ダークヒーロー漫画の金字塔、チェンソーマン。
その予測不能なストーリー展開と、個性的すぎるキャラクターは、多くの読者を魅了し続けています。
2022年に放送されたテレビアニメ版も、その独特な演出と映像美で大きな話題となりました。
しかし、原作を読み込んでいた熱心なファンの間では、あるキャラクターの「出番カット」が大きな議論を呼びました。
それが、物語の序盤に登場した「筋肉の悪魔」です。
原作漫画では存在感を示していたこの悪魔が、なぜアニメ版では登場シーンの全てがカットされてしまったのでしょうか。
この記事では、その謎に迫るとともに、筋肉の悪魔の能力や原作での活躍、そして読者の間で囁かれているユニークな考察まで、徹底的に深掘りしていきます。
果たして、筋肉の悪魔がアニメから姿を消した本当の理由とは一体何なのでしょうか。
チェンソーマンの筋肉の悪魔とは?
まずは、筋肉の悪魔が登場するチェンソーマンという作品について、基本情報をおさらいしておきましょう。
チェンソーマンの作品情報
チェンソーマンは、漫画家藤本タツキによる大ヒット作品です。
独創的な世界観と、緻密に描かれたストーリー、そして読者の予想を裏切る衝撃的な展開が特徴です。
テレビアニメ化や舞台化もされ、原作漫画を知らない層にも広く知られるようになりました。
ジャンル | 少年漫画、ダーク・ファンタジー、サスペンス、ホラー |
作者 | 藤本タツキ |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | 週刊少年ジャンプ(第1部)、少年ジャンプ+(第2部) |
発表期間 | 第1部:2018年12月 – 2020年12月、第2部:2022年7月 – |
巻数 | 既刊22巻(2025年9月現在) |
累計発行部数 | 3000万部突破(2024年12月時点) |
チェンソーマンの概要
チェンソーマンは、第一部と第二部で構成される壮大な物語です。
第一部「公安編」は、週刊少年ジャンプに連載され、主人公デンジがチェンソーの悪魔ポチタと契約し、公安のデビルハンターとして活躍する姿が描かれています。
少年漫画の王道からはかけ離れたダークヒーロー像や、過激なアクションシーンが大きな話題を呼びました。
一方、第二部「学園編」は、舞台を少年ジャンプ+に移し、主人公がデンジから女子高生三鷹アサに交代しました。
この大胆な主人公交代は、多くのファンに驚きと期待をもたらしました。
第二部では、アサが戦争の悪魔ヨルと身体を共有し、チェンソーマンを倒すべく行動する様子が描かれています。
チェンソーマンのあらすじ
主人公デンジは、亡くなった父親の多額の借金を背負い、非正規のデビルハンターとして極貧の生活を送っていました。
しかし、相棒のチェンソーの悪魔ポチタが彼の心臓となり、デンジはチェンソーマンとして蘇ります。
その後、公安のマキマに拾われ、公安対魔特異4課に所属することになりました。
デンジは、早川アキやパワーといった個性豊かな仲間たちと共に、様々な悪魔と戦い、多くの苦難を乗り越えていきます。
筋肉の悪魔とは?
