
不滅のあなたへ:マーチは死亡する?
マーチは、不死の存在であるフシが人の姿を獲得して最初に知り合った、非常に重要なキャラクターです。
彼女は、フシの「名付け親」であり、「ママ」でもあります。
フシはマーチに言葉を教わり、行儀作法やトイレのしつけなど、人間として生きるための基本的なルールを教わりました。
このため、マーチはフシにとって「人間性」を形成する上で、なくてはならない存在となったのです。
しかし、彼女の運命は非常に過酷であり、読者は彼女の存在を知った瞬間から、「マーチは死亡してしまうのか?」という不安を抱きながら物語を読み進めることになります。
マーチは早く大人になりたい女の子
マーチは、ニナンナの集落に住む、まだ幼い女の子です。
彼女の最大の願いは、「早く大人になってママになりたい」ということです。
大人になって、いろんなことを知りたい、そして人を育てたいという、非常に純粋で能動的な夢を持っています。
マーチは、大人になる練習として、近所に住む姉的存在のパロナをお父さん役にして、いつもおままごとをしているおませな子どもとして描かれています。
この「ママになりたい」という強い願いこそが、後に彼女がフシの「母親役」を務め、フシの人間性を育むという役割を担うことに繋がっていくのです。
マーチはオニグマの儀式から逃げ出す
マーチとフシが出会ったのは、まさにマーチが故郷ニナンナの儀式から逃げ出している時でした。
マーチは、ニナンナ地域の伝統であるオニグマ様への儀式の生贄となる娘に選ばれてしまいます。
選ばれた途端、村中の人から祝福の言葉をかけられますが、マーチは生贄になって死ぬという事実を直感的に理解していたため、全く納得しません。
儀式当日、パロナが弓矢を放ち、監視人の気をそらしている間に、マーチはその場から命がけで逃げだしました。
マーチが逃げ出した森の中でフシと出会い、しばらく行動を共にすることになります。
結局マーチは監視人に見つかり、儀式の舞台に上げられてしまいますが、一緒にいたフシがオニグマを退治したのです。
この出来事により、監視人はフシの不死の能力に興味を抱き、フシに言うことを聞かせられるマーチも一緒に、ヤノメ国に囚人として連れて行くことになりました。
そして、村人に対しては儀式は成功してマーチは死んだ、ということにしたのです。
マーチは生贄としての死は免れましたが、囚人としての過酷な運命に晒されることになりました。
マーチが死亡するのはパロナをかばって
マーチとパロナが連れて行かれた監視人のヤノメ国では、行動の自由はほとんどありませんでした。
マーチはフシのしつけと瀕死のオニグマの世話を担当し、パロナは監獄内の掃除をさせられるなど、罪人のような扱いを受けていました。
パロナは囚人として掃除をしながら、ヤノメ国からの脱出を計画します。
そして、パロナの計画通り脱出は成功しました。
しかし、しばらくするとヤノメ国の追手が近づいてきて、パロナは足止めするために弓矢を放ちます。
追手と応戦することができるのは、事実上パロナだけでした。
悲劇が起こったのはこの時です。パロナを狙って放たれた矢が近づいてくるのを見たマーチは、とっさにパロナをかばって矢に飛び込みました。
結果、マーチはパロナをかばって矢に撃たれ、幼い命を落としてしまうのです。
マーチは「早く大人になってママになりたい」という夢を抱いていましたが、その夢を叶えることなく、愛するパロナを守るという、献身的な「母親」のような行動で、その短い生涯を終えました。
このマーチの死は、フシにとって初めての「大切な人との死別」という、最も強烈な「刺激」となり、フシの感情の成長に決定的な影響を与えました。
不滅のあなたへ:ニナンナの儀式とは
マーチの運命を決定づけた「ニナンナの儀式」は、単なる地方の伝統行事ではなく、物語における支配と被支配の構造を象徴する、重要な設定です。
ニナンナの儀式とはニナンナの繁栄と安泰のため
ニナンナ地域では、その土地の安泰と平和を与えてくれるという神に捧げる儀式が、古くから行われていました。
