【オーバーロード】の世界とイビルアイの立ち位置
主人公が魔王という斬新な設定で、小説、アニメ、劇場版と展開され、世界的な人気を誇るダークファンタジーの金字塔『オーバーロード』。
強大すぎるアンデッドの魔術師、アインズ・ウール・ゴウンが、異世界で自らの支配領域を広げていく物語は、一般的なファンタジー作品とは一線を画します。
本記事では、そんな『オーバーロード』の作中において、人間の世界側で圧倒的な存在感を放つキャラクター、イビルアイについて徹底的に紹介していきます。
全身を覆うローブと仮面の下に隠された彼女の素顔の魅力や、250年以上を生きる「吸血姫」という正体、そして最強の冒険者チーム「蒼の薔薇」での活躍に迫ります。
「魔王」が主人公という斬新な世界観
イビルアイの素顔や正体に迫る前に、まずは「オーバーロード」の基本情報を紹介します。
本作は、2012年より刊行されている小説が原作で、2015年と2018年にテレビアニメが放送されている人気作品です。
VRMMORPG「ユグドラシル」のサービス終了と共に、現実世界のサラリーマンであった主人公が、自身のキャラクター「モモンガ」が持つ骸骨の姿をした最強の魔術師「アインズ・ウール・ゴウン」として、異世界に転移するところから物語は始まります。
アインズは強大過ぎる力を持っているため、「魔王」「超越者」という異名で呼ばれており、一般的なファンタジー作品のように、主人公が魔王を倒すのではなく、主人公がその強大な力を利用して人々を懐柔し、世界征服を目指すというストーリーが描かれています。
このような「悪」の視点から描かれる物語は、読者にとって非常に新鮮で、本作が人気となった大きな要因の一つであると言えるでしょう。
また、オーバーロードには、ナザリック地下大墳墓の守護者たちをはじめ、魅力的で個性的なキャラクターが大勢登場しており、彼らの人間性（あるいは非人間性）も物語の面白さを深めています。
イビルアイの基本プロフィールと謎に包まれた素顔
オーバーロードに登場したイビルアイは、全身に黒いローブと仮面を着用している魔力系魔法詠唱者です。
仮面を着用しているため、初登場時は謎の多いキャラクターでしたが、その正体と素顔が明らかになるにつれ、読者や視聴者の間で大きな話題となりました。
イビルアイの職業はエレメンタリスト、吸血姫、ソーサラーなどであり、単なる戦闘員ではなく、世界の裏側まで熟知している知性を持っています。
そして、仮面の下に隠された素顔が、多くのファンから「かわいい」と絶賛されています。
その外見は、12歳程度の少女に見えるという、冒険者らしからぬかわいらしさを持っており、彼女が長年隠し続けてきた素顔のギャップが、読者を引きつける大きな魅力となっています。
| 種族 | 異形種-吸血姫（ヴァンパイア・プリンセス） |
| 職業 | エレメンタリスト、吸血姫、ソーサラーなど |
| 所属 | 蒼の薔薇 |
| 年齢 | 外見：約12歳、実年齢：250歳以上 |
| 異名 | 国堕とし、イビルアイ |
| 魔力 | 第五位階魔法を行使可能 |
アインズ・ウール・ゴウン（モモン）の紹介と声優
イビルアイを語る上で欠かせないのが、彼女が心から愛し、崇拝する人物、主人公のアインズ・ウール・ゴウンです。
アインズは、情報収集のために変装している冒険者モモンとしての姿でイビルアイと出会います。
モモンは、魔力に特化したアインズの素の能力とは異なり、肉弾戦に非常に強いキャラクターとして設定されています。
これは、モモンに変装した際に装備している武器や防具の能力によって、肉弾戦に特化していると読者には伝えられています。
アニメ「オーバーロード」でアインズ・ウール・ゴウンの声を担当したのは、声優の日野聡です。
日野聡は1997年より声優活動を行っており、これまでに「ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士」「ロードオブヴァーミリオン紅蓮の王」など、数多くの作品に出演しています。
「ER緊急救命室」の吹き替えに参加したことがきっかけで声優になったと語っており、その確かな演技力で、魔王としての威厳と、時に人間らしい葛藤を見せるアインズの二面性を表現しきっています。
蒼の薔薇：王国最強クラスの冒険者チーム
