
『メイドインアビス』とは?唯一無二の世界観とあらすじ
つくしあきひと先生が描く漫画『メイドインアビス』は、底知れぬ巨大な縦穴「アビス」を舞台にしたダークファンタジーアドベンチャーです。
その独特の世界観と、可愛らしい絵柄からは想像もつかないほど容赦のないストーリー展開が、多くのファンを惹きつけています。
2017年のアニメ化以降、その人気はさらに拡大し、多くの視聴者に強烈な印象と、時にトラウマを植え付けてきました。
物語の始まりとあらすじ
物語は、孤児院で暮らす少女リコが、アビスの探窟中に少年型ロボット・レグと出会うところから始まります。
ある日、リコの母親で伝説の白笛探窟家であるライザから「奈落の底で待つ」という手紙が届き、リコは自身の出生とレグの謎を解き明かすために、レグと共にアビスの深層を目指すことを決意します。
彼らの旅は、アビスの壮大な自然や、そこに潜む危険な原生生物、そして個性豊かな探窟家たちとの出会いを経て、さらに過酷なものとなっていきます。
本作は、冒険のワクワク感と同時に、登場人物たちが直面する残酷な現実をリアルに描き出し、読者の心を揺さぶります。
探窟家の証「笛」と最高位の称号「白笛」
『メイドインアビス』の世界では、探窟家の力量や実績は、身につけている笛の色で示されます。
この階級制度は、探窟家がどこまでアビスに潜ることができるかを定めた重要なルールであり、その頂点に位置するのが「白笛」です。
探窟家の階級について
探窟家は、アビスでの経験や実績に応じて、以下の5つのランクに分けられています。
ランクが上がるごとに、より深い階層への探索が許されるようになります。
| ランク | 探索可能な階層 |
| 赤笛(見習い) | アビス第一層まで |
| 蒼笛(一人前) | アビス第二層まで |
| 月笛(師範代) | アビス第四層まで |
| 黒笛(達人) | アビス第五層まで |
| 白笛(英雄) | 探索制限なし |
赤笛から黒笛までは厳格な深度制限が設けられていますが、白笛にだけは、この制限が一切ありません。
彼らは自らの判断で、アビスの最果てまで挑むことができる、まさに「英雄」と称される存在なのです。
「称号」と「アイテム」としての白笛
白笛という言葉は、最高位の探窟家に与えられる「称号」と、彼らが持つ特別な「笛」の両方を指します。
称号としての白笛は、その探窟家がアビスの探窟において、偉大な功績を成し遂げたことの証です。
また、この称号を持つ者には「~卿」という敬称を含む特別な異名が与えられます。
一方、アイテムとしての白笛は、「命を響く石(ユアワース)」と呼ばれる特殊な素材を加工して作られる笛です。
この笛は所有者との「命の紋」と呼ばれる特別な絆で結ばれており、笛を鳴らすことで、アビスに存在する遺物の真の力を引き出すことができます。
笛といっても、音を出す仕組みは様々で、現役白笛であるボンドルドの笛は、擦って音を鳴らすことが判明しています。
興味深いことに、白笛は昇格試験や公的な手続きを経て与えられるものではなく、原作者によると「無許可で五層に潜って白笛になった」とのことです。
これは、白笛という称号が、既存のルールや権威に縛られることなく、自身の力と実績で勝ち取るものであることを示唆しているのかもしれません。
『メイドインアビス』に登場する白笛メンバー一覧
作中に登場する白笛たちは、それぞれが独自の信念と、時に常軌を逸した行動原理を持つ「度し難い」人物ばかりです。
彼らの存在が、物語に深みと予測不能な展開をもたらしています。
ライザ(殲滅卿)
| 異名 | 殲滅卿、殲滅のライザ |
| 拠点 | ラストダイブ中 |
| 率いる探窟隊 | 不明 |
| 声優 | 坂本真綾 |
主人公リコの母親であり、伝説的な探窟家「殲滅卿」です。
白兵戦で無類の強さを誇り、危険な原生生物や、他国の探窟家を退けたという逸話が残されています。
ライザは、アビスの最深部を目指す「ラストダイブ」に挑んだため、地上では死亡したとされていますが、彼女がリコに送った手紙が、物語の大きな原動力となりました。
彼女の生きた姿は、主に回想や過去のエピソードで描かれています。
その強さは、レグの荒々しい戦闘スタイルがライザに似ていると称されるほどです。
