メジャーリーグの舞台を夢見て奮闘する吾郎の姿を描いたアニメMAJOR。
2004年から2010年まで、6年間にわたりNHK教育テレビ(Eテレ)で放送され、多くの視聴者に感動を与えてきました。
その物語を彩ったのが、数々の名曲揃いのオープニング(OP)テーマとエンディング(ED)テーマです。
この記事では、アニメMAJORの歴代主題歌を一覧でご紹介します。
それぞれの楽曲が持つ魅力と、物語との深い繋がりを紐解いていきましょう。
アニメMAJORとは?世代を超えて愛される野球ドラマ
アニメMAJORは、満田拓也の漫画「MAJOR」を原作とした野球アニメです。
主人公の吾郎が、亡き父と同じプロ野球選手になるという夢を追いかけ、幼少期からメジャーリーグへと挑戦していく壮大な野球人生が描かれています。
挫折や苦悩、仲間との友情、そして親子や家族との絆を通じて、吾郎が人間的にも野球選手としても成長していく姿は、多くの視聴者の心を掴みました。
特に、肩の故障を抱えながらも投げ続ける吾郎の姿に「感動を覚える」という声や、吾郎とジョー・ギブソン・ジュニアとのライバル関係に「熱くなった」という読者レビューが多く見られます。
原作「MAJOR」はクライマックスを迎えましたが、吾郎の息子・大吾を主人公とした続編「MAJOR 2nd」も連載され、こちらもアニメ化されています。
名曲揃い!アニメMAJOR歴代主題歌一覧
MAJORは、長期間にわたって放送されたこともあり、主題歌にもバラエティ豊かな名曲が揃っています。
ここからは、吾郎の成長の軌跡と共に、各期のオープニングとエンディングを振り返っていきましょう。
MAJOR第1期主題歌:小学生時代の吾郎を彩る名曲
第1期では、吾郎が5歳から小学校4年生になり、リトルリーグに入団するまでの野球人生のスタートが描かれています。
チームメイトとの友情を育みながら、野球の面白さに目覚めていく吾郎の姿が印象的です。
オープニングテーマ:「心絵」/ロードオブメジャー
リリース | 2004年11月 |
---|---|
歌手 | ロードオブメジャー |
特徴 | MAJORを代表する一曲、ストレートな応援歌 |
「心絵」は、アニメMAJORの主題歌の中でも特に知名度が高く、多くの人が一度は耳にしたことがあるであろう名曲です。
4人組ロックバンド、ロードオブメジャーが歌うこの曲は、力強いメロディと歌詞が、夢に向かってひたむきに進む吾郎の姿と重なり、視聴者に大きな勇気を与えました。
タイトルには「メジャーという舞台の心得」「みんなの心へ届いてほしい」「心の模様=心の絵」といった意味が込められているとされています。
読者からは「歌詞が吾郎の気持ちをそのまま表しているようで感動する」という声が多く聞かれ、吾郎の野球人生の始まりを象徴する一曲と考えることができます。
エンディングテーマ1:「Step」/安良城 紅
収録アルバム | 「Beni」 |
---|---|
歌手 | 安良城 紅(現:BENI) |
特徴 | デビューアルバム収録、爽やかな楽曲 |
安良城紅(当時)が歌う「Step」は、第1期エンディングの初期に使用されました。
シングルリリースはされていませんが、彼女の1stアルバム「Beni」に収録されています。2008年にBENIに改名する前の楽曲としても注目されます。
吾郎が野球の世界に足を踏み入れる「第一歩」を、この爽やかな曲が優しく包み込んでいる、という見方もあります。
エンディングテーマ2:「Faraway」/PARADISE GO!GO!