イビルアイは、ラキュース・アルベイン・デイル・アインドラがリーダーを務めている蒼の薔薇という、アダマンタイト級冒険者チームに所属しています。
アダマンタイト級冒険者とは、王国最高峰の実力を持つ者に与えられる称号であり、蒼の薔薇は異世界における最強クラスの戦力を有しています。
イビルアイと共にチームを構成する個性的なメンバーたちも、それぞれ強力な力と波瀾万丈な過去を持つ、魅力的なキャラクターばかりです。
ラキュース・アルベイン・デイル・アインドラ
通称ラキュースは、蒼の薔薇のリーダーであり、19歳という若さで王国最高峰の実力者に上り詰めた、信仰系魔法詠唱者です。
アダマンタイト級冒険者としてその名を知られていますが、その裏側では「中二病」を患っているという、ユニークな設定がファンの間で話題です。
オーバーロード作中では、剣と話している姿が描かれており、そのギャップが彼女の愛すべき一面となっています。
ガガーラン
ガガーランは、蒼の薔薇でナイト、エアライダー、マーセナリーを務める、筋骨隆々の女性戦士です。
イビルアイからは「筋肉の塊」と呼ばれており、豪快な性格と優れた戦闘能力を持っています。
かつては王国騎士のガゼフ・ストロノーフと御前試合で戦い敗れた過去を持っていますが、その実力は折り紙付きです。
オーバーロード作中、デミウルゴスが扮するヤルダバオトとの戦闘では、激しい戦いの末に命を失うという悲劇的な運命を辿りました。
ティアとティナ
ティアとティナは、蒼の薔薇に所属する双子の盗賊系冒険者です。
元々は「イジャニーヤ」という暗殺集団で首領を務めており、ラキュースを狙って戦い敗北した後、蒼の薔薇に入団するという経緯を持っています。
入団当初は再びラキュースの命を狙っていましたが、時が経つにつれ仲間想いの性格に変わり、今ではチームに欠かせない存在となっています。
盗賊系という職業を活かし、情報収集や潜入、罠の解除など、戦闘以外の場面でも重要な役割を果たしています。
この蒼の薔薇というチームは、それぞれが個性的で強いだけでなく、チームワークを生かして敵と戦うことで真価を発揮できる、結束力の高い集団であると考察されています。
イビルアイの正体：「国堕とし」の異名を持つ吸血鬼
ローブと仮面で正体を隠し、大人びた口調で話すイビルアイですが、その実態は、外見からは想像もつかないほど深遠な過去を持つ存在です。
彼女の素顔がかわいいと言われている理由の裏側には、250年以上を生きる「吸血姫」という正体と、恐ろしい異名が隠されています。
250年以上を生きる「吸血姫」という種族
イビルアイの正体は、異形種である吸血姫（ヴァンパイア・プリンセス）です。
彼女はもともと人間として生きていましたが、ある出来事によって吸血鬼となり、その結果、外見は12歳程度の少女のまま、250年以上という長寿を得ることになりました。
吸血鬼となってからの250年で、彼女は世界の真実や歴史、魔法に関する知識を深く学び、その知性は蒼の薔薇の中でも群を抜いています。
吸血鬼という種族は、不死の肉体や高い戦闘能力、そして魔法に対する適性を持つことが一般的です。
イビルアイは、その種族レベルと職業レベルを合わせて、異世界の「人間の中」ではトップクラス、レベル50程度の実力を持つと推測されています。
このレベル帯のキャラクターは、ナザリック地下大墳墓の守護者には遠く及びませんが、異世界における絶対的な強者であり、彼女の持つ豊富な知識と組み合わさることで、その戦闘能力はさらに高まっています。
伝説の「国堕とし」：失われたタレントの考察
吸血鬼になったイビルアイは、かつて「国堕とし」という恐ろしい異名で呼ばれ、世界にその名を轟かせていました。
この異名が示す通り、彼女はかつて「都市を壊滅させるほどのタレント」を持っていたと言われています。
タレントとは、異世界に転移した者や一部の住民が持つ、魔法やスキルとは異なる特殊な能力のことで、非常に強力なものが存在します。
しかし、イビルアイが吸血鬼になったことで、このタレントは失われた、あるいは能力が変質したという説が有力です。
一方で、「何らかの形でタレントが再び発動し、吸血鬼として人々に脅威をもたらす」という考察もなされています。
タレントは、イビルアイが人間であった頃に持っていた能力であり、彼女が吸血鬼になった原因とも深く関わっていると考えられています。
