救済の魔女が登場するまどマギとは？
『魔法少女まどか☆マギカ』、通称『まどマギ』は、可愛らしいキャラクターデザインとは裏腹に、魔法少女たちの過酷な運命を描いたダークファンタジーとして、2011年のアニメ放送開始以来、大きな話題を呼び続けている作品です。
物語を彩る重要な存在として、主人公の魔法少女たちと対峙する「魔女」がいます。
その中でも、特に謎が多く、圧倒的な存在感を放っているのが「救済の魔女」です。
この記事では、救済の魔女の正体とその設定を深く掘り下げ、さらに本編に登場した他の魔女たちについても、それぞれの特徴や元となった魔法少女の考察を交えながら詳しく解説していきます。
まどマギの作品情報
『まどマギ』は、2011年1月から深夜アニメとして放送され、制作会社シャフトによる斬新な映像表現と、先の読めないシリアスなストーリー展開で、深夜アニメとしては異例の大ヒットを記録しました。
アニメは全12話で構成されており、東日本大震災の影響で最終話の放送が延期されたことも、作品への注目度を高める一因となりました。
その人気の高さから、劇場版やゲーム、漫画など、様々なメディアミックスが展開され、今なお多くのファンに愛されています。
まどマギのあらすじ
主人公の鹿目まどかは、中学2年生の平凡な少女です。
ある日、謎の生き物キュゥべえと出会い、「願いを一つ叶える代わりに、人類の敵である魔女と戦う魔法少女になってほしい」と誘われます。
キュゥべえの言葉に心を揺さぶられながらも、魔法少女になることをためらうまどか。
しかし、親友の美樹さやかが魔法少女となり、やがて先輩魔法少女の巴マミが目の前で命を落とすという衝撃的な出来事を経験します。
さらに、転校生の暁美ほむらから「魔法少女になるな」と警告され、まどかは選択を迫られていきます。
夢と希望に満ちた魔法少女の物語だと思われていましたが、その実態は、命と魂を代償にした過酷な戦いを描く、非常に重いテーマを持つ作品でした。
救済の魔女はまどかが魔女化した姿？
物語のクライマックスに登場する「救済の魔女」は、その圧倒的な力と謎めいた存在感で、多くの視聴者に衝撃を与えました。
ここでは、救済の魔女の正体に迫っていきます。
救済の魔女の設定
救済の魔女は、魔法少女まどかが魔女化した姿だとされています。
その性質は「慈悲」で、無数に広がる根を張った大きな木のような姿をしています。
この魔女の力は、地球上のすべての命を強制的に吸い上げ、十日ほどで滅ぼせるほど強力だと言われています。
彼女を倒すには「世界中の不幸を取り除くしかない」とされ、その存在はまさに絶望そのものです。
救済の魔女は、時間遡行を繰り返すほむらのループの中で、まどかとの因果の糸を束ねて生まれた、とてつもなく強力な存在でした。
救済の魔女とまどかの行動目的
救済の魔女は、すべてを滅ぼすことで「すべての救済と新世界の創造」という目的を達成しようとしています。
この行動目的は、物語の最後にまどかがたどり着く「アルティメットまどか」の目的と共通しています。
しかし、その手段は全く異なります。
救済の魔女がすべてを滅ぼすことで世界をリセットしようとするのに対し、アルティメットまどかは、魔女になる寸前の魔法少女を救い出し、昇天させるという慈悲深い手段を選びました。
このことから、同じ「救済」という目的であっても、そのプロセスに大きな違いがあることがわかります。
救済の魔女の最後
最終話で、まどかはキュゥべえと契約し、魔法少女になります。
その願いは「過去、現在、未来の全ての宇宙に存在する、全ての魔女を生まれる前に消し去ること」という、宇宙の法則を捻じ曲げる壮大なものでした。
この願いの代償として、宇宙を消滅させるほどの惑星サイズの魔女が誕生してしまいますが、まどかは「自分自身が誕生させる魔女」の消滅も願っていたため、救済の魔女は誕生と同時にまどか自身の手によって消滅させられました。
この一連の流れは、まどかが救済の魔女となる運命を自ら断ち切ったことを意味し、物語の大きな見どころとなっています。
救済の魔女以外の魔女キャラクター一覧
『まどマギ』には、救済の魔女以外にも、個性豊かで不気味な魔女たちが数多く登場します。
ここでは、物語を彩る魔女たちを、その特徴や元となった魔法少女の考察を交えながらご紹介します。
薔薇園の魔女
名前は「ゲルダ」で、その性質は「怠惰」。
バラの茂みのような頭と、蝶のような羽根を持つ魔女です。
第2話に登場し、女性を自殺に追い込もうとしますが、巴マミによって倒されました。
暗闇の魔女
名前は「ズライカ」で、その性質は「妄想」。
本編には登場しませんが、五本の手足を持つ五角形のシルエットが特徴的です。
使い魔と共に、本編に登場する予定でした。
お菓子の魔女
名前は「シャルロッテ」で、その性質は「執着」。
ぬいぐるみのような可愛らしい姿をしていますが、口からピエロの顔をした芋虫状の身体を出すという、グロテスクな特徴を持っています。
第3話で登場し、巴マミを捕食するという衝撃的な最期を演じさせました。
ハコの魔女