オーゼン(不動卿)
| 異名 | 不動卿、動かざるオーゼン |
| 拠点 | 深界二層「監視基地」 |
| 率いる探窟隊 | 地臥せり(ハイドギヴァー) |
| 声優 | 大原さやか |
深界二層にある「監視基地」の防人を務める白笛です。
白笛になってから50年以上が経過している大ベテランで、その長身と圧倒的な怪力、そしてどこか眠たげな表情が特徴です。
オーゼンは、リコとライザの出生の秘密を知る人物であり、リコとレグにアビスの厳しさを教えるための生存訓練を施しました。
その言動は厳しく、時に悪態をつくこともありますが、根は優しく、リコやライザへの深い愛情を秘めています。
彼女の異名「不動卿」は、50年もの間、アビスから動かずにいることに由来すると言われています。
ボンドルド(黎明卿)
| 異名 | 黎明卿、新しきボンドルド |
| 拠点 | 深界五層「前線基地」 |
| 率いる探窟隊 | 祈手(アンブラハンズ) |
| 声優 | 森川智之 |
深界五層にある研究施設「前線基地」の管理者を務める白笛です。
仮面とパワードスーツを身につけたロボットのような外見をしており、優しい口調で話しますが、その内面は目的のためなら手段を選ばない狂気的な人物です。
ボンドルドは、アビスの攻略に必要な技術や遺物の研究に多大な功績を残しましたが、その研究の裏側では、孤児を巻き込む非道な人体実験を繰り返していました。
彼の異名「黎明卿」は、「良き伝統も探窟家の誇りも丸ごと踏みにじって夜明けをもたらす」という、彼の行動原理を端的に表しています。
スラージョ(神秘卿)
| 異名 | 神秘卿、神秘のスラージョ |
| 拠点 | 深界六層 |
| 率いる探窟隊 | 呪詛船団(ヘイルヘックス) |
| 声優 | 不明 |
鳥のような仮面と、胸元をはだけた大胆な服装が特徴的な女性の白笛です。
獣人のような異形の姿をした隊員で構成された探窟隊「呪詛船団」を率いています。
ボンドルド曰く、彼は正規の手続きを踏まずに前線基地を強行突破してラストダイブを行った、という経歴の持ち主です。
臆病を自称しながらも明朗快活で怖いもの知らずな性格は、他の白笛に劣らず「度し難い」と言えるでしょう。
ワクナ(先導卿)
| 異名 | 先導卿、選ばれしワクナ |
| 拠点 | ラストダイブ中 |
| 率いる探窟隊 | 不明 |
| 声優 | 不明 |
現在ラストダイブを行っているとされる白笛で、作中では名前しか登場していません。
老人であること以外は詳細が不明です。
彼の異名「先導卿」や「選ばれし」という言葉から、他の白笛とは異なる役割や、特別な才能を持つ人物なのではないか、と多くのファンが考察しています。
リコ(子ども卿)
| 異名 | 子ども卿 |
| 拠点 | 探窟中 |
| 率いる探窟隊 | リコさん隊 |
| 声優 | 富田美憂 |
リコは赤笛のままアビスの五層まで踏破し、自身の白笛を手に入れました。
厳密には地上で白笛として認知されているわけではありませんが、ボンドルドによってラストダイブの許可を得たことで、白笛探窟家の一人となりました。
リコの白笛は、プルシュカがボンドルドの非道な実験によって「カートリッジ」にされた後、彼女の強い思いが「命を響く石」として形を変えたものでした。
リコはこの白笛を手に入れたことで、アビスの探窟において、新たな力と可能性を手に入れました。
白笛になるための条件とアイテムの秘密
白笛は、その存在自体が多くの謎に包まれています。
ここでは、白笛になるための条件や、白笛というアイテムに隠された秘密について考察していきます。
白笛になるための条件
白笛になるための明確な条件は、作中ではまだ明らかにされていません。
しかし、ボンドルドはアビスの探窟に必要な技術を研究した功績で、ライザは世界を変えるほどの遺物を発見し、危険な原生生物を撃退した実績で白笛になったとされています。
このことから、白笛になるためには、単に深層に潜るだけでなく、探窟の歴史に名を刻むような革新的な功績を残すことが条件であると推察されます。
また、多くの探窟家は、アビスの深層に潜るほど、その環境に適応するために心身に変化が起こることが示唆されており、白笛たちはその変化を最も良い形で受け入れた存在だとも考えられます。