この「国堕とし」という異名と、それに付随する圧倒的な破壊力のタレントの存在は、イビルアイというキャラクターの過去と正体に、さらに深い闇とロマンを与えています。
十三英雄との共闘：伝説の歴史における役割
イビルアイの正体が吸血鬼であること以上に驚かれるのが、彼女が十三英雄という伝説的な存在と共に魔人と戦った過去を持つことです。
十三英雄は、200年ほど前に世界を救ったとされる伝説的な勇者たちの集団であり、その一員としてイビルアイは歴史の表舞台に立っていました。
この過去は、彼女が単なるアダマンタイト級冒険者ではなく、世界の歴史を裏側から見てきた「生き証人」であることを意味します。
十三英雄と共に戦った経験は、イビルアイに世界の真実を知らしめ、現在の知性の基盤を築きました。
彼女が世界の裏側まで熟知していると言われるのは、この十三英雄時代の経験と、250年という長い年月の中で得た知識によるものです。
その後、イビルアイはラキュースやガガーランと出会い、共に蒼の薔薇を結成し、再び冒険者として活動を始めることになります。
彼女の仮面は、吸血鬼という正体と、十三英雄としての過去を隠すためのものであり、彼女の冒険者としての活動は、一種の「社会貢献」や「償い」のような意味合いもあると考察する読者もいます。
仮面の下の真実：なぜイビルアイは仮面を外さないのか？
イビルアイが普段、仮面を着用している最大の理由は、自身の正体が吸血鬼であること、そして「国堕とし」としての過去を隠すためです。
吸血鬼は異世界では人間に敵対する異形種であり、その正体が知られれば、王国最高峰の冒険者チームである蒼の薔薇も活動を続けることができなくなるでしょう。
しかし、彼女が仮面を外した姿が「かわいい」と話題になるのは、その素顔が12歳程度の少女に見えるという、強烈なギャップがあるからです。
この幼い容姿は、彼女が吸血鬼になって以来、歳を取っていないことを示しており、その外見と250年という実年齢、そして大人びた口調とのアンバランスさが、イビルアイの魅力を際立たせています。
彼女にとって仮面は、恐ろしい過去と正体を隠す「枷」であると同時に、素顔を知るモモンの前でだけは、仮面を外すことで「素の自分」を解放する象徴的なアイテムにもなっていると分析できます。
読者が熱狂するイビルアイの「かわいい」魅力
イビルアイの強さや過去は、彼女を畏怖すべき存在として描いていますが、ファンが彼女に熱狂するのは、その隠された「かわいい」魅力と、人間的な感情表現にあります。
彼女の個性的な性格と、ある人物への一途な愛情が、その魅力を最大限に引き出しています。
少女のような容姿と大人びた口調のギャップ
イビルアイのかわいい魅力の筆頭は、やはり容姿と口調のギャップでしょう。
仮面を外した素顔は、12歳程度の少女の姿をしており、その外見とは裏腹に、彼女の口調は常に大人びており、知的な言葉遣いをします。
しかし、大好きなモモンが敵を撃退した際には、大人びた口調が崩れ、少女らしいかわいらしい素顔を覗かせる描写が描かれています。
この二面性が、彼女を単なるクールな魔法詠唱者ではなく、感情豊かな一人のキャラクターとして、読者の心に残る要因となっています。
モモンへの一途な愛情と「キャラ崩壊」
イビルアイの「かわいい」魅力を語る上で、モモンへの愛情は避けて通れません。
当初、イビルアイは他所から来たモモンを怪しいと感じ、その実力を疑っていました。
しかし、モモン（アインズ）が持つ圧倒的な強さと、人間的な優しさに触れるうちに、彼女は完全にモモンに心酔し、恋心を抱くようになります。
その愛情は一途であり、イビルアイは当初、好きという素顔を隠していましたが、モモンがデミウルゴスが扮するヤルダバオトを撃退した際には、感情を抑えきれずに「キャラ崩壊」とも言える行動に出てしまいます。
オーバーロード作中では、モモンがヤルダバオトを撃退させた際、イビルアイが大人びたキャラクターを忘れて「モモン様～」と嬉し泣きしながらモモンに抱き着いている姿が描かれています。
このシーンは、長年抑圧されていた少女らしい感情が一気に噴き出した瞬間であり、多くの視聴者から「イビルアイやっぱり可愛い」という感想が噴出しました。
このモモンへの強い愛情は、彼女の今後のストーリー展開においても、重要な要素となることは間違いないでしょう。
