【聲の形】聖地巡礼ガイド決定版!岐阜県大垣市から養老町まで、名シーンの舞台を巡る旅

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【聲の形】聖地巡礼ガイド決定版!岐阜県大垣市から養老町まで、名シーンの舞台を巡る旅

 

大今良時が描いた漫画作品であり、京都アニメーション制作でアニメ映画化もされた「聲の形」は、多くの観客の心を揺さぶった傑作です。

聴覚障害を持つ少女・西宮硝子と、彼女をいじめてしまった過去を持つ少年・石田将也の再会と心の再生を描くこの物語は、多くの人々に「人と人とのコミュニケーションの難しさ」という普遍的なテーマを投げかけました。

そして、この繊細な物語の舞台となったのが、岐阜県大垣市を中心とした実在する場所でした。

アニメ映画の公開以来、たくさんのファンが聖地を訪れ、物語の世界に浸る「聖地巡礼」を楽しんでいます。

なぜこの大垣市が聖地として選ばれたのか、そして名シーンの舞台となった場所はどこなのか。

今回は、作中に登場する名シーンのモデルとなった場所を、その背景や物語における意味合いとともに、詳しくご紹介します。

この記事を読めば、聖地巡礼の楽しみ方が何倍にも広がるはずです。

 

大ヒット漫画・アニメ映画の「聲の形」とは?

「聲の形」は、2015年版「このマンガがすごい!」オトコ編で第1位に輝くなど、漫画連載時から高い評価を受けていました。

2016年に公開されたアニメ映画は、第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞をはじめ、数々の賞を受賞し、興行収入は23億円を突破する大ヒットとなりました。

この作品の最も重要なテーマは、「人と人とが互いに気持ちを伝えることの難しさ」です。

小学生の将也が転校生である硝子をいじめてしまい、その結果、将也自身も周囲から孤立していくという重い物語が描かれます。

高校生になった将也が、過去の自分やまわりの人々と向き合い、未来を切り開いていこうとする様は、多くの観客に深い感動を与えました。

作品タイトルの「聲の形」という言葉には、「会話」「手話」「文字」といった「ことば」だけではない、さまざまな形のコミュニケーションに気づいてもらいたい、という作者の思いが込められています。

聴覚障害を持つ硝子との関係を通じて、将也は言葉では伝えきれない「聲」の存在、そしてその「形」を探していくことになります。

 

聖地巡礼とは?

「聖地巡礼」という言葉は、もともと宗教的な意味合いで使われていました。

それが、漫画やアニメ、映画などのファンが、作品のモデルとなった場所やゆかりのある場所を訪れることを指すようになりました。

2016年には「新語・流行語大賞」にもノミネートされ、広く認知される言葉となりました。

なぜ、多くの人々はわざわざ作品の舞台となった場所まで足を運ぶのでしょうか。

それは、単なる観光ではなく、物語の世界観に深く入り込み、登場人物たちの感情を追体験したいという、ファン心理から来ていると考えることができます。

作品を鑑賞した後に聖地を訪れることで、風景や空気、そこに流れる時間を肌で感じ、作品への愛着や理解をさらに深めることができるのです。

また、聖地巡礼はファン同士の交流の場ともなり、同じ作品を愛する仲間との繋がりを感じる機会にもなっています。

 

聲の形の聖地のメインとなった「岐阜県大垣市」ってどんなところ?

「水の都」として知られる岐阜県大垣市は、良質な地下水に恵まれた全国でも有数の自噴帯に位置しています。

また、俳人・松尾芭蕉の「奥の細道」のむすびの地としても知られており、豊かな水と歴史を感じることができる、情緒あふれるまちです。

この大垣市が「聲の形」のメインの舞台となったことには、単なる地理的な理由だけでなく、作品のテーマと深く結びついた象徴的な意味がある、という見方もあります。

「聲の形」では、雨、涙、そして水門川といった「水」の表現が非常に多く登場します。

水は、将也の孤独や硝子の悲しみを象徴するとともに、将也と硝子の関係を繋ぐ重要な要素でもありました。

たとえば、二人が一緒に鯉にパンをあげる水門川のシーンは、互いの気持ちを言葉でなくても通わせることができる、大切な交流の場として描かれています。

「水の都」である大垣市は、作品の持つ繊細な感情やテーマを表現する上で、これ以上ないほどに完璧な舞台だったと言えるでしょう。

 

聲の形の聖地巡礼一覧:四季の広場

「聲の形」の聖地巡礼で、まず訪れたいのが四季の広場です。

ここには、「美登鯉橋」「滝のトンネル」「虹の橋(ハーピアン)」「美登鯉橋北の街路樹」といった、物語の重要な舞台となった場所が密集しており、一度に多くの聖地を巡ることができます。

