人間は味がよくなる?長持ちするんでしょうか?
学習する動物たち
勉強する動物たち、テストがあるわけでもなくただ生きるためだったり人間を攻撃するために知識を蓄えているのかもしれません…
ウィルスで増殖するジンメン
感染するジンメン…ジンメンはサファリにいた動物だけとは限りません
感染するまで普通の犬だったまめたろーですが、感染後ジンメンとなります。
このようなジンメンたちが次々とマサトたちを襲います。なぜ突然このようになったのかというと、ゾウのハナヨいわく人間が怖くなったとのことだった。
動物の時は餌だけで満たされていましたが、人間並みの知識を得た動物たち、人間の都合で飼われていると気づきます 逆に人間が動物に檻に入れられたらやはり恐怖すると思います。
人間も動物へ…
人間側もやられっぱなしではなくジンメンとは逆にジュウメンという人が動物に変化するというややこしいことになります。
彼らはそれぞれの飼育員で、担当していた動物にテラフォーマーズよろしく注射で変体します。
「獣化改造人間計画」というそうでジンメン計画の過程で生まれたプロジェクト、有事の際には動物たちを押える目的で改造されています。
災害や疫病、人類がこれから対面する問題に柔軟に対応するためにも作られています。
しかし、注射の量を見誤ると戻ってこれないというけってんもあります。
謎のメッセージ
ハナヨがマサトに書いたと思われる文章、ジンメン側の象徴ともいえるゾウのハナヨですが、懐いていたマサトの必死の呼びかけで最後は動物だったころのように優しさを取り戻したハナヨが残した文章
単純に助けを求めている文章にも見えるんですが、実はハナヨがマサトに様々なヒントを与える文章になっています。
わかりにくいのは、ジンメン側に悟られないため?
あらすじ
1巻・2巻
主人公の神宮マサトは動物好きで、幼い頃から不二サファリパークの常連でした。ある日、幼馴染のヒトミと動物園を訪れると、そこには人間の顔を持つ「ジンメン」と呼ばれる動物たちが現れていました。ジンメンは人間を襲い始め、謎の地震も発生します。マサトはヒトミや飼育員の中田と共に自衛隊の基地を目指しますが、基地もジンメンに陥落していました。物語は緊迫感とグロ描写で話題になりました。
3巻・4巻
マサトは「ジンメン計画」について知ることになります。動物園では、動物に知性と人間の顔を与える実験が行われていました。また、人間に動物の力を与える実験も行われ、飼育員らは「ジュウメン」という力を持っていました。
駐屯地で繰り広げられたジンメンによる人類大虐殺から数日後、奇跡的に生き延びたマサトたちは、ある施設に監禁されていました。そこで、徐々に明らかになるジンメンの謎とは…!?
虐殺の惨劇を目の当たりにし、絶望に打ちひしがれるマサトたち。しかし、そんな状況の中でも、彼らは希望を捨てずに脱出を試みます。
しかし、彼らの前に立ちふさがるのは、知能を高め、本格的に人類を支配し始めたジンメンたちでした。
圧倒的な力を持つジンメンたちに苦戦するマサトたちですが、仲間たちの助けもあり、徐々に形勢を逆転させていきます。
しかし、勝利の直前に、マサトたちは最愛の親友であるハナヨを失ってしまいます。
ハナヨの死を悲しみ、怒りに震えるマサトですが、それでも彼は諦めません。
そして、ハナヨが遺したメッセージを胸に、再びジンメン・パニック発端の場所である不二サファリパークを目指すのです。
不二サファリパークを目指して旅するマサトたち一行。
しかし、彼らの前に立ちはだかるのは、知能を高め、人類を支配しようとするジンメンたちでした。
一秒たりとも油断できない緊迫した状況の中、マサトたちはジンメンたちと壮絶な戦いを繰り広げます。
そして、そんな戦いの最中、マサトたち一行に思いもよらない再会が待ち受けていたのです…
5巻・6巻
マサトたちは「ミズカガミ」を求めて行動します。ジンメンたちは元の動物の姿に戻り、次は「オオカガミ」を目指します。
ジンメン・パニックを収束させる打開策は本当にあるのか!?マサトたち一行は決死の覚悟で不二サファリワールドへと足を踏み入れる…
しかし、サファリではおびただしい数のジンメンに加え、おぞましい怪物がマサトたちを待ち受けていた…
そして、マサトに突きつけられる、自分の正体に関わる余りに悲しい真実とは!?