仲間想いの性格とガガーランとの喧嘩に見る素直さ
イビルアイは、仲間に対しても素直に喋ることがなく、特にガガーランとはよく喧嘩している様子が描かれています。
ガガーランを「筋肉の塊」と呼ぶなど、皮肉めいた発言も多いですが、これは彼女の裏表のない素直な性格の表れでもあります。
しかし、心の中では仲間想いであり、蒼の薔薇のメンバーを大切に思っているからこそ、厳しい意見も口にできるのです。
ヤルダバオトとの戦闘でガガーランとティア、ティナが命を落とした際には、イビルアイは深い悲しみに暮れており、その仲間への強い想いが描かれています。
モモンへの恋心と同様に、仲間に対する愛情もまた、イビルアイの人間的な一面を際立たせており、読者に共感を呼ぶ要素となっています。
豊富な知識と異世界における知性
イビルアイの「かわいい」外見とは裏腹に、彼女が持つ世界の真実を知っているほどの知識と知性も、彼女の魅力の一つです。
長年生きている吸血鬼という正体、そして十三英雄としての経験から得られたその知識は、蒼の薔薇の戦術や行動において、非常に重要な役割を果たしています。
彼女は、ナザリック地下大墳墓の守護者たちが持つ圧倒的な力を、他の誰よりも正確に、そして深く理解している数少ない異世界側のキャラクターです。
この豊富な知識と大人びた口調は、彼女の幼い外見とのギャップを生み出し、知的好奇心を満たすキャラクターとしても読者から評価されています。
また、イビルアイの知識が、今後アインズ・ウール・ゴウンの支配に対抗する上で、どのような役割を果たすのかという点も、今後の物語の焦点の一つとして注目されています。
イビルアイの強さ考察：異世界の「人間」の限界を超えた魔法詠唱者
イビルアイは、ナザリックの守護者たちから見れば遥かに格下の存在ですが、異世界の住人の中では、彼女の強さは頂点に位置すると言っても過言ではありません。
その強さは、彼女が持つ種族レベルと職業レベル、そして行使できる魔法位階に集約されています。
第五位階魔法の使い手：異世界における実力者の証
イビルアイの強さを象徴するのが、彼女が第五位階魔法を使用できるキャラクターとして描かれている点です。
オーバーロード作中では、第五位階魔法が、人間が自力で到達できる魔法の限界と言われています。
これは、異世界において彼女が「人間の中」でトップクラスの実力者であることを証明しており、その強大な力で蒼の薔薇の活動を支えています。
アインズ・ウール・ゴウンは第十位階、そしてそれ以上の超位魔法を使用できるため、イビルアイとの間には圧倒的な力の差がありますが、イビルアイが異世界側の魔法使いとしては最高峰の領域にいることに変わりはありません。
イビルアイが使用した魔法の一部を以下に紹介します。
- アシッド・スプラッシュ（酸の飛沫）
- ヴァーミンベイン（蟲殺し）：エントマ戦で効果を発揮した魔法。
- クリスタル・ウォール（水晶防壁）
- クリスタルダガー（水晶の短剣）
- サンド・フィールドワン（砂の領域・対個）
- トランスロケーション・ダメージ（損傷移行）
- リージョン・ペトリフィケーション（部位石化）
- リヴァース・グラビティ（重力反転）
- フライ（飛行）
特に「ヴァーミンベイン」は、ナザリックの戦闘メイドであるエントマとの戦闘で、彼女の正体（蟲）を瞬時に見抜き、大ダメージを与えた魔法であり、イビルアイの知性と判断力の高さを物語っています。
蒼の薔薇内での強さ：ラキュースと並ぶトップクラス
蒼の薔薇というチーム内において、イビルアイはリーダーのラキュースと並んで、頭一つ抜けている存在だと言われています。
ラキュースが信仰系魔法詠唱者として、回復やサポートもこなすオールラウンダーであるのに対し、イビルアイは魔力系魔法詠唱者として、強力な攻撃魔法と対人戦術を得意としています。
ガガーラン、ティア、ティナの3人がかりでエントマと戦い苦戦する姿が描かれたのに対し、遅れてきたイビルアイがエントマと対峙し、魔法で圧倒したというエピソードは、彼女の突出した戦闘能力を明確に示しています。
イビルアイの強さは、単に魔法の位階が高いだけでなく、250年という戦闘経験と、相手の弱点を見抜く知性によって裏打ちされているのです。
VSエントマ：勝利の要因と純粋な戦闘力の限界