春には水門川沿いに美しい桜が咲き誇り、物語の感動的なシーンを思い起こさせてくれます。

住所は岐阜県大垣市馬場町159です。

 

美登鯉橋(みどりばし)

水門川にかかる美登鯉橋は、物語全体を通して「いつもの場所」として何度も登場する、非常に重要な聖地です。

将也や硝子が鯉にエサをあげたり、結弦や永束たち仲間との集合場所になったりと、登場人物たちの日常と心の交流が描かれた場所です。

コミックス2巻の表紙には、桜が満開の美登鯉橋が描かれており、物語の雰囲気をそのまま感じることができます。

また、コミックス6巻の表紙には、将也と別れた後、橋の下で立ち尽くす硝子が描かれ、彼女の心の葛藤を象徴する場所でもありました。

橋の下を流れる水門川には、名前の通りたくさんの鯉が泳いでおり、実際に鯉にエサをあげてみるのも巡礼の楽しみ方の一つでしょう。

住所は岐阜県大垣市西外側町2丁目46です。

 

滝のトンネル

四季の広場の一角にある「滝のトンネル」も、物語の印象的なシーンで登場します。

結弦が祖母の葬儀前に悲しみに暮れてたたずんでいた場所、そして小学生時代の硝子が鳩にパンをあげているシーンの舞台となりました。

実際に滝の後ろに立つことができ、水が流れ落ちる音を聞きながら、登場人物たちの心情に思いを馳せることができます。

住所は岐阜県大垣市馬場町124です。

 

虹の橋(ハーピアン)

美登鯉橋と同じく水門川にかかる虹の橋は、将也が硝子の母へ謝罪しに行った母親を待っていた場所です。

また、家出した結弦を硝子が探しているシーンでも登場します。

橋の中央には「ハーピアン」と呼ばれる楽器が備え付けられており、実際に音を鳴らすこともできます。

住所は岐阜県大垣市馬場町124です。

 

美登鯉橋北の街路樹

美登鯉橋の北側にある街路樹は、将也が西宮家族のやりとりをうかがうシーンで登場しました。

ここでは、将也が硝子の母からの厳しい言葉を受け止めるという、物語の重要なターニングポイントが描かれています。

住所は岐阜県大垣市西外側町2丁目46です。

 

聲の形の聖地巡礼一覧:大垣駅周辺

大垣駅周辺も、物語の始まりと日常が描かれた重要な聖地です。

主人公たちの通学路や、待ち合わせ場所として頻繁に登場します。

 

大垣駅

大垣市の玄関口である大垣駅は、将也たちが佐原に会いに行くために集合するシーンや、放課後に将也と佐原が硝子に会いに行くシーンで登場します。

コミックス3巻の表紙には、大垣駅の5番ホームが描かれており、実際に訪れると作中そのままの風景に感動することでしょう。

住所は岐阜県大垣市高屋町1丁目145です。

 

大垣駅通り

大垣駅から南へ向かう県道57号線沿いの通りは、植野と再会した将也が、自転車の二人乗りをするシーンの舞台となりました。

また、硝子が将也へのお礼のプレゼントを買っているシーンでも登場し、キャラクターたちの日常の風景がそのまま描かれています。

住所は岐阜県大垣市高屋町1丁目145です。

 

養老鉄道大垣駅前

大垣駅と同じエリアに位置する養老鉄道大垣駅は、夏休みに将也と硝子が遊びに行くときの待ち合わせ場所として登場しました。

この場所は、将也と硝子が二人きりで特別な時間を過ごす旅の始まりを象徴しています。

住所は岐阜県大垣市高屋町1丁目130-2です。

 

聲の形の聖地巡礼一覧:新大橋

水門川にかかる駅通りの橋である新大橋は、物語で最も感動的なシーンの一つ、硝子が将也に告白するシーンの舞台となりました。

「月が綺麗ですね」という告白を、うまく言葉にできず、将也に伝わらないという切ない場面です。

このシーンは、硝子の「声」と、将也の「耳」という、二人の間の隔たりを象徴的に描いており、作品のテーマを深く掘り下げた重要なシーンでした。

大垣駅から南へ約500mの場所に位置しています。

住所は岐阜県大垣市郭町1丁目です。

 

聲の形の聖地巡礼一覧:大垣公園周辺

大垣公園周辺は、登場人物たちの心の葛藤や、関係性の変化が描かれた場所です。

それぞれのキャラクターの感情が、風景に投影されているかのように感じられるでしょう。

 