リリース | 2005年4月 |
---|---|
歌手 | PARADISE GO!GO! |
特徴 | オリコンチャート39位、女性グループの楽曲 |
第1期後半のエンディングを飾ったのは、関西出身の女性グループPARADISE GO!GO!の「Faraway」です。
2005年4月にシングルリリースされ、オリコンチャートで39位を記録しました。
幼い吾郎が将来への希望を抱き、遠い夢を見つめる姿と重なるような、明るく前向きな印象の楽曲です。
MAJOR第2期主題歌:中学・高校時代の奮闘を応援する名曲
第2期では、中学3年生になった吾郎が、リトルリーグ時代の友人達と再会する場面から始まります。
その後、吾郎は高校に進学し、甲子園出場を目指して奮闘する姿が描かれ、野球に対する情熱がさらに高まっていく時期です。
オープニングテーマ:「さらば碧き面影」/ロードオブメジャー
リリース | 2006年2月 |
---|---|
歌手 | ロードオブメジャー |
特徴 | 第1期に続きロードオブメジャーが担当、満田拓也による描き下ろしジャケット |
第1期に引き続き、ロードオブメジャーがオープニングテーマを担当した「さらば碧き面影」です。
2006年2月にシングルリリースされ、初回盤のジャケットは原作者・満田拓也がロードオブメジャーのメンバーを描き下ろしたことで話題となりました。
吾郎が新たなステージへと進む決意と、過去の自分との決別を表すような、力強くもどこか切ないメロディが特徴です。
エンディングテーマ1:「WONDERLAND」/MAY
日本デビュー | 2006年2月 |
---|---|
歌手 | MAY(韓国出身) |
特徴 | MAYの日本デビュー曲、美しい歌声が魅力 |
第2期エンディングの1曲目は、韓国出身の女性歌手MAYの日本デビュー曲「WONDERLAND」です。
2004年に韓国でデビューしたMAYの、透明感のある歌声が、吾郎の中学・高校生活の風景に彩りを添えています。
エンディングテーマ2:「しょぼい顔すんなよベイベー」/ザ・ルーズドッグス
リリース | 2006年4月 |
---|---|
歌手 | ザ・ルーズドッグス |
特徴 | 「4人ともメインボーカル」のバンド、応援歌 |
第2期エンディングの2曲目は、ザ・ルーズドッグスの「しょぼい顔すんなよベイベー」です。
「4人ともメインボーカル」という特徴を持っていた日本のバンドで、この曲は2006年4月にシングルリリースされました。
困難に直面しても「しょぼい顔すんなよ」と背中を押してくれるような温かい歌詞は、吾郎や仲間たちの奮闘を優しく見守るような印象を与えます。
惜しまれつつも、ザ・ルーズドッグスは2010年に解散しています。
MAJOR第3期主題歌:高校野球の青春を歌い上げる名曲
第3期は、吾郎が野球の名門・海堂高校を辞め、聖秀高校に編入するところから物語がスタートします。
しかし、聖秀高校には野球部がありません。吾郎は海堂高校に勝つという目標のため、クラスメイトの清水や周囲の大人たちの協力を得て、ゼロから野球部を創設します。
リトルリーグ時代からの友人である清水や、両親に見守られながら、自分の道を力強く歩む吾郎の青春が描かれたシーズンです。
オープニングテーマ:「PLAY THE GAME」/ロードオブメジャー
リリース | 2007年2月 |
---|---|
歌手 | ロードオブメジャー |
特徴 | 事実上のラストシングル、吾郎の決意を後押しする |
MAJORのオープニングテーマとしてお馴染みとなったロードオブメジャーが、第1期、第2期に続き第3期も担当したのが「PLAY THE GAME」です。
2007年2月にリリースされたこの曲は、彼らが前作から約8ヶ月ぶりに発表したシングルであり、事実上の最後のシングルと言われています。
海堂高校という強大な壁に立ち向かう吾郎の、困難を恐れず「ゲームをプレイする」という強い決意を後押しするような楽曲です。
エンディングテーマ1:「Strike Party!!!」/BeForU
リリース | 2007年1月 |
---|---|
歌手 | BeForU |
特徴 | 女性歌手グループ、明るくポップな楽曲 |
第3期エンディングの1曲目は、女性歌手グループBeForUが歌う「Strike Party!!!」です。
2001年にデビューしたBeForUのメジャーデビュー後2枚目のシングルとして、2007年1月にリリースされました。
高校野球の熱気や、仲間たちとの絆を歌ったような、明るくポップな楽曲が、高校野球の青春を表現しています。
エンディングテーマ2:「夜になれば」/ザ・ルーズドッグス
リリース | メジャーデビュー5作目シングル |
---|---|
歌手 | ザ・ルーズドッグス |
