『ワンピース』の物語には、多種多様な種族が登場します。
その中でも、特に読者の心を掴んで離さないのが、ドレスローザ編で登場した小人族、トンタッタ族です。
彼らはその愛らしい見た目と、底抜けに正直で真面目、ゆえに騙されやすい性格が、多くのファンから「かわいい」と絶大な人気を誇っています。
しかし、その愛らしい外見の裏には、恐るべき怪力と、悲しい奴隷の歴史が隠されていました。
この記事では、トンタッタ族の魅力的な特徴や能力、そして彼らが歩んできた歴史を深掘りし、さらに、ドレスローザ編で活躍した主なキャラクターたちを一人ずつ詳しく紹介していきます。
トンタッタ族の声優情報も網羅し、彼らの魅力を多角的に解き明かしていきましょう。
トンタッタ族がかわいい
トンタッタ族は、その小柄な体と、丸い瞳、そして真面目すぎる性格から、登場するやいなや「かわいい」と大好評を博しました。
彼らは、リク王に長きにわたり保護されてきた歴史から、人間を「妖精さん」と呼び、親しみを込めています。
しかし、ドンキホーテ一族による支配下では、「妖精の仕業」という設定を利用され、強制労働を強いられるなど、その純粋さゆえに苦難を経験してきました。
そんな彼らが、ルフィたち麦わらの一味と出会い、共にドフラミンゴに立ち向かう姿は、読者の心を強く揺さぶりました。
ワンピースの作品情報
トンタッタ族が登場するドレスローザ編をより深く楽しむために、まずは『ワンピース』という作品の全体像を振り返りましょう。
ワンピースの概要
『ワンピース』は、尾田栄一郎による少年漫画です。
1997年から「週刊少年ジャンプ」で連載が始まり、2023年11月時点で単行本は107巻まで刊行されています。
「最も多く発行された単一作者によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定されるなど、その発行部数は全世界で5億1000万部を超えるほどです。
1999年に放送が始まったテレビアニメは、2021年には1000話を突破し、今もなお多くの人々に愛され続けています。
ワンピースのあらすじ
物語は、海賊王ゴールド・ロジャーが遺した「ひとつなぎの大秘宝（ワンピース）」を巡る大海賊時代を舞台にしています。
主人公は、幼い頃に「ゴムゴムの実」を食べたゴム人間の少年、モンキー・D・ルフィです。
ルフィは、海賊王になるという夢を叶えるため、仲間を集めながら「偉大なる航路（グランドライン）」を冒険します。
トンタッタ族が初登場したドレスローザ編は、単行本70巻から80巻にかけて描かれました。
この国は、かつての暴君ドンキホーテ・ドフラミンゴによって支配されており、ルフィたちは彼の独裁を打ち破るために戦います。
この戦いの中で、トンタッタ族はルフィたちの重要な協力者として活躍することになります。
トンタッタ族の特徴や能力
トンタッタ族は、その見た目からは想像もつかないような、驚くべき特徴と能力を持っています。
身体的特徴
トンタッタ族は、身長がわずか20cmほどの小柄な種族です。
この小さな体は、彼らの最大の武器でもあります。
小柄な体格を活かした素早い動きは、人間には捉えることができず、あたかも「妖精」であるかのように見えます。
また、彼らの寿命は150年程度と、人間よりもはるかに長命です。
怪力
トンタッタ族の見た目との最大のギャップは、その恐るべき怪力です。
彼らは、自分よりもはるかに大きな人間を軽々と放り投げたり、人間の家をパンチ一発で壊したりすることができます。
この怪力は、彼らがドンキホーテ一族に奴隷として強制労働を強いられた一因でもありました。
性格
トンタッタ族の性格は、とにかく底抜けに正直で真面目です。
彼らは嘘をつくことができず、また他人の嘘を疑うことも知りません。