大垣公園

大垣城に隣接する大垣公園は、保育園帰りのマリアが遊ぶシーンや、家出した結弦が遊具で寝ているシーンで登場します。

また、物語の最終話前、将也と直花が話をするシーンの舞台ともなりました。

公園内の芝生エリアは、川井が硝子に抱きついて話をする場所としても描かれています。

住所は岐阜県大垣市郭町2丁目53番地です。

 

大垣公園南側歩道

大垣公園の南側に位置する歩道は、上野が石垣の上に泣いて座り込んでいるシーンの舞台です。

彼女の悔しさや孤独な感情が、この静かな歩道と石垣によって象徴的に描かれています。

住所は岐阜県大垣市郭町2丁目53番地です。

 

聲の形の聖地巡礼一覧:神田町1丁目交差点の歩道橋

大垣公園から西へ約400mの地点にあるこの歩道橋は、将也たちが「新人映画賞作品審査会」の会場へ向かうシーンで登場しました。

映画制作という新たな目標に向かって進む、登場人物たちの前向きな姿が描かれた場所です。

住所は岐阜県大垣市神田町1丁目です。

 

聲の形の聖地巡礼一覧:施設・学校・建物

物語の重要なターニングポイントや、登場人物の日常が描かれた施設や学校、建物も聖地となっています。

ここでは、大垣市を中心に、遠方の施設についても詳しく紹介します。

 

大垣市総合福祉会館

虹の橋の西側に位置する福祉会館は、高校生の将也が硝子を探し、再会を果たすシーンの舞台となりました。

また、ここが硝子が通う手話サークルの会場であり、将也と硝子の関係が再び動き出す、物語の始まりを告げる場所でもありました。

住所は岐阜県大垣市馬場町124です。

 

興文(こうぶん)小学校

将也や硝子たちが通っていた「水門小学校」のモデルとなった小学校です。

小学生時代のいじめのシーンや、高校生になった将也たちが映画のロケ地として許可を取りに行くシーンで登場します。

「注意」と書かれた子供のイラストの看板も、作中にそのまま描かれており、ファンにとっては胸が締め付けられるような、そして懐かしさを感じるような場所です。

住所は岐阜県大垣市西外側町1丁目34です。

 

駒込(こまごめ)高校

将也や永束が通っていた「東地高校」の外観のモデルとなった高校です。

実は、この高校は岐阜県ではなく、東京都文京区にあります。

物語の舞台である大垣市から離れた場所にあることから、遠方から訪れるファンも多いようです。

モデルとなった高校については諸説あるようですが、この高校の外観が作中に登場したことで、聖地の一つとされています。

住所は東京都文京区千駄木5丁目6-25です。

 

大垣市民病院

将也が入院していた「水門市民病院」のモデルとなった病院です。

将也のお見舞いに同級生やその親たちが訪れるシーンが描かれました。

ここでは、将也の家族や友人たちの将也への想いが描かれ、彼の孤独が癒されていく過程を象徴する場所でもありました。

住所は岐阜県大垣市南頬町4丁目86番地です。

 

大垣コロナシネマワールド

大垣駅から東へ約1.2kmの場所にある、イオンタウン大垣の中の映画館です。

将也と永束が映画を鑑賞するシーンで登場しました。

二人の友情が深まっていく、ほのぼのとした日常の風景が描かれています。

住所は岐阜県大垣市三塚町字西沼523-1イオンタウン大垣です。

 

イオンタウン大垣(1Fフードコート)

大垣コロナシネマワールドと同じ建物内にあるフードコートです。

夏休みに将也と硝子と結弦が映画を観たあとに食事をするシーンで登場しました。

将也と西宮姉妹の関係が、少しずつ縮まっていく様子が描かれています。

住所は岐阜県大垣市三塚町丹瀬463-1です。

 

アクアウォーク(2Fフードコート)

大垣駅から北へ約500mの場所にあるショッピングモールの中のフードコートです。

将也と永束が「友達の定義」について話をしている、哲学的なシーンの舞台となりました。

このシーンは、将也が「友達」という存在と真剣に向き合い、人間関係を再構築しようとする心の動きを象徴しています。

住所は岐阜県大垣市林町6丁目80-21です。

 

ナガシマスパーランド

三重県桑名市にある日本最大級の遊園地です。

将也たちが遊びに行くシーンで登場し、コミックス4巻の表紙には、観覧車が描かれています。

彼らが乗っていた木製ジェットコースター「ホワイトサイクロン」は、2018年に営業を終了しましたが、2019年春には後継のジェットコースターが登場しています。

大垣市からは少し離れた場所ですが、物語の中でも特に楽しそうなシーンが描かれた場所として、多くのファンが訪れています。

住所は三重県桑名市長島町浦安333です。

 