名前は「エリー」で、その性質は「憧憬」。
パソコンに身体を隠した人の姿をした魔女です。
無重力空間の結界に住み、モニターには魔法少女時代を思わせる映像が流れています。
第4話に登場し、集団自殺を企てますが、その後魔法少女となったさやかに倒されました。
落書きの魔女
名前は「アルベルティーネ」で、その性質は「無知」。
子供のような姿をした魔女で、ゲーム版にのみ登場します。
銀の魔女
名前は「ギーゼラ」で、その性質は「諦観」。
車やバイクの部品を組み合わせたような姿をしており、第7話の回想の中で、杏子に倒されています。
影の魔女
名前は「エルザ・マリア」で、その性質は「独善」。
俯いて祈っているような姿をした魔女で、結界は影絵のような世界になっています。
第7話に登場し、さやかによって倒されました。
犬の魔女
名前は「ウァマン」で、その性質は「渇望」。
本編には登場しませんが、大きなピンク色のアフロヘアーと大量のリボンを付けた頭が特徴的です。
人魚の魔女
名前は「オクタヴィア・フォン・ゼッケンドルフ」で、その性質は「恋慕」。
美樹さやかが魔女化した姿であり、上半身は鎧兜をまとった騎士、下半身は魚の姿をしています。
コンサートホールのような結界に住み、愛する人への満たされない想いが魔女の姿として具現化していると考えることができます。
第9話で杏子の自爆攻撃に巻き込まれて倒されました。
芸術家の魔女
名前は「イザベル」で、その性質は「虚栄」。
フランスの凱旋門のような姿をしていて、ピカソなど著名な芸術家を思わせる結界に住んでいます。
第10話の過去の時間軸で登場し、魔法少女になる前のほむらを襲いました。
委員長の魔女
名前は「パトリシア」で、その性質は「孤立」。
首がなく六本の腕を持った魔女で、空から机が降ってくる結界に住んでいます。
第10話でほむら、まどか、マミの連携によって倒されました。
鳥かごの魔女
名前は「ロベルタ」で、その性質は「憤怒」。
鳥かごの中に腕から下が収まっている姿をしており、第10話の過去の時間軸で、ほむらによって倒されています。
舞台装置の魔女
名前は「ワルプルギスの夜」で、その性質は「無力」。
複数の魔女が集合した姿だと考えられており、単独の魔法少女では歯が立たない、作中最強の魔女です。
ドレスを着た人形を逆さまにし、巨大な歯車に吊るしたような姿をしています。
ほむらが何度も戦いを挑みましたが、一度も倒すことはできませんでした。
救済の魔女が登場するまどマギのグッズや音楽情報
『まどマギ』は、その人気の高さから、様々なグッズや音楽作品がリリースされています。
まどマギのグッズ情報
『まどマギ』のグッズは、可愛らしいキャラクターたちのフィギュアや、ソウルジェムをモチーフにしたストラップ、メタルチャームなどが人気です。
特に、キャラクターたちのフィギュアは、作品の持つ雰囲気を再現したクオリティの高いものが多く、ファンの間で高い評価を得ています。
まどマギの音楽情報
『まどマギ』の音楽作品も、ファン必聴のアイテムです。
主題歌や劇中歌を収録した「魔法少女まどか☆マギカUltimateBest」は、LP版も発売されるなど、コアなファンからの人気を集めました。
特に、劇団イヌカレーが手掛けた魔女の結界の音楽は、不気味で独特な世界観を構築しており、作品の魅力を一層引き立てています。
救済の魔女が登場するまどマギに関する感想や評価は？
『まどマギ』は、放送当時から多くの視聴者に衝撃を与え、今なお高い評価を得ています。
「4話からが面白い」という感想があるように、物語の序盤は可愛らしい魔法少女アニメとして展開しますが、4話以降、予想を裏切る衝撃的な展開が次々と繰り広げられます。
このギャップこそが、『まどマギ』が多くの視聴者を惹きつけた最大の要因と言えるでしょう。
また、「最高やったわ」「可愛らしいキャラクターたちの繰り広げるダークな展開が、まどマギの魅力」といった意見が多数見られます。
このことから、単なるダークファンタジーではなく、キャラクターたちの心情や葛藤を丁寧に描いている点が、多くの人々の心に響いていると考えることができます。
まとめ
この記事では、まどマギに登場する救済の魔女の正体と、その他の魔女たちの特徴について詳しく解説しました。
救済の魔女は、魔法少女まどかの魔女化した姿であり、その壮大な力は、まどかの持つ無限の可能性と絶望を象徴していました。
まどかの願いによって救済の魔女となる運命は消滅しましたが、彼女の存在は、物語の持つ重厚なテーマを際立たせる上で、非常に重要な役割を果たしました。
また、本編に登場する様々な魔女たちも、それぞれ元となった魔法少女の苦悩や絶望を映し出しており、視聴者に深い考察の余地を与えています。
『まどマギ』は、可愛いキャラクターたちが織りなす残酷な物語であり、その魅力は、救済の魔女をはじめとする、個性豊かな魔女たちの存在によって一層引き立てられていると言えるでしょう。
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