そのため、ウソップの「モンブラン・ノーランドの子孫」という嘘を信じ込み、彼を「ウソランド」と崇めるなど、騙されやすいという致命的な欠点があります。
この純粋すぎる性格が、彼らの可愛らしさを際立たせていますが、同時に彼らが悲しい歴史を繰り返してきた理由でもあります。
トンタッタ族の歴史
トンタッタ族は、ドレスローザの地下にある小島グリーンビットに、トンタッタ王国を築いて暮らしています。
彼らの歴史は、ドレスローザの支配者であるドンキホーテ一族やリク一族と深く結びついています。
ドンキホーテ一族による奴隷時代
今から約900年前、ドンキホーテ一族がドレスローザを統治していた時代、トンタッタ族は自国にない資源を求めてドレスローザに渡りました。
彼らは、ドンキホーテ一族と「自分たちの労力と引き換えに資源と安全を保障する」という条約を結びました。
しかし、この条約は実質的に、トンタッタ族に強制労働を強いる奴隷契約でした。
以降、トンタッタ族はドンキホーテ一族の奴隷として、地下深くで過酷な労働を強いられることになります。
リク一族との関係
空白の100年を終え、800年前にドレスローザ王国の国王がリク一族に変わったことで、トンタッタ族は奴隷の身から解放されました。
リク王は、トンタッタ族への償いとして、彼らが国から資源を盗むことを黙認し、それを「妖精の仕業」として国民に定着させました。
このことに深く感謝したトンタッタ族は、ドレスローザの植物を守る役割を担い、国を美しい花畑が広がる土地へと変えました。
しかし、10年前にドフラミンゴがドレスローザに戻ってきたことで、トンタッタ族は再び奴隷として働かされることになります。
彼らが再び奴隷の身に戻りかけた時、麦わらの一味と彼らの仲間たちが立ち上がり、ドフラミンゴを討ち取ったことで、トンタッタ族は本当の意味での自由を取り戻しました。
トンタッタ族の主なキャラの名前一覧
ドレスローザ編では、多くの個性豊かなトンタッタ族のキャラクターが登場しました。
ここでは、彼らの中から特に活躍したキャラクターを詳しく見ていきましょう。
レオ
トンタッタ族の戦士のリーダーであり、トンタ兵長です。
その純粋な性格ゆえに、ウソップの嘘を心から信じ、ウソランドの部下として忠誠を誓います。
パラミシア系悪魔の実「ヌイヌイの実」の能力者で、触れたものを糸で縫い付け、操ることができます。
ドレスローザ編では、ウソップと共にSOP作戦の重要な役割を担いました。
マンシェリー姫
トンタッタ王国の王女です。
他のトンタッタ族とは比べ物にならないほどの美貌を持ち、その可愛らしさで読者を魅了しました。
パラミシア系悪魔の実「チユチユの実」の能力者で、身体から出る水分で生物を治癒させることができます。
この能力は、彼女自身の寿命を縮めるというリスクがあるため、彼女は治療に躊躇しますが、その優しさから多くの負傷者を救いました。
ガンチョ
トンタッタ王国の国王です。
長いひげとサングラスが特徴的な見た目をしています。
作中では、ウソップにトンタッタ族の過去の悲劇を語り、ルフィたちに協力を求めました。
彼の言葉が、ルフィたちの闘志に火をつけ、ドフラミンゴ打倒へと導くきっかけとなりました。
カブ
イエローカブ部隊の隊長を務めています。
見た目はカブトムシの角のような髪型が特徴的です。
動物系悪魔の実「ムシムシの実 モデル“カブトムシ”」の能力者で、カブトムシに変身し、空を飛ぶことができます。
ビアンと共に、空から偵察や攻撃を行うなど、重要な役割を果たしました。
ウィッカ
反ドフラミンゴ体制リク王軍の偵察部隊員です。
少しドジなところがあり、ゾロの刀「秋水」を盗んでしまい、彼に捕まってしまいます。
