『ブラッククローバー』の世界において、ひときわ強い光を放つ存在、それが「紅蓮の獅子王」団長 フエゴレオン・ヴァーミリオンです。
王族でありながら驕ることなく、分け隔てなく接する高潔な人格と、炎を操る圧倒的な実力で、多くの読者から絶大な支持を得ています。
フエゴレオンの言葉「恥ずべきは弱い者ではない… 弱いままの者だ!!」は、主人公アスタやノエルをはじめとする多くの若き魔法騎士たちの心に深く刻まれ、彼らの成長を大きく後押ししてきました。
本記事では、フエゴレオンの基本情報から、フエゴレオンが操る強力な炎魔法、壮絶な過去とそこからの復活、そして多くのファンを魅了するフエゴレオンの人柄について、徹底的に深掘りしていきます。
フエゴレオン・ヴァーミリオンとは?揺るぎない正義を持つ王族の魔法騎士
フエゴレオン・ヴァーミリオンは、クローバー王国に存在する9つの魔法騎士団の一つ、「紅蓮の獅子王」を率いる団長です。
オレンジ色の長髪と紫の瞳が特徴的な男性で、両耳に菱形のピアスをつけ、額にはヴァーミリオン家の証である菱形の印が刻まれています。
アスタたちの半年間に渡るハート王国での修業後も、風貌はそのままに、ローブの下に着ている服装の所々にクローバーが記された洋服を着用しているなど、細部のこだわりも垣間見えます。
本名 | フエゴレオン・ヴァーミリオン |
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年齢 | 30歳 |
身長 | 188cm |
誕生日 | 8月5日 |
血液型 | A型 |
所属 | 紅蓮の獅子王・団長 |
出身地 | 王貴界 |
等級 | 大魔法騎士 |
好きなもの | 向上心のある者、大浴場にゆっくり浸かる |
魔法属性 | 炎、炎精霊 |
声優 | 小西克幸 |
ヴァーミリオン家はクローバー王国の王族の血筋であり、フエゴレオンはその長男です。
姉にメレオレオナ・ヴァーミリオン、弟にレオポルド・ヴァーミリオンがいます。
また、キルシュ・ヴァーミリオンとミモザ・ヴァーミリオンは従兄弟にあたります。
その人柄:高潔さと熱血漢の二面性、そして人望の厚さ
フエゴレオンは、曲者揃いの魔法騎士団長の中でも際立って高潔で真面目な性格をしています。
普段は落ち着いて理知的な態度ですが、有事の際には内なる炎を燃やす熱血漢へと変貌します。
ヤミからは「熱血真面目大王」と呼ばれるほどです。
王族や貴族の中には、下層階級の者や魔力に乏しい者を見下す者が少なくありません。
しかしフエゴレオンは、どのような相手に対しても自分と対等の立場として接し、敬意を払います。
魔法帝になるという、誰もが一笑に付す夢を語るアスタに対しても「ならば君も私のライバルだな」と応えるなど、その器の大きさが伺えます。
戦場では、迷いを見せる若者たちを厳しくも温かく叱咤し、適切な助言を与えることを忘れません。
アスタとノエルの心の成長に大きく寄与した人物であり、この二人の回想によく登場することからも、フエゴレオンの存在の大きさがわかります。
実の弟であるレオポルドに対しても、魔法騎士の先輩として、そして兄として、常に大切なことを本気で伝え続けています。
潜在能力も高く評価しており、期待と信頼を寄せています。
アニメ版153話においても、四等上級魔法騎士に昇進を辞退しようとするレオポルドを「仲間達がお前を信じ未来を託したのか」「その称号に恥じない人物になって見せろ」と諭すなど、家族・兄弟の成長を心から願えるほどに素晴らしい人間です。
その人望の厚さは、レオポルドをはじめとする多くの団員たち、そしてアスタがフエゴレオンを深く尊敬していることから明らかです。
白夜の魔眼による王都襲撃事件で右腕を失い昏睡状態に陥るも、エルフ動乱事件の中で目覚め、アスタ達の前に現れた際にはアスタからも涙ながらにフエゴレオンの復活が喜ばれました。