不二サファリワールドの地下施設で遭遇した実験体・ツチグモから逃げるマサトたち。
飼育員・安藤が死を覚悟の上、ジュウメン化でツチグモに挑むが…
そして、亡きハナヨがいた象の広場へ辿り着いたマサトたち。
そこでマサトが気づいた、ハナヨのメッセージの真の意味とは…!?
7巻・8巻
日本よ、私たちの「食民地」となれ。「日本を動物公国の食民地とする。」日本国総理大臣に対し突如宣言をしたブタ園長。総理は必死の抵抗を試みるが…
一方、マサトたちは目的の場所、不二サファリワールドの噴水広場へ。だが、肝心のジンメンを駆逐する為のミズカガミは発動しない。更には夥しい数のジンメンに囲まれ窮地に…
果たしてマサトたちはミズカガミを発動する事が出来るのか!?
7巻では、動物たちが人類に反旗を翻し、日本を動物公国の食民地とするという衝撃的な展開が描かれます。
圧倒的な力を持つ動物たちに苦戦する人類ですが、マサトたちは諦めません。
そして、仲間たちの助けもあり、徐々に形勢を逆転させていきます。
しかし、勝利の直前に、マサトたちは最大の危機に直面します。
それは、夥しい数のジンメンに囲まれ、窮地に陥るという状況でした。
絶体絶命の状況の中でも、マサトたちは希望を捨てずに戦いを続けます。
9巻~11巻
不二山山頂に辿り着いたマサトたちを待ち受けていたのは、オオカガミの起動装置ではなく、無数のジンメンでした。さらに、四季族の一人、ヘルブストも現れ、マサトたちを追い詰めます。
果たしてマサトは、この絶体絶命の状況を打開し、無事ヒトミたちと再会することができるのでしょうか?そして、マサトに告げられる衝撃の事実とは?
マサトは人と動物が共存する世界を望みますが、園長はそれに反対します。戦闘が激化し、マサトは動物を操る力を持っていることが明らかになります。物語は感情と戦いの中で進行します。
圧倒的な力を持つ四季族に苦戦し、仲間を失い、そしてマサトは衝撃的な事実を知ってしまいます。
その事実を知ったマサトは、絶望と怒りに震えます。しかし、それでもマサトは諦めません。
12巻・13巻(最終巻)
最終決戦、開始。四季族フリューリンクを倒すも、共闘したヴィンターと永長を亡くしたマサトたち。それでも確かな意志を受け継ぎ、一行は逃亡した豚園長を追い詰めに向かうが…
ジンメン・パニックの元凶、豚園長を遂に追い詰めた!!! マサト達は豚園長を倒し、事態を収束する事が出来るのか!? その鍵であるオオカガミの発動方法とは…!?
だが…豚園長が残していた、最後の切り札で状況は一変!! 一気に人類は滅亡の危機に
マサトと園長は激しい戦いを繰り広げます。園長は世界征服を企む鳥のジンメンを使い、オオカガミを起動するためにマサトの命を必要とします。
マサトはハナヨの亡骸を納め、ジンメン化を解きます。事件が解決し、半年後、ヒトミは新たなジンメンの被害者に遭遇します。
まとめ
主人公の神宮マサトは、幼馴染のヒトミと動物園を訪れます。しかし、そこで動物たちは人間の顔を持つ「ジンメン」へと変わっており、人間を襲い始めます。
謎の地震や電磁波、人造人間の存在など、物語は次第に複雑になっていきます。
特に、マサトとハナヨの友情は心に残ります。
ハナヨはジンメンとなり、マサトに襲いかかりますが、彼女の本心を聞き出す場面は感動的です。ハナヨの命を思い出し、マサトは彼女を失うことになります。
『ジンメン』は、アニマル・パニック・ホラーのファンには必見の作品であり、その世界観にやみつきになること間違いありません。
登場人物一覧
神宮マサト
本編の主人公、動物の気持ちが分かるという特技を持つ
主人公らしくまっすぐな性格で優しい、実はジンメン計画の一部で改造人間だったことがわかる。
翠川ヒトミ
マサトの幼馴染
ゴリ園長(延田)
動物園がおかしくなったのはこの園長のせぇ?ジンメン計画は国ぐるみでやっていたことのようですが、不測の事態を起こしているのかもしれません
中田さん
不二サファリワールドの職員でゾウ担当、幼いころからマサトを知っているのだが、なにか隠している?
永長公彦
オネエ系飼育員、キリン担当、どの担当か見た目だけでもすぐにわかるような大きな目に長い首が特徴
安堂
カバの担当飼育員、イカツイ見た目とは裏腹に優しい心を持っています。
吾郷
ライオン型のジュウメン飼育員、見た目もライオン化しています。
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