しかし、彼女の偵察能力は非常に高く、ゾロたちに重要な情報を提供しました。
彼女とゾロのやり取りは、読者に微笑ましい印象を与えました。
ビアン
ピンクビー部隊の隊長を務めています。
縞模様の服と、スズメバチのような見た目が特徴的です。
動物系悪魔の実「ムシムシの実 モデル“スズメバチ”」の能力者で、カブと同様に空を飛ぶことができます。
偵察や戦闘において、カブと連携して活躍しました。
トンタッタ族のその他キャラの名前一覧
上記で紹介したキャラクター以外にも、ドレスローザ編では多くのトンタッタ族が登場しました。
ここでは、その一部を紹介します。
ボンバ
トンタッタ族の副長です。
他のトンタッタ族とは異なる低い鼻が特徴的です。
SOP作戦では、レオたちと共に幹部塔に乗り込みました。
ランポー
トンタッタ族の副長で、帽子を目元深くまで被っているのが特徴です。
SOP作戦では、キュロスと共に王宮に侵入し、グラディウスと戦いましたが、返り討ちに遭ってしまいます。
フラッパー
トンタッタ族の戦士です。
赤い水玉模様の帽子を被っており、ウソップを「ウソランド」と勘違いして、トンタッタ王国に招き入れた張本人です。
コットン
トンタッタ族の偵察部隊隊員です。
右目が前髪で隠れているのが特徴です。
作中では、ドンキホーテ海賊団の幹部シュガーの居場所をウソップに報告しました。
インヘル
トンタッタ族の偵察部隊隊員です。
フラッパーと共に、ウソップとその仲間の詳細を報告しています。
チャオ
SMILE工場で強制労働をさせられていたトンタッタ族の一人です。
ビアンからのメッセージを受け取り、工場の扉を開けて、仲間たちの突入を助けました。
マウジイ
トンタッタ族の戦士で、マンシェリー姫の側近を務めています。
ヌーボン
トンタッタ族の戦士です。
水色のハンチングから、もっさりとした茶色の髪の毛がはみ出ているのが特徴です。
ペリーニ
トンタッタ族の戦士です。
バクスコン
トンタッタ族の戦士です。
ダイコン
トンタッタ族の戦士です。
トンタッタ族のキャラの声優
トンタッタ族の可愛らしさをさらに引き立てているのが、個性豊かな声優陣です。
ここでは、主なキャラクターを演じた声優を紹介します。
レオ役/間宮くるみ
レオの純粋で元気な声を演じたのは、間宮くるみです。
代表作には、『はれときどきぶた』の玉ちゃん役などがあります。
マンシェリー役/野中藍
マンシェリー姫の可憐な声を演じたのは、野中藍です。
彼女は『ONE PIECE』のガヤ役で声優デビューを果たしており、作品との深い縁を感じさせます。
ガンチョ役/緒方賢一
ガンチョ国王の威厳ある声を演じたのは、ベテラン声優の緒方賢一です。
代表作には、『ゲッターロボ』のバット将軍役などがあります。
ボンバ役/稲田徹
ボンバの低い鼻が特徴的な声を演じたのは、稲田徹です。
彼が演じるキャラクターは、力強く頼もしいものが多いです。
ランポー役/斉藤次郎
ランポーを演じたのは、斉藤次郎です。
吹き替えではイドリス・エルバの持ち役としても知られています。
カブ役/菊池正美
カブの声を演じたのは、菊池正美です。
『聖戦士ダンバイン』で声優デビューを果たし、多くの人気キャラクターを演じています。
ビアン役/釘宮理恵
ビアンの愛らしい声を演じたのは、大人気声優の釘宮理恵です。
『銀魂』の神楽役など、数々の有名キャラクターを演じています。
フラッパー役/今野宏美
フラッパーの無邪気な声を演じたのは、今野宏美です。
『らき☆すた』の小神あきら役で注目を集めました。
ウィッカ役/長沢美樹
ウィッカの少しドジで可愛らしい声を演じたのは、長沢美樹です。
『新世紀エヴァンゲリオン』の伊吹マヤ役としても有名です。
コットン役/斉藤佑圭
コットンを演じたのは、斉藤佑圭です。
