
三浦健太郎によるダークファンタジーの金字塔『ベルセルク』。
その世界には、人間離れした強敵たちが数多く登場しますが、中でもワイアルドは、読者に強烈なインパクトを残したキャラクターの一人です。
「黒犬騎士団」の団長でありながら、「クズキャラ」と称されるほどの悪行の数々を重ねるワイアルド。
しかし、その突き抜けた残虐性の中にも、多くのファンを惹きつける独特の魅力があります。
この記事では、ワイアルドの正体やなぜ彼が「クズキャラ」と言われるのか、その驚くべき強さ、そして作中での活躍や、アニメでは描かれなかった彼の魅力を深掘りしていきます。
狂気と本能のままに生きるワイアルドの、知られざる人気と存在感を紐解いていきましょう。
狂気を纏う黒犬騎士団長!ワイアルドの基本情報
まずは、ワイアルドがどのようなキャラクターで、どのような組織に属しているのかをご紹介します。
ワイアルドのプロフィールと「黒犬騎士団」
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所属 | 黒犬騎士団団長 |
| 特徴 | 類人猿のような顔、屈強な肉体、頭のついた獣の毛皮を着用 |
| 使用武器 | 巨大な木の棒のような原始的な武器 |
| 性格 | 残忍、暴力的、本能のままに行動 |
ワイアルドは、ミッドランド王国が逃亡中の「鷹の団」を捕らえるために、罪人たちで結成された特殊部隊「黒犬騎士団」の団長を務めています。
類人猿のような顔つきに、屈強な肉体を持ち、甲冑の上から獣の毛皮をまとった異様な姿が特徴です。
その見た目通り、性格は残忍で本能的。
人間を襲い殺すことに一切躊躇がなく、欲望の赴くままに暴れまわる様子は、まさに「狂気」そのものです。
原始的な巨大な木の棒を武器に、ガッツと互角に渡り合うほどの高い戦闘能力を誇ります。
なぜ「クズキャラ」と呼ばれるのか?その悪行の数々
ワイアルドがファンの間で「クズキャラ」と評される理由は、その悪行の数々にあります。
彼は任務遂行のためであれば、手段を選ばず、行く先々の村々で略奪、殺戮、性的な暴行といった極悪非道な行為を繰り返します。
特に、村人を串刺しにして見せしめにするなど、その残虐性は際立っており、読者に強烈な不快感を与えるほどでした。
しかし、その揺るぎない悪役としての存在感は、ある意味で清々しさすら感じさせると考える読者もいるようです。
悪役としての信念を貫き通す彼の姿勢が、皮肉にも一部のファンから根強い人気を得ているポイントと言えるでしょう。
『ベルセルク』作品概要:終わらぬダークファンタジーの旅
『ベルセルク』は、三浦健太郎によって描かれた壮大なダークファンタジー漫画です。
1989年に連載が開始され、長期にわたる休載を挟みつつも30年以上にわたり連載が続きました。
しかし、作者の三浦健太郎が2021年に急逝し、未完のまま連載が中断。
その後、三浦の親友であり漫画家の森恒二が、生前に三浦から聞かされていた構想を基に連載を再開するという異例の形で物語が紡がれ続けています。
物語は、巨大な剣を振るう「黒い剣士」ガッツが、憎しみと復讐心を胸に、人間ならざる存在たちと戦いながら旅をする姿を描きます。
彼はかつて、傭兵団「鷹の団」で団長グリフィスと出会い、仲間として数々の死線を乗り越えましたが、ある悲劇によってその運命は大きく翻弄されることになります。
生と死、光と闇、希望と絶望が入り混じる壮絶な世界観が、多くの読者を惹きつけています。
ワイアルドの正体と衝撃の末路
ワイアルドの強さと残虐性の根源には、彼の本当の姿が隠されています。
ここでは、その正体と、ガッツやゾッドとの激闘の末に訪れる彼の最期について解説します。
ワイアルドの正体は「使徒」だった!
