
『チェンソーマン』とは
藤本タツキが描く漫画チェンソーマンは、2021年・2022年と2年連続でハーベイ賞のBestManga部門を受賞し、累計発行部数3000万部を突破した大ヒット作品です。
アニメ化もされ、その人気はさらに加速しています。
しかし、2022年から連載が始まった第2部に対しては、一部の読者から「つまらない」「面白くない」といった残念な声も聞かれます。
なぜ、これほどまでに評価が分かれているのでしょうか。
ここでは、チェンソーマンという作品の概要を振り返りつつ、第2部がそう言われる理由を多角的に分析・考察していきます。
チェンソーマンの概要
チェンソーマンは、集英社の週刊少年ジャンプにて第一部「公安編」が2018年から2020年まで連載され、その後、少年ジャンプ+で第二部「学園編」が2022年から連載されています。
チェンソーの悪魔ポチタと契約し、チェンソーマンとなった少年デンジの活躍を描くダークファンタジーです。
一般的な少年漫画の主人公像とは異なる、金と女を求めるデンジの破天荒な言動や、予測不能な衝撃的な展開が多くの読者を魅了しました。
ホラー映画へのオマージュも随所に散りばめられており、単なるバトル漫画ではない、藤本タツキ独特の世界観が支持を集めています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ジャンル | 少年漫画、ダーク・ファンタジー、サスペンス、ホラー |
| 作者 | 藤本タツキ |
| 出版社 | 集英社 |
| 掲載誌 | 週刊少年ジャンプ(第1部)、少年ジャンプ+(第2部) |
| レーベル | ジャンプ・コミックス |
| 発表期間 | 第1部:2018年12月3日 – 2020年12月14日 |
| 第2部:2022年7月13日 – | |
| 単行本 | 既刊22巻(2025年9月現在) |
チェンソーマンのあらすじ
父親の借金を背負い、貧しい生活を送っていた少年デンジは、チェンソーの悪魔ポチタと契約し、デビルハンターとして生計を立てていました。
しかし、ヤクザに裏切られ殺害されてしまいます。
その際、ポチタがデンジの心臓となり、デンジはチェンソーマンとして蘇生し、公安のデビルハンターとして生活を始めることになります。
ささやかな夢を叶えるため、悪魔との壮絶な戦いに身を投じていくデンジですが、その先に待ち受けていたのは、想像を絶する過酷な運命でした。
チェンソーマン第2部がつまらない・面白くないと言われる理由
第1部で熱狂的な人気を博したチェンソーマンですが、第2部が始まると「つまらない」「面白くない」という声が一部の読者から聞かれるようになりました。
ここでは、その理由を様々な角度から分析します。
理由① 主人公がデンジではない
第2部がつまらないと言われる最大の理由の一つは、主人公がデンジではなくなったことです。
第1部の主人公デンジは、貧乏で夢もなく、頭のネジが外れたような破天荒なキャラクターでした。
彼の純粋な欲望や、凶悪な悪魔を前にしても物怖じしない性格は、多くの読者を惹きつけました。
「食パンにジャムを塗って食べたい」というささやかな夢を持つデンジは、読者の応援したくなるようなキャラクターであり、デンジの活躍が見たいからこそチェンソーマンを読んでいた、という読者は少なくありません。
しかし、第2部の主人公は、親を悪魔に殺された高校生、三鷹アサです。
アサは戦争の悪魔ヨルと体を共有していますが、デンジのようにチェンソーマンに変身するわけではありません。
そのため、「チェンソーマンというタイトルなのに、チェンソーマンが主人公ではない」という点に、物足りなさを感じてしまった読者が多かったようです。
また、デンジの予測不能な行動と比べ、アサの行動は比較的読者にも想像がつきやすいため、「普通すぎる」「面白みがない」と感じる読者もいるようです。
理由② 公安編から学園編へ
第2部がつまらないと言われるもう一つの理由は、舞台が公安から学園に移ったことです。
第1部は、危険な悪魔と戦う公安のデビルハンターたちの、命がけの戦いを描くシリアスでハードな展開が魅力でした。
しかし、第2部は学園が主な舞台となり、コメディ要素や日常的な描写が増えました。
第1部から作品を追いかけてきた読者の中には、命を削って戦うデビルハンターたちの物語を期待していたため、学園を舞台にしたコメディ的な展開に戸惑いを覚え、「求めていたものと違う」と感じる人もいるようです。