オーバーロード作中では、イビルアイ率いる蒼の薔薇が、戦闘メイド「プレアデス」の一員であるエントマ・ヴァシリッサ・ゼータと戦っています。
この戦いは、イビルアイの強さと弱点を同時に見せる、非常に重要なシーンでした。
エントマの純粋な戦闘能力は、レベル51であり、レベル50程度と推測されるイビルアイよりもわずかに高いとされています。
実際、エントマは「ガガーラン」「ティナ」「ティア」を子供扱いするほどの強さを持っています。
しかし、イビルアイは、エントマが「蟲愛でるメイド」という異名を持ち、その体が蟲で構成されていることを見抜き、「殺虫魔法（ヴァーミンベイン）」で圧倒しました。
これは、イビルアイの瞬時に弱点を見抜く知性と判断力が、純粋な戦闘能力の差を覆した瞬間であり、イビルアイの強さの本質が、経験と知識にあることを証明しています。
もしイビルアイがエントマの弱点を見抜けなかった場合、あるいはエントマがその場で「蟲を放出する」といった形で戦闘力を高めていれば、勝敗は分からなかったという見方もあります。
この戦闘は、異世界側の最強クラスの存在と、ナザリックの最下層の存在が、特定の条件で互角以上の戦いを繰り広げたという点で、ファンにとって非常に興味深い対決となりました。
エントマ・ヴァシリッサ・ゼータの紹介
エントマ・ヴァシリッサ・ゼータは、戦闘メイド「プレアデス」の1人であり、「蟲愛でるメイド」という異名を持っています。
彼女は、自身の体を蟲で構成しており、発声する際にも声を出す蟲を使用しています。
プレアデスの中では戦闘力が低いと言われていますが、それでもレベル51という実力を持ち、並みの冒険者を圧倒できるほどの強さを持っています。
アニメ「オーバーロード」でエントマの声を担当したのは、声優の真堂圭です。
真堂圭は2005年より声優活動を行っており、「ガラスの仮面」「うしおととら」などの作品に出演し、幅広い役柄を演じ分けています。
VSヤルダバオト：アインズとの圧倒的なレベル差
イビルアイが遭遇した最強の敵、それがデミウルゴスが作戦を実行するため変装していたヤルダバオトです。
ヤルダバオトとは、ナザリック第7階層を守護している守護者デミウルゴスが、大悪魔として異世界で悪事を働くために用いた偽りの姿です。
デミウルゴスは、ナザリック最高峰の頭脳を持っており、主に参謀を務めています。
「炎獄の造物主」という異名を持つデミウルゴスは、頭脳だけでなく高い戦闘能力も持っており、そのヤルダバオトとしての強さは、イビルアイにとって次元が違うものでした。
イビルアイはヤルダバオトと戦っていますが、その際にヤルダバオトは本気を出しておらず、イビルアイは終始苦戦を強いられています。
この戦闘から、ヤルダバオト（デミウルゴス）とイビルアイの間には、圧倒的な強さの差があり、エントマとイビルアイの戦闘力が同等程度だと言われていることから、イビルアイの強さが、ナザリックの守護者には遠く及ばないことが分かります。
デミウルゴスは、アインズの作戦を成功させるため、ヤルダバオトに変装してモモンと戦うという茶番を演じており、イビルアイはモモンがヤルダバオトを撃退したことで、モモンへの崇拝をさらに深めることになります。
デミウルゴスと声優の紹介
デミウルゴスは、ナザリック第7階層「溶岩」を守護している守護者です。
アニメ「オーバーロード」でデミウルゴスの声を担当したのは、声優の加藤将之です。
加藤将之は2000年代より声優活動を行っており、「ジョジョの奇妙な冒険」「ソードアート・オンライン」などの作品に出演し、デミウルゴスの冷徹さと知性を表現しきっています。
声優・花守ゆみりが吹き込む二面性の魅力
イビルアイの持つ「大人びた口調」と「少女のような感情」という二面性は、彼女の声を担当した声優、花守ゆみりの演技力によって、より一層魅力的に表現されています。
花守ゆみりの演技の奥深さが、イビルアイというキャラクターに命を吹き込んでいるのです。
イビルアイの声優は花守ゆみり
アニメ「オーバーロード」でイビルアイの声を担当したのは、声優の花守ゆみりです。
彼女は中学生時代からアニメを好きになり声優に興味を持ち始め、「第2回ぽにきゃん声たま」というオーディションを受けたことがきっかけとなり、声優としてデビューしました。
2016年には「ガラスの花と壊す世界」で劇場版初主演を果たしており、その実力は若手ながら高く評価されています。