特徴 | 映像と楽曲の親和性、切ないメロディ |
第3期エンディングの2曲目は、ザ・ルーズドッグスの「夜になれば」です。
メジャーデビューから5作目のシングルとしてリリースされたこの曲は、エンディングで流れる映像とメロディが非常にマッチしており、吾郎たちの切ない心情を表現している、という見方もあります。
「日中の激しい練習や試合を終え、夜になればそれぞれの思いが去来する」といった情景を想像させる楽曲です。
MAJOR第4期主題歌:ついにメジャー挑戦!新たな壁とライバル
第4期は、吾郎がメジャーリーグに挑戦するために、単身アメリカへ渡るところから始まります。
メジャー球団の入団試験を受け、様々な壁にぶつかり苦闘する吾郎の姿が描かれるとともに、ジョー・ギブソンの息子であり、吾郎に強い憎しみを抱くジョー・ギブソン・ジュニアとの因縁の絡みも展開されます。
高校時代に155キロを投げる吾郎を「ありえない」と感じていた読者も、大谷翔平選手や佐々木朗希選手といった現実のプロ野球選手の登場により、「吾郎を超えた選手も現れた」と語る声も聞かれ、時代と共にリアリティが増しているという意見もあります。
オープニングテーマ:「RISE」/大友康平
リリース | 大友康平のデビューシングルから11年ぶりの2作目 |
---|---|
歌手 | 大友康平 |
特徴 | 大友康平作詞、吾郎の挑戦を後押しする歌詞 |
第4期オープニングは、大友康平が歌う「RISE」です。
大友康平自身が作詞を手掛けたこの曲は、デビューシングルから11年ぶりにリリースされた2作目のシングルとしても注目されました。
「終わらない夢を」というフレーズから始まる歌詞は、メジャーリーグという高みを目指して立ち向かう吾郎の姿にぴったりだと多くの読者が感じたのではないでしょうか。
力強い歌声が、異国の地で奮闘する吾郎の背中を押してくれるような印象を与えます。
エンディングテーマ1:「ONE DAY」/ザ・ルーズドッグス
リリース | 2008年3月 |
---|---|
歌手 | ザ・ルーズドッグス |
特徴 | 切ない恋の歌詞、吾郎と清水の関係性を連想させる |
第4期エンディングの1曲目は、ザ・ルーズドッグスの「ONE DAY」です。
2008年3月に7作目のシングルとしてリリースされたこの曲は、切ない恋の思い出が描かれた歌詞が特徴です。
MAJORでは、主人公の吾郎とヒロイン清水の恋愛感情も、吾郎の野球人生を通して丁寧に描かれているため、この曲を聞くと二人の関係性を想像してしまうという読者も多いようです。
エンディングテーマ2:「雨のち虹色」/茂野吾郎×ザ・ルーズドッグス feat.大黒摩季
リリース | ザ・ルーズドッグス feat.大黒摩季名義でシングル発売 |
---|---|
歌手 | 森久保祥太郎(茂野吾郎役)、ザ・ルーズドッグス、大黒摩季 |
特徴 | 吾郎の声優も参加、コラボレーション楽曲 |
第4期エンディングの2曲目は、「雨のち虹色」です。
この曲は、ザ・ルーズドッグス feat.大黒摩季の名義でシングルとして発売されましたが、アニメのエンディングでは、主人公・吾郎の声優である森久保祥太郎も一緒に歌っているバージョンが使用されました。
豪華なコラボレーションが実現したこの曲は、雨が降った後に虹がかかるように、困難を乗り越えた先に希望があることを示唆している、という見方もできます。
MAJOR第5期主題歌:ワールドカップと新たな目標
第5期は、吾郎がアメリカで所属していた3Aチーム、メンフィス・バッツで優勝を果たし、日本に帰国してきたところから始まります。
清水は喜び勇んで吾郎に会いに行きますが、二人の微妙な関係を変えるきっかけとなります。
吾郎はアメリカで開催されるワールドカップの存在を知り、新たな目標を見つけて、自分の野球道をさらに突き進んでいく姿が描かれています。
オープニングテーマ:「Hey!Hey!Alright」/スチャダラパー+木村カエラ
リリース | 2009年1月 |
---|---|
歌手 | スチャダラパー+木村カエラ |
特徴 | ヒップホップグループと人気歌手のコラボ、オリコンチャートトップ10入り |
第5期のオープニングは、ヒップホップグループのスチャダラパーと歌手の木村カエラが歌う「Hey!Hey!Alright」です。
2009年1月にシングルリリースされ、スチャダラパーにとって初のオリコンチャートトップ10入りを果たした楽曲です。
作詞を木村カエラ、作曲をスチャダラパーが担当しており、そのタイトルは、お笑い芸人ブラックマヨネーズの小杉竜一が大阪時代に多用していたギャグが由来になっているというユニークなエピソードもあります。
エンディングテーマ1:「Stay with me」/島谷ひとみ
収録シングル | 「SMILES」 |