この舞台の変化は、読者がチェンソーマンに抱くイメージと第2部の内容にずれを生じさせ、評価が分かれる原因となっています。
理由③ ストーリー展開が遅い
第2部は、第1部と比べてストーリー展開が遅い、と感じる読者も多いようです。
第1部が週刊連載だったのに対し、第2部は連載開始当初、隔週連載でした。
毎週の展開を楽しみにしていた読者からすると、2週に一度の連載はもどかしく感じられ、物語のスピード感が失われたように感じてしまった可能性があります。
第1部が怒涛の展開で読者を驚かせ続けただけに、この連載ペースの違いは「面白くない」という評価につながってしまったようです。
また、バトルシーンが減り、アサの内面描写や学園での日常描写が増えたことも、ストーリー展開が遅いと感じさせる要因の一つかもしれません。
理由④ 戦争の悪魔が弱い
迫力あるバトルシーンが魅力だったチェンソーマンにおいて、第2部の主人公アサが契約する戦争の悪魔ヨルが弱く見える、という意見も「つまらない」と言われる理由の一つです。
第1部では、デンジがチェンソーマンに変身して凶悪な悪魔たちと死闘を繰り広げ、読者を熱狂させました。
しかし、第2部の序盤では、ヨルの能力である「武器の生成」は、そこまで強力な描写がありませんでした。
これは、ヨルが第1部でチェンソーマンに食べられ、弱体化しているためだと考えられますが、第1部の圧倒的なバトル描写を期待していた読者からすると、物足りなさを感じてしまうのは当然かもしれません。
このバトルシーンの物足りなさが、「面白くない」という感想につながっているという見方もあります。
チェンソーマン第2部でパワーやアキは復活する?
第1部で命を落とした早川アキやパワーは、第2部で復活するのでしょうか。
多くのファンが彼らの再登場を望んでおり、様々な考察がなされています。
早川アキは復活するのか
早川アキは、銃の悪魔に殺された後、銃の魔人として復活し、最終的にデンジに殺されました。
ファンの中には、早川アキが第2部で復活すると予想する人が多くいます。
その根拠の一つとされているのが、週刊少年ジャンプに掲載された第92話の巻頭カラーです。
そこには、「さよならは言わない」「必ずまた会えるから」という言葉と共に、早川アキとパワーがデンジと一緒に描かれていました。
この言葉は、ただの別れではなく、再会を予期させるものだと考える読者が多いようです。
また、第1部の最終回で登場した支配の悪魔の転生体ナユタが、デンジと共に暮らしていることからも、他の悪魔が転生する可能性は高いと言えます。
早川アキに憑依していた銃の悪魔の転生体が今後登場し、早川アキの記憶を持つ存在として描かれる可能性は十分に考えられます。
パワーは復活するのか
パワーもまた、マキマに殺されましたが、第1部のラストで一時的に復活しています。
パワーが復活した理由は、パワーの血を飲んでいたデンジの体に一部が残っていたことや、血の悪魔と契約していたことなどが関係しているようです。
そして、パワーは完全に消滅する直前、デンジに「地獄で血の悪魔を見つけてパワーに戻す」という「契約」を交わしています。
チェンソーマンにおいて「契約」という言葉は非常に重要な意味を持ちます。
この約束が、第2部でパワーが復活する可能性を高くしていると考える読者が多いようです。
マキマに殺されたパワーが、デンジとの契約によって転生し、再びデンジと出会う展開が描かれることを多くのファンが期待しています。
チェンソーマンアニメ版の展開
2022年10月から12月にかけて放送されたアニメ版チェンソーマンは、大きな反響を呼びました。
ここでは、アニメ1期が原作のどこまでを描いたのか、そして今後、アニメ2期以降はどうなるのかを考察します。
アニメ1期はどこまで放送されたのか
アニメ1期は、原作漫画の「公安編」のうち、サムライソード編までが描かれました。
具体的には、単行本5巻に収録されている第38話「気楽に復讐を!」の終盤までがアニメ化されています。
基本的には原作に忠実な内容でしたが、一部アニメオリジナルの演出も加えられ、原作ファンにも新鮮な驚きを与えました。
アニメの最終回では、物語の続きを示唆するような意味深なカットも挿入されており、第2期への期待が高まりました。