聲の形の聖地巡礼一覧:八幡大橋(はちまんおおはし)

水門川にかかる八幡大橋は、将也が自転車を停めて硝子にメールを送るシーンで登場しました。

このシーンのあと、硝子が将也に告白する新大橋へとシーンが移り、物語が大きく動き出すきっかけとなる場所でした。

住所は岐阜県大垣市西外側町1丁目です。

 

聲の形の聖地巡礼一覧:揖斐大橋(いびおおはし)

揖斐川にかかる揖斐大橋は、物語の開始直後、将也が自殺しようとするという衝撃的なシーンの舞台となりました。

この場所は、物語の始まりを象徴するとともに、将也の心に深く刻まれたトラウマと孤独を表現しています。

しかし、揖斐川の河川敷は、将也と硝子たちが行った花火大会の場所でもありました。

コミックス5巻の表紙には花火大会の祭りの様子が描かれ、この場所は「絶望」から「希望」へと変わる、登場人物たちの心の変化を象徴する場所でもあったと言えるでしょう。

住所は岐阜県大垣市万石町です。

 

聲の形の聖地巡礼一覧:青柳橋

杭瀬川にかかる「もぐり橋」とも呼ばれている青柳橋は、小学生時代の将也たちが「度胸試し」として川に飛び込むシーンで登場します。

このシーンは、将也の無邪気さと、その後のいじめのきっかけとなる行動を象徴的に描いています。

住所は岐阜県大垣市青柳町1丁目です。

 

聲の形の聖地巡礼一覧:養老町

大垣市から少し離れた養老町も、物語の重要な舞台の一つです。

ここは、将也と硝子が二人きりで遊びに行く、特別な場所として描かれています。

大垣市が「日常」の舞台であるのに対し、養老町は「非日常」の場所として、二人の関係性の変化を象徴していると考えることができます。

 

養老駅

養老鉄道が運営する養老線の駅です。

夏休みに将也と硝子が遊びに行くシーンの一つとして登場します。

原作と同じように、たくさんの「ひょうたん」がぶら下がっており、養老町の特産品を象徴しています。

「聲の形」と「養老鉄道」がコラボした記念きっぷも発売されており、地元との深い繋がりを感じることができます。

住所は岐阜県養老郡養老町鷲巣白石道です。

 

養老の滝

養老公園内にある養老の滝は、将也と硝子が滝の水を飲むシーンで登場しました。

この滝は、「孝子伝説」でも有名で、滝の水を飲むと不老長寿の効果があると言われています。

二人が一緒に水を飲むシーンは、互いの関係をより親密なものにする、大切な瞬間でした。

住所は岐阜県養老郡養老町高林1298-2です。

 

養老天命反転地

養老公園内にある、芸術作品として体験できる施設です。

「聲の形」の中では、硝子が足を滑らせたり、将也が転倒したりする、ユニークなシーンの舞台となりました。

ここでは、傾斜の多い建物や地面が、二人の不安定な関係性や、互いの心を探り合う様子を象徴していると考えることもできます。

住所は岐阜県養老郡養老町高林1298-2です。

 

聲の形の聖地巡礼をしてもっと作品を楽しもう!

「聲の形」の聖地巡礼は、作品の世界観をより深く楽しむための素晴らしい方法です。

実際に聖地に足を運ぶことで、登場人物たちが感じたであろう感情や、物語の背景を肌で感じることができます。

そして、巡礼後に再び作品を鑑賞することで、今まで気づかなかった発見や、より深い感動を得ることができるでしょう。

また、聖地巡礼は、その土地の魅力を知り、純粋に観光を楽しむきっかけにもなります。

作中に出てくる場所は、何気ない日常の風景がそのまま描かれていることが非常に多いため、一つ一つ探し当てる楽しみも大きいでしょう。

多くのファンが聖地を訪れることで、地域の活性化にも繋がります。

しかし、聖地巡礼をする際は、その土地の住民の方々に迷惑をかけないよう、マナーをしっかり守ることが最も重要です。

私有地への立ち入りや、騒音を立てる行為は絶対に避けましょう。

 

まとめ

今回は、「聲の形」の聖地巡礼スポットを、その背景や物語における意味合いとともに詳しく紹介しました。

大垣市を中心とした聖地巡礼は、物語の舞台となった場所を巡るだけでなく、作品のテーマである「コミュニケーション」や「心の再生」について、改めて深く考える機会を与えてくれます。

ぜひ、あなたも「聲の形」の聖地を巡り、物語の世界観を肌で感じ、作品をさらに深く楽しんでみてはいかがでしょうか。

この旅は、あなたの心に新たな「聲の形」を刻んでくれるはずです。

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