同じ魔法騎士団団長であり幼馴染でもあるノゼル・シルヴァとはライバルかつ盟友であり、意見が違うこともままあれど、ノゼルは「我がライバルの仇」として白夜の魔眼へ強い敵意を見せています。
ただし、フエゴレオンが正しいと思ったことは周りの迷惑をあまり考えずに行動してしまう節があり、そこら辺については玉に瑕だと評する読者もいます。
アニメ版133話では、団員たちがのぼせそうになるのをよそに、入浴とは何なのかについて長々と語ったり、アニメ版134話では、かつての教育係だったテレジアをもてなす会で、3つの卵を異なる熟し具合のゆで卵にするという変わったかくし芸を披露するも、子供達から「つまらない」と言われるなど、意外な一面も持ち合わせています。
強さの根源:炎魔法と火の精霊サラマンダー
フエゴレオンの最大の強みは、フエゴレオンの圧倒的な炎魔法と、火の精霊サラマンダーとの契約にあります。
王族特有の膨大な魔力から放たれる豪快な魔法と、相手の隙を突く繊細な魔法を使い分け、高い洞察力と合わせて極めて高い戦闘能力を誇ります。
主要な炎魔法
炎魔法「小太陽光芒(ソル・リーネア)」は、小型の火球から熱線を発射し、貫かれた場所を発火させる攻撃魔法です。
防御魔法の使い手であるカールの障壁も容易く破る威力を見せました。
炎創生魔法「大火炎獅子の咆哮(レオ・ルゼーナス)」は炎で巨大な獅子を創り出し、そこから特大の炎を放つ攻撃魔法です。
その名の通り、敵を圧倒する破壊力があります。
炎創生魔法「螺旋火柱(イグニス・コルムナ)」は自身を中心に炎の渦を発生させ、敵の攻撃を瞬時に溶かす防御魔法です。
その熱量は凄まじく、強力な攻撃を防ぎます。
炎拘束魔法「大火炎獅子の掌(レオ・パルマ)」は獅子の手を模した炎で敵を拘束し、魔力の使用を封じる魔法です。
火精霊魔法
火精霊魔法「サラマンダーの吐息」は炎の精霊サラマンダーから凄まじい火炎を放ち、周囲一帯を焼き尽くす広範囲攻撃です。
元々白夜の魔眼ファナを主としていたサラマンダーですが、エルフ襲撃事件の際、フエゴレオンに宿りました。
白夜の魔眼との戦いで右腕を失い昏睡状態に陥るも、エルフ転生魔法発動の際に、火の精霊サラマンダーに選ばれ、契約。
これにより、失われた右腕は炎の義手として再生し、さらに強力な火精霊魔法を扱えるようになりました。
炎で作られた義手は、弱体化どころか新たな力をもたらしています。
壮絶な過去と復活:不屈の魂
フエゴレオンは、白夜の魔眼による王都襲撃事件で、敵の罠にかかり右腕を失い、深い昏睡状態に陥ります。
この衝撃的な出来事は、多くのファンに衝撃を与え、「死亡説」まで囁かれるほどでした。
フエゴレオンが狙われたのは、フエゴレオン自身ではなく、フエゴレオンが持つ「魔石」と呼ばれるペンダントでした。
リヒトの目的は魔石を集めて転生魔法を発動させ、エルフたちを転生させることだったのです。
しかし、エルフ転生魔法が発動し、紅蓮の獅子王が窮地に追い込まれたその時、空から突如サラマンダーが降臨し、フエゴレオンと契約。
炎に包まれた宮殿から、炎の右腕を持つフエゴレオンが復活を遂げ、仲間たちの前に再びその雄姿を現しました。
昏睡状態にあった時期の人気投票でもTOP10入りを果たすなど、フエゴレオンの根強い人気がうかがえます。
この復活は、多くの読者に感動を与え、フエゴレオンの人気の根強さを物語っています。
右腕を失ったことで弱体化することなく、むしろ精霊魔法を得て、以前にも増して強大な存在となりました。
ファンからは、魔法騎士団長の中でも上位クラスの実力を持つと評価されており、特に火魔法の使い手としては、姉メレオレオナと並び称される存在です。
家族との絆:ヴァーミリオン家の誇り
フエゴレオンは、ヴァーミリオン家の一員として、家族との間に深い絆を持っています。
弟・レオポルドとの関係
フエゴレオンとレオポルドは14歳離れていますが、レオポルドはフエゴレオンを深く尊敬し、目標としています。
