
『呪術廻戦』に登場する特級呪物「呪胎九相図」の三男・血塗。そのグロテスクな外見からは想像もつかない「かわいさ」と、あまりに悲劇的な最期は、完結後もファンの間で語り草となっています。
本記事では、アニメ最新情報を含め、血塗の能力や声優・山口勝平氏による名演の裏側、そして物語の結末に繋がる兄弟の絆を徹底解説します。
血塗(けちず)とは?悍ましくも「かわいい」と絶賛される理由
血塗の正体は、特級呪物「呪胎九相図」の3番が人間に受肉した姿です。
呪物としての序列は、長兄である脹相、次男の壊相に次ぐ三番目に位置します。
一見すると青色の肉塊に手足が生えたような異様な姿をしており、顔の下にもう一つの口を持つなど、兄弟の中でも最も呪霊に近いビジュアルをしています。
しかし、その恐ろしい外見に反して、内面は極めて純粋で感情豊かな性質を持っています。
兄たちを慕う健気な姿や、戦闘中に見せる必死な表情が、読者に強烈なギャップを感じさせました。
この「おどろおどろしい外見」と「無垢な精神性」の同居こそが、血塗がファンから愛される最大の要因です。
呪胎九相図「三男」としての数奇な運命とプロフィール
血塗の起源は、明治時代初期に遡ります。
史上最悪の呪術師として記される加茂憲倫が、呪霊の子を孕む特異体質の女性を利用し、9度の懐妊と堕胎を繰り返させて生み出したのが呪胎九相図です。
血塗はその三番目の胎児であり、150年もの間、呪術高専の忌庫に封印されていました。
物語の中盤、真人の手によって強奪された呪物を人間が取り込むことで、血塗は現世に受肉しました。
彼の行動原理は極めてシンプルであり、それは「兄弟のために生きる」という一点に集約されます。
受肉した直後から、自分たちを受け入れてくれた呪霊側に加担しますが、それは大義のためではなく、兄である脹相や壊相と共に生きる場所を求めた結果に過ぎません。
異形として生まれた自分たちの存在を肯定し合えるのは兄弟しかいないという、孤独で強い絆が彼の根底にあります。
【画像・動画】アニメ版の「あにじゃ!」に悶絶するファンが続出
アニメ第1期および第2期で描かれた血塗の描写は、原作以上のインパクトを視聴者に与えました。
特に、次男・壊相を呼ぶ際の「あにじゃ!」というセリフは、血塗というキャラクターの代名詞となっています。
この呼び声には、兄に対する絶対的な信頼と甘えが混じり合っており、その響きの愛らしさに心を掴まれるファンが続出しました。
戦闘という殺伐とした状況下でありながら、どこか子供のような無邪気さを失わない彼の挙動は、SNS上でも大きな話題を呼びました。
単なる敵キャラクターとして片付けることのできない、血の通った「家族」としての側面が、アニメーションの演出によってより鮮明に描き出されています。
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声優・山口勝平が魅せた「怪物と少年の同居」
血塗に命を吹き込んだのは、日本を代表する声優の一人である山口勝平です。
山口勝平は、これまで数々の名作で主人公や重要キャラクターを演じてきたベテランですが、血塗という異形の役においてもその圧倒的な表現力を発揮しました。
彼は、血塗の持つ「怪物としての不気味さ」と「少年のような純粋さ」という相反する要素を、声のトーン一つで見事に同居させています。
戦闘時のがなり声には呪物としての迫力があり、兄に話しかける際の声には柔らかい体温が宿っています。
この繊細な演じ分けが、血塗を単なる記号的な悪役ではなく、奥行きのある一人のキャラクターとして完成させました。
山口勝平の代表作:乱馬、ウソップ、犬夜叉との共通点
山口勝平がこれまで演じてきた早乙女乱馬、ウソップ、犬夜叉といったキャラクターには、ある共通点があります。
それは、強がっているようでいて実は誰よりも仲間や家族を想う、一本筋の通った「一途さ」です。
血塗の演技においても、この「一途さ」が核となっています。
自分の命よりも兄の安否を優先し、絶望的な状況でも兄の名を呼び続ける血塗の姿は、山口勝平が過去に演じたヒーローたちが持つ「絆を重んじる精神」と深く共鳴しています。
彼が声を担当したことで、血塗の行動一つ一つに説得力が生まれ、観客は自然と彼の感情に寄り添うことになりました。
配役の妙が、キャラクターの魅力を最大限に引き出した好例と言えます。
蝕爛腐術の脅威と「呪力を血液に変える」特異体質
血塗の戦闘能力は、その家系に伝わる「血」を媒体とした術式に基づいています。
彼の生得術式は「蝕爛腐術(しょくらんふじゅつ)」であり、自らの血液を対象に付着させることで発動します。
血塗はこの術式により、口から猛毒の血液を噴射する攻撃を得意としました。
この血液は付着した瞬間から対象の肉体を腐食させ、劇烈な痛みと共に死へと至らしめます。
さらに、血塗をはじめとする九相図の受肉体には、通常の術師にはない特異な性質が備わっています。
それは「呪力を直接血液に変換できる」という体質です。