アニメ2期以降はどうなるのか
アニメ1期が放送終了した直後から、ファンの間ではアニメ2期に関する話題で持ちきりになりました。
2023年1月時点では2期制作は未定とされていましたが、アニメ1期最終回のラストで、レゼが一瞬登場したことが、2期放送の可能性を強く示唆しています。
そして、2023年12月には劇場版「チェンソーマン レゼ篇」の制作が発表されました。
このことから、アニメの続きは2期ではなく、まず劇場版として描かれる可能性が高いとされています。
レゼ編は、デンジの人生にとって非常に重要なエピソードであり、劇場版として制作されることになったことに対し、ファンからは期待の声が上がっています。
劇場版の成功が、今後のアニメ2期、さらには第2部の映像化へとつながっていくことを多くの読者が願っています。
チェンソーマン第2部に対する読者の感想・評価
第2部が「つまらない」「面白くない」と言われる一方で、その独自の面白さを評価する読者も多数存在します。
ここでは、第2部に対する読者の様々な感想や評価を紹介し、多角的な視点からその魅力に迫ります。
第1部との比較
第2部に対する感想で最も多いのは、やはり第1部との比較です。
「デンジが主人公じゃなくなったからつまらない」という意見や、「デンジやパワーのような頭のネジが外れたキャラクターがいないと、普通の漫画になってしまう」という声も多く見られます。
第1部の魅力であった、予測不能で狂気じみた展開が第2部では薄れたと感じる読者が多いようです。
一方で、「第1部とは違う面白さがある」と評価する読者もいます。
第2部の主人公アサの内面的な葛藤や、学園という日常的な舞台での悪魔との戦いは、第1部とは異なる「青春」や「人間ドラマ」を描いていると捉えることができます。
作者の藤本タツキが楽しんで描いているならそれで良い、と考えるファンもおり、作品のスタイル変化を受け入れている読者も少なくありません。
キャラクターの魅力
第2部の主人公アサに対しては、「行動が読めるからつまらない」という厳しい意見がある一方で、その人間臭さに共感する読者も多いようです。
アサはデンジとは対照的に、普通の高校生としての感情や悩みを抱えています。
彼女の成長や葛藤を丁寧に描くことで、読者はアサというキャラクターに感情移入しやすくなります。
また、デンジの出番が減ったことで不満を抱く読者がいる一方で、デンジがアサの物語にどのように関わっていくのか、という点に期待を寄せる読者もいます。
デンジが、第1部で描かれた「ダークヒーロー」という役割から、第2部では「アサの人生を導く存在」として描かれるのではないか、という見方もできるでしょう。
作者のスタンス
第2部が第1部と大きく異なる作風になったことについて、作者藤本タツキの意図を考察する読者もいます。
一部の読者が、第1部の熱狂的なファンに対して、第2部で意図的に作風を変えることで、読者の期待を裏切るような展開を描いているのではないかと考えています。
藤本タツキの作品は、読者の予想を裏切る衝撃的な展開が特徴であり、第2部の「失速」も、実は計算された展開なのではないか、という見方もできるでしょう。
この作者のスタンスは、読者にとって不満の原因となる一方で、「さすが藤本タツキ先生だ」と称賛する声も生み出しています。
まとめ
チェンソーマン第2部が「つまらない」と言われる理由には、主人公がデンジではないこと、舞台が公安から学園へ変わったこと、ストーリー展開の遅さ、バトルシーンの物足りなさなど、様々な要因が挙げられます。
これらの点は、第1部の熱狂的なファンにとっては、作品の魅力が薄れたと感じさせる原因になっています。
しかし、第2部には第1部とは異なる魅力も存在します。
三鷹アサという新たな主人公の葛藤や成長、そして藤本タツキ独特の「日常」と「非日常」が混在する世界観は、新たな読者層を獲得し、作品の奥行きを広げています。
第1部で命を落とした早川アキやパワーの復活についても、様々な伏線から可能性が高いと予想されています。
第2部はまだ物語の途中にあり、今後どのような衝撃的な展開が待ち受けているかは誰にもわかりません。
第1部とは異なる新たな物語として、第2部を読んでみるのも面白いかもしれません。
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