---|---|
歌手 | 島谷ひとみ |
特徴 | 吾郎と清水の恋愛を連想させる歌詞 |
第5期エンディングの1曲目は、島谷ひとみが歌う「Stay with me」です。
島谷ひとみの29枚目のシングル「SMILES」に収録されており、2009年3月にリリースされました。
曲名の「Stay with me」は日本語で「私と一緒にいて」という意味があり、吾郎を想う清水の気持ちと強くリンクするような楽曲だと考える読者が多いようです。
二人の恋模様を想像しながら聞くと、より一層感動が深まります。
エンディングテーマ2:「ジブンカラー」/中村優
リリース | 2009年5月 |
---|---|
歌手 | 中村優 |
特徴 | 女性タレントの楽曲、吾郎の生き方を表す歌詞 |
第5期エンディングの2曲目は、女性タレントの中村優が2009年5月にリリースした2枚目のシングル「ジブンカラー」です。
吾郎が自分の野球人生を迷うことなく進んでいく姿を連想させるような歌詞が特徴で、ぜひ一度聞いてみてほしいMAJORの歴代主題歌の中の名曲の一つと言えるでしょう。
MAJOR第6期主題歌:感動の最終期を飾る名曲たち
アニメMAJORの最終章となる第6期は、ワールドカップ終了後から始まり、吾郎は念願のメジャー球団、ホーネッツの一員としてシーズン開幕を迎えます。
メジャーデビューを果たした吾郎に降りかかる予想できない展開や、自分自身との戦いが描かれます。
ホーネッツの仲間たちと共に、吾郎は悲願のワールドシリーズ優勝を実現できるのか、そして吾郎の野球人生の集大成が描かれる見所満載のシーズンです。
オープニングテーマ:「心絵」/TRIPLANE
リリース | 2010年7月 |
---|---|
歌手 | TRIPLANE |
特徴 | 第1期OP「心絵」のカバー、最終章を飾るにふさわしい選曲 |
第6期オープニングには、北海道出身の4人組ロックバンド、TRIPLANEが歌う「心絵」が使用されています。
この曲は、第1期のオープニングテーマであったロードオブメジャーの「心絵」をTRIPLANEがカバーした楽曲で、TRIPLANEの11枚目のシングル「心絵/友よ」として2010年7月にリリースされました。
物語の始まりを飾った曲が最終章で再び流れるという演出は、吾郎の成長と長い野球人生を振り返る上で、多くの読者に感慨深い思いを抱かせたのではないでしょうか。
「描いた夢とここにある今、ふたつの景色見比べても」という歌詞は、まさに吾郎の集大成を表している、という見方もできます。
エンディングテーマ1:「トワイライトスター」/メガマソ
リリース | 2010年5月 |
---|---|
歌手 | メガマソ |
特徴 | ヴィジュアル系ロックバンドの楽曲 |
第6期エンディングの1曲目は、ヴィジュアル系ロックバンド、メガマソの「トワイライトスター」です。
2010年5月にメジャーデビューから3枚目のシングルとしてリリースされました。
メガマソは2017年11月に解散しましたが、その独特な世界観の楽曲が、最終章の物語に深みを与えています。
エンディングテーマ2:「ずっと前から」/フレンチ・キス
リリース | 2010年9月 |
---|---|
歌手 | フレンチ・キス(AKB48派生ユニット) |
特徴 | デビューシングル、アイドルグループの楽曲 |
第6期エンディングの2曲目は、AKB48の派生ユニット、フレンチ・キスが歌う「ずっと前から」です。
AKB48メンバーの柏木由紀、倉持明日香、高城亜樹の3人組ユニットによるこの曲は、彼女たちのデビューシングルとして2010年9月にリリースされました。
MAJORの物語の終わりを、爽やかで前向きな楽曲が締めくくっています。
MAJOR全てが名曲だった!続編「MAJOR 2nd」にも注目!
アニメMAJORの歴代主題歌一覧、いかがでしたでしょうか。
吾郎の野球人生を彩ったオープニングとエンディングは、本当に名曲揃いでした。
多くの読者や視聴者は、オープニング曲には「メジャーという舞台に立つために吾郎が野球人生を歩んでいる姿」が描かれているような力強い曲が多く、エンディング曲には「吾郎と清水の関係性や、秘めたる気持ち」を描いているような切ない曲が多かった、と感じる傾向があるようです。
アニメMAJORはクライマックスを終えましたが、吾郎の息子・大吾が主人公の「MAJOR 2nd」が漫画で連載されており、こちらも2018年4月からアニメ版が放送されています。
親から子へと受け継がれる野球への情熱が描かれる「MAJOR 2nd」でも、アニメの内容を想像させるような、心に響く名曲が多数登場するのではないでしょうか。
吾郎の物語を彩った楽曲たちをもう一度聞き返してみるのもおすすめです。
コメント