黒犬騎士団長であるワイアルドの正体は、人間を超越した存在である「使徒」です。
使徒とは、人間が最も大切なものを生贄に捧げ、「ベヘリット」という魔性のアイテムを介して行われる「降魔の儀」によって、悪魔的な存在へと転生した者のことです。
ワイアルドが誰を生贄にして使徒となったのかは作中で明かされていませんが、人間離れした強靭な肉体と戦闘能力、そして自信に満ちた言動は、彼が使徒であることの証でした。
使徒としての力を解放すると、ワイアルドは三つ目の巨大な獣のような姿へと変化し、その戦闘力はさらに跳ね上がります。
彼の腹部から上は、この巨体の頭部に乗ったような異形の姿となり、まさに化け物と呼ぶにふさわしい存在感を放ちました。
ガッツとゾッドによって迎えられた衝撃の死亡シーン
ワイアルドは、グリフィスを抹殺する任務を受け、「鷹の団」と交戦します。
使徒の姿となったワイアルドは「鷹の団」を追い詰めますが、ガッツの捨て身の攻撃によって急所である首に致命傷を負い、瀕死の状態に陥ります。
しかし、彼は最後の抵抗として、グリフィスを人質にとり、ゴッドハンドの召喚を試みます。
ワイアルドは真紅のベヘリットを持っていなかったため召喚は叶わず、グリフィスを殺そうとしますが、その瞬間、突如として現れたゾッドによって体を真っ二つにされ、死亡しました。
ゾッドの不意打ちによるこの衝撃的な死亡シーンは、多くの読者に大きな驚きを与え、ワイアルドという強敵のあっけない最期に呆然とした人も少なくないでしょう。
死亡後「老人の姿」になった謎
ワイアルドがゾッドによって体を切断された後、彼の巨体から霊体のようなものが飛び散り、小さな老人の姿となって地面に落ちたことは、読者にとって非常に衝撃的な描写でした。
ガッツたちは、ワイアルドの正体がまさかこのような小さな老人であったことに驚愕します。
このシーンは、「使徒は死亡すると人間の姿に戻る」という事実を初めて明らかにした重要な場面であり、使徒という存在の奥深さを知らしめるものとなりました。
ワイアルドの死は、ガッツたちの戦いにおける新たな真実を提示したとも言えるでしょう。
『ベルセルク』におけるワイアルドの活躍と名言
ワイアルドは、その残虐性と強烈な個性で『ベルセルク』の物語に深く刻み込まれています。
彼の初登場シーンや、ファンを惹きつける名言について見ていきましょう。
「鷹の団」を追う残虐な初登場シーン
ワイアルドが初めて登場するのは、「鷹の団」がミッドランド王国の牢獄からグリフィスを救い出した後、とある村を訪れた場面です。
「鷹の団」が村を去った後、彼らを追ってきたワイアルド率いる黒犬騎士団は、親切にしてくれた村人たちを、残虐な方法で殺害し、串刺しにするという鬼畜な行為を働きます。
このおぞましい描写で初登場したワイアルドは、読者に強烈な印象を与えました。
彼は任務中も残虐行為を繰り返すため、辺境の地に追いやられていましたが、「鷹の団」のような強敵を相手にする任務においてのみ、その凶暴性を解き放つことが許されていたようです。
アニメ版『ベルセルク』ではカットされたワイアルド
驚くべきことに、ワイアルドの活躍シーンは、過去に放送されたアニメ版『ベルセルク』(1997年放送の『剣風伝奇ベルセルク』や劇場版『ベルセルク』)ではほとんどカットされています。
代わりに、無名の騎士たちが登場する形に変更されており、ワイアルドを最後に葬ったゾッドも登場していません。
公式な発表はありませんが、ワイアルドのあまりにも残虐な行為や性的な描写が問題視されたか、あるいは話数の尺の都合によるものと推測されています。
しかし、ワイアルドの登場を楽しみにしていた多くのファンからは、「残念だ」という声が多数上がっていました。
アニメでは見られない彼の迫力ある戦いや狂気を味わうには、原作コミックを読むのが最も良い方法と言えるでしょう。
「死ぬの生きるのなんて言ってたら人生損しちゃうよ」
黒犬騎士団が「鷹の団」を追う中で、多くの団員が罠にかかって命を落としていく中、ワイアルドが気おくれする団員たちに向けて放った言葉です。
これは、彼が「エンジョイ&エキサイティング」をモットーとし、生死をかけた場面ですら楽しみながら挑戦していこうとする、彼の人生観が凝縮された名言です。
この言葉を聞いて、ワイアルドのクズさの中にも「生きる」ことへの純粋な本能や、ある種のポジティブさを見出した読者もいるかもしれません。