筋肉の悪魔は、第一部「公安編」の序盤に登場した悪魔です。
普段は目が一つしかない小さな蛇のような姿をしていますが、戦闘が始まると、複数の目が現れ、筋肉だらけの巨大な体に変化します。
高速道路のサービスエリアに現れ、少女たちを誘拐するという、残虐な存在でした。
触れた者の筋肉を自在に操る能力を持ち、筋肉に過度な負荷をかけて損傷させたり、全身の筋肉を操って偽りの演技をさせるなど、非常に巧妙なテクニックを見せつけました。
物語の序盤でデンジを欺くことに成功しますが、チェンソーマンに変身したデンジにはあっけなく敗北を喫しました。
その強さは決して低くはありませんでしたが、物語の初期に登場する敵キャラクターとして、主人公の強さを引き立てる「練習台」の域を超えることはありませんでした。
チェンソーマンの筋肉の悪魔がアニメでカットされた理由
筋肉の悪魔は、原作漫画では存在感を示していたにもかかわらず、アニメ版では登場シーンの全てがカットされてしまいました。
この大胆なカットは、SNSを中心に大きな話題となりましたが、その理由は一体何だったのでしょうか。
理由①海外放送を考慮
チェンソーマンは、世界的に注目を浴びている作品です。
アニメ制作にあたっては、海外での放送も念頭に置かれていたと考えられます。
筋肉の悪魔は、幼い少女を誘拐し、その体を操ってデンジを欺こうとしました。
この描写は、特に海外の厳しい放送コードに抵触する可能性が高かったと見られています。
子供に対する暴力や精神的な虐待を想起させる描写は、世界的に非常に厳しく規制されているため、安全策としてカットされたという見方が有力です。
理由②物語のテンポを良くするため
アニメ版のチェンソーマンは、原作漫画の序盤のストーリーを凝縮して描いています。
原作では、筋肉の悪魔との戦闘が数ページにわたって描かれており、物語の進行を一時的に停滞させる要因となっていました。
アニメ制作陣は、筋肉の悪魔のシーンをカットすることで、物語のテンポを上げ、より早く早川アキやパワーといった人気キャラクターを登場させようとしたのかもしれません。
これにより、視聴者の興味を引きつけ、物語に一気に引き込むという効果を狙ったという見方もあります。
理由③チェンソーマンに食べられた
チェンソーマンの世界において、チェンソーマンに食べられた悪魔は、人々の記憶から存在そのものが消去されるという設定があります。
この設定を逆手に取った、非常にユニークな考察がSNSで広まりました。
「筋肉の悪魔がアニメでカットされたのは、チェンソーマンによって食べられ、その存在が人々の記憶から消去されたためではないか」というものです。
この考察は、物語の核心的な設定と、現実のアニメの演出を結びつけた、まさにチェンソーマンらしい発想と言えるでしょう。
この説が真実かどうかは分かりませんが、アニメの演出に深みを与え、ファンを楽しませる要因の一つとなりました。
理由④米津玄師のMVに登場する
チェンソーマンのオープニングテーマ「KICK BACK」を担当した米津玄師が、そのMVで筋肉隆々の姿を披露したことも、筋肉の悪魔カット説に拍車をかけました。
MVの中で、米津玄師はジムで筋トレに励み、次第に筋肉隆々の体に変貌していきます。
この姿が、筋肉の悪魔の能力によって筋肉を操られた姿に酷似していると指摘するファンが多く現れました。
「筋肉の悪魔はアニメ本編ではカットされたが、米津玄師のMVに憑依して出演した」というジョークのような考察が、多くのファンの間で共有されました。
米津玄師自身がチェンソーマンの熱心なファンであったこともあり、この説には信憑性を感じる読者も少なくありませんでした。
チェンソーマンの筋肉の悪魔は原作何話に登場?アニメでは?
アニメ本編からカットされた筋肉の悪魔ですが、原作漫画ではいつ登場し、アニメではどのように扱われたのでしょうか。
筋肉の悪魔は原作何話に登場?
筋肉の悪魔が登場したのは、原作漫画の第2話です。
物語は、デンジがマキマに保護され、うどんを食べるシーンから始まります。
そこに、娘が悪魔にさらわれたと訴える男性が現れ、マキマはデンジに悪魔討伐を命じます。
デンジは、うどんが食べたい一心で、仕方なく任務に向かいます。
そこでデンジが見つけたのは、悪魔と仲良くしている少女でした。
少女は「パパは嫌なことがあると私を殴るの。だからこの悪魔が私を助けてくれたの」と語り、デンジは少女の言葉に共感し、悪魔を逃がそうとします。
しかし、次の瞬間、筋肉の悪魔が巨大化し、少女の腕を操ってデンジを拘束しました。
このシーンは、デンジが持つ「他人の不幸に共感する心」と、悪魔の残虐性を対比させる重要な描写として、原作ファンからは高く評価されています。
筋肉の悪魔はアニメの3話エンディングに登場?