彼らが持つ「度し難さ」は、アビスの真理に触れた代償なのかもしれません。
白笛の材料と制作方法
白笛は、二級遺物「命を響く石」を加工して作られます。
この「命を響く石」の原材料は、人間であるとされており、材料となる人物が「全てを捧げるほどの確固たる意志」を持ちながら死亡することで生み出されると言われています。
作中では、プルシュカがこの条件を満たしたことで、リコの白笛が完成しました。
白笛の具体的な制作方法は謎に包まれていますが、アビスの力場が関係している、もしくは六層に存在する加工技師によって作られた、という説もあります。
「命を響く石」は、所有者と深い関係にあった人物から生み出されることが推察され、その笛を吹くことは、その人物の魂を呼び覚まし、共にアビスを旅することに繋がっているのかもしれません。
白笛の効果と今後の物語
白笛は、音を鳴らすことで遺物の力を呼び覚まし、操ることができます。
リコが初めて白笛を吹いた際、遺物であるレグの体が熱くなり、潜在的な能力を引き出しているような描写がありました。
これは、今後レグが白笛の音によって真の力を発揮できるようになることを示唆していると考えられます。
また、リコが白笛を鳴らした際に体力を消耗する描写もあり、この能力には何かしらの代償が伴うようです。
白笛の能力や、レグの正体、そしてアビスの深層に隠された遺物の真の力など、今後の物語でこれらの謎がどのように解き明かされていくのか、目が離せません。

白笛たちの異名の由来
白笛の異名には、彼らの人柄や功績、そして生き様が深く関わっています。
ここでは、各白笛の異名の由来について考察します。
ライザ(殲滅卿)
ライザの異名「殲滅卿」は、彼女が敵を徹底的に殲滅する圧倒的な強さを持っていたことに由来すると推察されます。
実際に、ライザは危険な原生生物や、他国の探窟家を返り討ちにしたという経歴を持っています。
彼女が使用していた武器「無尽槌(ブレイズリーブ)」も、火薬を仕込んで爆発を起こすという豪快な武器であり、彼女の異名にふさわしいものでした。
オーゼン(不動卿)
オーゼンの異名「不動卿」は、彼女が50年以上もアビスの二層にある「監視基地」に留まり、その場所から動かないことに由来すると考えられています。
彼女は一級遺物「千人楔」を体に刺すことで、その若さと怪力を維持しており、文字通り「動かざる」存在として、アビスの探窟家たちに広く知られています。
ボンドルド(黎明卿)
ボンドルドの異名「黎明卿」は、「良き伝統も探窟家の誇りも丸ごと踏みにじって夜明けをもたらす」という彼の行動原理を象徴しています。
彼は倫理や常識を無視した非道な人体実験を繰り返すことで、アビスの探窟における革新的な研究結果を生み出してきました。
彼の存在は、探窟の歴史に新たな夜明けをもたらしましたが、その代償として多くの犠牲を払ったのです。
スラージョ(神秘卿)
スラージョの異名「神秘卿」の由来は、作中ではまだ明確にされていません。
しかし、ペストマスクを被った姿が神秘的であることや、素顔が美人であるという設定から、彼女の容姿に由来しているという見方が強いようです。
今後、彼女の過去や能力が明かされることで、異名の本当の意味が明らかになるかもしれません。
ワクナ(先導卿)
ワクナの異名「先導卿」は、彼がアビスの探窟において、新たな道筋や方法を「先導」していることに由来すると推察されます。
また、「選ばれし」という言葉からも、他の白笛とは一線を画す、特別な存在であることが示唆されています。
彼のラストダイブの行方や、その正体が明かされる日が、多くのファンに待ち望まれています。
まとめ
『メイドインアビス』における白笛は、探窟家の最高位の称号であり、その存在自体が物語の核心に深く関わっています。
彼らは、圧倒的な実力と、それぞれが持つ「度し難い」個性で、読者に強い印象を与えました。
白笛という称号やアイテム、そして彼らにまつわる謎は、今後の物語をさらに面白くする要素となるでしょう。
ぜひ、白笛たちの存在に注目しながら、『メイドインアビス』の世界をさらに深く楽しんでみてください。
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