悪役でありながら、意外な形でファンに勇気を与えるという、彼のユニークな魅力が表れた一言と言えるでしょう。
ワイアルドを演じた声優たち:ゲームでの咆哮
アニメ版での登場は叶わなかったワイアルドですが、ゲーム版『ベルセルク』ではその迫力ある姿と共に、声優の演技が加わることでより一層その存在感を放っています。
ここでは、ワイアルドの声を担当した声優たちをご紹介します。
千葉繁:ベテランの怪演
スマートフォンアプリ「GREE」で配信された「ベルセルク~快進撃!怒涛の傭兵団〜」に登場するワイアルドの声を担当したのは、ベテラン声優の千葉繁です。
千葉繁は、声優として40年以上のキャリアを持ち、『うる星やつら』のメガネ役や、『平成天才バカボン』のお巡りさん、レレレのおじさん役など、数多くの有名作品に出演しています。
声優以外にも俳優やタレント、音響担当としても活躍する多才な人物で、その個性的な声と演技は「人気声優200人が本気で選んだ!声優総選挙!3時間SP」で20位に選ばれるほどの実績を誇ります。
彼の怪演が、ワイアルドの狂気と残忍さをさらに引き立てたことでしょう。
河本邦弘:ハスキーボイスが魅せる迫力
PS4などで発売された「ベルセルク無双」でワイアルドの声を担当したのは、声優の河本邦弘です。
山口県出身で「81プロデュース」に所属する河本邦弘は、2001年から声優として活動しており、ナレーターや吹き替えでも活躍しています。
彼のハスキーな声質は、ワイアルドの野性味あふれるキャラクターにぴったりだと評価されています。
主な出演作品には、ゲームやパチンコの『北斗の拳』のケンシロウ役、『とっとこハム太郎』の武司役などがあります。
愛犬家としても知られ、ブログなどで愛犬の写真を頻繁に掲載する一面も持っています。
ワイアルドに対する世間の評判と根強い人気の秘密
「クズキャラ」の代名詞とも言えるワイアルドですが、その強烈な個性ゆえに、一部のファンからは熱狂的な支持を集めています。
彼のどのような点が、読者の心を捉えているのでしょうか。
アニメ未登場への「残念」の声
前述の通り、アニメ版でワイアルドの登場シーンがカットされたことに対し、多くのファンから「残念だ」「動いているワイアルドを見たかった」という声が上がっていました。
彼の残虐な行動や、ガッツとの迫力ある戦闘シーンを映像で見たかったという期待が大きかったことがうかがえます。
映画版でも登場しなかったため、コミックでしか見られないワイアルドの活躍を、ファンは何度も読み返して楽しんでいるようです。
悪役としての「清々しさ」と「突き抜け方」
ワイアルドの人気の秘密は、その悪役としての「突き抜け方」にあると言えるでしょう。
彼は自分の欲望に忠実で、一切の迷いなく悪事を働くため、ある種の「清々しさ」さえ感じさせます。
また、「死ぬの生きるのなんて言ってたら人生損しちゃうよ」といった名言に見られるように、彼の狂気的な言動の中にも、妙な説得力や、逆境を楽しむようなポジティブさが見え隠れします。
こうした一貫した悪役としての姿勢や、常識にとらわれない思考が、一般的なキャラクターにはない独自の魅力を生み出し、一部の熱狂的なファンを惹きつけていると考えられます。
まとめ:ワイアルドは『ベルセルク』の狂気を象徴する使徒
『ベルセルク』に登場するワイアルドは、ミッドランド王国の「黒犬騎士団」団長でありながら、その正体は人間を捨てた「使徒」という異色のキャラクターです。
類人猿のような姿と、本能のままに村々を襲い、残虐の限りを尽くす「クズキャラ」として描かれています。
ガッツと互角に渡り合うほどの圧倒的な戦闘力を持ち、使徒へと変化した際にはさらに巨大で異形の化け物となり、読者に強烈なインパクトを与えました。
アニメ版ではその残虐さゆえに登場シーンがカットされたものの、原作コミックではその狂気的な活躍と、彼の人生観を示す名言が描かれています。
「最悪」でありながらも、その悪役としてのブレない姿勢や突き抜けた存在感は、一部の熱狂的なファンから「最高」と称され、今もなお語り継がれる『ベルセルク』屈指の個性派キャラクターとして君臨しています。
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