可愛らしい声からクールな声まで、幅広い演技が魅力です。
インヘル役/中尾良平
インヘルを演じたのは、中尾良平です。
アニメやゲーム、洋画吹き替えなど、多岐にわたるジャンルで活躍しています。
チャオ役/鹿野優以
チャオを演じたのは、鹿野優以です。
明るく元気なキャラクターから、落ち着いたキャラクターまで幅広く演じます。
マウジイ役/粗忽屋新宿店
マウジイを演じたのは、粗忽屋新宿店です。
その正体は、麦わらの一味のブルック役でもおなじみのチョーであるとされています。
ヌーボン役/竹本英史
ヌーボンを演じたのは、竹本英史です。
声優のほかにナレーターとしても活躍しています。
ペリーニ役/織田優成
ペリーニを演じたのは、織田優成です。
1992年から声優として活動しており、多くの人気アニメに出演しています。
バクスコン役/福原耕平
バクスコンを演じたのは、福原耕平です。
爽やかな声質が特徴で、様々なキャラクターを演じ分けています。
ダイコン役/高塚正也
ダイコンを演じたのは、高塚正也です。
声優としてだけでなく、ナレーターとしても活躍しています。
トンタッタ族に関する感想や評価
トンタッタ族は、その愛らしい見た目と、純粋な性格で、多くの読者から絶大な支持を得ています。
「世界で一番かわいい」という声
SNS上では、「やっぱりトンタッタ族が世界で一番かわいい種族だ」という声が多く見られます。
彼らが持つ、純粋な心と、それに反するような怪力のギャップが、読者の心を掴んで離しません。
また、彼らの「妖精さん」という呼びかけや、ウソップの嘘を信じ込む様子など、その一挙手一投足が「かわいい」と評価されています。
キャラクターごとの魅力
特に人気が高いのは、レオとマンシェリー姫です。
レオは、その勇ましくも礼儀正しい性格と、ウソップへの忠誠心から、「めちゃかわいい」と評判です。
電話に出る際の「こんにちは、トンタッタ族のレオれす！」というセリフは、彼の純粋さを象徴しており、多くの読者の心を温かくしました。
一方、マンシェリー姫は、可憐な見た目と、傷ついた人々を救おうとする優しい心で、「こんなに可愛いお姫様がいたかしら？」と絶賛されています。
ドレスローザ編の評価
トンタッタ族の活躍は、ドレスローザ編の評価を大きく高めました。
「コラソンとローのお話が好きすぎるし、バルトロメオも好きだし、トンタッタ族も可愛いし、ドレスローザが結構好きかもです」といった感想が示すように、彼らは物語の面白さを引き立てる重要な存在でした。
彼らが麦わらの一味と協力し、自分たちの自由を勝ち取る姿は、読者に大きな感動を与えました。
まとめ
この記事では、ドレスローザ編で初登場した小人族、トンタッタ族について、その特徴や能力、歴史、そして個性豊かなキャラクターたちを徹底的に解説しました。
彼らは、身長わずか20cmほどの小柄な体ながら、人間を軽々と放り投げるほどの怪力を持ち、その愛らしい見た目とのギャップで読者を驚かせました。
また、底抜けに正直で真面目、そして騙されやすいという性格は、ドンキホーテ一族による悲しい奴隷の歴史を招きましたが、同時に彼らの純粋な心の美しさを際立たせました。
ルフィたちと共にドフラミンゴを打倒し、自由を勝ち取った彼らは、物語において単なる脇役ではなく、差別のない世界というテーマを象徴する重要な存在です。
特に、レオやマンシェリー姫、ガンチョ国王といったキャラクターたちは、その愛らしい言動と能力で、多くの読者の心を掴みました。
トンタッタ族の物語は、『ワンピース』が描く壮大な冒険の中で、人種間の共存や自由の大切さを改めて私たちに教えてくれます。
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