彼女の趣味は卓球、ゲーム、読書で、好きな食べ物は炭酸ジュースと鶏料理です。
花守ゆみりは自分の声を聞いた人に大切な事を届けられるような声優になりたいと語っており、その思いが彼女の演じるキャラクターたちに深みを与えています。
| 名前 | 花守ゆみり |
| 生年月日 | 9月29日 |
| 出身地 | 神奈川県 |
| 趣味・特技 | 卓球、ゲーム、読書、テニス |
| デビュー | 2013年 |
『ゆるキャン△』なでしことの共通点と演じ分け
イビルアイの素顔・正体を知った視聴者が驚いたのが、イビルアイと大人気アニメ『ゆるキャン△』の主人公、各務原なでしこが同じ声優（花守ゆみり）によって演じられているという共通点です。
なでしこは、富士山を眺めるのが大好きな、明るく天真爛漫な女子高生であり、常にハイテンションなキャラクターです。
一方、イビルアイは、大人びた口調で冷静に話す魔法詠唱者であり、その喋り方は対照的です。
そのため、視聴者はしばらくの間、同じ声優と気付いていなかったと言われており、この極端な演じ分けこそが、花守ゆみりの卓越した演技力の証であると評価されています。
また、花守ゆみりは他にも、『転生したらスライムだった件』のシズや、『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』の早坂愛など、幅広いキャラクターを演じています。
シズは、イビルアイとは対照的に、若くして命を落とした少女であり、その純粋さと悲哀を表現しきっています。
早坂愛は、クールなメイドと女子高生の顔を持つ、シリアスとコメディを演じ分けるキャラクターであり、イビルアイの二面性の演技にも通じる魅力を発揮しています。
2025年においても、『ガチアクタ』のリヨウや、『キャッツ・アイ』の来生愛など、主要キャラクターの出演が決定しており、その活躍は続いています。
イビルアイの大人びた口調と少女の感情を表現する演技力
イビルアイ役において、花守ゆみりに求められたのは、「250年という時を生き、豊富な知識を持つ吸血鬼」としての落ち着いたトーンと、「モモンに恋する12歳の少女の心」の表現です。
普段の大人びた喋り方の中に、モモンを前にした時だけ、一瞬だけ感情がこもり、声のトーンがかわいらしくなるという演技は、まさにイビルアイのキャラクターの核心を突いています。
この繊細な感情表現が、イビルアイが単なる「強い冒険者」ではなく、「かわいい」と評価されるキャラクターになった最大の理由の一つであり、花守ゆみりの演技力があってこそ実現したと言えるでしょう。
まとめ：イビルアイが『オーバーロード』にもたらす「人間」の可能性
本記事では、小説・アニメ「オーバーロード」に登場したイビルアイの素顔や正体、そして強さを徹底的に紹介してきました。
イビルアイは、その仮面の下に12歳の少女のようなかわいらしい素顔を隠し持つ、250年以上を生きる吸血姫であり、かつて世界を震撼させた「国堕とし」という過去を持つ、非常に謎の多いキャラクターです。
彼女の魅力は、大人びた口調と少女のような外見、そして何よりもアインズ・ウール・ゴウンが変装したモモンへの一途な愛情という、強烈なギャップにあります。
戦闘能力は「人間の中」ではトップクラスであり、第五位階魔法を行使できる実力者ですが、ナザリックの守護者には遠く及ばないという現実も知っています。
それでも彼女は、モモンへの陶酔を通じて、仲間への愛情や、生きることへの希望を改めて見出しており、異世界側の「人間（とそれに近い存在）」の代表として、物語に深みを与えています。
イビルアイの声を担当した花守ゆみりの卓越した演技力も相まって、彼女の人気は非常に高く、物語が進むにつれてその可愛らしい素顔が明らかになった後に、さらにファンが増加しました。
今後、イビルアイがモモンとどのような関わり方をしていくのか、そしてナザリックという超常的な脅威に対して、彼女の知識と強さがどのような役割を果たすのか、その動向に注目が集まっています。
イビルアイは、その存在自体が『オーバーロード』というダークファンタジーの中で、唯一無二の光を放つ魅力的なキャラクターであると言えるでしょう。
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