アニメ本編では、筋肉の悪魔のシーンは全てカットされました。
そのため、原作漫画を読んでいない視聴者は、筋肉の悪魔の存在を知らないまま物語が進んでいきました。
しかし、本編ではカットされた筋肉の悪魔ですが、なんと第3話のエンディングに登場しています。
エンディングテーマ「刃渡り2億センチ」の映像の中で、一瞬だけ彼女の姿が映し出されました。
このエンディングでの登場は、アニメ制作陣が筋肉の悪魔の存在を完全に消したわけではないというメッセージであると捉えることもできます。
また、彼女と一緒に登場した少女とその父親も、同じく第3話のエンディングに登場しています。
チェンソーマンの筋肉の悪魔の能力や活躍シーン
筋肉の悪魔は、物語の序盤に登場した単なる雑魚キャラクターではありませんでした。
彼女のユニークな能力と、物語における役割について詳しく見ていきましょう。
筋肉の悪魔の能力や強さ
筋肉の悪魔の特殊能力は、触れた相手の筋肉を自在に操作することです。
この能力によって、触れた者の筋肉を過度に動かし、肉体を破壊することもできます。
また、相手の筋肉を操り、まるで生きているかのように見せかける「偽りの演技」をさせることも可能です。
この能力は、見た目の強さだけでなく、精神的にも相手を追い詰めることができる、非常に巧妙なものでした。
しかし、戦闘においては、チェンソーマンに変身したデンジには全く歯が立ちませんでした。
筋肉の悪魔の活躍シーン
筋肉の悪魔の最も印象的な活躍シーンは、デンジを欺いた場面です。
彼女は、父親から虐待を受けているという少女を連れ去り、デンジに助けを求めさせました。
デンジは、自分と同じように不幸な境遇にいる少女の言葉を信じ、警戒を解いてしまいます。
しかし、その少女は筋肉の悪魔に操られていたに過ぎませんでした。
少女の腕によって拘束されたデンジは、初めて悪魔の悪質で狡猾な一面を目の当たりにします。
このシーンは、デンジの人間性を示す重要な場面であり、読者に悪魔の恐ろしさを再認識させました。
「みんなで逃げようか?」と語りかけるデンジと、筋肉の悪魔の残酷な嘘の対比は、物語に深い奥行きを与えています。
チェンソーマンの筋肉の悪魔に関する感想や評価
筋肉の悪魔は、アニメ本編での出番がカットされたことで、逆に多くの読者の記憶に残る存在となりました。
彼女に関するSNS上での感想や評価を見ていきましょう。
チェンソーマン、そういや筋肉の悪魔カットされてたなデンジが女の子と筋肉の悪魔逃がそうとするの結構名シーンだと思うんだけどな。
この感想は、多くの原作ファンが抱いたであろう感情を代弁しています。
筋肉の悪魔が、デンジの人間性を引き出す重要な役割を担っていたため、そのシーンがカットされたことを惜しむ声が多く聞かれました。
特に、悪魔でありながらデンジに共感するふりをする、その巧妙な演技は、悪魔の知能の高さを物語る名シーンだったと言えるでしょう。
今更チェンソーマン読んだけど面白い。ただ筋肉の悪魔弱すぎて咽び泣いたわ。
筋肉の悪魔は、デンジとの戦闘ではあっけなく敗北しました。
そのグロテスクな見た目から、もっと強敵だと予想していた読者も多く、その弱さに拍子抜けしたという感想も少なくありませんでした。
しかし、この弱さこそが、物語の序盤に登場する敵キャラクターとして、主人公の強さを際立たせるという役割を全うした結果でもあります。
米津「どうしても筋肉の悪魔カットするんですか……?じゃあわかりました、俺が筋肉の悪魔になります」
この感想は、米津玄師のMVでの姿と、筋肉の悪魔のカットを結びつけた、ユニークな考察です。
アニメでカットされたのであれば、自分が筋肉の悪魔の代わりになると名乗り出た、というこの説は、米津玄師がどれだけチェンソーマンを愛しているかを示すエピソードとして、多くのファンに受け入れられました。
このやり取りは、アニメ本編にはない、チェンソーマンという作品のもう一つの楽しみ方を提供してくれていると言えるでしょう。
まとめ
この記事では、チェンソーマンに登場する筋肉の悪魔について、その正体や能力、そしてアニメ版でカットされた理由について考察してきました。
筋肉の悪魔がアニメ本編からカットされた理由は、海外放送を考慮した演出上の判断、物語のテンポを良くするため、そしてチェンソーマンに食べられたというユニークな考察まで、様々なものが考えられます。
彼女は、原作漫画の第2話でデンジを欺くという重要な役割を担っており、アニメの第3話のエンディングには登場しています。
一見すると脇役に見える筋肉の悪魔ですが、その存在はチェンソーマンという作品の奥深さと、読者の考察の面白さを象徴していると言えるでしょう。
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