赤血操術など血を操る術式を持つ者は、通常であれば失血死のリスクが付きまといますが、血塗にはその弱点が存在しません。
呪力が尽きない限り、彼は無限に血液を生成し続けることが可能です。
この圧倒的なリソースの優位性こそが、血塗が特級の名を冠するに足る実力者であることを証明しています。
八十八橋での死闘:虎杖・釘崎コンビに敗れた決定的な理由
「起首雷同編」における八十八橋の戦いは、血塗の生涯において最も激しく、そして最後の戦いとなりました。
血塗は兄・壊相との完璧な連携により、虎杖悠仁と釘崎野薔薇を一度は絶体絶命の淵まで追い詰めました。
壊相の「極ノ番『翅王』」と血塗の血液が混ざり合うことで、相手の体内から腐食を始める必殺のコンボを完成させています。
しかし、この完璧に見えた布陣を打ち破ったのは、釘崎野薔薇の術式「芻霊呪法」でした。
釘崎の「共鳴り」は、血塗の血液を介して本体へとダメージをフィードバックさせる、彼らにとって天敵とも言える能力でした。
体内に取り込んだ毒を逆手に取られ、血塗は回避不能のダメージを負い続けることになります。
さらに、虎杖の持つ「毒への耐性」が、血塗の術式の優位性を完全に無効化しました。
自分たちの最大の武器が通用しないという想定外の事態、そして釘崎の執念が生んだ「黒閃」の直撃を受け、血塗は致命傷を負いました。
能力の相性という呪術戦の残酷な側面が、彼の敗北を決定づけたのです。
【ネタバレ注意】血塗の死亡シーンと、その後の脹相に与えた影響
血塗の死は、物語の初期段階における単なる敵側の欠員ではありません。
八十八橋での戦いにおいて、虎杖悠仁と釘崎野薔薇の連携に敗れた血塗は、最期に兄である壊相の名を呼び、涙を流しながら消滅しました。
僕はこのシーンこそが、呪胎九相図という存在が単なる記号的な悪役ではないことを読者に知らしめた転換点だと考えています。
呪霊に近い外見を持ちながら、死の瞬間に見せたのは紛れもない人間的な家族愛でした。
この血塗の死が、長兄である脹相の精神構造を根底から作り変えることになります。
脹相にとって、壊相と血塗の死は耐え難い喪失であり、当初は虎杖を激しく憎む動機となりました。
しかし、後に自身の術式が告げる血の繋がりによって、虎杖もまた弟であることを認識した際、血塗たちの存在は「守るべき兄弟」の象徴へと昇華されます。
血塗の遺志は、脹相が虎杖を「お兄ちゃん」として命懸けで守り抜くという、物語終盤まで続く一貫した行動原理の核となりました。
もし血塗がこれほどまでに純粋に兄を慕う姿を見せていなければ、脹相の変遷もこれほど深い説得力を持つことはなかったはずです。
原作完結で判明した「兄弟の再会」
物語の完結を経て、血塗という存在の物語的な役割は完璧な円環を描きました。
最終決戦において、長兄・脹相は虎杖を守るために自らの命を燃やし尽くし、その役割を全うしました。
その消えゆく意識の中で描かれたのは、かつて失った壊相や血塗との穏やかな団欒の光景です。
血塗はそこでも変わらず、兄たちを慕う無邪気な姿で描写されていました。
生前、呪術師の手によって討たれた血塗ですが、その魂は決して消滅したわけではなく、脹相の中に生き続けていたことがわかります。
呪いとして生み出され、忌み嫌われる存在であった彼らが、最期に家族として手を取り合えたことは、この過酷な物語における唯一の救いでした。
僕の視点では、この再会シーンは血塗が抱いていた「兄弟で一緒にいたい」という切実な願いが、肉体的な死を超えて成就した瞬間だと捉えています。
物語の結末を見届けた後で初期の血塗の戦いを振り返ると、彼が流した涙の重みがより一層際立ちます。
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まとめ:血塗は『呪術廻戦』における愛と悲劇の象徴である
血塗は、その悍ましい容姿によって初登場時は読者に恐怖を与えましたが、退場する頃には誰よりも深い同情を寄せられるキャラクターとなりました。
加茂憲倫という身勝手な悪意によって生み出された数奇な運命を背負いながらも、彼は決して世界を呪うことではなく、隣にいる兄弟を愛することを選びました。
蝕爛腐術という残酷な術式を持ちながら、その根源にあるのは常に家族への献身だったのです。
血塗が八十八橋で流した涙、そして山口勝平氏が演じた魂の叫びは、作品全体に流れる「正しい死とは何か」という問いに対する一つの回答を示していました。
たとえ敵対する立場であっても、そこには確かに守るべき絆が存在していたという事実は、虎杖悠仁という主人公の成長にも消えない爪痕を残しました。
物語が完結した今、血塗という三男の存在を改めて振り返ることで、呪術廻戦という作品が描き続けた「血の繋がり」の尊さと残酷さがより鮮明に浮かび上がってきます。
異形の怪物でありながら、誰よりも人間らしく家族を愛した血塗。
彼の短くも烈しい生涯は、脹相という不世出の兄を通じて、最後まで物語を照らし続ける光となっていました。
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