フエゴレオンもまた、レオポルドの潜在能力を高く評価し、兄として、そして魔法騎士の先輩として、常にレオポルドを導き、成長を願っています。
おまけ漫画では、姉メレオレオナがレオポルドを文字通り谷底に落として鍛えようとしているのを見て、フエゴレオンがレオポルドを育てることを決意したエピソードもあります。
姉・メレオレオナとの関係
姉のメレオレオナはフエゴレオンとは正反対の過激で苛烈な性格のため、過去には「焔血の火曜日」と呼ばれる壮絶な姉弟喧嘩を引き起こしたこともあります。
しかし、フエゴレオンはメレオレオナの強さを、メレオレオナはフエゴレオンの人間性を互いに認め合っており、「最高の団長」「最強の名に相応しい」と言われています。
フエゴレオン自身も、姉であるメレオレオナの目に焼き付く強さと進むことを恐れぬ気概の持ち主であると疑わず、メレオレオナの確固たる強さを心から認めています。
声優:小西克幸が演じるフエゴレオン
アニメ『ブラッククローバー』でフエゴレオン・ヴァーミリオンの声を担当しているのは、人気声優の小西克幸さんです。
小西克幸の力強く、そして時に温かみのある演技は、フエゴレオンの高潔な人柄と、内に秘めた熱い魂を見事に表現し、キャラクターにさらなる深みを与えています。
本名 | 小西克幸(こにし・かつゆき) |
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愛称 | こにたん |
生年月日 | 1973年4月21日 |
出身地 | 和歌山県和歌山市 |
血液型 | B型 |
公称サイズ | 身長180cm・体重70kg |
職業 | 声優、舞台俳優 |
所属事務所 | 賢プロダクション |
デビュー作品 | 1996年『逮捕しちゃうぞ』(サラリーマンA) |
小西克幸の主な出演作品
小西克幸は、デビューして1年足らずで『勇者王ガオガイガー』のボルフォッグ役でレギュラー出演を果たすなど、早くから頭角を現しました。
『妖しのセレス』(十夜)、『SAMURAI DEEPER KYO』(鬼眼の狂、壬生京四郎)、『天元突破グレンラガン』(カミナ)、『ワンパンマン』(タンクトップマスター)、『ジョジョの奇妙な冒険』(ディアボロ)、そして『鬼滅の刃』(宇髄天元)など、数々の人気キャラクターを演じており、2015年には第9回声優アワード助演男優賞を受賞しています。
同じ声優で先輩にあたる関智一とは仲が良いことでも知られています。
小西克幸の多才な表現力が、フエゴレオンの複雑な内面を巧みに描き出し、多くのファンを惹きつけています。
まとめ:フエゴレオン・ヴァーミリオンが象徴するもの
フエゴレオン・ヴァーミリオンは、『ブラッククローバー』において、高潔な王族のあり方、そして不屈の精神を体現するキャラクターです。
一度は絶望的な状況に陥りながらも、炎の精霊サラマンダーとの契約によって復活し、より強くなって戦線に復帰した姿は、多くの読者に勇気を与えました。
フエゴレオンのこの「復活劇」は、まるで『鬼滅の刃』の煉獄杏寿郎に似ていると語る読者もいますが、フエゴレオンは生き残り、さらに力を増している点で異なっています。
フエゴレオンの「向上心のある者」を愛し、どんな相手にも分け隔てなく接する姿勢は、魔法至上主義のクローバー王国において、真の強さとは何か、真のリーダーシップとは何かを示しています。
物語が最終章へと向かう中で、フエゴレオンの活躍はさらに重要性を増しています。
精霊と一体化して最大限の魔力を発揮する「精霊同化(スピリットダイブ)」をまだ見せていませんが、もしフエゴレオンがこれを習得すれば、姉メレオレオナを超え、単独で炎魔法最強となれる可能性も秘めていると考える読者も多くいます。
フエゴレオンの炎は、これからも多くの人々の道を照らし続けることでしょう。

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