この儀式は、集落の繁栄を願う、地域の最も大切な伝統とされています。
安泰と平和を与えてくれる神というのはオニグマのことで、その儀式ではケガレのない少女を生贄として与えるのです。
この儀式は、ニナンナの住民にとっては絶対的なものであり、生贄に選ばれることは「光栄なこと」として受け入れられています。
マーチが儀式の娘に選ばれた途端、村中の人から祝福の言葉をかけられたのは、この信仰が根付いているためです。
オニグマへ捧げるとは生贄のこと
マーチがいる集落でケガレのない女の子には、その印として頬に黒い墨が塗られています。
儀式で生贄候補に選ばれたのは、マーチを含めた3人でした。
この3人の中から、ヤノメ国が連れてきた祈禱師が、生贄になる女の子を選ぶのです。
オニグマという神聖な存在に捧げるという建前ではありますが、その実態は、幼い少女の命を奪うという残酷な「生贄」の慣習に他なりません。
マーチはこの残酷な現実を幼いながらに理解し、「死にたくない」という生の強い希求から、儀式からの逃亡を決意しました。
儀式を執り行うのはヤノメ国
このオニグマ様への儀式を執り行うのは、実はニナンナの集落の人間ではなく、ヤノメ国でした。
ヤノメ国は、マーチがいる集落よりも都会であり、文字や地図などの文化も発達した、先進的な国として描かれています。
ヤノメ国は、ニナンナの豊かな大地や物資を狙っていました。
ですので、ニナンナの伝統である儀式に首を突っ込み、儀式を手伝うことで、ニナンナの信頼を得ようとしていたのです。
その真の目的は、ニナンナの住民に対する精神的な支配と、土地の侵略でした。
ヤノメ国が権威をもって儀式を執り行うことで、ニナンナの人々はヤノメ国に逆らえず、精神的な従属を強いられていたのです。
フシを追いかけることになるハヤセも、このヤノメ国の監視人であり、物語初期の敵対者として登場します。
マーチの死は、このヤノメ国の侵略的な支配によって引き起こされた、悲劇的な犠牲であったと考察されます。
マーチの死がフシに与えた決定的な「刺激」と影響
マーチがパロナをかばって死亡したという事実は、フシという存在にとって、計り知れないほど大きな「刺激」となりました。
フシは、「死」というものを「器を獲得する機会」としてしか認識していませんでしたが、マーチの死によって初めて「別れの痛み」と「喪失感」という、最も深い感情的な刺激を受けました。
マーチがフシに教えた「言葉」や「作法」は、フシの「知識」となりましたが、マーチの死は、フシに「愛情」と「悲しみ」、そして「生と死の重み」を教えたのです。
フシが「人」へと進化する上で、マーチの存在と死は不可欠な通過儀礼であったと言えるでしょう。
フシは、マーチの姿を最も頻繁に、そして大切に使う器の一つとし、彼女の「ママになりたい」という夢を、フシ自身の「人になる」という旅を通じて、永遠に継承していくことになります。
まとめ:「不滅のあなたへ」マーチは死亡する?ニナンナの儀式についても
マーチは、フシに人間としての基盤を与えた最も重要なキャラクターですが、物語の初期で壮絶な死を迎えてしまいます。
マーチは、「早く大人になってママになりたい」と願う純粋な少女でしたが、故郷ニナンナの伝統であるオニグマ様への儀式の生贄に選ばれてしまいます。
儀式の実態は、ヤノメ国がニナンナの豊かな大地を狙うために、精神的な支配を目的として執り行っていた侵略行為の一環でした。
生贄の儀式からは逃れたものの、ヤノメ国の囚人となったマーチは、脱出の際に、愛するパロナをかばって追手の矢に撃たれ、命を落とします。
マーチの死は、フシに初めて「愛と喪失」の感情をもたらし、フシの人間的な成長に決定的な「刺激」となりました。
マーチの短くも献身的な生涯は、フシの「不死の旅」において、永遠に輝き続ける記憶として残っています。
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